SEAL OF CAINさん
＞20才前後頃、国書刊行会の妖し気なのを読みまくりました。黒魔術関係です。(笑)

多分、そうだろうと思いました（笑）
ぼくも「オトラント城」はこれで
読みました。 (July 2, 2005 01:21:55 AM)

2759659

HOME | DIARY | PROFILE

【フォローする】【ログイン】

エデンの南

< 新しい記事

新着記事一覧(全2337件)

過去の記事 >

June 30, 2005

カフカ短篇集 / バベルの図書館『禿鷹』

(9)

テーマ：最近、読んだ本を教えて！(24307)

カテゴリ：読書

カフカの短篇を２冊読みました。
岩波文庫、池内紀編訳のカフカ短篇集と、細長の、洋書のような、かっちょいい、国書刊行会で出している「バベルの図書館」とゆー本の『禿鷹』です。こちらも池内紀訳。
これ、今も買えるんですね～↓↓↓　ボルヘスが編纂していて、序文も書いています。フランコ・マリーア・リッチの装丁装画が素敵です。是非こちらから～。

カフカ『禿鷹』　バベルの図書館　国書刊行会

バベルの図書館に入っているのは
『禿鷹』『断食芸人』『最初の悩み』『雑種』『町の紋章』『プロメテウス』『よくある混乱』『ジャッカルとアラビア人』『十一人の息子』『ある学会報告』『万里の長城』

岩波文庫の短篇集に入っているのは
『掟の門』『判決』『田舎医者』『雑種』『流刑地にて』『父の気がかり』『狩人グラフス』『火夫』『夢』『バケツの騎士』『夜に』『中年のひとり者ブルームフェルト』『こま』『橋』『町の紋章』『禿鷹』『人魚の沈黙』『プロメテウス』『喩えについて』『万里の長城』

『判決』とか『田舎医者』とか、読みたいと思ってた作品がビッシリで嬉しかったです。
そして、カフカの短篇が、こんなにおもろいとはっ !
いやー、カフカ未読だけど興味を持っていたり、『変身』あたりしか読んでいない読者には、まずはこの短篇を強くお薦めします。
あまり難しく考えずに、気軽に読んでみてイイと思いますよん。

短いものでは、２ページほどのものもあります。『禿鷹』とか『橋』とか、見事なショートショートです。
果たしてカフカの言いたい事は何だったんだろう、と疑問に残るものも多数ですが、それにしてもキョーレツなインパクト、しっかりとした印象を残していきますね。
それに、なんつー奇抜な発想 ! !
『雑種』とか好きですねー。『中年のひとり者ブルームフェルト』も『雑種』と似たパターン。良くこーゆー生き物を考え出すもんだ、と感心したり不思議に思ったり。
『雑種』の出だしはこうです。

　半分は猫、半分は羊という変なやつだ。父からゆずられた。変な具合になりだしたのはゆずり受けてからのことであって、以前は猫というよりもむしろ羊だった。今はちょうど半分半分といったところだ。

「猫」の部分と「羊」の部分を持つ事によって、精神的にどーもキツイ所があるらしいこの動物。様々な解釈があるそうですが、私は、カフカの内面の分裂による苦しみを表わしているのではないか、と読んで思いました。
キリスト教の羊とユダヤ教の獅子を一身に受けついで苦しまなくてはならない西方ユダヤ人の運命を戯画化したものだという解釈もあるらしいです。その辺は良くわかりましぇん。

また、シュールレアリスム的要素もあったり、いきなりな終わり方には、一時期のフランス映画の臭いもちょっとします。

カフカ『禿鷹』　バベルの図書館　国書刊行会
カフカ短篇集　岩波文庫
カフカ寓話集
新潮世界文学38　カフカ

『カフカ、映画へ行く』がありましたぜ、哲さん。
これはどーゆー本なんでしょ。

Musical Baton 【本バージョン】に投稿よろしく～。どしどし !

人気blogランキングへのクリックをどーかひとつ !

今日で終わりのもの多数です～

メイド・イン・アースの布なぷきん【昼＆夜用／きなり】◆♪超～大人気!!の「布ナプキン」SPECI...

月間MVP受賞記念スペシャルセール特集です!!!

並んでも買いたくなる人気のお店のサマーセール 6/30 23:55まで。

浴衣です～♪

エレクトリック　ファン　アイボリー　Vol.2

オールシルクの詰まった選べる福袋カーディガンとパンツのお色を選んでね♪その他のお品は何が...

折畳み傘（クニルプスマットクロス）

傘特集～♪

石けん百科さん、もう開きません・・・お買い物レビュー、アフィリ等大変お世話になりました。これからは本店で買います。

人気blogランキングへ

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう

Last updated June 30, 2005 07:08:32 PM
コメント(9) | コメントを書く

[読書] カテゴリの最新記事

■コメント

モロにあたりです

まろ0301 さん

　『変身』しか読んでないで興味がある・・・それは私です。
　はい、買って読みます。
　でも、これから期末テスト。
　あ、そうか、テストに入ると無性に他のことがしたくなるからその時に読みましょう。 (June 30, 2005 08:02:41 PM)

返事を書く

Re:カフカ短篇集 / バベルの図書館『禿鷹』(06/30)

でみ庵さん

カフカ短篇集　岩波文庫がちょうど手元にあります。流流刑地は暑苦しいときにぴったりですね。順番に読まないので「雑種」はとばしてるな。

ゴキブリが台所洗剤に足をすべらせてあお向けになって足をバタバタさせました。（実話）すごーく気持ち悪くて・・・。
こういう経験すると「変身」での自分の足が勝手に動いているところの描写がぐっとリアルになります。お試しあれ。
(June 30, 2005 08:04:32 PM)

返事を書く

Re:モロにあたりです(06/30)

SEAL OF CAIN さん

まろ0301さん
＞　『変身』しか読んでないで興味がある・・・それは私です。

私も、最近まで『変身』と『審判』しか読んでましぇんでした～(笑)

＞　でも、これから期末テスト。
＞　あ、そうか、テストに入ると無性に他のことがしたくなるからその時に読みましょう。

すぐ読める、1～4ページぐらいのもあるので、気晴らしになるかもです～ (June 30, 2005 10:46:38 PM)

返事を書く

Re[1]:カフカ短篇集 / バベルの図書館『禿鷹』(06/30)

SEAL OF CAIN さん

でみ庵さん
＞流流刑地は暑苦しいときにぴったりですね。

まさに。

＞順番に読まないので「雑種」はとばしてるな。

これ、ほんの4ページ弱なんですよ～。是非読んでみてくださいませ。4ページ弱の中に、これだけの内容がつまっているなんてスゴイ～。

んで、『変身』の毒虫、甲虫って訳もありますが、あれってゴキっぽいですよね。足がいっぱいあって壁を猛スピードで這う所なんか・・・ぎゃー。 (June 30, 2005 10:49:40 PM)

返事を書く

はじめまして

こぱ6556 さん

こぱ6556と申します。ぼくも最近、カフカの短編集を読んで、かなりはまりました。そうまさにこんなおもしろいとは！といった感じですね。
『中年のひとり者ブルームフェルト』にでてくるボールがぼくの夢にも出てきて、びっくり。（笑）個人的にオドラデクの話がすきです。『万里の長城』なんかボルヘスの小説っていわれても、違和感ないです。
国書刊行会のほうは、知らなかったので今度読んでみたいです。
(July 1, 2005 12:25:51 AM)

返事を書く

Re:カフカ短篇集 / バベルの図書館『禿鷹』(06/30)

哲０７０１さん

バベルの図書館は地方ではなかなか入手できない
のですが、本当にいいシリーズですね。
国書刊行会には文化勲章か国民栄誉賞を
あげたい！ (July 1, 2005 12:44:28 AM)

返事を書く

Re:はじめまして(06/30)

SEAL OF CAIN さん

こぱ6556さん、どもども!
Tバック2コと言いつつ3コつけちゃいました～。

＞『中年のひとり者ブルームフェルト』にでてくるボールがぼくの夢にも出てきて、びっくり。（笑）

お～～。それだけ印象がキョーレツだったんですね。でもうなされそう・・・(笑)

＞個人的にオドラデクの話がすきです。

そうそう、コレもありましたね。『父の気がかり』。 (July 2, 2005 12:57:33 AM)

返事を書く

Re[1]:カフカ短篇集 / バベルの図書館『禿鷹』(06/30)

SEAL OF CAIN さん

哲０７０１さん
＞バベルの図書館は地方ではなかなか入手できない
＞のですが、本当にいいシリーズですね。

かっちょいいですよね～。いろいろ欲しくなってしまいます。

＞国書刊行会には文化勲章か国民栄誉賞を
＞あげたい！

20才前後頃、国書刊行会の妖し気なのを読みまくりました。黒魔術関係です。(笑)
ラブクラフトは文庫で全部持ってますが、国書刊行会のハードカバーの表紙がかっちょい～と思ってました。
セリーヌとかもいっぱい出してるし、いい出版社ですよね! (July 2, 2005 01:00:41 AM)

返事を書く

Re[2]:カフカ短篇集 / バベルの図書館『禿鷹』(06/30)

哲０７０１さん

【毎日開催】

15記事にいいね！で1ポイント

10秒滞在

いいね! -- / --

次の日記を探す

おめでとうございます！
ミッションを達成しました。

※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

SEAL OF CAIN

アンチ・ハリウッド的、ベストセラー無視、サブカル好きのマニアックな傾向のブログです。 2019年に札幌に移住しました。そして2020年、しばらく離れていましたが、またこちらのブログに復帰しようと思います。主に読書・映画関連はこちらのブログに書く予定です。「吉乃黄櫻」名で音楽活動しています。そちらもよろしくデス。

フォローする

Calendar