RUN FOR YOUR LIFE !!

RUN FOR YOUR LIFE !!

BIG ISLAND INTERNATIONAL MARATHON



...現地本部

*大雨のため、極端に写真少ないです。
*大会公式写真も無いようです(笑)。

3時に頼んでいたモーニングコールより10分ほど早く目が覚める。
窓の外は、雨が降り続いていた。
「...最悪」
それでも、準備を始める。

3時10分。モーニングコールが鳴り響く。
遅えよ(笑)。
モーニングコールもハワイ時間かと思わず笑ってしまった。

スタート時間は6時。
大きなサンドイッチとバナナをコーヒーで流し込み、
さらに日本から持ち込んだエネルギーゼリーを補給しておく。

おニューのランシャツ+ランパンに着替え、
買ったばかりで1回しか使っていないシューズを履くと、
どーんとツイてない気分に襲われる。

...なんで雨降ってんだよぉ。

ホテルからスタート地点までは無料のシャトルバスで移動。
4時30分と、4時45分発の2本のみだと聞いていたが、
乗り切れない参加者のために、もう1本追加便があったようだ。

幸いにも2本めの便に潜り込み、
ヒロから北へ10マイルほど離れたスタート地点へ向かう。
相も変わらず雨は降り続いている。
しかも、ホントにやんのかよ!と思うほどの雨。
バスの車内は参加者の熱気で息苦しい。
窓ガラスも曇り、運転手も運転し辛そう...。
真っ暗な車内。
バスのエンジン音だけがやたらと煩く聞こえる。
何かの映画でこういうシーンあったよな...、
と思うが、何だったか思い出せない。

15分ほどでスタート地点へ到着。
本当はアップでもしたいところだが、
天気がそれを許してはくれない。
仕方が無く公民館のような建物の中でストレッチを繰り返し時間を潰す。
しばらくすると、いつもの波を感じトイレへ。
少しでも軽量化することに成功(笑)。

トイレから戻り、
京都から参加しているという女性と談笑していると、
レースの係員がスタート時間を6:15に変更すると発表。
少しでも明るくなってから走らせようとの考えなのだろう、
確かに外灯も少なく、マジで事故が起こりそうな大雨の天気。

主催者の判断は正しいと思いながら、椅子に座っていると、
そのアナウンスをした人物が険しい表情で近付いてきた。
「英語はできるか?」
「ちょっとだけなら出来るよ」、
「今のアナウンスの内容は分かったか?」
「あ、スタート時間が6:15になるってことね、わかってるよ。」
と答えると、急に顔が明るくなり、
「それを日本語でアナウンスしてもらえないか」、
とお願いされてしまった。

まあ、こんな経験も少ないよな...、
と思いつつメガホンを受け取る。
おもむろに僕の日本語アナウンスが響き渡った。

「あ...えー、日本から参加の皆さんおはようございます。
スタート時間の変更に付いてご連絡します。
当初6:00の予定でしたが、6:15に変更されました。
スタート時間は6:15です。
お間違えの無いようお願いします。」

なぜかみんなから拍手をもらい、ちょっと照れてしまった。
...でも、これぐらいの内容なら、
はじめの英語アナウンスだけでも分かると思うのだが、
実際のところどうなんだろう?

6時を回り、徐々に人の動きが慌ただしくなってくる。
雨は降り続いている。
しかも、かなりの大雨(涙)。

6時10分、みんな諦めたのか、それとも意を決したのか、
スタート地点へと向かっていく。
10.8マイル(中途半端な距離/笑)レースに参加する嫁さんは、
レインコートを被ったまま走ることに決めたらしい。
100mほど離れた場所にあるスタート地点は、
それと分かるような表示も無く、
ただ係員が立ってるだけ(笑)。
雨宿りが出来そうな場所も無く、
みんなストレッチをしたり、
飛んだりして身体を温めようとしていた。

6時15分、カウントダウンが始まる。
10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、GO!
ピストルの号砲も無い、
地味~なスタート。
しかし参加者のテンションはやたらと高い。

事前にコース図と高低表を確認していたので、
前半はアップダウンの連続だということは分かっていた。
が、これほどまでとは。
実際に走ると、思いもよらない高低差に閉口。
さらにドライな場所を探すべくもない状況で、
1マイルまでにシューズの中は「ぐっちょり♪」。
幼い頃に水たまりで遊んだ記憶がよみがえり、
なんだか楽しくなってくる。
それでもペースを作ろうと、マジ走りを試みる。

0ー1マイル 6.54

ちょっと早すぎると思い、気持ちペースを落とす。
周りがようやく白みはじめる。
海岸線に入り、アップダウンの連続と戦いながら、
それでも状況を楽しむ余裕が出てきた。
森の中を流れる川は濁流と化し、
崖のあちらこちらから水が溢れ出している。
コース上も所によっては、川のようになって雨水が流れ、
まるで行く手を阻むかのよう。

1ー2マイル 7.14
2ー3マイル 7.30
3ー5マイル 15.52(4マイル地点を見逃す)

ペースが同じような人と並走し、会話を交わす。
「ひどい天気だね。」
「ホントにね。」
「どこから来たの。」
「日本の札幌。まだ雪降ってる。」
「...今日は雨だね。」
「んー、ちょっと走りにくいよ。」
途中濁流の流れる川を渡る時、
二人して「すっげー、恐えー」と言いあっていた。

晴れてれば良い景色なんだろうなあ、
と思いながら、走り続ける。
後で聞いたことだが、
コースの前半は「scenic drive」といわれる名所だったらしい。
まあ、暗いし、大雨だし、なんだか良く分からない、と言うのが本音。

一緒に走っていた彼は、「小」休止。
待ってるのもなんだかな、と思い、先を急ぐ。

5ー6マイル 7.35
6ー7マイル 7.46
7ー8マイル 7.56

ようやく、アップダウンを抜け出せたと思ったら、
最後に強烈な壁が聳えていた。

不意に後ろから「ハロー」と声をかけられる。
10.8マイルに出場している男性ランナー。
ものすごいスピードで追い抜いて行く。
...乳母車を押しながら(笑)。

8ー9マイル 8.09

19号線と並走する道をヒロの町に向かって走る。

9ー10マイル 7.08(距離表示が変だった?)
10ー11マイル 7.17(やっぱり距離表示が...)

スタートから10.8マイル離れた場所にある、
共通のゴールラインを超え、Banyan Driveへと向かう。
ここまでのエイドには水しか無く、
ちょっと辛い。
ここから水以外の飲物が準備されていた。
ただ、用意されていたスポーツドリンクは「ゲータレード」。
あちらの本場物は、スゴイ味(というか匂い)なので、
これはこれで辛い(笑)。

Banyan Driveを抜け、11号線へ入り一路ヒロ空港へ。

11ー12マイル 7.48
12ー13マイル 7.52

ヒロ空港のそばを通り抜け、
さらにそのすぐそばにあるアメリカ軍の施設内へ(!)。
レインコートを着た兵隊さんが笑顔で誘導してくれる。
エイドも敷地内にあり、
やはり兵隊が飲物を配っていた。
「20番だよ、good job!」
と声をかけてくれる。

13ー14マイル 7.58
14ー15マイル 7.58
15ー16マイル 7.47

基地を後にし再度11号線へ戻り、
空港の敷地のすぐそばを走っていく。
この辺りは空港のアスファルトから溢れ出た雨水が、
これでもかと言わんばかりに流れ出し、
2~3cm程の水たまりが延々と続いていた。
普段なら絶対走らない状況の中を黙々と走る。

...
釧路地方で洪水、というニュースで、
水に浸かった道路を「鮭」が泳いでいる映像を見た覚えがあり、
なんだか似てんなー、と思いながら走り続ける。

16ー17マイル 7.45

コースはKalanianaole Av(いちおう19号線)に入る。
この通りは、ヒロの町を東に向けて通る一本道で、
最後は行き止まりになっている。
折り返してきた先頭集団とすれ違う。
お互いに声を掛け合い、励ましあう。

17ー18マイル 8.08
18ー19マイル 8.31

この辺りで、雨で濡れたためか下腹部にイヤな痛みが走る。
がっくりとペースが落ちはじめる。
後ろから足音が近付いてくる。
「どう?調子は」
「あんま良くないね」
「どうしたの」
「雨で冷えちゃって、ちょっとお腹が痛い」
「あー、良くないね。公園のトイレを使うと良いよ」
「ありがと、いざとなったらそうする」
「付いて来れたら、一緒に走ろうよ」
「いや、無理。かな?」
それでも腹痛と闘いながら、少しだけタイムを戻す。

19ー20マイル 7.53

20マイル過ぎに折り返し、来た道を引き返す。
前半、一緒に走っていた彼とすれ違う。
もうすぐ追い付かれるなあ、と思いながら、
「Keep Going!!」
なんてお互いに声を掛け合う。

前方に公園のトイレを確認。
お腹と相談すると、
「寄ってけ。」
の指示が出た。
やむを得ずピットイン。
更なる軽量化を図る(笑)。

20ー21マイル 11.38(ピットインタイム含む)

少し時間がかかり過ぎたような気もするが、
なんとかレース復帰。
前方には、さっきすれ違った彼が走っている。
なんとか追い付き、声をかける。
「久しぶりっ」
「あれっ?どこ行ってたの」
「トイレ!」
「大丈夫?」
「平気、いつものこと」
なんて言いながら、やっぱペース的には辛い。
ろくな練習も出来ない冬場に、
フルマラソンに挑戦する無謀さを身に滲みて感じはじめる。

21ー23マイル 17.38
(22マイルを見逃す)

徐々に脚が動かなくなってくる。
10.8マイルレースに参加した嫁さんは、
とっくにゴールしてるだろう。
雨の中、少し待たせてしまった。
あと3マイル、少しでも早くゴールしようと思い、
脚に力を入れる。

23ー24マイル 9.28
24ー25マイル 9.43

再びBanyan Driveへ入る。
大きな木が雨を遮ってくれるので、少しだけ息をつける。
あと1マイルと少しでゴール。
女性1位のランナーに追い抜かれる。
すーっと追い越していった。
彼女を追う力はもはや残っていない。
やはりイーブンペースで力を出し切るのが、
一番良い走りかたなんだろう。

25ー26マイル 9.02
(ある意味、イーブンペースなんだけど...笑)

ヒロの町に戻る。
海岸沿いのゴールが見える。
雨は降り続いている。
走りながら、エラ呼吸できるヤツが一番速かったんちゃうか?
なんて思いがよぎり、一人ほくそ笑んでしまった。

26ーゴール   2.08

ゴール手前には地元の人やボランティア、
10.8マイルレースに参加していた人たちが声援を送ってくれる。

...何故か、何にもしないのも悪いな、と思い、
最後の直線を走りながらクロールのジェスチャー。
分かり辛いよなーって思ったが、思いのほかウケた。
さらに平泳ぎのジェスチャーをしながらゴール(笑)。
我が人生初の笑いながら(笑われながら)のゴールだった。
次はスイミングキャップとゴーグルを用意しておこう...。

ゴールで嫁さんが待っててくれた♪
ちゃんと走って良かった、と思う瞬間。

ゴールして、シェルレイをかけてもらい、
完走メダルと完走Tシャツをもらう。
無料のフードコートが用意されていて、
果物と、様々なパンで食欲を満たす。
パパイヤが美味しかった。
さらには缶ビールまで(1本だけですが)サービスしてくれました。

...ハワイって公園で飲んじゃダメなんじゃ...(笑)。

その後、マッサージコーナーで並んでいると、
すぐ前に見覚えのある顔が。
レース中、何度も一緒に走った彼でした。
お互いにすぐ気が付き、
なんでか熱い抱擁を交わし(決してホ○ではない!)、
固い握手をしながら、
「めっちゃようがんばったなー」
「じぶんもなー、よー走ったなー」
なんて言いながら、またどっかの大会で会おうと約束。

そうして、ゴール地点でのひとときをすごし、
後ろ髪を引かれつつ、ホテルへもどることに。

さて、
結果は3時間35分。
全体の20位でした。
できれば30分を切りたかったが、
このコンディションとコースレイアウトでは仕方ないだろう。
まあ、「大」問題もあったし(笑)、
思いのほか走れたよな、と言うのが実感。

幸運にもハワイ島の、
めちゃくちゃローカルな大会に参加するという機会に恵まれました。
大雨という特殊な状況のなせる技なのか、
妙に参加者同士の親近感(連帯感?)が強く、
声かけまくられ&声かけまくりの大会でした。
も、走ってて楽しーの、なんの。
また機会があれば走りたいと思います。
今度は是非入賞めざして(笑)。


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