エデンの南

エデンの南

May 7, 2005
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カテゴリ: 映画・TV
ネタバレあり

プラハ行き の予習として、この前レンタルしてきました。
半額クーポンor100円の日以外に初めて借りてきたですよ。

このタイトル、訳のわからないフランス映画風かと勝手に思ってたんですが、全然そんな風ではなく、(最初の方はちょっとそんな風だったけど…) 実に深いドラマなのでありました。

脳外科医トマシュと、テレーザ、サビーナの二人の女性との三角関係的恋愛ドラマ。
しかし、これは、単に恋愛ドラマだけに留まらず、三人それぞれの心理劇でもあり、「プラハの春」を扱った政治的なドラマでもあり…

テレーザ役のジュリエット・ビノシュが、すんごいイイですね。
すっごくストレートで純粋な性格、感情を、実に活き活きと演じています。目がイイ !
いきなり押し掛けて結婚までしちゃうのには、うわっ、なんだコイツ…と思いましたが、それをほんとに軽~~~く受け入れてしまうトマシュも疑問。
んで、最初やだなーと思ったテレーザが、勇敢に写真を撮るシーンに来ると、一転してかっちょいいと思いつつ見たのでした。

そして、サビーナとテレーザとの関係が、結構良かったりする所が、なかなか斬新かもしれません。
三人三様の複雑な思いが交差しつつ。

(失礼ながら…ジュリエット・ビノシュの肌の色が、この映画に出てくる ぶたさん そっくりなピンク色だった…)

トマシュってのは、とんでもない女たらしで、エッ、こんなのにまで?っつーぐらい、来る者拒わず手当り次第な人で呆れてしまいましたが、本人はどうにもならない自分の軽さに苦しんでいたのかな、と思うのです。この辺、ハッキリとは語られず、表情等から想像するしかない所が、イイんですね、コレは。

そしてテレーザは彼とは正反対で、トマシュの軽さに苦しみます。

ほんとだったら、このような女性だとわかれば、「オレはこーゆーオトコだからさ」とか言って突き放すべきだと思うんですが、トマシュにとって、テレーザは、何かを感じさせたのでしょうか。
おそらく、自分の持っていない物、何か大事なものを見い出したんじゃないかな…と、これまた見る側が想像するしかないのですが。また、そういう所がこの映画の優れた所なのでしょう。

セックスに関しては、軽い、軽すぎるトマシュですが、自分の論文を間違いだったと認めるサインをしろと言われた時には、医者の職を失ってまで、断固として拒否するのです。
自分の軽さに悩む彼は、きっと、これを認めてしまっては自分自身おしまいだ、と思ったのではないでしょうか。何か核を失うみたいな。

そして、最期のあの瞬間に、彼はほんとに幸せをつかんだのだと思います。


ま、これはあちこち国を行ったり来たりするので、英語で統一しちゃえば楽なのかもしれませんが。

そうそう、「ウィーン古都物語」という本を人から借りたのですが、それにブダペストの温泉でチェスをやるおっさん達の写真が出ていたんです。
それと同じシーンがこの映画の序盤に出てくるではあーりませんか !
ブダペストで温泉入ってきたいです~。

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Last updated  May 7, 2005 06:40:13 PM
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筋が良い 音楽が良い 役者が良い  
まろ0301  さん
 ダニエル・デイ・ルイスが良いです、ジュリエット・ビノシュが良いです。
 プラハの春、「人間の顔をした社会主義」、ソビエトの侵攻。本当にもう、歯噛みをしつつ見ました。1968年。私が二十歳の頃でした。

 ですから、ラストはもう、様々な感慨がどっと来て、心を揺さぶられました。いい作品でした。 (May 7, 2005 08:51:50 PM)

Re:筋が良い 音楽が良い 役者が良い(05/07)  
SEAL OF CAIN  さん
まろ0301さん
> ダニエル・デイ・ルイスが良いです、ジュリエット・ビノシュが良いです。

メインの3人が実に良かったですよね!

> プラハの春、「人間の顔をした社会主義」、ソビエトの侵攻。本当にもう、歯噛みをしつつ見ました。1968年。私が二十歳の頃でした。

そうそう、1968年の話だったのでした。これ書こうと思って忘れてました。
http://plaza.rakuten.co.jp/sealofc/14006

プラハ行きをきっかけに、これ観て良かったです。
もうちょい他にも予習をしときたい所でしたが… (May 8, 2005 12:08:35 AM)

Re:『存在の耐えられない軽さ』(05/07)  
カインさん、おはよう御座います。

「存在の耐えられない軽さ」、もう随分前に観て細かいところは忘れてしまっているのですが・・・(^^;)。

ジュリエット・ビノシュが何とも言えない魅力を出していて良かったです。絶対にハリウッド映画では観られないタイプ。洗練とは程遠いし、垢抜けてもなく、田舎臭い雰囲気を出していたにも関わらず、ダニエル・デイ・ルイスを見事に引き立てていたところが凄かったです。

私もカインさん同様、テレーザとサビーナの関係のところ、印象に残っています(^^ゞ。 (May 8, 2005 09:33:06 AM)

Re[1]:『存在の耐えられない軽さ』(05/07)  
SEAL OF CAIN  さん
バルカローレさん
>ジュリエット・ビノシュが何とも言えない魅力を出していて良かったです。絶対にハリウッド映画では観られないタイプ。洗練とは程遠いし、垢抜けてもなく、田舎臭い雰囲気を出していたにも関わらず、ダニエル・デイ・ルイスを見事に引き立てていたところが凄かったです。

ほんと、その通りですね。
そして、今はどこを探してもいないタイプかもしれません。
男性にとっては夢のような存在かも。 (May 8, 2005 06:02:46 PM)

私はやっぱり小説の方ですね。  
さとかず さん
映画もビデオで観ましたが、やはり私的には小説の方がいいですね。私が友人にプレゼントしたことのある本の1冊です。ミラン・クンデラの中でも一押しの本ではないでしょうか? (May 8, 2005 11:04:11 PM)

Re:『存在の耐えられない軽さ』(05/07)  
とこみん  さん
私も、小説を先に読んだので、この映画はイメージが全然あわず、別の作品のごとく感じました。
解釈の仕方でこうも違うのかと、自分のクンデラの読み方に不安を覚えたほどでした。でもやっぱり小説のほうがずっといいと思っています。
(May 8, 2005 11:24:42 PM)

さとかずさん&とこみんさん  
SEAL OF CAIN  さん
そうですか。絶対小説読んでみますね!
実は今日図書館に行ったので、あったら借りてこようと思ったのですが、全部貸し出し中でした。
旅行から戻ってから予約しときます~買っちゃうかもしんないけど。読むの楽しみです♪ (May 8, 2005 11:35:35 PM)

Re:『存在の耐えられない軽さ』(05/07)  
サリィ斉藤  さん
この映画のジュリエット・ビノシュは私も大好きです。サビーナ役のレナ・オリンと、対極的な女性のキャラクターですが、どちらも女としての魅力にあふれていますよね。

ブダペストで温泉、おすすめですよ。私はゲッレールト温泉に行きましたが、建物自体がとても壮麗で、感激でした。 (May 9, 2005 01:14:49 PM)

Re[1]:『存在の耐えられない軽さ』(05/07)  
SEAL OF CAIN  さん
サリィ斉藤さん
>対極的な女性のキャラクターですが、どちらも女としての魅力にあふれていますよね。

そうなんですよね~。なんか好感持てます。

>ブダペストで温泉、おすすめですよ。私はゲッレールト温泉に行きましたが、建物自体がとても壮麗で、感激でした。

ゲッレールトいいって書いてありました。是非ココに行きたいです~。
んで、日本と同じく裸で入るらしいが最近は水着で入る温泉が増えてるとかって書いてあったのですが…水着は持ってった方がいいんでしょかね。しかし、随分前の水着しか持ってない・・・母も水着なんか持ってないとゆーてます。いらないっすかね。 (May 9, 2005 11:37:20 PM)

Re:『存在の耐えられない軽さ』(05/07)  
せしるん さん
あら、まさに今再読してる所じゃーありませんか。
この作品は映画化無理だろう、と思って、あんなに評判になったにも関わらず放置してます。
原作読んだ後の映画はツライですからね・・・。
映画の後の原作はありですが。 (May 10, 2005 12:08:44 AM)

Re[1]:『存在の耐えられない軽さ』(05/07)  
SEAL OF CAIN  さん
せしるんさん
>あら、まさに今再読してる所じゃーありませんか。

お~なんつーイイタイミング!

>この作品は映画化無理だろう、と思って、あんなに評判になったにも関わらず放置してます。

今日150ページも読んでしまいました~。機内とかで読むつもりが、その前に読み終わってしまいそなので、何持ってこうか悩みます。
読んでいて、映画化無理ってのには納得です。
しかし、全部読んでみないとわかりませんが、今の所、映画は映画でやっぱり良いよなーと思います。 (May 10, 2005 06:47:06 PM)

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