☆お金持ちの考え方研究所☆

☆お金持ちの考え方研究所☆

第2回



日時;2004年7月9日
テーマ;「起業を決意する~実例で見る起業家活動」
講師;早稲田大学ビジネススクール校長
   柳 孝一 氏


<2タイプの起業家の例>

1.起業願望型(とりあえずベンチャー型)

株式会社ネクシィーズ  近藤 太香巳社長
  (テレマーケティング事業)

 19歳で現在の会社の前身となる「日本電気通信」を
四国で設立。資本金50万円。
23歳で東京進出。史上最年少でNTTと代理店契約を結ぶ。
28歳で上場宣言をするが、創業仲間の弁護士との契約問題で
再び0からのスタートを余儀なくされる。
しかしその後も上場の夢をあきらめず、2002年3月に
ナスダックジャパン(現ヘラクレス)に上場を果たす。
ソフトバンクから30億円の出資を得るのもこの頃。

近藤社長の言葉
「夢は逃げない。逃げるのはいつも自分。」
「人は絶望を希望に変えられる。」

 わずか5分ほどのVTRでしたが、情熱や熱い思いがビンビン
伝わってきた。なんと会社設立のきっかけは、当時200万の
借金をして買った車を数日でぶち壊してしまったため、再度
新しい車を買うために資金を貯めたいという思いからだそうです。
つまりノウハウも資金も仲間も何もない状態から始めた人なのです。
始めてから順次必要なことを身に付けていくというまさに行動重視派のお方。
笑顔が素敵で、話す言葉にすごく人をひきつける力を感じました。


2.テーマ追求型

 株式会社トレジャーファクトリー  野坂 英吾社長
  (リサイクルショップ)

 中学生の時に会社設立を決意。綿密な計画を実行していく。

大学2年 企業のインターンシップを経験
大学3年 学園祭の実行委員長を経験
     (会社経営もこの延長線だと述べていた)
大学4年 多くの創業者を訪ね話を聞く
     (ある社長のアドバイスが事業内容を決めるきっか
                       けとなる)
23歳 会社設立

 野坂社長の場合は近藤社長とは対照的で、あらかじめ綿密な
計画を立てて確実に会社設立につなげていった人です。
もちろん全て順調に進んだわけではありません。
設立当初は店舗が持てず、リサイクルする商品が集まらな
かったため、しばらくは社長兼アルバイトという立場で
働いていたそうです。その後偶然リサイクルショップを畳む
という人から商品を譲り受け、さらに不動産のサブリース会社
から新築の不動産を安く借りることができ、ついに念願の
店舗を持つことができたということでした。


<2者の共通点>
 会社設立までの経緯や事業運営は異なりますが、両者とも夢を
叶えるんだという「自己実現欲求」が非常に強く、それに
向かって粘り強く取り組むという姿勢がうかがえました。
また、失敗してもつらくても諦めないという姿勢が大切だと
言葉の節々から感じました。
トヨタの奥田会長、本多宗一郎、孫正義などの成功者と
言われる人たちでさえ、ゼロからスタートを切ったのです。
やはり諦めず夢を追いつづけたということが成功するための
一番大切な要素だと思います。
「夢は逃げない。逃げるのはいつも自分。」という
近藤社長の言葉が特に印象的で、心に強く残りました。



<起業における変革的切り口>

1.メガトレンドの傍流、逆流活用
 →トレンドの大きな流れに吸い込まれてしまわないように
  常に傍らで目立たないようにチャンスをうかがう。

2.制度改革の推進と先取り
 →アメリカンファミリーの「ガン保険」など。

3.潜在ニーズの洞察による先手必勝

4.コストパフォーマンスによる価格優位性
 →ユニクロやダイソー(100円ショップ)など。

5.基幹技術、ノウハウによる深耕戦略

6.技術先読みと潜在ニーズとの統合

7.国際間ギャップ活用とグローバル戦略展開

8.ニッチの発見、参入、拡張戦略

9.偶然、必然のチャンスを捉え実現化

10.ユーザーサイドからのビジネスモデル再構築
 →カット料金10分1000円(キュービーネット)は、ユーザー側の
  理髪店に関する調査を科学的に行った。

11.IT活用による新ビジネスモデル創出
 →アマゾンドットコム、インターネットバンクなど



<ビジネスプランの構成・目次形式>

1.事業の概要、製品、サービス

2.業界、市場の分析

3.目標マーケット、競合分析

4.マーケティング戦略

5.経営チーム、要因、経営戦略

6.財務計画

7.要約

8.添付資料


 1~8は一般的なビジネスプランの構成です。
今後ビジネスを立ち上げる場合は、日頃から各項目に沿って
プランを練っておくと良いとおっしゃっていました。
プランを実際に書くことで計画がより洗練されたものになります。
そして各項目の関係から、整合性があるかどうかも検討できます。
また、プランは実際にビジネスが動き出してからの羅針盤の働きをします。
ビジネスを進める中で予想できない様々なことが起こりえるので
プランを確立することは本来の道を間違えないためにも必要です。

私も少しずつ頭の中の考えを紙に書き出し、より具体的な
ビジネスプランを作っていこうと思っています。














© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: