気ままなデジカメ片手の散歩路

『かついだ！　感激の　三社の神輿』

わたしは　参加できませんでしたが

午前中に雨も上がり　盛り上がったことでしょう。

ところで

今度の日曜日　21日は

浅草　三社祭の本神輿の登場です。

かつて　若い時（たしか高校１年だった）
この本神輿を担げた感激は
いまだに　体の中　深～くに　大事に残っています。

それも　奇跡としか言いようが無いことに
「宮入り」を　担げたんです。

その時の　興奮した気分のまま書き残した
一文が残っていまして
読み返したらこころがカッと熱くなり

恥ずかしながら　またまた　ご披露してしまいます。

三社祭の見物へ　行って見たい。。。と

なったら　うれしいので。

◆　◇　◆　◇　◆　◇　◆　◇　◆　◇　◆　◇　◆　

三社祭の花は　三基の本神輿

この　一の宮　ニの宮　三の宮は

担ぎ手にとって　もう　たいへんな　あこがれ

千人におよぶ若い衆が殺到しますんで
なまはんかなことでは　触ることもできません。

　　　　・　　　　　・　　　　・　　　　　・

境内は　夜も明けぬうちから
「宮出し」を担ぎたい男たちでうずまる。

紺の腹掛け　ももひきに　真新しいワラジ
豆絞りを細身にしごいて　頭にクルッと一巻
そろいの半纏すがたで　固唾をのんでまっている。

それをとりまく　数万の大観衆。

うっすらと　明るくなるにしたがい
一種異様な熱気とざわめきが　少しづつ広がっていく

いよいよ　六時
氏子総代が社殿に立つと
境内は瞬間　ピタッと静まった。

聞こえてくるのは
空を飛び交うヘリコプターの音ばかり

祝詞が終わるとともにわき上がる
拍手と歓声の大音響！

サア！　三社祭のはじまりだい！！

『シャシャシャン　シャシャシャン
　　　　　　　シャシャシャン　シャン！』

手締めがこだますると　間髪入れず
祭り囃子が　高らかに鳴り響く！

　　　　・　　　　　・　　　　・　　　　　・

一の宮　ニの宮　三の宮は
「宮出し」から　それぞれ分かれ
浅草の町内へと　大きくうねりながら
くり出してまいります。

　　この本神輿以外にも　浅草四十数町それぞれに
　　いくつかの町内神輿がありましてその数　百近く。
　　祭りのあいだ　すべてが　練り歩いているわけです。

腰をしっかり入れ
つま先で小さく飛ぶように担げば

屋根の鳳凰も　シャンシャンシャン・・・！
小気味の良い音で　啼いてくれる

30分も担げば　汗は吹き出し
わらじはボロボロ
寒い日なら　湯気が　もうもう上ります。

お神酒をいただき　キューっと景気をつけては
またかつぎ　キューっとやっては　またかつぐ

酔って疲れた神輿は　重さに耐えかね
あっちへゆらり　こっちへゆらり

『前ヘ！　前へ！』
いわれたところで　なかなか真直ぐすすめません。

　　　　・　　　　　・　　　　・　　　　　・

五メートルほどもある　高張提灯が
夜空を彩る頃　神輿はやっと　雷門の前へ。

「宮入り」は　午後八時　
10分おきに　三基が順に　雷門から仲見世をとおって

と

一応　決まっていますが
なかなか　そうはいきません。
子供がダダをこねたように　門の前に行かない！

もっと　かつぎたい
もっと　この興奮を味わいたい　と・・・

近づいてはもどり　近づいてはもどりの　くりかえし

　　　　・　　　　　・　　　　・　　　　　・

やっと着いたら
さあ！　こっからの担ぎ手は　そろいの鳶の面々

『セイヤ！　セイヤ！　ソイヤ！　ソイヤ！』
三社独特のかけ声に　寸分の乱れなし！

一気に雷門をくぐり
仲見世をぬけていくと

パッとひろがる浅草寺境内は
眩しい程の照明に照らされて　真昼のような明るさ！

宮入り見たさの大観衆が
ワッーと大歓声で迎えてくれる

数万人の顔が　にじんで見えらあ！

「もう！　死んでもいい！」

完

◆　◇　◆　◇　◆　◇　◆　◇　◆　◇　◆　◇　◆

昔の体験をもとに書いたので
現在と細部が違うかもしれません。
お断りしておきます。

でも　だいたい雰囲気は変わらないでしょう。
「三社祭」見物の　プロローグになれば最高です。

時間や道順は　下記で調べていかれることをお勧めします。
http://www.ematsuri.ne.jp/sanja/

ジャンル別一覧