RUSH


 RUSH・・・。解散もしないうちにトリビュートアルバムが出ている
この方々って一体・・・? とてつもない実力を隠し持っている
GEDDY Lee(Vo,Bass,Keyboards,Compose)、Alex Lifeson(Gtr,Comp)、
Neil Peart(Ds,Words)のたった3人で30年以上も続けている既に
伝説と化しているカナダの元祖スーパープログレッシヴハードロック
グループ(長い!)。 彼らが残した功績はあまりにも大きい。その
片鱗を、ワシのラッシュ史に絡めながらご紹介しよう。

spirit of radio;greatest hits disc1 去年買ったベスト版。中身も充実してます。入門編に最適!

1.ワシとRUSHの出会い


 RUSHの名前を知ったのは、たしか高2の頃('87)だったと思う。その
頃、小林克也の「The Best Hit USA」が全盛期で、メディア過疎地の高
知にも、何とか2ヶ月遅れで届いていた。その中で、RUSHの「Hold Your
Fire」からのシングル、「Time Stand Still」を見た。たしかメンバー
の3人が湖の上を飛び回っていたような映像で、「なんじゃこいつらは?
」といった印象しか残ってない。それから再び彼らと出会うのは2年後に
なる。

 '89年、ワシはついに慣れ親しんだ土佐を離れ、大学のため千葉へ移住
した。ここでの11年に渡る生活は、ワシのその後の音楽生活に重大な
影響を及ぼした。何せ田舎とは比べ物にならんほどCD等が揃う!しかも
大学が外国語系だったため、クラスメートや先輩から入って来る洋楽の
情報は充実していた。

 一期生の頃、ワシは「寮」(アパートだけど、ウチの大学生ばかりだっ
たので)の仲間と夜な夜な音楽談義にふけっていた。ワシはプログレ系
がメインで、彼らはHR/HM系が多かった。その中の一人に、プログレ好き
のワシ向けにと、Queensrÿcheの「Operation;mindcrime」を薦められ
た。聴いてみると、かっこえいやないですか!そして、CDのライナーの
に、彼らがRUSHを尊敬しており、影響を受けたグループの一人と記され
ていた。「ふ~ん、RUSHってすごいグループなんかなあ?」と思いつつ
も、以前見たビデオクリップの印象もあり、手を付けなかった。

 その年の夏、大学の語学研修プログラムで、生まれて初めて海外(ア
メリカ)に行った。その時、滞在先のUCLAでお世話になった学生エスコ
ートのロバートと音楽談義(またか)にふけっていると、突然彼が、「
おまえは、RUSHを聞かないのか?彼らはGreatだぞ!」と言い放った!
「やれやれ、またRUSHか。」と思いつつ、帰国してから、初めて買った
RUSHのアルバム「Power Windows」に光の針を落とし、耳を傾けた。

 「あれ?全然プログレじゃないなあ」と思いつつ、ライナーに目を
向けると、かの伊藤正則氏が、これまたご大層なコメントを書いてる
じゃないですか。「ふむふむ、大作志向は初中期なんだな。」という
訳で、試しに「Hemispheres(神々の戦い)」(こういうタイトルに弱い
んだよねワシ)を購入した。そしていざ聴いてみると、「な、なんちゅ
うスケールのでかい、凝った音を・・・しかもたった3人でだとお~
!!」と、RUSHに一躍マイ・フェイバリット・グループの地位を与
えた。それどころか、矢継ぎ早に、残るほとんど全てのアルバムを買い
揃え、YES・GENESISと並んで、RUSHはワシにとっての「御三家」の地位
までも獲得してしまったのだ!!

 やはり好きなものは自分で試したくなるものだ。当時大学の仲間でお
遊びのバンドをやってたが、演奏する楽曲にワシの好みが反映されてな
い事もあり、長くは続かなかった。そこで、Player誌に「RUSHやりたし
当方Ds。それ以外のメンバー求む!」というメン募投稿をすると、24
人の方がお返事を下さり、厳選された5人で、学園祭用に「AFRICA」
という簡易バンドを結成!へなちょこDsでメンバーの皆さんにはご迷惑
をお掛けしたが、夢でもあったRUSHの演奏もでき、その後のワシの作曲
活動(といっても発表してないけど)への布石となった。

 ※『AFRICA』演奏曲リスト in 第三回「浜風祭」※

 1.Distant Early Warning/RUSH
 2.Time Stand Still/RUSH
 3.Manhattan Project/RUSH
 4.Owner of a Lonely Heart/YES


2.お勧めアルバム

 (1)Hemispheres(神々の戦い) '78年



Hemispheres 前編を遥かに凌ぐ超大作!!

 1.Cygnus x-1 Book2;Hemisphers
 (1)Prelude
 (2)Apollo
 (3)Dionysus
 (4)Armagedoon
 (5)Cygnus
 (6)The Sphere
 2.Circumstances
 3.The Trees
 4.La Villa Strangiato

 プログレにおける大作主義が陰りを見せ始めた頃、突如カナダから
放たれた超大作!!ここでの目玉は何といっても前作、Farewell to
Kingsの最終曲「Cygnus X-1」の続編である1曲目である!20分近くにも
及ぶこの組曲は、知恵の神アポロと力の神ダイオニソスの壮絶な戦いが
テーマであるが、RUSHの3人における楽曲のテーマは、「トリオという
バンドとしては最小構成の人数で、いかに壮大かつ緊張感に満ちたサウ
ンド及びドラマを作れるか」である(とワシは思う)。

 完璧に計算された構成、リズムの正確さ、音の拡がり・・・!どれを
とってもこれほど無駄のない、大空を駆け抜けるような爽快感と大地に
佇むような静寂さが同居した楽曲づくりは、絶対に日本のロックバンド
なんかには真似できない「完成」の境地である!!

 そして4曲目は9分もあるインストナンバーだが、驚愕すべきはRUSH
の3人はこれをスタジオ1発録りしたそうである!!まさに職人芸で
ある。雰囲気的には「太陽に吠えろ」の犯人を追いかける時の音楽に
よく似てると思ったのはワシだけではないはずだ(笑)それはさておき、
前述の伊藤氏の言葉を拝借すれば、彼らは間違いなく、「進化する
ロック」の第一人者であろう。

   ※関連サイト※

「倶楽部YYZ」  RUSHに関する森羅万象。BOOKMARKSにも登録しました(^^)


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