タイ&日本 国際遠距離恋愛日記

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コーちゃん(仮)との出会い その3


カンボジア国境を越えてからの車窓の景色は、
どこもかしこも水が溢れて湖のようになっており、
その中にポツンポツンと背の高い椰子の木が。
住んでいる人たちにとっては大変なことなのだろうけれど、
とても美しい、印象に残る景色でした。

プノンペンに到着し、翌日。
インターネットカフェでメールをチェックしていたところ、
コーちゃんからのメールが。
何気なく開けてみると、
「やっぱり離れるのは耐えられない。
僕もカンボジアに行くことにした。
もうバスのチケットも取った。
明日プノンペンに着くから、raknaaが泊まってる宿を教えて!」
というもの。
これ、昨日の日付ってことは、着くのは今日・・・?
もう唖然でした。
まさか追いかけてくるなんて!ヾ(*´Д`*)ノ

そこで、そのメールを無視すれば、
メールを見ても、私が泊まっている宿を教えなければ、
きっと、コーちゃんとはそれきりだったことでしょう。

私がカンボジアに出発する前、コーちゃんはくどいほど言っていました。
「カンボジアは危険だ。カンボジア人も信用しちゃ駄目だ。」
そりゃカンボジアは、田舎の方はまだまだ危険だけど、
プノンペンやシェムリアップは、今は多くの観光客がいる。
それに、カンボジア人にだって、当然良い人もいれば悪い人もいる。
私にとってコーちゃんの意見は、単に見識が狭いようにしか思えませんでした。
でも、タイ人とカンボジア人の相互感情は、
私が思っていたよりずっと悪いようでした。
常に領土を接し、昔から争いが絶えなかった国のことは、
島国で育った私には、理解ができないのかもしれないと今は思っています。

その為、コーちゃんは
「僕もraknaaと一緒にカンボジアに行きたい。
でも、カンボジア人もタイ人を良く思っていないから、
カンボジアはタイ人の僕にとっては危険だ。
raknaaも、絶対無理をしないで!
そして、もし何か問題が起こったら、
これをタイ人に見せればきっと助けてくれると思う。
カンボジアには沢山のタイ人が住んでいるから。」
と言って、自分のIDカードを私に渡したのでした。
私としては、そんな大切なものは預かりたくない。
だって、この先また会うかどうかも分からないのに、
こんなものを預かってしまったら会わないわけに行かなくなる。
そう思って「いらない」と言い続けたのですが、結局は無理やり持たされてしまいました。

そういった事情もあり、
「これは知らない顔はできないな・・・。」と覚悟を決めて、
たった1日離れただけで、コーちゃんと再会してしまったのでした。

そんな風に始まった2人が、今や付き合って2年半経とうとしているのですから、
人生って分からないものですね・・・(〃´o`)=3
でも、あのIDカードには、
本当にタイ人に助けを求める事ができる効果はあったのかな?
もしやあれは、「これを持たせれば、確実にもう一回会わざるを得なくなる」
というナンパ師の手口だったのでしょうか。
訊いてみよっと。
ちなみに、あそこまで嫌がっていたカンボジア。
コーちゃんはすっかり気に入って、
「ステレオタイプな判断はいけない」という教訓になったようです。
良かった良かった。


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