学力向上・勉強のコツ・学習計画など受験勉強法を教えています。

<社会記述式問題>




<最近多く出る記述式問題>






大学受験では最近、論文式テストの欠点を補い、客観的テストの長所を取り入れる
べく、答えができるだけ、ひとつの問いに対し、ひとつの正解しかないような制限付
論文テストが多く出題されています。


この傾向が高校受験にも取り入れられています。特に社会の記述式問題はただ単に
正確な知識を抱負に持っているだけでは、答えられないような問題も多く含まれて
います。


問題を正しく理解するだけでなく、与えられた資料(文章・図・表・数表)を正確に、
速く理解し、それに自分の知識を統合させ、一定の条件の中で、答えをまとめ上げる
知的な能力が必要なのです。


いうまでもなく、この答え方や表現の仕方の良しあしが、得点に大きな影響を
あたえることになります。この記述的テストはこれからも増える事でしょう。
しっかりした文が書けるように練習しておきたいものです。


試験中は「あがる」ことがふつうです。そのため特に記述式や論文式の問題など
では、変に意識して名文を書こうとしてしまいがちです、その結果、書き足り
なかったり、何がなんだかわからない文になってしまう事があります。


しかし出題者が要求しているのは、かっこいい名文ではなく、正確に意味を伝える
明文なのです。


その意味で、名文家の文章を習うより、新聞記事に学ぶ点が多いのもこのためです。
新聞は一定のスペースに誰でもわかるような文章で、事件を正確に伝えているから
です。


また採点者が見てはっきり読み取れ、採点しやすいように、明確に句読点をつけ、
簡潔に書くことも大切です。誤字・脱字などにも注意を払いたいものです。


さてここで改めて公立高校入試出題の論述式問題への取り組方を確認して
おきましょう。



<論述式の勉強>



これといっての対策と言われると、「これだ!」と言われるものがあるわけでは
ありません。ただ、日ごろから次のような事に気をつけておくとよいでしょう。


1、 社会の用語や語句などを単に覚えるだけでなく、それらの用語や語句を関連
づけて覚えておくこと。


2、 日ごろから新聞に目を通しておくこと。新聞は限られた紙面で必要不可欠な
情報を読者に提供しなければなりません。そのため簡潔で要を得たものが多い
のです。  きっとまとめ方の参考になるでしょう。


3、 書く練習をしておくこと。内容は何でもかまいません。今日あったこと、
部活のこと、友だちのこと、素材はたくさんあるはずです。字数に制限を
もうけ、書く練習をするとよいでしょう。試験のぶっつけ本番では、力を
出し切ることはできません。



<記述式の対策>



社会科である以上、一定の知識が必要な事はいうまでもありません。(ただし
最近では、社会科の知識がなくても、グラフや表の読み取りさえできれば、解答が
えられる問題もあります。)


ただ必ずしも知識だけあればよいと言うものではなく、その問題はいったい何を
解答として要求しているのかを判断し、文章を整える事が大切です。


1、 「なぜですか」『その理由(原因)はなんですか。』と言った問題には、
『だから』『~なので』と言う具合に文末を整えます。


2、 『何のためですか』『その目的(ねらい)は何ですか』と言った問題には、
『~するため』『~する目的で』と言う具合に文末を整えます。


3、 問題の条件はヒントである場合が多いので、気をつけましょう。例えば
「~に関連づけて」と言った場合、「~」がその問題のポイントである場合が
よくあります。


<地理分野 例題>--------------------


笠野原は、第2次世界大戦後、国の事業で開発が進められ、土地利用が大きく
変化した。開発事業ではおもにどんなことがおこなわれたか。この地域の火山灰地の
特徴と関連づけて、簡潔に説明せよ。


解法の手順


1、 条件の確認

『開発事業ではおもにどのようなことがおこなわれたか』「火山灰地の特徴と関連
づけて」

この問題では何か特徴のある火山灰地を、どのように開発したのかが問われて
います。


2、 思考の整理

火山灰地の特徴とは、水もちが悪いため農業には不適。土地利用が大きく変化とは
干拓、土地改良、灌漑(水を引くこと)、農用地を工業用地にすることなどが考え
られます。


(解答例)


火山灰地におおわれていたため、、水もちが悪かったので、灌漑事業がおこなわれた。


<歴史分野 例題>---------------------------


 1945年に民主化のひとつとして選挙法の改正がおこなわれた。この改正で、
わが国の選挙権を有するものの資格はどのように改められたか。改正前と比較して
説明せよ。



解法の手順


1、 条件の確認

改正前と比較してなので、1945年以前、つまり、第2次世界大戦以前の
選挙権を有するものの資格を確認する。


2、思考の整理

選挙権の歴史の確認

第1回帝国議会は直接国税15円以上を納める25歳以上の男子。
1925年は25歳以上の男子による普通選挙の実現。つまり、戦前は性別に
よる制限と年齢制限があった。


(解答例)


改正前は25歳以上の男子にしか選挙権が認められていなかったが、改正後は
20歳以上の男女すべてに認められた。



<公民分野 例題>-------------------------

国債費とは何か説明せよ。


解法の手順

1、 条件の確認

『国債費とは何か』は「国債とは何か」ではないことに注意。つまり平たく言えば
『国債』にかかる費用の事です。したがって『国債』の意味をまず確認する。


2、 思考の整理

国債とは政府が借りたお金の証書。国債にかかる費用とは借りたお金の元金と
その利子も払わなければならない。


(解答例)


政府が経費をまかなうためにした借金の返済や、その支払いのためにかかる
費用の事。


以上

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