夢のゴミ箱

夢のゴミ箱

~4~






大学にバイトにバンド、初めての公開日記、そして恋愛と忙しくなっていく俺。







そして、極めつけは電話代6万円。











俺の中で、彼女を想う事が辛くなっていくのを感じた。






嫌われてもいい覚悟で、ここ数日間の自分の気持ちを吐き出した・・・。









それを彼女は全部、受け止めて、




「気付いてあげられなくてごめんね」と言った。


















その瞬間、俺の中に温かいものを感じた。















それからは、お互いに負担のないよう、無理のない恋愛をしていこうと誓った。






それから少しの間、俺が精神的に不安定だった。






そして、それを彼女は黙って聞き、受け止めてくれ、たくさんの愛をくれた。






不安定な日が続きながらも、恋愛は順調に続いた・・・。
















そして、街はイルミネーションに飾られ、クリスマスがやってきた。







俺達はまだ一緒に過ごせない。







しかし、俺のところにも確実にサンタクロースはやってきた。











遠い地にいる俺のサンタが、手編みのマフラーをプレゼントしてくれた。






それは今まで巻いたどんなマフラーよりも暖かかった・・・。










そして、クリスマスもお正月も一緒に過ごせないまま、受験シーズンとなった。





彼女はかなりナーバスになっていたが、





俺は手紙と彼女が欲しがっていたCDを送り、落ち込まないように努めていた。












そして、俺の住む場所から近い学校の受験日が近づいた。










そこで俺達は初めて会う事にした・・・。




















不安だった。怖かった。 


















会う事でもしも今までの関係が崩れるなら、いっそ会わなくてもいいと思った・・・。
















しかし、いつだってはじめの一歩は不安に満ちている・・・。















俺は彼女と、今までの俺達を信じようと思った・・・。















それからは常に「やっと会える」という気持ちと、



「ホントに会っちゃうの?」という気持ちが交錯していた。


























そして、その日は訪れた・・・。


































俺達は愛に満ちた時間を過ごした。























幸せだった。
























『お前は俺を受け止めてくれるのか? 逃げないでいてくれるのか・・・?』

















この時、俺達は改めて『ホントに笑って泣ける2人』になれた。



















そして、楽しい時間は過ぎるのも早く、元々の場所へ戻る時間が訪れた。
















気丈にふるまう彼女は、別れた直後、とめどなく溢れる涙を必死でこらえていた。


















『錆びついた車輪は悲鳴をあげ、俺はその場に1人残っていた・・・。』
















見えなくなってから電話をすると、受話器の向こうでは大泣きしている彼女がいた・・・。














それから数日は電話をすれば出会った日のことを話し、






繋がっていない時間は一緒に撮ったプリクラを眺める日が続いた。






友達には彼女の事を話し、幸せな日々を過ごしていた。










そして、彼女の元へ一通の合格通知が届いた・・・。






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