第５０話 潜在的可能性
もともとヨットが面白いのでは無く、ヨットを見た人が面白いという感情を潜在的に持っていて、ヨットがその人の感情を刺激したから、面白いと思っただけ。そういう事のようです。同じ環境に育った人間が同じ人間になるわけでは無い。
それでは、何と出会うか、これは運。今も私が感知しない、知らない所で、何かが動き、突然私の前に現れる。それに遭遇した私はどんな反応をするか。出会うのは運、そして、出会った後どうするかは私次第。この出会いは大変重要ではないかという気がします。ただ、出会った時の反応が、世間体や見栄や、様々な余計な物が邪魔さえしなければ、素直に見れれば、その出会いが自分にどんな意味を持つかが直感的に解るのではないでしょうか。その出会いがどんな刺激を与えてくれているか、素直に見れば、自分の潜在的な可能性を引き出してくれるのではないでしょうか。
ヨットに興味を持った方、あなたには才能がある。興味を持っただけで才能があるのです。才能が無い人は興味を持たない。少なくとも見栄や何かでない限り。純粋に面白そうだと感じた事が才能があるという印です。だから、乗りこなせるかなんて心配は無用なのです。ヨットに乗り始めて挫折する方は、出会いの後で余計な意識が入りこんだせいです。何かを心配し過ぎたり下手なところをみられると恥ずかしいと思ったりです。それが素直さを阻害し、本来持っていた才能を再び隠してしまう。松下幸之助さんが素直という事を重要視しておられたそうですが、この事ではないかと推測します。でも、これが難しい。
純粋に心引かれる気持ちを大事にしたいと思いますね。私はヨットが好きですから才能があります。デイセーリング、ショートクルージング、シングルハンド、クラシックな雰囲気、帆走、工夫、これらが好きですね。でも、ロングクルージングにはあまり興味が無い。沖縄の美しい海でセーリングしたいとは思いますが、ここから沖縄にはセーリングしたいとは思わない。だから、現地で借りて乗る方を選びます。ロングクルージング、大型ヨットが好きな方がおられます。そういう方はそれをできる方向に整える必要があります。何故なら、デイセーリングはすぐにできますが、ロングはそれだけ制約を取り払わなければなりません。それで、もし今出来なくて、将来したいと思うなら今できる事をするのが良い。将来まで待つ必要は無い。今出来る事をする事が将来の希望を実現する方法なのではないでしょうか。将来ロングに行くから、今は何もしないという人より、今出来る事をする方が将来のロングを実現する可能性は高いと思うのです。
ですから、今１０マイルを走りまわる事が、将来の１，０００マイルを可能にする。引退してから１０年間ロングを楽しみ、７０代になったら、再び１０マイルに戻る。ショートやロングに拘わらず、セーリングが好きなら良いですね。
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