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カテゴリ: イエメン
イエメンに到着し、無事宿も確保。

一休みもせず旧市街探索と同時に旅行許可証を貰いに行く。

イエメン国内では外国人が旅行するにあたり、観光警察局発行の旅行許可証たるものが必要なのだそうだ。
そんな事もあり、一般的にイメージの沸かない国でもあり、中東であるため何かと日本ではイエメンが危険な国と勘違いされている。
しかし、実際イエメンや中東は危険だろうか?

バグダッドやアフガニスタンと内戦状態の国が多いのも否めない。
しかし実際旅をして頂ければそんな誤解は払拭できると思う。
イスラム教徒は平和を愛する人々であり、テロリストに対して彼らは彼らなりに複雑な心境を持っている。


こんなエピソードがある。
とある日本人観光客がパスポートを紛失した。
青ざめた彼は大使館に電話し「パスポートを盗まれた」と告げる。
しかしイエメンにはパスポートを売りさばく闇社会や市場はない。
実際、彼はパスポートを前日泊まった宿に忘れていたらしく、その宿の主人が砂漠の中を2時間程すっとばしてわざわざ次の泊まる宿まで届けに来ていてくれたのだ。

実際私のような貧乏旅行人にも本当に敬意をもって接してくれる。
そんなとある少年をここでは紹介したい。

サナアの旧市街は美しい。
そんな中歩いていた時に私は彼と出会った。歳の頃16位だろうか。
黄色アジア人である私に興味があるのは明らかだ。
「アッサラームアレイクム!」

片言のアラビア語しか解らない私なので聞き間違えたと思ったが、彼はおもむろに民家へ入るよう即す。
が、階段を数段上がった時、彼は私を制し何か奥に叫ぶ。
「母。母。」と私に言う。
そう、ここは彼の家であり、家族以外に素顔を見せてはならないイスラム教の教えを守るため、母に私が家に入りつつある事を知らせていたのだ。

彼に即されて私は家の屋上に上がる。

確かに美しい。私はしばし立ち尽くす事しかできなかった。
大学時代、テレビで世界遺産であるサナアの旧市街が紹介されていた。
当時、一生この国に行く事はないだろうと思っていた。そして今、俺はここに立っているのだ…。

サナア旧市街

無我夢中でシャッターを切りしばし町を眺める。
そして、感動の名残惜しさを感じながらも民家の外へ戻る。
仮にここがインドやカンボジア、中国等であればここで確実にチップを要求されただろう。
しかし彼は満面の笑みで「じゃぁ…」と別れを告げる。

確かにイエメンは貧しい。
しかし、彼らは自分の国、街、そして文化を誇りに思っている。
到着して半日もしないうちに私はイエメンの虜になっていた。





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Last updated  September 14, 2005 12:43:43 AM
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minnie755039 @ Re:ブログ再開と移転のお知らせ(02/13) わっはっは!ししょー。久々のこちらの更…
snowshoe-hare @ Re:ブログ再開と移転のお知らせ(02/13) うを~~何年ぶりでしょうか?!お懐かし…
通りすがり@ 日本よりは健全な気がする 日本みたいに全部暴力団が取り仕切って資…
世界を歩く@ 未公開 私もあの黒人壁画を見ました。 私の場合…
蛙君@ ありがとうございました 参考になりました。また、あったらブログ…

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