海の散歩道

心の古傷






あたしの携帯は

メールが1000件まで保存できる

たまに彼からきたメールを読み返すことがある

自分を試すために






つい最近まで

なにかあるといつも言い争いになってた・・・

信心のこと

あたしの病気のこと

子供たちのこと

キャンプのこと






当時のあたしは

素直になりたくてもなれなかった

彼が怖かったから

彼にまた言葉の刃で傷付けられるんじゃないかといつも怖くて

だから攻撃される前に盾で防御しようとしてた

盾で防御するだけじゃ不安で

あたしから攻撃してた







そんなだから

話し合いも話し合いにはならず

気が付けば、互いに傷付けあってた・・・






そんなやりとりをいつまで続けても

先は見えない

ふたりの将来はないと感じて

あたしから距離を置くことを決めた

結果的にそのことで

彼自身もいろんなものを見つめる余裕ができて

あたしを傷付けてきた事を謝罪してくれた

あたしが一番欲しかった

彼からの歩み寄りがあった






でも、心の傷はすぐには治らなかった

彼はあたしを受け入れようとしてくれているのに

あたしの話しに耳を傾けてくれているのに

あたしは言葉が出てこなかった

頭の中は色んな想いで溢れているのに

言葉にして伝える事ができなくなっていた

言葉の代わりに涙ばかりが溢れて・・・






それでも彼は忍耐強く、あたしに接してくれた

そんな時、ある出来事があって

なくしかけていた心の壁を、また作ってしまった

あの時、あたしは

【今度はあたしがどうにかしなきゃ】と強く思った

ここまであたしの心をほぐしてくれた彼に

いつまでも甘えていてはいけない

今度はあたしが頑張らないと、って






でも、1歩、たった1歩を踏み出すのが

とても怖かった

でも、目の前にいる彼は

両腕を広げてあたしを迎え入れようとしてくれてる

1歩踏み出す勇気を・・・・






今でもあの時、なぜ自分が1歩を踏み出せたのか分からない

多分、彼を失うのが怖かったんだろうし

なにより彼の気持ちに応えたかったんだと思う







最近ではなんの蟠りもなく一緒にいられてる

彼の愛に包まれて

欲しかった安心感、幸福感の中にいる

でも【辛いときのこと、忘れちゃダメ!!】って

なぜか辛い時のメールを見てしまう

幸せの中にどっぷり浸かってちゃダメって思ってる部分もあるけど

ある意味、自分を試しているのかもしれない

【このメール読んでも、もう辛くならないかな】

【辛い事、思い出しても大丈夫かな】って

(これもある意味、自虐行為?)

でも、まだ古傷を【過去の事だよ】と笑えない自分がいる

【まだ辛いんだよ】って泣いてるあたしがいる

でも、前より大丈夫になった

前より泣かなくなった








いつの日か

辛かった日々のことを

【そんなこともあったね】って

笑えるようになりたい

















October 12, 2005 15:12:44


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