男の羅生門 ‐ Guitar&Bike Life ‐

男の羅生門 ‐ Guitar&Bike Life ‐

October 15, 2017
XML
カテゴリ: 六弦黙示録
Gibson Les Paul Studio 50's Tribute 2010



ギブソンのトリビュートモデルのレスポール。ギブソンの中では安いモデルで入門機かと思いきや、なかなか個性的な作りです。
パっと見て、バインディングも無く、塗装はお得意のラッカーでも杢目があるわけでもない無機質な感じ。
非常にシンプルな作りで素朴な印象ではあるのですが、何か男気を感じますね!?




ボディはメイプルトップ、マホガニーバック、そしてチェンバー構造(半空洞)のボディで凄く軽量。
さらにピックアップは伝統のP-90を搭載しているのがお気に入り。ストラトとレスポールの中間に属します。
このP-90というのに惹かれました。レスポールとストラトを所有してハムバッキングとシングルコイルはありますが、
この絶妙な位置に属するPUってどんな音するんだろうと、当初は興味本位で購入した感じです。




そして何よりお気に入りなのがこの荒々しいつくり(笑) 目に見えるくらいメイプルトップが波打ってます。

完全に当たり外れがある印象。切って余った材でも圧着して作ってんのかって感じ。男気を感じます(笑)




写真に写してませんが、ローズウッド指板のサイド処理もめちゃくちゃ荒々しいワイルド仕様!
こんだけ粗削りだとむしろ愛着が出ます。そして以外にも凄く良い音がするんですよ(苦笑)

レスポールほどの甘いトーンや低音は出ませんが、チェンバー構造とP-90が相まって鳴りが良いです。
シングルコイルのシャキッと立ち上がり、エッジの立った高音域とハムバッキングまでいかない太さがウリ。
想像以上に歪みの乗りも良くヘヴィメタルまで難なくこなす。これは衝撃的でした!

ただし、上位機種と比べればやや低音域の解像度はボヤけています。
ジャ~ン! や ズンズン刻んだ時に何処かでモアっとした余韻が残るというか
余韻になった際の各弦の音色が分離せず混ざり合ってしまうというか、そんな感じ。

キレの無さをPUのシングルコイルの特性で補っている印象を受けました。
これがヒスコレあたりになれば材も良くなるでしょうしかなり期待できるのではないかと!







そしてクリアーのバックパネルにオレンジドロップが顔を覗かせていています。謎の主張が最高にイカス!




こんな感じです。そんな主張するような部分でもないんですけど強調してます。こういうところが憎めないんですよね!
見る人が見れば 『だから何?』ですが、学生時代に 『オレンジドロップ付けたぜ!』って自慢していた時代を思い出す仕様。




ネック裏やボディのエッジ部分も何年か使い込んだかのような感じで色落ち処理が施されています。
ネック自体はスリムでレスポールにある太いタイプではありません。故に非常に弾きやすいと言えます。





この辺はチューニングさえズレなければ何でもOKですが、古めかしい50年代を意識したものとしてマッチしています。

トータルで見るとコスト面がありますから細かい部分は粗削りではありますが、重要な部分はちゃんとしています。
そして肝心の音は、この値段では全然ありですし、むしろそれが個性として確立出来ているのではないでしょうか?

高いモデルには高いだけあって良い材が使用されているかと思います。
ただし高いから良い音というわけではありません。

こういう独特の個性あってこそ弾き手に楽しいなと感じさせてくれるんじゃないすかね!
安いと言っても高いんですが、いずれフレットが消耗したりした際に、ちゃんと打ち直しても良いなと、
リペアだして維持してやっても良いなと思う範囲内で考えればコストパフォーマンスは高いと思います。

コストを削った結果に生まれた産物、無骨で悪くないっす!





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  October 21, 2017 08:52:01 PM
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: