ワルディーの京都案内

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2016/02/03
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テーマ: 癌(3547)
カテゴリ: 癌治療情報
朝日新聞「患者を生きる」の記事を引用し、私の意見・感想・気づきなどを述べさせていただいています。

≪2015年9月29日の記事≫  

 2012年5月、徳島県鳴門市の会社員、NTさん(37)はテレビのニュースを見て、「あっ」と声を上げた。

 大阪市内の印刷会社で、元従業員4人が胆管がんで死亡していたことが明らかになり、作業で使っていた洗浄剤が原因ではないか、と伝えていた。会社名は伏せられていたが、かつての勤務先だとすぐにわかった。

 1997年から約6年間、刷り上がった印刷物の色を点検する仕事に就いていた。風通しの悪い地下の作業場で、図鑑やパンフレットを数部刷っては、洗浄剤をしみこませた布で機械に付いたインクをふき取った。

 多い日には、この作業を5分ごとに繰り返すこともあった。ペットボトルのような容器に入った洗浄剤は、鼻をつく刺激臭があった。同僚と「体に悪いかも」と話していたが、マスクを着けるなどの対応はしていなかった。

 02年、転職して鳴門市に移った。その後、かつての工場長と同僚ががんで亡くなった。葬儀では、相次ぐ死を不審に思う元同僚から「あの会社、何か隠してないだろうか」と言われた。

 自身の体調に変化は感じていなかったが、数年前から肝機能のγ(ガンマ)GTP値が徐々に上がって正常値の6倍の300近くに達し、健康診断で異常を指摘されていた。「お酒の飲み過ぎだろう」と思って好きなワインの量を控えても、改善しなかった。ニュースを見て「自分も、がんかもしれない」と不安を抱いた。

 鳴門市内の総合病院で診察を受けた。肝臓の周りをCTで撮影し、医師に「何かあるね」と言われた。だが、はっきりと診断はできず、経過観察になった。

 印刷会社での胆管がん問題は、ネットの匿名掲示板で様々な情報が連日書き込まれた。「一体、何が起こっているのか」。報道から約1カ月後、印刷会社から実家に封書が届いた。「伝えたいことがあるので、連絡をください」と記されていた。

 「胆管がん」という文字はどこにもなかった。「あれだけ報道されているのに、どういうことや」。事実をごまかそうとしているような気がした。




 この事件、私も新聞報道をちらっと憶えています。

 色々調べてみると、ジクロロプロパンという洗浄剤を使っていたのが原因ではないかとのこと。ただ当時危険物質とはされていなかったようです。

 ネットの解説をそのまま引用すると・・・

1,2-ジクロロプロパンは、アメリカで農薬として広く使われ始めたという。「DD」という名称で、1970年代に急激に普及している。
 しかし80年代に入ると、アメリカの農村地帯で有毒性が疑われ始める。DDが多く使われていた地域で、相次いでがんを発症する子供たちが見つかったといった報告が次々と寄せられた。農薬として大量に散布された1,2-ジクロロプロパンが地下水に染み込み、それが飲料水となって人々の口に入り、健康を害したのではないか――。そんな疑いが指摘され始めたのだ。
 こうした事態を受けて、アメリカ政府が動き出す。86年、有害物質の検査を行う政府の研究機関NTPが、マウスとラットを使った動物実験の結果を公表した。
 それによると、1,2-ジクロロプロパンを与えたマウスには、オスとメスの両方にがんが見つかった。ラットでは、メスに一定程度の発がん性が認められ、オスには発がん性が認められないとされた。
 後に、この結果をどう見るかは専門家の間でも議論が分かれるところになるのだが、翌87年、EPA(環境保護庁。日本の環境省に当たる)は、暫定的な措置としながら、1,2-ジクロロプロパンを「B2」(人間への発がん性の恐れがある)に分類する。
 その結果、主要な生産者だったアメリカの大手化学薬品メーカー「ダウ・ケミカル」は、国内における1,2-ジクロロプロパンの製造を中止した。こうして80年代のアメリカでは、1,2-ジクロロプロパンの使用が急激に減っていった。

 アメリカでは暫定的ではあったが、危険物質とされたのに、日本では何も措置が講じられなかったということのようです。

 アスベストが放置されて、悪性中皮腫患者を多く出してしまったの構図とよく似ています。アスベストは私は若い時代に仕事の中で実験で使ったことがありますが、何も危険視されていませんでした。

 私は実験だけだからいいですが、工場では当時恒常的に使っていたので、これが原因で「がん」になられた方がいるかもしれません。

 世の中に発がん物質ってたくさんありますよね。例えば、「おこげ」がそうですよね。以前、ブログにも書きましたが、国立がん研究センターが発表した「がんになる12か条」というのがあります。その中の一つに

・毎日、同じものばかりの食生活



 これは色んな栄養素を摂りなさいということではなく、発がん物質というのは身近にたくさんあり、それらは全く摂らないというわけにはいかない。同じものばかり食べると、発がん物質を大量に摂ってしまう可能性があるので、リスク分散のために色んなものを食べなさいということのようです。

 食べるのはこうやってリスクを分散できても、仕事で使う材料に含まれていたら、どうしようもないですものね。国が海外の動きなどにも敏感になって、早期に対応してもらわないといけないということだと思います。


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最終更新日  2018/02/28 10:36:50 AM
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