学力向上・勉強のコツ・学習計画など受験勉強法を教えています。

<おまけの学習>




<“おまけの学習”の効果>






 まず、“おまけの学習”について述べる前に、優等生といわれる人たちと、
普通の成績や普通以下の成績しか取れない人たちとの違いは、いったいどこに
あるのかを、みてみましょう。


 確かに優等生といわれる人たちは、日ごろからしっかり勉強しているので、
普通の成績の人では、なかなか彼らに追いつくことはできません。


 また彼らは生まれつき知能指数が高いのかもしれません。しかしそれだけ
ではないのです。何が違うのかというと、彼らはテストに対する取り組み方が
違うのです。


 その違いは中間や期末などの定期試験のときからあらわれます。ふつう定期
試験はテスト一週間前にテスト発表があり、テストが終わるまでがテスト週間
です。このとき優等生達は、定期テストに対してどういう勉強の取り組み方を
しているのでしょう。


 彼らは普通の成績の人がやるようなテスト一週間前の発表があって、始めて
勉強に取り組むのではないのです。彼らはテスト発表のさらに一週間前から
勉強をし始めるのです。そしてテスト発表の頃にはその範囲を一通り学習し
終わっています。


 それではテスト発表があってからは、彼らは何をするのでしょう。それは
その範囲の復習と、さらにはその範囲の高度な学習に取り組みます。なぜそう
するかのかというと、習ったことの知識の枠組みをしっかりさせ、その枠組み
を完全に記憶に残すために、そうするのです。


 彼らは普通の人より先駆けて貪欲に知識を求め、その知識を完全に長期記憶
として保存させます。そんな彼らが定期試験を受けるのですから、テストの
結果は完璧です。そして彼らはいつもどおり、オール5の優等生の成績を
とる事になります。


 それに対して、普通かややうえの成績くらいで落ちついている人は、定期試験
の発表があってから、はじめて勉強に取り組みはじめます。それでもテスト前の
期間は一週間あるのですから、一通りの学習はできます。


 しかし彼らはもう一歩の勉強がなされていないために、まだ知識の定着は
不十分なままでしょう。内容の理解はしても知識の体系化や枠組みが、まだ
完全には形成されていないのです。とうぜん長期記憶としても十分には保存
されていません。それで試験が終わると、すっかりわすれてしまうことも多い
と思います。


 それでもテスト発表と同時に勉強に取り組む人は、まだいいのです。テスト
発表があっても勉強に集中できず、テスト前日になってしか勉強に取り組めない
人もいます。優等生たちからみると、そんな人がいるとは信じれないことでしょう。


 そういう人のなかでも一夜づけすれば、少しは知識が身につきます。しかし
せっかく身につけた知識もテストが終われば、それもすっかり記憶からなく
なってしまいます。


 これが優等生たちとそれ以外の人たちとの、学習の取りくみ方の違いなのです。
これではいつまでたっても、優等生たちとおなじにはなりません。同じになる
どころかますます離されます。


 優等生達と同じように、いつもよい成績をとるにはやはり、彼らがやっている
ように、人よりはやく学習に取り組むほうがよいでしょう。


 そういうと“クラブ活動や家の手伝いでそんな時間なんて取れない。”、と
いう人が必ずでてきます。また“テスト期間中はクラブ活動もないし、勉強に
集中することはできるのだけれど”という人もいるでしょう。


 そういう人たちは、いつまでたっても、優等生のような学習効果の高い勉強は
できないと思っています。ところが優等生のようにとはいきませんが、確実に
学習効果をあげる勉強方法があるのです。それは“おまけの学習”いわれます。


 それは普通の人がやるようにテスト範囲が終わったところで、やれやれと
思わずに、もう一度だけ、今やってきた範囲に目を通すのです。これをやる
ことで学習した内容が確実に定着するようになります。これをおこなえば試験
当日だけでなく、長期的に記憶としても残ります。


 これが“おまけの学習”といわれるものです。いってみれば優等生たちは
テスト一週間前からすでに“おまけの学習”に入っているともいえます。


 また実は予備校、学習塾や家庭教師などのプロが先導する学習方法もこの
“おまけの学習効果”を取り入れているのです。


 予備校、学習塾や家庭教師の先生で、確実に生徒の成績を上げている人たちは、
必ずこの効果を意識して使っています。


 ご父兄の中には“なぜ予備校や塾は、学校より先に進むのでしょうね”と
疑問を持っている方もおられます。同じところを2度やる必要もないと思われ
ている方もおられます。しかしこれは生徒の学力を定着させ、長期記憶として、
長く記憶に残させるためには必要なことなのです。


 そしてテスト一週間前には、復習または高度な学習も取り入れていきます。
それが知識の枠組みをしっかりさせ、知識の体系化を容易にし、それがのちの
実力につながるのです。


 人間は忘れる動物です。何度も繰り返すことで重要なことと重要でないことを
区別していきます。そして重要なことは長く記憶として残すのです。


“おまけの学習”をやるとやらないではずいぶんちがいます。せっかく徹夜して
覚えたことが試験中に、答えがここまで出てきているのにどうしてもでてこない。
そんな体験をしたことはないでしょうか。それが“おまけの学習”をすることで
なくなります。


 ぜひみなさんも、範囲の学習が終わったからということで、それだけで終わらず
に、もう一度“おまけの学習”をしてみてください。そうすればきっとその効果を
認識することができるでしょう。

<重点学習科目(小学生編)>に移動する。


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