北海道のアウトドア!

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3万円での未来!

「おいっ!俺に3万円よこせ!」

あれは1996年。このドキュメンタリーはこの「脅し」のようなセリフから始まる。

歌を唄う私の横でベースギターを決めているのは、

大先輩であり、団塊の世代であり博学と見識を持ち合わせた「N氏」である。

身長は186センチ。大酒のみ!

そして色白で優しく、学生運動にも汗を流した経験がある人だ。でも、何故か?一緒に街を歩いていて、パトカーが通ると、人知れず電柱の影に身を隠す「トラウマ」を持った不思議な紳士。

「なんで3万円なの?ツケが溜まったの?」

「いいから出せ!説明するから!」

それからのN氏の説明は次のようなものだった。

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君はまだ若いから気がつかないかもしれない。しかし、団塊の世代の悩みと苦悩は始まっている。

それは親の介護の問題だ!

社会を見てみろよ。寿命は延び、80歳だよな。その子供はな、もう50代だ!

その子供達は、そのまた子供の教育費に追われながら、しかも社会的な責任を果たしながら、その上に介護の重圧に耐えなければいけない。

これは拷問にも近いものがある!

多聞よ!いいか!大家族の時代は終わっている。核家族の時代だ。

人が将来的に幸福になるためには介護を社会化しなければならないと思わないか?

子供がいない「二階建て介護。」
老人が老人を介護する「老々介護」

この苦しみを見逃す社会は先進国にはなれないぞ!


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N氏がまじめに語るのでびっくりした私は。お金を即座に払ってから聞いた。

何に使うの?って。

かれは答えた。


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ジャーナリストが一人で立ち上がったんだ!
「日本を変えないといけない!」って。だから手伝おうと思ったのさ。

僕たちはなにもできないかも知れないけれど、お金は出せる。

3万円を出す人が1万人いれば3億円になる!3億円あればなんとかなるべ


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面白い!!!

私は答えた!今思うといいことをしたんです。その寄付した団体は

介護の社会化を進める1万人市民委員会 っていいます。
日本の介護を社会が引き受ける法律「介護保険法」の基礎を作った団体です。

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聞いて見なけりゃ分からない!

私は、それからたくさんの学習会に参加するようになりました。特に介護の仕組みを考案する「 樋口恵子 」先生の講演に感銘した。

当事者がどれほど苦しんでいるか。介護される方々のヒューマニズムが捨てられているか。

縛られているご老人。薬漬けの苦しみ。

人が人らしく生きて人生の晩年を迎えさせてあげたい!

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そして、私達の願いがかない「介護保険法」は2001年に施行されました。

この機能は諸外国のシステムの良い所を出来るだけ反映させようとしたもの。世界的にも優れた制度になるはずです。

しかし、内容はまだまだなのかもしれません。始めることが大切!内容はこれから皆さんでもっとよくしていこうね。

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大型公共投資から分散型の内需社会へ!未来を拓く投資へ!

これは、日本の将来にとってとても大切なことです。日本が本当の先進国となるための踏み絵でもありました。

僕は、この夢に生きた。そして、何度も何度も勉強する中で素晴らしい仲間達に出会った。

残念なことはいつも私が一番の年下だったこと。

でも、今は違います。道をつけるとその先の荒野が見えるもの。たくさんの人々、若者達が立ち上がろうとしています。

小さな町や村では「介護産業」がそのふるさとを支えるようになりました。そして介護や福祉に目を向け、将来の目標にする人々が増えています。

私達の行動。そして、私の3万円は無駄にはなりませんでした。

言葉ではなく、心でもなく。社会は行動により変革します。

目標と思い入れ豊かな「行動」こそが、私達と私達の地域社会を潤してくれるのです。

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私の世界一好きな街「さっぽろ」

優しい月が光っています。

今は気がつかなくてもいい。

でもね、人はいつの日にか、

一人ではないことを知ります。



みなさん。いつも読んでくれてあり

がとう。月に抱かれてお休みなさい。

BGMつき「月光」で楽しんでね。

ばいばい。

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月 光




月が光とあつまって

走る私を追ってくる


つまずいても

息が切れても

ついてくるよ


私はそれを知りたくて

月にむかい走ってみた


手を伸ばして

掴もうとして

届きはしない


いつか別れた優しい心

遠い想い出に浮かぶ光


いまでも私を見つめる

忘れ得ない貴方だった







詩作・画/松尾多聞


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