２４年前、母になった私の回想 | さえりんの部屋

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2022年07月03日

  　今朝久しぶりに、さえりんが夢に出てきました ✨
さえりんは中学生くらいで、プールが大好きですごく入りたがっていました。
最近はこれだけ毎日異常なまでの猛暑だったからかもしれません。
私はさえりんとよく市民プールへ行ったこと、公園でたくさん遊んだこと、遊園地が大好きだったこと、いつも「ママ」って呼ばれて幸せだったことなどを、懐かしく想い出しました。明後日はさえりんの誕生日です。だから夢に出てきてくれたのかな。

　さえりんが産まれたのは平成１０年（１９９８年）７月５日、もし生きていたらもうすぐ２４歳です。 寅年で、かに座の、愛情豊かな優しい女の子です。

今日はさえりんの誕生日には２日早いのですが、２４年前さえりんが産まれた頃の、私の気持ちを振り返ってみようと思いました。

　何度もブログに書きましたが 私は結婚前の２５歳の時に卵巣ガンを患いました。 生理痛が酷い以外には、特にどこも痛いわけでもなくちょっとお腹のあたりが太ったかなくらいに思っていたのです。そんな時、風邪をひいてかかりつけの町医者が休みだったため、たまたま違う病院へ行き血液検査をして異常がわかり、すぐに市民病院へ行き検査した結果、卵巣ガンで片方が腫れあがりもう片方まで癒着していました。本当なら卵巣を全部摘出した方が転移や再発のリスクも少ないのですが、私がまだ独身ということもありせめて一人でも子どもが産めるようにと、片方の卵巣は全部ともう片方は約４分の１だけ残して摘出手術をして、抗がん剤治療もしました。医者からは子どもが欲しかったらなるべく早い方が良いと言われました。私の場合は転移したガン細胞が残っている可能性があり、再発の危険性が高かったからかもしれません。

そんな私だったのでいつまで生きれるのかもわからず、結婚も子どもも諦めていました。ところが２９歳の時、なぜか？？主人と結婚することになり、  諦めていた子どもを授かりました。それが、長女のさえりんです。
 さえりんがお腹にいる時、こんな私が母になって子どもを育てられるのか物凄く不安でした。というのも私はあまり親との関係も良くなくて、親不孝娘だし、自分に自信がなかったからです。こんな私は母親になれるのか？ちゃんと子どもを育てられるのか？いつまで生きられるのか？お腹の子は、こんな私の子供に生まれて果たして幸せなのだろうか？と不安でいっぱいでした。

産院に通っていた時、待合室でこんな本を見つけて読みました。
それは  ダウン症の協会が出していた本で、出生前検査の是非と、ダウン症のお子さんのご家族の手記でした。  その中には、たとえ出産前に障害があるとわかっていてもこの子を産んで本当に良かったという、何人かのご家族の体験談が書かれていました。私はそれを読んで、もしもこのお腹の中の子に障害があるとわかっていたら、私は果たして産む決断をしただろうかと、自問自答しました。

でも、私にはこの子を授かっただけでも奇跡なのだから、もう次の子は望みも薄いし、たとえどんな障害があったとしても関係ないという結論が出ました。たとえ 母として未熟でも、とにかくこの子を精一杯愛して大切に育てようと決意しました。

そして、予定日より１週間遅れて ７月５日に３３８４gの健康な女の子、さえりんが産まれたのです。 私はすごく感激して、自分の命に代えてもこの子を守り大切に愛して育てようと思いました。さえりんはおっぱいをたくさん飲んで、そのうちご飯もたくさん食べて歩くのも喋るのも早くて活発で元気いっぱいに育ちました。
子育てしている時はきっと大変で悩んだり迷ったり必死だったと思いますが、今となって想い出してみたら、あの頃が私の人生で一番の幸せな絶頂期だったのです。

医者に言われた通り、さえりんが産まれた2年後次女を妊娠中に卵巣ガンの再発が見つかり散々悩んだ末に、子どもが生きられるギリギリで帝王切開し次女を未熟児で出産し同時に卵巣はすべて摘出となり私はもう子供は産めなくなりました・・・

　それからは本当にたくさんのことがあったのですが、 私はさえりんと次女の２人の愛おしい娘の、母になれたことが一番の喜びでした。 ささやかな願いは、娘たちが成長し出来ることなら結婚して家庭をもち幸せになって、いつか私が死ぬときには、２人の娘たちに見送ってもらいたかったのです。娘たちの幸せな人生以外には、特に何も望むことはありませんでした。ただそれだけだったのに・・・

しかし、そんな平凡で当たり前の望みも、叶わなくなってしまったのです・・・

私の人生っていったい、何だったのでしょうか？？
私は こんな残酷な「愛別離苦」 を味合わなければならないほど酷いことを、前世でしたのでしょうか？？ 「逆縁の親」になる、 これが私の運命なのでしょうか？？ さえりんは私の娘に産まれてきたから、こんなに早くこんなに残酷な死に方をしなければいけなかったのでしょうか？？もしも違う人の娘に産まれていたら今も生きていて幸せだったのかな？？考えても仕方がないことですがそう考えずにはいられないのです。

でもね、やっぱりさえりんのママになれたことが一番の幸せだったよ！！
さえりんと一緒に過ごせた２０年１１ヵ月に戻ることはもうできないけれど、 幸せをたくさんくれて、ママの娘に産まれてくれて本当にありがとうね！！さえりん♡

　昨日ご遺族のブロ友さんが、さえりんにサクランボ🍒を送って下さいました！！さえりんに代わって、次女とさえパパとさえママがお味見しちゃいました(≧▽≦)とっても甘くて美味しかったです！！本当にありがとうございました✨