占星術オフィス アルクトゥルス

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夏至と冬至


夏至と冬至



古代文明において冬至が重視されていたのは、それが父の力の復活であったからだ。

日照時間が短くなっていった極みである冬至は、太陽が意味する父の力が最小値に達したことを意味するが、それは同時に父の復活の時でもある。

エジプト神話において冬至の日にセトが太陽神であるオシリスの体を切り刻んだこと、冬至の直後の12月25日にミトラ神が岩(陰の極み)から生まれたこと、イエスキリストが12月25日に生まれたこと、陰陽説において「陰極まりて陽に転ず」と説かれていること・・・これらはすべて同じことを言っている。

冬至において母の力は極まり、死へのプロセスに入ると同時に、父の力は死に絶えた後に復活を遂げるのだ。

これを逆に考えれば、夏至では父の力が極まり、死へのプロセスに入ると同時に、母の力は死に絶えた後に復活を遂げるということになる。

そのような視点で山羊座と蟹座をとらえてみると、サインの象意にも奥行きが広がってくるように思える。

山羊座冥王星時代に蘇る「父の力」とは何なのだろうか。


なお、冬至をめぐる神話的事情については松岡正剛氏の書評コラム「千夜千冊」に詳しい。
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0445.html
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1081.html

(c)神谷充彦


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