甘い水  苦い水



    目が覚めたら 真夜中だった

    辺りが しんと静まっていて

    月が三角だから たぶん夜中だ


     のどが渇いていたので

     水を飲もうとグラスについだ


    淵までついで 少し盛り上がって

    溢れ落ちそうで こぼれない水


    冷蔵庫を開けると オレンヂ色のあかりが

    ベットまで届いた


     あどけなく すやすやと眠る君

     グラスの中に三日月がいた

     震えているみたいに 微かに揺れて



     グラスの中の水は 僕の心

     君に対する 僕の気持ち


     もう一度 君の寝顔を見つめる


    飲み干そうか?  どうしようか?

    薄明かりの中で 立ち尽くす


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