勝手に最遊記

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Short Story ―美々日記― 3


美々はこんなに恐怖を感じた日はありませんでした・・。

朝、一階の広間を掃除していたら「止めろ~バカ猿~!!」って叫び声が
聞こえてきて・・・あの赤髪の男の人と、可愛い男の子が取っ組み合いながら
広間に飛び込んできた!!

「だぁれがバカ猿だよ!エロエロ赤ゴキブリ!!」
「っっってめぇ!人が大人しくしてりゃぁ・・・。」
「ハッ!病気の桃花にまで手を出して・・恥ずかしくないのかよ!?」
「だから、手なんか出してねぇっつーの!添い寝だけだって!!」
「信じられねーよ!大体、悟浄は見境なく・・。」

ヤダ~。なんでこの宿で暴れんの?って美々がオロオロしていたら、

「ハイハイ。宿の方に迷惑ですよ~。」

パンパンと手を叩く音がして、片眼鏡のお兄さんが止めてくれた!
・・・助かりますぅ~。

「悟空。悟浄は手を出していませんよ。」爽やかな笑顔で、
「悟浄の右手が“勝手に”桃花のシャツのボタンを外しただけです♪」

・・・ってうわあああぁぁ・・・何て事言うのこの人は・・・・・男の子の顔色が
変わっていくぅぅ~(赤色)・赤髪のお兄さんの顔色も変わっていくぅぅ(青色)

「ごお・・・悟浄うう・・。」
「ま、待て・・悟空。話せば・・話せば分かる、なっ?」


結局、乱闘は収まらず・・・(片眼鏡のお兄さんも止めないし!)
いい加減にしてって叫ぼうと思ったら、金髪坊さんが・・・

「やかましいっ!!」・・・って発砲した~!!いやああぁ!!
ほっっっとにお坊さんなの?あの人!!

広間はグチャグチャになっちゃって、お父さんは青い顔したんだけど
「・・・コレで修理しろ。」ってカードを出した。
ゴールドカードだよ?もしかして金持ちなのかな??

にしても疲れたよ~!みんなで後片づけしたんだけど(金髪坊さんはしないの!)
なんか・・ホント・・・疲れた・・美々グッタリ。

コレって日常なの?あの女の人も、大変だよね・・・オヤスミナサイ。


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