アスベスト含有製品

社会ニュース - 7月14日(木)3時2分
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全国公立校でアスベスト撤去漏れ、含有10製品を除外

 校舎に使われているアスベスト(石綿)の有害性が問題となった1987年、文部省(当時)が実施した全国の公立学校の実態調査で、天井や壁用のアスベスト含有の吹き付け材10製品を、「アスベストではない」として対象外にしていたことが13日、分かった。

 学校からのアスベスト撤去計画は、この調査結果をもとにつくられたため、撤去対象から漏れたアスベスト含有10製品が、現在も多くの校舎に残っているとみられる。

 アスベストそのものを吹き付けた場合と同程度の有害性があるとされるが、文部科学省は12日の政府連絡会議で「学校内の対策はおおむね完了」と報告、再調査を実施しない方針だ。

 調査では、公立小、中、高校の教室や体育館の天井、壁などにアスベストが吹き付けられていないかどうかがチェックされ、1337校(3・3%)で使用が確認された。

 この際、文部省は「吹き付け石綿の判定方法」を各校に送付。「次の製品は吹き付け石綿でないので注意すること」として、アスベストそのものの吹き付けが禁止された75年以降、代替品として普及していた15の製品名を挙げ、対象から除外するよう指示していた。

 ところが、日本石綿協会(東京・港区)などによると、このうち10製品については、80年ごろまで5%程度の濃度で石綿が混ぜられていた。代替品の接着力を増すために、アスベストが混入されていたとみられ、代替品の品質が向上した後には、アスベストの混入はなくなったという。

 文科省施設企画課は、アスベスト含有製品を対象外とした理由について、「今となっては分からない」としている。同省はアスベスト含有製品が使用されたとみられる75年~80年ごろの新築・改築校舎数を把握していないが、この時期は第2次ベビーブームの子どもたちの学齢期に当たり、校舎の建設ラッシュだった。

 87年の調査後、文部省(文科省)は88年、2003年、05年に、損傷や劣化した吹き付けアスベストを撤去するよう通達し、撤去費用の補助制度も設けたが、10製品を撤去するよう指摘することはなかった。

 アスベスト含有10製品は現在、アスベストそのものを吹き付けたのと同様、厚生労働省が解体作業時の飛散防止など厳しい管理を義務付けている。
(読売新聞) - 7月14日3時2分更新



社会ニュース - 7月14日(木)14時1分
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撤去漏れアスベスト、再調査へ=学校対象に-文部科学省

 公立学校を対象に行われた文部科学省のアスベスト(石綿)の撤去計画で、有害な可能性のあるアスベスト吹き付け材10製品が対象外になっていたことが分かり、同省は14日、こうした製品が現在校舎などにどの程度残っているか、危険性があるかなどについて再調査する方向で検討を始めた。 
(時事通信) - 7月14日14時1分更新


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