ナチュラルチーズ 3

◇  チーズの種類
◇  ナチュラルチーズ その1
◇  ナチュラルチーズ その2

ナチュラルチーズ その3 (熟成させたチーズ・・・シェーブル、セミハード(半硬質)、ハード)

熟成させたチーズ

熟成させたタイプのチーズには、白カビ、青カビ、ウォッシュ、シェーブル、セミハード(半硬質)、ハードの6種類があります。

このページでは、シェーブル、セミハード(半硬質)、ハードについて説明しています。
シェーブルタイプ
「シェーブル」とはフランス語で山羊のことです。山羊の乳で作られたこのタイプは真っ白な身が特徴です。山羊は1~3月に子供を産んで乳を出し始め、7~8月にはもう乳を出さなくなります。そのためシェーブルチーズは春から夏にかけてが旬。3~4月はフレッシュタイプが美味しく5~7月頃にはよく熟成されたものが出回ります。牛の乳に比べ山羊の乳は酸味が強く熟成にも時間が掛かります。種類が豊富でフランスだけでも150種類もあり、形状も円筒形・ピラミッド形・木灰をまぶしたものなどバラエティーに富んでいます。
ヴァランセ
ヴァランセ
ヴァランセ

山羊チーズで有名なベリー地方産。元々はピラミッド形だったが、エジプト遠征に失敗したナポレオンが上部を切り落としたと言われている。山羊乳特有の酸味を中和させるために周りに木灰をつけてある。
cool便/プリニー・サンピエールAOC 1/4カット/0813
プリニー・サンピエールAOC
プリニー・サン・ピエール

小型ピラミッド形。エッフェル塔の愛称がある。締まった身と酸味が特徴。輸入されているのは熟成させないフレッシュタイプ。
クロタン・ドゥ・シャビニョル(AOC)
クロタン・ドゥ・シャビニョル(AOC)
クロタン・ドゥ・シャヴィニョル 

クロタンの名は馬糞や素焼きの小さなランプに
似ていたからと言われています。フレッシュな
ものから熟成させたものまで幅広く人気があり
ます。またクロタンを焼いてサラダにのせるの
は有名です。ワインは同郷ロワールの白サンセール、
赤シノンなどと合わせてみて下さい。

若いときは乳白色で、熟成につれ色が濃くなりみが引き締まります。
サント・モール・ドゥ・トゥーレーヌ(AOC)熟成3週間
サント・モール・ドゥ・トゥーレーヌ(AOC)
▼  サントモール

チーズが壊れないよう中心に藁が一本通っている。細長い円筒形。熟成につれ身は引き締まり美味しくなる。木炭をかけたものは人気がある。ほか白カビをまぶしたものもある。
セミハードタイプ
保存期間が長く保存食に近い感じ。乳を固めた凝乳(カード)を作る過程で加温して水分を飛ばし、さらにプレスして、水分の乳清(ホエー)を排出させるのでより水分の少ない硬いチーズになります。ハードタイプは凝乳に熱を加えて固めますがセミハードタイプは熱を加えないで柔らかめに仕上げます。
ゴーダ500gカット(ワックス付き)
ゴーダ500gカット(ワックス付き)
ゴーダ

原産はオランダのロッテルダム近くのゴーダ村。13世紀から作られている。黄色のワックスが表皮に塗ってあり、中は淡黄色。断面に小さい気孔がある。大きさは直径30から35cm、高さ10から13cm、重さは4から10kgの円盤形。日本でもポピュラーなチーズ。熟成期間は3-4ヶ月から1年以上のものもある。
搾乳2時間以内の新鮮なミルクのみで作られる美味しいチーズ【フォンティーナ(100g)】
フォンティーナ(100g)
 フォンティーナ


スイスとフランスの国境に近いイタリアのアオスタ渓谷の特産。味は穏やかでナッツのようなこくと風味がある。 スイスのフォンデュと同じようにワインやナツメグやコショウなどを入れて溶かして食べる「フォンドゥータFonduta」というお料理があります。
マリボー 1kgカット
マリボー
 マリボー

デンマークを代表するチーズで、マイルドでミルキーな風味の中に、ナッツのような味わいとバターのような後味を感じます。スライスしてサンドイッチに、サイノメにカットしてサラダに。 また加熱するとよく融けるのでピザやグラタンなどにもよく使われているチーズです。小さな気孔が無数あり14kgと15kgの四角形。少し酸味があるがやさしい風味。
ハードタイプ

作り方の途中まではセミハードタイプと同様でプレス機で強く圧搾して水分を取り除き、熟成期間も長いため硬質で長期間保存が可能。大型で重量のあるチーズが多い。1-2年以上熟成させるのでこくと旨みがあり、長く熟成させたものほど味がよくなる。ハードタイプは粉チーズとして使われることが多く、美味しい粉チーズになるがすりおろしてすぐ食べるほうがよい。

パルミジャーノ・レッジャーノ約1kgブロック
パルミジャーノ・レッジャーノ
パルメザン

イタリアの代表的なチーズ。イタリアのエミリア・ロマーニャ州原産。原産地保証表示(DOC)のため、パルマを中心とする限られた地域産するものだけに付けられる名前。牛乳から作られ直径35-45cmの太鼓型。熟成は2年以上。
グリュイエール300gカット
グリュイエール
 グリュイエール
スイスのグリュイエール村が原産。エメンタールよりも小型で気泡の穴も小さく、少ない。熟成期間は4-10ヶ月。ナッツのようなコクのある風味。チーズフォンデュやテーブルチーズとしても使われる。 スイスにはチーズに関する厳しい法律があり、特に主要輸出品であるエメンタール、グリュイエール、スプリンツに関しては、原料のミルクは無農薬の牧草と無添加の飼料を食べた牛から搾った無添加の生乳であること、そしてサイロに入れた草を食べている間のミルクは決して使わないなどの決まりがあります。


ホワイト・チェダー(100g当り)イギリス産ハードタイプ牛乳製
ホワイト・チェダー
チェダー
イギリスのサマーセット州チェダー村原産。イギリスの代表的なチーズ。ナッツに似た風味を持ち熟成が増すとこくがあって美味しい。 プロセスチーズの原料としても使用される。レッドチェダーは自然の色素アナトーで着色されたもの。

エダム200gカット
エダム
  エダム
オランダのエダム地方が原産。直径15cm丸いチーズで輸出用にだけ赤いパラフィンをかけている。「赤玉チーズ」として日本でも親しまれている。長期保存可能。味はくせがなくあっさりとして、粉チーズとしてよく使われている。セミハードに分類される事もある。
エメンタール300gカット
エメンタール
 エメンタール
スイスのエメンタールが原産。牛乳が原料。直径1m重さ100kgを超える。巨大な車輪型のチーズで「チーズの王様」と呼ばれる。 大きな気孔(チーズアイ)が特徴。この気孔がしっとりと濡れている状態がいいチーズと言われる。 フォンデュやいろんな料理に使われ、日本ではプロセスチーズの原料としても使用されている。

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一口メモ・・・チーズの食べごろ

ナチュラルチーズの食べごろは熟成に関係してきます。フレッシュタイプは熟成させませんので新鮮なうちがベストですが、それ以外は標準的な熟成期間があり、それを経てからが食べ頃となります。例えば白カビタイプは製造日から2~4週間、青カビタイプは6カ月~1年、セミハードタイプは3~6カ月、ハードタイプは6カ月~1年以上などです。チーズは熟するごとに独特の風味が加わってきますので、自分の好みの味わいになるまで待つことで、それが自分なりの「食べ頃」になります。



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