占星術オフィス アルクトゥルス

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かに座6~10度


かに座6~10度



●かに6度
猟鳥が自分たちの巣を羽で飾っている

5度の刺激的な体験を受けて、具体的な環境へと入っていくのが6度の特徴。ここでは、具体的な生活を新規一転させる象意を持っている。5度の破壊からの再生。


●かに7度
2つの自然霊が月光の下で踊る

7度は二つのものの比較や対立がテーマになる。7音階の上昇と下降と関係。上と下のはざまにいることで、探究心が芽生える。かに7度は想像力を豊かに膨らませることで、個の制限を越えた新しい情感を広げ、育成していく度数。

2つの自然霊とは上昇オクターブと下降オクターブであり、タロット「戦車」のカードの二匹の馬。「馬」とはスーフィズムの象徴体系では「感情」であり、松村氏のいう「下意識」であり、十牛図の「牛」。

タロットでいうと馬車=肉体で、二匹の馬はそれぞれ別の方向へ行こうとしているので、体には結構なダメージがある。かに6度からの5度をまとめた象意は「犠牲」なのだが、ここで犠牲にされるのは想像力の広がりに対応できない脳ということになりそう。


●かに座8度
ウサギの群れが、人間の服を着て行進する

かに座は模倣と深く関連するサイン。みんながやっていることを模倣する。あるいは、かつての人々がやってきた伝統を模倣する。ここではウサギが人間の模倣をしているが、成長や発展のためにあえてやっているという感じ。7度は法則性そのものだが、8度は法則を用いて算段を建てるのがうまい度数。ここでは、より大きなものにつながるために、意識的に物真似をしている。だが、実際の現れ方としては無意識的に自分より優れた人物の真似をするという形でも現れる。

ウサギは月と関連していたり、多産性の象徴だったりとかにサインと縁が深い存在だ。


●かに9度
小さな裸の女の子が、魚を捕ろうとして、池の前でかがみ込む

生命の神秘を理解しようと純粋無垢に手をさしのべようとする姿勢。9度は柔軟性のある理解・洞察と関係する度数。5度区切りでいうと、4(サイ ン)-2(区切り)-4(区切り内度数)となり、これを数秘術的に解析すると、対象(2)から何かを模倣(4)しようとして葛藤(4)している様子を意味する。ここでいう葛藤とは「捕ろうとする」行為を意味する。生命そのものを知りたいが、自分の手が介入することで、自然な生の営みを破壊しかねないのでそこに葛藤が生じる。

第一ブロックの4度は、ネコがネズミと議論していたが、ここではよりナイーブなアプローチとなっていることが分かる。


●かに座10度
最初のカッティング過程の大きなダイヤモンド

とらえどころのない9度の水がダイヤモンドに姿を変える。生の言語化されない感情を結晶化して表現すること。だが、感情と言葉は完全にイコールにはならないので、そこには犠牲にされるべき何か、妥協されるべき何か、あるいは語りきれない何かが残される。カッティングによって削り取られるのはその「何か」 だ。かに座の第2グループでは個のあり方をいったん壊して、集合性と融合した新たなあり方を獲得するプロセスだった。それがこの10度で一つのまとまりとなる。


(c)神谷充彦



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