放浪の達人ブログ

みんな



 どうしても欲しいおもちゃがあった。そんな子供の時、読者の皆さんは
どんな風にお母さんを説得しただろうか? ほとんど大抵の人は
「お母さん、買ってよ~、【みんな】持ってるんだよ」と口にしたことだろう。
友達との会話に乗り遅れる、共有した遊びが出来ないので仲間外れになる、
コレを持ってなければワタシの子供時代は終わりを迎えてしまう、
そんな危機的状況を全身から滲ませ、適度の甘えん坊振りを演出して
母親にアタックしたことだろう。しかし決まって母親からの返答はこうだ。
 母「【みんな】って誰と誰よ?」
 子「○○くんと○○くんと○○くん。あ、それから○○くんも持ってるよ」
 母「それから?」
 子「あ、あとは・・・、お母さんの知らない子だよ」
 母「じゃあ【みんな】じゃないじゃない。それにヨソはヨソ、ウチはウチ!」
ジ・エンドである。

 まだ救いのあるのは「買っていいかお父さんに訊いてみなさい」である。
これは子供を躊躇させると同時に、ダンナに責任押し付けちゃえ作戦のコトバである。
もちろん母親は事前にダンナに「買ってやっちゃダメよ」とタレ込み、
子供が意を決して父親に「買ってよ~」と言っても玉砕するという典型的夫婦の
連携プレーである。しかも「それみなさい、お父さんもダメって言ったでしょ」と
悪いのはワタシじゃないわ、お父さんがダメって言ったんだから、と
悪役はお父さんになすり付けである。キタナい。

 そのくせお母さんは「勉強しなくちゃダメじゃないの!【みんな】やってるわよ。
ダラダラ遊んでるのはあんただけなんだから!」と平気で【みんな】という言葉を使う。
子供は「【みんな】って誰だよ?」と切り返すキタナさは持ち合わせてないのでツラいとこだ。
これを読んだ子供達、今度お母さんが「【みんな】勉強してるわよ」って言葉を使ったら
「【みんな】って誰だよ?何で知ってるの?見たの?何時何分何秒に見たの?」と
質問攻めにして困らせてみよう。お母さんは余計怒るだろうがそうしたら
「ほ~ら、(「ほ」の発音は「ほ」と「ふ」の中間がベスト)怒ってごまかす~」と
火に油を注いでみても面白いかもしれないゾ。

 みなさんはこんなエスニック・ジョークを知っているだろうか?
色んな国の人が乗った定員オーバーの船が沈もうとしている。
海に飛び込ませるにはこんな事を言えばいい。
イギリス人には「紳士はこんな時は海に飛び込むものです。」
アメリカ人には「海に飛び込めばヒーローになれます。」
ドイツ人には「これは規則だ、飛び込め!」
日本人には「みんな飛び込んでますよ。」
何とも唸らせるジョークではないか。

余談ではあるが、大阪人を飛び込ませるにはどうしたらいいか?
「阪神が優勝しましたよ!」だそうである。(笑)



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