りゅうちゃんミストラル

りゅうちゃんミストラル

2006.08.12
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カテゴリ: 読書
この記事にはネタばれあり!注意。


ここでは古くなった本が置いてあって勝手に持っていくことができる。

ここにエド・マクベインの「10プラス1」があった。
古典的な作品で面白かったという評判をかなり前に聞いた。
だが私はまだ読んでいなかったのでこの本(文庫)を持っていくことにした。

連続殺人事件を描いた推理小説だ。
何の関係もないと思われていた殺人事件が一本の糸としてつながっていく。
87分署の刑事たちは事件解決に向かって悩み、焦り、被害者の関係を発見する。
しかし次の被害者がすでに狙われていた。

面白かったのは被害者がつながるポイントとなる大学。
ここで庶務部長の女史がモリアティという名前。

彼女は「ホームズとワトソンがモリアティに会いに来た」という。
これはさらに古典的なシャーロックホームズのオマージュ。

モリアティとはホームズの宿敵モリアティ教授のこと。
二人は「最後の事件」でスイスの山中にあるライヘンバッハの滝に落ちる。
そしてこのシリーズは終わる。。。はずだった。
少なくとも作者のコナンドイルはそう考えていた。
しかし読者がそれを許さなかった。
仕方なくドイルはホームズを復活させる。

ホームズは実は生きていた。
モリアティ教授の手下から逃れるためにワトソンにも死んだことにしていた。

古典的な「10プラス1」に、さらに古典的なホームズの世界が入っているとは。
推理小説を読む方なら注釈がなくても理解出来たろう。
日本人の読者でも実はこのことに気がつかなかった人もいるに違いない。

話が脱線した。
87分署の刑事たちは推理力が低い。
私は大学名が出てきた時、すでにこれらの事件を何らかの関連があると考えた。

少し無理があるのはイタリア移民の男が大学で劇に出ていたこと。
彼の生活から考えると劇に出るくらいなら別のことをしていただろう。

そして売春婦となって殺された女性。
彼女はどうして大学を中退したのか?
成績は優秀だったのに。
刑事たちもそのことを気にしていたが、結局その答えはどこに言ってしまったのだろうか?
私がその説明部分を読み飛ばしていたのかもしれないが、今でも謎だ。

今後も図書館でエド・マクベインの作品があったら読んでみよう。
彼の作品で日本人になじみがあるのは黒澤明の映画で有名になった「キングの 身代金」。
だが私は映画で先に見たものを小説で読むのは好きではない。
映画の出来はとてもよかったが。。。


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2005-11-09 14:42:20
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吉川友梨ちゃん捜索の輪
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最終更新日  2010.10.29 18:49:35


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