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ホンダ・ビートの部屋
このページでは、ホンダが世界に誇るライトウェイトミッドシップオープンスポーツの魅力と、それに虜になった人達やイベントを紹介します。
ホンダ・ビートは、まだ世の中がバブルの絶頂期に浮かれていた1991年に登場した、スズキ・カプチーノやマツダAZ-1とならんで「ABC3兄弟」と称される、いわゆる“バブルの遺産”である。(軽自動車とはいえ)新車で150万円ほど出せばオーナーになれたこのクルマが、なぜバブルカーと呼ばれるかを理解するには、バブル期前後の時代背景、特に自動車産業と当時のマーケットの状況を押えておかねばなるまい・・・。
'60年代初頭より、今では考えられないような名車中の名車・・・トヨタの2000GTやマツダのコスモスポーツ、日産のZ30シリーズ(特に240ZG、Z432)等・・・が世に送り出され、日本の自動車メーカーは、世界にその技術力をアピールしていた。その頃、ホンダはどちらかと言えばS600やS800のような、安価でFun to driveが楽しめるようなクルマ作りを行っていた。しかし、'73年のオイルショックで、あのGT-Rやいくつかのスポーツカーなどは、一度歴史から姿を消した。
そして、不屈の精神で臨んだ日本の自動車メーカーは、トヨタ・ソアラを皮切りに、ついに'80年代日本車黄金期を迎える!特に'86~90年は、(いろいろ意見もあろうが)日産フェアレディZ(Z33)、GTR(R32)、マツダRX-7(FC)、初代ユーノスロードスター、ユーノスコスモ(特にRE20B)、初代トヨタ・スープラ、2代目MR-2、そしてなんといっても目玉は新車価格1000万近くのホンダNSX・・・スポーツカーだけをみてもこれら珠玉の名車たちが売れに売れた時代である!
要するに、メーカーからみれば、「優秀な企画・技術陣と設備投資・資金を惜しげもなく投入して、最高のクルマを作れる時代」であり、マーケットからみれば、それらの名車をたとえ納車1年待ちでも、新古車で倍近い価格が付こうとも手にいれようとする時代であった。現在では考えられないほど非効率生産であろうとも、メーカーとマーケットの需給バランスが保たれていたという事である。更に簡単に言えば、どんなに高くても欲しくなるクルマがあり、いくらでも売れた・・・ということだ。
さて、話題をビートに戻そう。企画時点では、かの本田宗一郎氏も関与していたと噂されるこのクルマは、'91~'96年まで、ミッドシップ・オープンというその特殊性から、専用の生産ラインにて熟練の職人による手作業で生産されたいたのである!しかもデザインはあのピニンファリーナ!!現在のメーカーのよる徹底コスト管理体制では絶対にありえない商品であることはお分かり頂けたと思う。ちなみにビートは、6年間で約33,400台が販売されたが、その台数のほとんどが最初の3年間であり、バブルの崩壊とともに勢いが衰えていった。これをバブルカーと言わずしてなんと言おう(ワシがそう呼びたいのではなくて、結果として、事実としてそう呼ばざるを得ないことを付け加えておく)。
現在は絶版車となってしまった可愛そうなビートだが、かつてのS600やS800が現在も愛されているように、全国47都道府県に数え切れないほどのオーナーズ・クラブがあり、ワシもH.14年からその端っこに加えさせてもらっている(つもりだ)。最後に一言。ビートのようなクルマはおそらく再び現れないだろう。もう一言。ローバー・MG-Fは、そのスタイリングやエンジン形式などから、間違いなくビートの影響を受けている!当時はローバー社とホンダが技術提携していたことだし、なんとイギリスにもビート・オーナーズクラブがあるというではないか!さすがワシが見込んで10年以上前から所有しようと考えていたクルマだけのことはある・・・。ビートは永遠に不滅です!!
※おことわり※
この文章は覚え書きですので、訂正やご意見がある方は遠慮なくお知らせ下さい。
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