男の羅生門 ‐ Guitar&Bike Life ‐

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RANDOM STAR “THE RED LEGACY”



ESPから発売された高崎 晃の35周年記念モデルの受注期間限定モデル 『 RANDOM STAR “THE RED LEGACY”
遡ること数年前、EDWARDSのランダムスターは長年所有してきたのですが、ずいぶん前に手放してしまいました。

LOUDNESSは学生時代に出会い、ギタリスト 高崎 晃その攻撃的なサウンドと凶暴なまでの速弾きフレーズに刺激を受け、影響を受けました。
学生時代は年齢的に世代ではないのですが、当時 ギターを弾き始めて速弾きに興味を持っていた俺が、たまたまTUTAYAの視聴で聞いたのがキッカケ。
当時、 THE END OF EARTH が新曲で発表されていてPVを見て 『す・・・すげェ!!!』 と感銘を受けたのを覚えています。

最近、新しいアルバム『RISE TO GLORY -8118-』 を聞いて 『やっぱ最高だっちゃ!』と火が付きまして、ランダムスターを復活させたいとなり・・・
気持ちが冷める気配が無かったので勢いで購入したのがこの RANDOM STAR “THE RED LEGACY” と呼ばれる初代ランダムスターの完全復刻モデルです。
このモデルは今現在の高崎氏が使用している長年の時を経て酷使されたランダムスターの歴史を刻んだ傷までも忠実に再現した究極のモデルになります。






これから貼っていく画像を見てもらえればお分かりいただけるとは思いますが、とにかく良い意味でボロい。見た瞬間に笑えるほどのレリック加工。
これが新品ですか? と呼ばれるほどに傷や補修痕、さらに錆とパっと見た印象ではオンボロのランダムスターで傷だらけ(笑)だが、それが良いッ!!
ピックアップは限定生産されて一瞬で完売したセイモアダンカンTHUNDER IN THE EASTを搭載。これもレリック加工で既に錆が施されております。






ロゴはESPが立ち上がる前のNavigatorのシールロゴ。擦れた感じも本人と同じイメージで仕上げています。この辺りはマニアにはたまらないらしい。
ペグはシャーラ―製を使用してますが基本的に消耗品やプレイに影響が出る部分は新品ですのでボロに見せてるのは外観だけでギターとしては新品です。
とは言え、ペグを一度外してたネジ穴を埋めた修正痕まで再現。




裏面はこんな感じ。





んん~ボロい。普段バイクや他ギターを磨きまくって、綺麗に維持している神経質な自分からは想像も出来ない程のダメージ(仕様)
本人と同じステッカーも貼られていてこの外観。 よくぞまぁここまで再現したもんです。ESPのクラフトマンも相当苦労して忠実に再現したみたいです。
分からない人が見たら 『ボロいギター』 『使い古してるね』となるでしょうが実は新しい。レスポール同様にボロの美学を垣間見ました。




醍醐味と言えばレリックされた外観もそうですが、このモデルの為に復刻された名器フリッカーIも重要な要素だと言えます。
今ではフロイドローズが主流ですが、まだそれが存在しなかった時代、ロック式タイプとして画期的だったのがこのフリッカーI。
このフリッカーIでしか出せないトーンがあり、事実、通常のフロイドローズとは全く違ったアーミングタッチと響きでGOODです。

欠点としては弦交換とか調整とかが色々と面倒くさいってことと、ボディにダイレクトマウントしているので弦高調整機能がありません。
しかも、このフリッカーIは弦高が約2mm程度の設定ですので、低めが好みの人からすれば高すぎて弾き難い場合も・・・(苦笑)

自分の場合は熟練のリペアマンにシムを入れてネックを精密に調整してもらい、約1.5mmまで下げてもらいましたので最高に弾き易いっす♪
どんなに良いギターでもセッティングがされていなかったら良い音なんて出しませんからね。セッティングやメンテナンスは非常に重要な要素です。




ネックはハードメイプルにフィンガーボードがローズウッド、グリップはTAKASAKI Vでグリップし易く、絶妙な厚さとシェイプです。
ローズウッド指板の仕上げがこの上なく美しく、非常に丁寧な作業が成されております。ESPの職人素晴らしい。
裏側まで赤く染められていてローズウッド仕様が初代モデル。本人仕様は後にメイプル指板へとなります。




肝心要の『音』なのですが・・・ビビるくらいにCDで出ていたあの音が出せるんですよ。弾いた瞬間に 『うォおおおお!!!』ってなりました(笑)
過去持っていたEDWARDSの時はどちらかと言うとカッチリしていて如何せん全体的にピックアップで音が作られている感は否めませんでした。
コイツはボディ全体が鳴り音を出す! 弾いたときの弦振動でボディが震えるのが伝わってくるんですよね。 やっぱ違うな~本物は!!!




KILLERのKG-PRIMEは立ち上がりが鋭く、ハーモニクス豊かで歪みをかませばキメ細かく突き抜けるようなブライトトーンを生むのですが
THE RED LEGACY は、より分厚い音で若干半ワウのフィルターをかませたような独特なトーンを生みます。
これが本当にアルバム『THUNDER IN THE EAST』で聞いた80年代のLOUDNESSのランダムスターで聞ける音にそっくり。
チューブアンプの相性もバッチリなので広い場所で大音量で弾きたくなること必須!!







装着されるダンカンのTHUNDER IN THE EASTのピックアップはそれまで多く装着されていたSH-2N Jazz&TB-14 Custom 5とはまた違った歪み方で、
高音域も出るけど耳が痛くならないと言うか、古いギブソンのPAFの様なやや粒が粗くザラザラしてる感じもある絶妙で非常に気持ち良い音色です。 

ボリュームノブを上に持ち上げればコイルタップ出来るのでシングルコイル化することが出来ます。抜けの良いシングルコイルの音に変化し実用度も高いです。
全体的に出力は高くないのでニュアンスやレスポンス・音の分離も良く、バラバラにならない立体的なトーンがセクシーだと言わざるを得ません。






付属するフライトケース・・・コイツが恐ろしくデカくて重い。 所有するギターは全てハードケースに入れているのですがダントツにデカいです。
こんなデカいケース、家のどこに置くんだよ!!! ってほどに邪魔なんですけど完全無敵の防御力は手に入ります。他のハードケースが貧弱に見えます。
TOPには記念モデルの刻印が入るのですが・・・まぁこの辺は・・・主張しすぎているので普通で良かった気がします(苦笑)




ドンピシャのサイズでギターが収まりますので安心! とは言えこんなデカいケース・・・まずもって車に積まらないのでは・・・
特に俺の乗るジムニーに載せるのにはリアシートとフロントのシートを全開まで倒してリアから助手席まで突っ込んでピッタリ。
いやはやコイツを積んだら他に何も積めねェわ。。。 まぁ室内が狭い車だというのが一番の原因ですが(汗)







見た目のダメージ加工こそあるものの、各部パーツは間違いなく通常のESPランダムスターよりもハイグレード。
そして黄金期を彷彿とさせるラウドなサウンド。まさに最上級な初期ランダムスターの1つだと言えるでしょう。


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