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“マクベス”
★★★★☆
シェイクスピア全集。第3巻。
--- 梗概 -------------
スコットランドの将軍マクベス。彼は、ある日荒野で出会った3人の魔女に、「お前はいずれ王になるであろう」と予言される。マクベスはその予言に幻惑され、ひたすら己の野心を実現するべく猛進するようになる。そして、周りを顧みず、おのれの野望のみを追求した結果、マクベスが迎える悲劇の結末・・・!!
Nearly all men can stand adversity,
but if you want to test a man's character, give him power.
(ほ とんど全ての人は、逆境に耐えることができる。
もしその人間の人柄を知りたいならば、権力を与えてみなさい。)
--- Abraham Lincoln
マクベスを読んで、上記のリンカーンの言葉が頭をよぎりました。
人間ってどんなに虐げられても、それに屈せず耐えることはできる。でも、ありとあらゆる権力を与えられたとき、誰も自分を非難する人間がなく、意のままに振る舞うことができるようになったとき、自分を律することはものすごく難しいのかもしれませんね。
マクベスは、魔女の予言により、自分が王となるために、次々と人を殺していきます。権力を得、地位が上がるごとに、周囲が彼を止めることが難しくなってくる。そして彼の暴走は止まらなくなり、行きつくところまで行ってしまい、その先では悲劇が彼を待っているのです。
シェイクスピアはどの作品も深遠で、含蓄があって素晴らしいです。人間の醜い部分、美しい部分、すべてをうまく一つの作品に組み込んで表現し、おもしろい劇に仕上げています。いやはや、天才としか言いようがないですな~(*´ー`)
=== 54冊目 読了 ===
シェイクスピア 『アントニーとクレオパ… 2011年09月25日
シェイクスピア 『じゃじゃ馬馴らし』 2011年01月25日
シェイクスピア 『ヘンリー六世』 2009年11月15日