青藍(せいらん)な日々

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第23話 ヨット天国、九州



冬の海は九州でも結構厳しいのですが、たまにこういう時があります。こういう時に気軽にさーっと出せるようにしておきたいものです。10時出航、午後3時頃帰ってきましたが、この5時間、何故か全てを忘れて集中してしまうのです。と言っても、特別なことをするわけでも無く、あたりまえにセーリングして返ってくる。たったこれだけで、気分が和らぎます。

ある発見をしました。この年になって、楽器を始めたのです。するとこれはある程度うまくならないとストレスが溜まります。もちろん、このエネルギーが練習に向けられて良い効果を生むのかもしれませんが、一方、ヨットは、たいして上手くなくても良い気分が味わえると思います。
それはただ、集中するという事だと思うのです。へたでもヨットは走ってくれます。そして、ちょっとセールを出したり、引いたり、いろんな事をしてみると、どこかで滑らかな走りを見せたり、 そういう時にはスピードも上がりますから、気分も上がってくる。これを繰り返して、うまくなっていく。へたでも楽しく、うまくなればもっと楽しめる。あらためてセーリングの持つ魅力を感じた次第です。私はあまりうまい方では無いので、自分なりに、こうしたら、ああしたらと考えて試す。そうするとスピードが落ちる場合もあれば、上がる場合もある。これで良いのだと思います。
練習なんか必要無い。楽しんでセーリングすれば良い。それが結果、練習にもなってる。

九州は気候的に恵まれ、また島が点在し、セーリングにはもってこい。九州をヨット天国と名付ける事にしました。九州の方々は幸せ者ですよ。こんな環境は、そうざらには無い。チャンスを見つけてはセーリングに出ましょう。短時間に神経を集中して、ストレスは吹っ飛び、気分は穏やか。
これだけで充分ではないですか。これは端から見てると解りません。セーリングした人だけが解る、味わえる特権です。人生は何を味わえるかにかかっています。何かを持つ、する、見る、しかし、全ての行きつく先は何を味わうかです。味わいの質の高さこそが、人生を決める。それには行動しなければなりません。頭が良い人は不幸です。行動の前に頭で処理してしまう。頭で味わ事はできません。行動こそが心を導く。ですから、行動しやすいようにしておく事も大事ですね。
物理的にも、精神的にもです。



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