GENESIS


1.『Genesis』とは・・・?


 Genesis。旧約聖書に出てくる「創世記」という意味を名前に持つ
このグループは、最も一般的には、アルバム「Invisible Touch
('86)」に代表される、Phil Collins(vo,ds)、Mike Rutherford
(g,bass)、Tony Banks(key)の3人による ポップ・グループとして
認知されている。

 更には、GenesisよりもPhil Collinsを知ってる人の方が多い
と思われる。「え、Phil CollinsってGenesisのメンバーなの?」
と驚く方もいるのでは・・・。プログレを知らない一般の方々はこの
コーナーで、Genesisに対する見方が一気に変わることと思う。詳細は
下記サイトにお任せするとして、ここではワシのGenesisとの出会い、
そして彼らの魅力を、独断と偏見を交えてお伝えしたいと思う。

 多少なりとも洋楽の心得のある30・40代の一般の方々にとって
Genesisは、「Phil Collinsがリーダーとヴォーカルをやってて
たまにドラムを叩いてて、ソロも含めて全米ヒットチャートの常連さん
だったバンドでしょ?まだやってんのかなあ?」とこの様な認識である
と思う。ここで注意すべき点が3つある。

<1> PHIL COLLINS はリーダーではない。


 確かに彼は、グループをさらなる商業的成功に導いたグループ最大の
功労者であり、ヴォーカルも担当しているので一番目立っていたが、
昔からのGENESISファンの多くが、「Tony BanksこそがGENESISサウンド
の核である!」と思っていることだろう。勿論ワシもその一人だ。

 そもそもGENESISは、1967年に5人で結成されたグループで、Philは
'70年のアルバム「Nursery Crime」からの加入である。当時の自他共に
認めるリーダーは、Peter Gabriel(vo)で、スーパーギタリストのSteve
Hacketと、Phil、Mike、Tony 合わせて5人こそが、GENESIS最強の
メンバーである。

 Peterが'74年の「The Lamb Lies Down on Broadway」を発表、ツアー
終了後に脱退してからは、グループのカリスマを失った彼らはPhilに
ヴォーカルとドラムを兼任させ、皆でグループの建て直しを図り、'77年
にSteveまでも失う悲劇に見舞われるが、災いあって福となし、それまで
以上にGenesisはメジャーな存在に成長した。

 以上の経緯から、Peterなき後のGenesisは、メンバー1人ひとりが
リーダーでもあり、縁の下の力持ちであるとも言える。従って、Phil
CollinsひとりがGenesisのリーダーではない。さらに付け加えると、
Phil Collinsは1バンドのリーダーのみに収まる存在ではない。

 ソロ活動は勿論のこと、Eric Cluptonら超大物のアルバムのプロデュ
ース活動、大物シンガーとのデュエットによるシングル・ヒット、さら
にはスーパー・ジャズ/フュージョン・ユニット「Brand X」での活動
(Philの超絶ドラムテクは必聴!「おすすめの一枚」にて後日紹介)
等々、誰が言ったか知らないが、以前は「世界一忙しい男」と謳われた
存在なのである!Philにとって、Genesisでの活動が全てではなかった
のである。

2.Genesisは大英帝国の伝統的なグループである。


 Genesis、Philのソロ活動、Mike&the Mechanicsの全米ヒット(Tony
はヒットなし。可哀相;)から、Genesisは下手すればアメリカのオジ
サングループと間違えられそうだが、先述のように、彼らは30年以上の
キャリアを持つ伝説的なブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・
グループなのである。

 プログレ界で彼らほど幅広いファン層を持ったグループも珍しい。
全米ヒットによる一般ファン?は勿論のこと、Peter Gabriel時代の
Genesisを再現しようとするコピーバンドが世界中に数え切れないほど
存在するらしい。それどころかMarillion(おすすめの一枚にて紹介中)
やIQ、PendragonのようにGenesisの影響を強く受けたグループが「ポン
プ・ロック」という一つのジャンルを確立し、欧州を中心にマーケット
を形成しているほどである!!

 日本の洋楽シーンがアメリカ経由で入って来る関係で、イギリス、
欧州を中心としたプログレ等のグループは、なかなか日本では一般的に
浸透しにくい。Genesisも日本ではその真価がどれだけ世間一般に理解
されているかどうか・・・。それでも彼らが大英帝国の伝統を受け
継いだグループであることに変わりはないと私は主張する!

3.Genesisはすでに解散している?


 先述のPhilがついに'96年に脱退し、MikeとTonyの2人だけになって
しまったGenesis。その翌'97年、Ray Wilsonという、どっから連れて
来たか分からんような若人をヴォーカルに加え、彼らは久々に「Calling
All Stations」というアルバムを出した。それは単にPhil Collinsと
いう重鎮の存在を改めて示しただけの結果に終わった。Tonyさえ居れば
Genesisは不滅だと思っていたワシの予想は見事に覆された。やはりPhil
かPeterのヴォーカルでないとTonyの作曲が冴えない。

 昨年買った「The Genesis Songbook」というビデオで、Genesisが解散
(今ビデオデッキがないから確認はできないが、確かにMikeかTonyの
どちらかが「解散」と言った事と記憶している)した事実?を知った。
まあプログレの世界では一つのグループで出たり入ったりを繰り返す
メンバーがいる事が常なので、いずれ復活するかもしれないが、Peterか
Philが戻らない限りは、復活しても無意味であろう。それはさておき、
Genesisという偉大なグループが、他のミュージシャンたちに計り知れ
ない影響を与えた作品を数多く残したという事実だけはこれからも語り
継がれてゆくことであろう。


 マイベスト(かなり悩みました。たぶんコロコロ入れ替わります)

 第一位. WIND AND WUTHERING 1977

Wind &wuthering(静寂の嵐)/Genesis

 第二位. SELLING ENGLAND BY THE POUND 1973

Selling England by the pound/Genesis

 第三位. DUKE 1980

Duke/Genesis

 ※関連サイト※

「The World Of GENESIS」

 ・Genesisに関することが、詳しく、分かりやすく掲載されています(^^)  


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