わん・ワン・わん(シーズーとパグ+ボルゾイの不思議な暮らし)

わん・ワン・わん(シーズーとパグ+ボルゾイの不思議な暮らし)

ライムの部屋


 僕は、シーズーのチェリーが死んじゃって落ち込んでいたレモンのためにこのうちに来たんだ。もっとも本当のところは、いつも泣いてばかりいたお母さんのためにお父さんが、もう一匹飼うかということになったらしい。
 僕が子に家に来たときは、もう二ヶ月を過ぎていたんだ。ほかの二匹の兄弟たちはどちらも黒パグで僕だけがフォーンだったんだ。でもね、お母さんとお父さんは、そのほかの二匹よりも僕を選んでくれたんだ。どうしてかって。何しろほかの兄弟に押しやられてとってもかわいそうだったんだって。お母さんが言うには、ほかの二匹は、とても意地悪そうに見えたんだって。
 確かに、僕はブリーダーの人にとても温厚でいい子だって言われたけどね。それに獣医の先生にもパグにしては本当にお利口だって言われたんだぞ。すごいだろう。
 実は僕は、10ヶ月の頃家のデッキから落ちたんだ。高さは6メートルくらいあるんだ。僕は、何がなんだかわからなくて、とにかく驚いてしまって気絶してしまったんだ。お母さんは、とても驚いてぼくをすぐに病院へ連れて行ってくれたんだ。ぼくは、すぐに意識は回復したんだけどあまりに驚いたんで、腰を抜かしてしまってしばらくは立てなかったよ。でもね、病院に着くとちゃんと立てるようになっていたし、何とかかすり傷が少しできた程度で、ほかには全く異常がなかったんだ。すごいだろう。ライム


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