青藍(せいらん)な日々

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第101話 異常なる状況



それはいいとして、40万艇のうち比較的稼動しているのが20%で、約8万艇、殆ど動いていないのが32万艇。一体どうなっているのかと思いますね。めったに動かないにしても、別荘代わりに使っているとか、キャビンで宴会しているとか、何らかの方法で使ってあればそれはそれで結構でしょうが、そういう艇も非常に少ない。

日本は海に囲まれ、もっと漁港を開放しろだの、もっと規制緩和しろだの、マリーナの係留料金が高い、等々いろいろ不平は言いますが、持ってる当人がこんなに乗っていないんじゃ説得力無いです。どうしてでしょうかね。忙しい、不況、等々言いますが、だからといって手放すわけでもない。係留料を払い続けるだけです。異常です。少なくとも健全では無い。

皆さん愛着を持っている事は事実でしょう。本当は皆さんもっと楽しみたいのだと思います。でも、何故乗らないか?今は忙しい、クルーが居ない、そのうちにまた乗る、等々、色々な理由があると思います。でも、最も大切な事は”今”です。今乗れるようにしなければ、一体いつ乗るんです?クルーは待っていたからといって捕まえられるかどうかわかりません。そのうちなんか言っていたら、年は取るし、状況も変わって、乗れるかどうか解らない。引退したらなんて話しもありますが、それじゃ引退するまで手放しておいた方が良い。乗らないヨットはどんどん痛みます。だから、今乗れるようにしなくてはなりません。それも短時間でも良いじゃないですか。だからシングルハンドのデイセーリングをお奨めしているのです。

どんなに忙しいと言っても、月に何回かは1日2,3時間の余裕は造れるでしょう。そんな時間でも良い。サーと来て、サーっとセーリングして、帰る。それだけでも価値は充分ある。気分転換、リフレッシュ、日常に無い爽やかさ、もっと真剣に走ると感動さえする時もあり、さらにもっと進むと無心になれる。心の栄養になります。

その為には、何度も言います。気軽にしましょう。忙しい方、クルーが居ない方、小型のおしゃれなヨットで気軽にセーリングをスポーツ的にしませんか?そうすればヨットは非常に身近になり、特別なものでは無くなる。ヨットにきて、出航するまでにあれこれ準備に手間かかったり、そういうだけでも面倒ではないですか?さっと来て、さっと出して、さっと帰れる。こういう乗り方でも良い。手足の如く動かして、ヨットと一体になる感覚、自然の感覚を味わえば、後はおまけのような物。これだけでも充分堪能できますよ。気軽にヨットに乗りましょう。短時間で乗りましょう。シンプルにセーリングそのものを楽しみましょう。




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