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老後貧乏にならないために心がけたい3つのこと◆老後はお金だけでなく、人間関係も大切な財産になる老後貧乏にならないため、どのようなことを心がけていけばよいのか、3つのポイントを解説していきます。老後のお金を心配する人はとても多いのですが、お金と同時に大切な財産なのが「人」、人間関係なのではないでしょうか。豊かな生活は、心地よい人間関係があってこそ成り立つもの。大切な財産をどのように築くのか、守っていくのか、心の貧乏にならないための人付き合いについて考えてみましょう。◆心がけたいポイント1:家族との関係を再考する老後を迎える頃に訪れる大きな問題となるのが、相続問題です。自分の財産をどのように引き継ぐのかも大切ですが、親の財産をどのように引き継ぐのかも重要なことです。それぞれに思いはあると思いますが、基本的には法定相続分で分配することを心がけましょう。「法定相続分」というのは、各相続人の取り分として法律上定められた割合のことです。法律に則っているため揉める理由が少なくなるからです。なかには、「揉めたくないから要らない」と相続を放棄する人もいますが、安易に決めず、自分の家族はどのように考えているのかも考慮して放棄するかを決めることが大切です。また、自分の財産を引き継ぐときにも公平に法定相続分で引き継ぐように遺言書を残すなど、家族の誰かを特別な扱いをするのを避けるようにしましょう。そうすることで、トラブルの火種を抑えることにも役立ちます。引き継ぐ方としては、より多く助けてくれた、その子が大変な状況にあるからと思いはさまざまなのですが、明確な理由なしに特定の家族に多くの財産を引き継ぐのは、自分が旅立った後の家族関係を壊しかねません。特に家族の場合には、年齢を重ねたときに起こる介護問題などもあります。いつでも協力し合える態勢を整えておくためには、相続人になるであろう人々の気持ち。公平を心がけることで、皆が同じマインドで家族の困りごとを解決することにもつながっていくのです。◆心がけたいポイント2:家族以外の人間関係を作っていく年齢を重ねるごとに人間関係を築いていくのは難しくなります。つらいとき、楽しいとき、一緒に悲しんでくれる人、喜んでくれる人がいることは、大きな財産のひとつ。友好な友達関係を続けていくためにも、こまめに連絡を取るなどの近況を分かち合うことが大切です。特に友達が多い人の場合、惰性で付き合っている人も少なくありません。年齢を重ねると友達と会う時間は貴重なもの。自分の心に問いかけて、人間関係を整理することも必要です。今まで、さまざまなコミュニティーで多くの人たちと人間関係を築いてきたと思います。その中から、また新たに付き合っていける人は誰かを考えてみてはいかがでしょうか?◆心がけたいポイント3:生きがいを作る財産と言うと、モノなどに執着しがちなのですが、目に見えない財産も大切なのです。目に見えない財産とは、人間関係のほかに「生きがい」もあります。まずは、自分にとっての生きがいは何かを考えておくことです。自分の趣味は何か、誰とどのようなことをしたいのかも大切です。趣味が生きがいの人にとって、ともに過ごす友達は大切な存在です。自分の人生を輝かせるためにも、自分にとっての生きがいを見つけましょう。老後貧乏というと、お金のことのみに意識が向いてしまいます。とはいえ物質的な豊かさとともに、心の豊かさにもスポットをあてることが大切です。心が満たされなければ、本当の豊かさを感じることは難しいのです。誰かと分かち合う、ともに歩むためにも人間関係を大切にしていきましょう。老後貧乏にならないために心がけたいことは以下の3つです。(1)家族とは公平に付き合うこと(2)誰と付き合いたいのか、友達関係を見直す(3)生きがいを見つける将来について、考えてみてはいかがですか?
2024年03月31日
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何者かの襲撃によって凄惨な殺戮が行われた済州島の秘密研究所アークで、「魔女プロジェクト」の実験体であった1人の少女が生き残った。初めて研究所の外へ足を踏み出した少女は、心優しい牧場主との出会いを経て、人間らしい感情に少しずつ目覚めていく。しかし、超人的な力を持つ彼女を危険視するプロジェクトの創始者が凄腕の工作員を送り込む。さらに、研究所を壊滅させた超能力集団と地元の犯罪組織も牧場に現れ、戦いの火蓋が切られる。
2024年03月31日
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飛行機事故で無人島に取り残された男の生還への孤独な戦いの姿を描く。映画の大半をトム・ハンクス一人で演じ、体重も25kgの減量に挑むなどの熱演を見せる。チャックはフェデックスに勤めるシステム・エンジニア。ある日、彼の乗った飛行機が太平洋上で墜落。奇跡的に一命は取り留めたものの、彼が流れ着いた先は誰もいない無人島だった……。
2024年03月30日
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寿司店で、何度も同じものを頼んでいいの?育ちがいい人はどうする婚活成功者続出! 難関幼稚園、名門小学校合格率95%! 話題のマナー講師、諏内えみさんの『「育ちがいい人」だけが知っていること』。内容は、マナー講師として活動される中で、「先生、これはマナーではないのですが……」と、質問を受けることが多かった、明確なルールがないからこそ迷ってしまう、日常の何気ないシーンでの正しいふるまいを紹介したもの。マナー本や通常のマナースクールでは、ルールではないからと省かれ、個人の常識に委ねられています。ですが、正解がわからないともやもやしますし、自信を持ってふるまえませんよね! 今回はその中から。寿司店でのふるまいについて紹介します。 ●寿司店で、何度も同じものを頼むのはマナー違反? 「私、中トロが好きでたくさん食べたいのですけど、何回も同じものを頼むのはマナー違反ですか?」 と聞かれることがあります。 お好きなものは基本、複数回頼んでも問題はありませんし、 「とても美味しいです。もう1貫お願いします」 とお伝えすれば、喜んで握ってくださるはずです。 ただし、お店側としては、より美味しさを感じられる順番で、いろいろなネタを味わってもらいたい思いもあるでしょうから、それも考慮したうえで、お好きなものをお願いしましょう。 では、寿司店でのNGオーダーとは、どのようなものでしょうか? 「とりあえず、つまみを見つくろってもらおうかな」 などとと、お酒とお刺身だけを召し上がって帰ってしまう……お酒が好きな方にありがちかもしれませんが、以前インタビューさせていただいたある名店の大将は、「うちは寿司屋ですから」と残念な気持ちを伝えてくださいました。 寿司店では、お寿司を味わうのが礼儀ではないでしょうか。 『「育ちがいい人」だけが知っていること』では、普段の生活の中で「育ち」が出てしまうポイントや、どうふるまうのが正解か? というリアルな例を250個も紹介しています。誰にも指摘されたことがないのに、実は「あの人は、育ちが……」なんて周囲の人から思われているとしたら、本当に恥ずかしいですよね! 今さら聞けないことばかりですから、参考にしてみてくださいね!
2024年03月30日
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特養や有料老人ホームなどの「介護施設」で、絶対に確認すべき4つのポイント【施設別 医療ケア体制の早見表】今回は、介護施設を選ぶ際に絶対に確認しておきたいポイントを4つ紹介します。 老人ホームに入居したあとに「しまった」「知らなかった」と後悔しないためにも、ぜひ参考にしてくださいね。 ※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない 場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。確認しておくべきポイント 1:施設の経営状況施設の経営状況は、必ず確認したいポイントです。 万が一、入居後に施設の経営状況が悪化して倒産してしまった場合と、生活の場を失ってしまう可能性があるからです。 介護施設の経営状況を判断する指標のひとつに「入居率」が挙げられます。 有料老人ホームであれば、一般的には入居率85~90%が収益 の分岐点とされていますので、低い入居率が続いている場合は注意が必要です。 入居率は施設に尋ねるか、施設の「重要事項説明書」でも確認できるので、ぜひチェックしてみてください。確認しておくべきポイント 2:月額利用料 月額利用料は、施設ごとに含まれるサービス内容により、高額になることがあるため注意が必要です。 例えば、介護付き有料老人ホームは、入居者3名に対して1名の介護・看護スタッフの配置が義務付けられています。 しかし「手厚い介護サービス」を売りにする施設では、基準を上回るスタッフを配置しているため、月額利用料が高くなる傾向があります。 また、オムツ代やその他の日用品、レクリエーションの参加料など、個人の利用状況に応じて加算される費用があることも知っておきましょう。 施設を決める前には、サービス内容やすべての費用を含めた月額利用料の総額を施設側に確認してください。 なお、多くの施設では、利用料の滞納が続くと退去を求める規定を設けています。施設を選ぶ際には、経済状況に合った施設を選ぶことが大切です。確認しておくべきポイント 3:医療ケア体制●【早見表】介護施設別の医療ケア体制 医療ケア体制の確認も必要です。医師や看護師の配置基準は施設ごとに異なるため、健康面に不安のある方は、医療ケア体制が充実している施設を選びましょう。 各施設の医師と看護師の配置状況と医療ケア体制は以下の通りです(参照【表1】)。 ●特別養護老人ホーム ・医師の配置:〇 ・看護師の配置:〇 ・医療ケア体制:△ ●介護老人保健施設 ・医師の配置:〇 ・看護師の配置:〇 ・医療ケア体制:〇 ●介護医療院 ・医師の配置:〇 ・看護師の配置:〇 ・医療ケア体制:〇 ●介護付き有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護) ・医師の配置:× ・看護師の配置:〇 ・医療ケア体制:△ ●認知症グループホーム(認知症対応型共同生活介護) ・医師の配置:× ・看護師の配置:× ・医療ケア体制:△ 看護師の配置義務がある施設でも、夜間は不在というところも多くあります。そのため、昼夜それぞれの看護師の配置人数や夜間対応、急変時の対応方法など詳しい内容まで確認しておきましょう。確認しておくべきポイント 4:認知症の対応 認知症のある方は、入居後に認知症が進行した場合の対応方法も確認しておきましょう。 たとえば、認知症の進行により徘徊や暴力行為など、ほかの入居者に迷惑をかける症状が現れると、居室の移動が必要となったり、退去を求められたりすることがあります。知らなかった!と後悔しないために「施設見学と体験入居」で最終確認を親や家族の希望に合う施設を選ぶには、いくつかの施設を見学することが大切です。 施設に直接行くことで、パンフレットやホームページではわからない施設の実際の雰囲気や様子を確認することができます。 また、複数の施設を見学し、比較することで良い点や物足りない点が明確となるため、納得のいく施設が見つかりやすくなります。 施設見学の際に、確認したいポイントは以下の5つです。 ●1. 施設までのアクセス・周辺環境 ・家族や親族の家からの距離 ・最寄駅から施設までの距離など ●2. 入居者の様子・生活状況 ・入居者の表情 ・髪型や服装に清潔感があるか。 ・スタッフとのコミュニケーションの様子 ・男女比、要介護度の人の割合など ●3. ケアにあたるスタッフの様子 ・身だしなみ、言葉使い、挨拶など ●4. 居室と設備の確認 ・居室の広さ、明るさ、収納スペース ・リビングや食堂の広さ、雰囲気 ・音、温度調節、臭い ・浴室の数と種類など ●5. 食事内容 ・施設内で調理されているか ・味付け ・アレルギー、介護食などの対応 ・食事時間など 見学の結果「ここに入居したい!」と思う施設が見つかれば、体験入居で実際に施設を利用して最終確認を行うことをおすすめします。
2024年03月29日
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1948年8月9日、長崎で助産師をしている伸子(吉永小百合)のところに、3年前に原爆で失ったはずの息子の浩二(二宮和也)がふらりと姿を見せる。あまりのことにぼうぜんとする母を尻目に、すでに死んでいる息子はその後もちょくちょく顔を出すようになる。当時医者を目指していた浩二には、将来を約束した恋人の町子(黒木華)がいたが……。
2024年03月29日
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【老人ホーム選び】老人ホームを見学する際の5つのチェックポイントをプロが解説!老人ホームを見学するまでの流れ 見学の重要性を解説老人ホームは入居を決める前に見学をし、パンフレットやWebサイトだけではわからない実際の雰囲気を確かめることが大切です。見学時のチェックポイントを確認し、希望に合った場所を見つけましょう。見学が必要な理由、見学の流れを解説します。老人ホームの見学が必要な理由老人ホームを調べる際には、パンフレットやWebサイトを見るだけではわからないことがあります。パンフレットには基本的な情報や施設の概要が記載されていますが、実際のホームの雰囲気や職員の様子、日々の生活の様子を知ることはできません。 老人ホームの見学は非常に重要なプロセスとなります。実際に老人ホームに足を運び、直接ご自分の目で確かめることで、そのホームの特長や生活環境を把握することができます。 見学ではホームで働いているスタッフの対応や態度、ホームで提供される食事の内容や質、共用部分の清潔さなども確認できます。 老人ホームの見学を行うことで、パンフレットでは得られない情報を知ることができます。入居を検討している方は、実際にホームに足を運んでご自分の目で確かめることが大事です。老人ホームを見学するまでの流れ老人ホームを見学するには予約が必要です。事前予約をしないと、スタッフが案内に時間を割けなかったり、見学の準備が整っていなかったりすることで、詳しい説明を受けられないことがあります。資料を請求して見学したいところができたら、必ず予約します。見学までの手順は以下の通りです。 1.資料請求をして老人ホームの概要を理解する 2.見学候補を選び予約をする 3.見学時に確認する内容をまとめる それぞれの手順を詳しく解説します。 ■手順1.資料請求をして老人ホームの概要を理解する まずは、見学する老人ホームを探すところから始まります。資料請求を行い、各ホームの概要を理解する必要があります。 資料には利用料金、部屋数、提供されるサービスなどの基本情報が記載されているので、これらを事前に確認しておきましょう。概要を理解することで、ご自分やご家族の希望に合った老人ホームを絞り込むことができます。 ■手順2.見学候補を選び予約をする 複数の老人ホームの概要を見た後は、興味を持ったところ、良いと思ったところの予約に進みます。老人ホームの見学には予約が必要です。 ホームによっては感染予防の注意事項などもあり、予約しないとそもそもホームに入れない場合もあります。予約時には、希望する見学日、見学人数、交通手段、試食の希望などを伝えます。 満室で居室が見られない、見学時間に利用中の共用部が見られないなどの制限がある場合もあるため、見学内容の希望を伝えておくことが重要です。特に見たい部分があれば、事前に伝えておくと、見られるように調整してくれることがあります。 ■手順3.見学時に確認する内容をまとめる 見学時に確認する内容をリストアップしておきましょう。チェックリストを作成することで、見学を通してスタッフの対応、食事の質、居室や共用部の清潔さなど、重要なポイントを見落とすことなく確認できます。 チェックリストをもとに質問を準備しておけば、ホームの状況をより深くまで確かめることが可能です。老人ホームの見学は、入居を検討する上で非常に重要なプロセスです。事前の準備と予約を念入りに行い、実際のホームの雰囲気やサービスをご自分の目で確かめましょう。老人ホーム見学時のチェックポイント老人ホームを見学する際には、以下5つのポイントをチェックすることが大切です。 1.建物・設備・周辺環境 2.スタッフの対応 3.サービス内容 4.食事の質 5.契約内容 これらのポイントを細かく確認することで、ご自分の希望に沿った老人ホームを見つけやすくなります。 ■ポイント1.建物・設備・周辺環境 老人ホームの建物の外観や内観、共用部分の清潔さやスペースの広さは、入居者の利便性に直結します。ベッドやトイレ、入浴設備、リハビリ訓練設備のほか、周辺環境が整えられているかどうかも確認しましょう。 生活に必要な施設や、公共交通機関へのアクセス状況などもポイントとなります。建物の手すりや床、目立たない部分の清潔さやメンテナンスの状況をチェックすることも忘れずに。 ■ポイント2.スタッフの対応 老人ホームで働いているスタッフの対応をよく観察するようにしましょう。観察する際の主なチェックポイントは以下の通りです。 ・スタッフの挨拶 ・利用者への介護 ・人員体制 ・勤務態度 スタッフが笑顔で働いているか、施設長の人柄やスタッフの勤続年数、離職率、教育体制なども重要なポイントです。スタッフの質が高いホームなら、安心して入居できる良い環境を構築している可能性が高くなります。 ■ポイント3.サービス内容 老人ホームを見学する際には、介護サービスなど施設が提供するサービス内容も確認します。医療機関との連携がしっかりしているか、リハビリテーションのプログラムは充実しているか、健康管理が徹底されているかなどを確認します。 看取り対応や認知症ケア、日々のレクリエーション活動などもチェックしましょう。また、日々の介護内容や利用者の雰囲気も実際に目で見て確認することが大切です。これらのサービスが入居者の要望や健康状態に合っているかを確かめることで、見学した老人ホームの評価を判断しやすくなります。 ■ポイント4.食事の質 老人ホームでの食事は毎日の楽しみとなるため、食事の質は必ず確認すべき項目の1つです。献立の種類や味付け、食事形態の種類、提供方法、間食の種類、調理環境など、食事に関連する様々なポイントを確認しましょう。 実際に提供される食事を試食できるかホームに確認し、試食を行いましょう。これにより、食事の質や味、提供方法を直接確かめることができます。 ■ポイント5.契約内容 契約内容の確認も見学時には欠かせません。「契約内容が事前情報と違った」というトラブルを防ぐためにも、契約内容の確認を徹底しましょう。確認すべき主な項目は以下の通りです。 ・入居・退去条件 ・必要となる費用の内訳(日用品、食事、レクリエーション費用など) ・受入態勢 ・個別対応の有無 ・契約に関する書類 見学時に重要事項説明書を説明してもらうこともあります。事前情報との食い違いや不明点がある場合は、スタッフに質問して解消するようにしましょう。契約内容を念入りに確認しておくことで、後のトラブルを防ぐことができ、安心して契約を進めることができるようになります。老人ホームの見学時に疑問や不安をすべて取り除こう老人ホームの見学は、入居する前の大切なプロセスです。見学には準備をして臨むと良いでしょう。チェックリストを作成して、ホームの環境やサービス内容を十分に確認しましょう。 不安点や疑問点がある場合は、見学時にスタッフに直接質問をすることで、不安要素を取り除くことができます。もしも見学後に追加で確認したいことがあれば、電話で質問をするか、再度見学することも検討しましょう。 また、最終的な判断をする前には1つのホームだけでなく、複数の老人ホームを見比べることも大切です。各ホームの長所と短所を比較することで、ご自分やご家族に適した老人ホームを選択しやすくなります。
2024年03月28日
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2024年03月28日
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2024年03月27日
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私たちは「死ぬまで働かないといけない」のか?意外と誤解している「定年後の実態」10万部ベストセラー『ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う』では、リクルートワークス研究所研究員・アナリストの坂本貴志氏が、豊富なデータと事例から「幸せな定年後の生活」の姿を明らかにしている。『ほんとうの定年後』では、定年後の仕事に関する実態を「15の事実」としてまとめている。逆に言えば、定年後の仕事に関して、世の中には事実とは異なる様々な誤解が存在している。 そこで、本稿では定年後をめぐる代表的な誤解を7つに整理し、その一つひとつに対して、「ほんとうの実態」はどうなのかということについて回答をしていきたい。「死ぬまで働かないといけない」という誤解数々の統計データや多くの当事者の方々からのヒアリングを通して見えてきた定年後の「15の事実」。これに照らして、世の中に存在している定年後の仕事に関する誤解を解いていこう。 定年後をめぐる誤解の1つ目にあげたいのは、生涯現役時代においては「死ぬまで働かないといけない」というものである。 まずこれは当然のことながら、死ぬまで働くというのは言い過ぎである。一方で、このような意識が広まることの背景はよくわかる。日本社会で急速な少子高齢化が進行している中、過去の世代が受け取っていた高額の年金を受け取ることはもはや不可能になっている。実際には、高齢者に関しても死ぬまでというのは言い過ぎとしても、将来的には健康なうちであればますます働くことは当たり前になっていくだろう。 ただ、こうした議論は、「働く・働かない」という二項対立の意識が前提になっていると考えられる。 実際には、「働く」ということにはかなりグラデーションがある。つまり、総務省「労働力調査」上では、週40時間働く人も就業者であるし、週1時間働く人も就業者なのである。 多くの人がイメージする「働く」というイメージは現役世代の仕事を通じて形成されるものだと思うが、週20時間の仕事あるいは週10時間の仕事というのは現役世代の「働く」のイメージとはだいぶ違うのではないだろうか。そして、実際には、あくまでこうした短時間かつ短期間の「小さな仕事」が高齢期の典型なのである。 そうして考えてみると、現役世代の人々が抱く「死ぬまで働かないといけない」というイメージと実際の高齢期に働いている人々の姿には、かなり大きなギャップがあるのではないかというのが私の実感である。「定年後は仕事を選べない」という誤解第2の誤解は「定年後は仕事を選べない」というものである。 この誤解の背景にあるのは、現役時代には自由に仕事を選べているのだという思い込みがあるのだと思われる。 しかし、むしろ現役時代には多くの人に自身が守るべき家庭があって、お金のことは気にせずに自分のやりたい仕事を自由に選ぶことなどはできないというのが現実ではないか。 多くの現役世代の方の働き方を見てみると、特別なスキルがある人や配偶者が高額の収入を稼いでいる人などを除けば、家計経済上の事情から今いる会社で働く以外の選択肢は実質的に制限されているという人が多数派だと私は考えている。 一方で、定年後の人は、労働時間や時給などの労働条件や仕事内容などを見比べながら、様々な仕事の中から現在の自身の状態にあった仕事をその都度選んでいる。 たしかに、歳を取っても大企業の社員としてずっと働き続けられる人はほとんどいない。学生などに人気の高い大企業では、毎年若い人材を採用することができることから、シニアを外から積極的に採用したいという企業はほとんど存在しない。 しかし、本当にこういった仕事を定年後も続けることが自身の望みなのかはよく考える必要があるだろう。大企業で高い役職に就くことだけがキャリアの目標なのだという現役時代の先入観を取り払ってみると、定年後に無理なく働きながら社会にたしかに貢献できる仕事は、世の中にたくさんあることに気づく。「生涯に渡って競争に勝ち続けなければならない」という誤解これに関連して、生涯現役時代においては「生涯に渡って競争に勝ち続けなければならない」のだという考えも、かなり誤解が含まれている。たとえば、現役時代に大企業で出世をし、定年退職後も企業の顧問に就くというような働き方を理想とする人がいる。しかし、そんな人は世の中にどれだけ存在しているのだろうか。 これからの時代において、現役時代に努力をして人との競争を制し、定年後にはキャリアの上りを目指そうと思うことは間違いである。 人口ピラミッドが成立していたかつての日本社会では、現役時代における競争で優位な立場を築き、歳をとったときには論功行賞で報いられるようにするという戦略は有効だったかもしれない。 しかし、生涯現役時代を迎えている日本社会において、多くの企業では人口ピラミッドが崩壊し、むしろ年齢にかかわらず、多くの人に一プレイヤーとしてシニアに活躍をしてもらう必要性が高まっているのである。 だから、現役時代に他者との競争に勝ち残り、定年後は人にアドバイスをするような立場でのみ仕事をしたいという考え方は現代においてはもはや通用しなくなっていると考えたほうがいいだろう。 だから、専門性を磨き続き続けなければならないのだという議論もある。これは正しい面もあるが、そうでない部分もある。 というのも、定年後はそんなに多くの稼ぎがなくてもそれなりに豊かな生活ができるため、専門性を磨き続けて誰にも代えられないような仕事に就かなくてはならないというところまで気負わなくてもいいと思う。 実際には、多くの定年後の就業者は、生活に身近な「小さな仕事」で無理なく人の役に立つ仕事をされている人が大半である。そして、定年後の豊かな生活と両立する「小さな仕事」は、多くの人にとって無理せずに長く働くことができる現実的な選択肢なのである。 定年後は、人との競争に勝ち残ることが望ましいという現役時代の先入観に囚われず、自身の幸せな生活と両立する仕事で無理なく稼いでいくことを考えていくことが肝要だと思う。 つづく「「定年後の仕事はつまらない」という大誤解…じつは仕事満足度や幸福度が高かった」では、残る4つの誤解について解説していきたい。
2024年03月27日
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2024年03月26日
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じつは多くの人が誤解している…日本人が絶対に知っておくべき「年金」の「嘘と本当」老後の生活には、いくら必要になるのだろうか。 日本中に激震が走った「老後は2000万円が必要」という金融庁の報告書は、残念なから全くの現実である。そして若者や現役世代を中心に年金制度そのものに不信感が募っている。年金の支払額に世代間格差があるのは現前たる事実であり、その財源も20年から30年後には枯渇することが予測されている。本記事では、前編〈「老後の生活費2000万円」のためには銀行預金も退職金もあてにならない「衝撃の事実」〉にひきつづき、年金についてくわしくみていく。 ※本記事は島澤諭『年金「最終警告」』から抜粋・編集したものです。 また本書は2019年に上梓された本であり、示されているデータや 肩書きは当時のものです。「100年安心プラン」への誤解金融庁の報告書が問題視されると、日本の至る所で、政府が言っていた年金の「100年安心」はウソだったのか? という批判が溢れました。 今回の大騒動の元をたどれば、2004年の公的年金制度改革、いわゆる「100年安心プラン」にまで遡ることができます。 それまでの公的年金制度では、高齢者が受け取る年金額は、賃金や物価の伸びに合わせて増え、その増えた分だけ現役世代に多く負担してもらう仕組みでした。こうした仕組みは現役世代の数が右肩上がりに増えている時代には合理的でした。 なぜなら、高齢者に配る年金が増えてもそれ以上に負担する現役世代が増えるのなら、高齢者の貰える年金額が増え、しかも現役世代の負担は軽くなるWin-Winの関係にあったからです。 でも、現役世代が減り高齢者が増え続ける時代は違います。高齢者の年金が増えると現役世代の負担がどんどん重くなります。この仕組みを維持したままにすれば、現役世代の負担が重くなりすぎて、いずれは公的年金制度を支える肝心要の基盤である現役世代の生活が破壊されてしまいかねません。負担できる人がいなくなれば給付はできません。年金制度は崩壊です。 そうならないようにするために、2004年に今後100年間の年金財政の収支動向をにらみながら、現役世代が年金制度を支える力や日本人の平均余命の延びに応じて年金額 を減らす仕組み「マクロ経済スライド」が導入されました。 マクロ経済スライドの発動は今後不可避です。実際、2015年4月に初めて発動された後、2度目のマクロ経済スライドが、2019年に発動されました。政府の資料では、「マクロ経済スライドは年金水準を調整するために行われます」、と書いてありますが、霞が関用語では「調整」とは「削減」を意味します。したがって、今後年金額の減額は不可避なのです。 マクロ経済スライドのほかにも、念には念を入れて、5年に一度年金財政の状況を再評 価する「財政検証」という定期健康診断も取り入れられました。この定期健康診断で年金財政に異常が見つかった場合には、年金財政の健康を回復するために相応の制度改正という手術を行うことにしたのです。 これまで、2009年、2014年、2019年の3度にわたって財政検証が公表されました。幸か不幸か、いずれの年も、大規模な手術を行う必要があるとの診断結果は、出されていません。ただし、この見立てが信用できるのかは専門家の間でも意見が割れています。 このように2004年の年金制度改革では、少子化、高齢化の進行を考慮して、現役世 代の負担と高齢者への給付のバランスが極端に悪化せずに、年金財政が100年後まで安定するように制度設計がなされました。そういう意味で「100年安心プラン」と呼ばれているのです。 この「100年安心プラン」によって、高齢者への年金給付額がまずありきで、それを賄うために現役世代の負担を決めるというこれまでの公的年金制度から、現役世代が無理なく負担できる範囲内で、高齢者への年金支給額を決める仕組みへと180度大転換が果たされたのです。 しかし、向こう100年間の年金財政の健全性を保つためとはいえ、「100年安心プラン」のもとでは、現役世代が負担できる水準に連動して、高齢世代の給付額が決まることになります。もし、現役世代の負担限度がどんどん下がっていくと、高齢者が貰える年金額も際限もなく下がっていくことになってしまいます。 そこで「100年安心プラン」では、一定の年金給付水準を確保するため、その下限を 現役世代の所得の50%と決めました。年金支給額が現役世代の所得の何割に相当するかを所得代替率と呼びます(※1)。したがいまして、所得代替率が50%のもとでは、現役世代の平均所得が月40万円であれば年金給付額は40万円×0.5=20万円となります。 年金給付水準の下限を導入したとはいっても、現役世代の所得水準が下がり続けれ ば、それにあわせて高齢者への年金給付額は下がり続けることになります。例えば、現役世代の平均所得が月20万円になれば、高齢者の年金額は20万円×0.5=10万円となってしまうのです。 〈「老後の生活費」は夫婦で「7600万円」…年金をもらっても足りない「老後の資金」の真相〉にある世代別の生活費をもう一度思い出してもらうと、高齢者の生活費は平均26万円ほどですので、毎月16万円もの赤字が発生することになってしまいます。これではとても暮らしていけません。金額が絶対的に足りないからです。 「100年安心プラン」のもとでは、所得代替率50%を維持することが大きな目標とし て掲げられていますが、50%という数値には、高齢者の生活を考える上では意味はありません。 確かに、「100年安心プラン」で、公的年金制度の安定性は確保されました。しかし、その結果、今度は逆に高齢者の年金給付額の安定性が損なわれることになったのです。裏を返せば、高齢者の年金額を犠牲にして、公的年金制度を100年先まで存続させる道が選ばれたのです。 残念ながら、国民は誤解していますが、100年安心なのは公的年金制度であって、わ たしたちの年金額ではありません(※2)。 * (※1)現行の年金制度では、一定の経済前提のもと、所得代替率が 50%を切る事態が予測されれば、抜本的な制度改革が求めら れるという意味で、所得代替率は重要な意味を持っています。 (※2)麻生太郎財務大臣は、国会の質疑で、「100年安心」の意味に ついて、年金制度の持続可能性と給付水準両方の「安心」を 意味しているかのように、「制度の安心もあるし、年金を貰 われる方のかなりの部分が安心できる」と、従来の政府見解 と矛盾する形で答弁しています。 したがって、わたしたち一般国民が、「100年安心」の意味 を誤解しても仕方のないことかもしれません。
2024年03月26日
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悩ましい「墓じまい」の大問題、「離檀料」に数百万円請求されるケースも…対応策は?先祖代々の墓はあるけれど、子どもに継がせるには負担が大きい、あるいは、自分が亡くなれば面倒を見る人がいない…。そんな悩みをもつ方の選択肢が「墓じまい」であり、検討する人も増えています。しかし、ときにお寺や親族とのトラブルにもなりかねず、対応には注意が必要だといえます。自分なきあとのお墓にまつわる不安を解決する「墓じまい」最近、「墓じまい」という言葉を頻繁に耳にするようになりました。墓じまいとは、先祖代々のお墓をなくし、永代供養塔に移したり、散骨したりすることです。厚生労働省の「衛生行政報告例」の2019年版によると、2009年には7万2,050件だった改葬(別の場所に遺骨を移動させること)の件数は、2018年は11万5,384件に増えたということからも、最近のお墓のあり方に変化があることが見て取れます。若いうちは気にもとめなかったお墓の問題ですが、自分の両親が亡くなると、一気に現実感が増してきます。自分の両親は、自分がいたから、無事に先祖代々のお墓に入れることができましたが、自分はどうでしょうか。出生率の低下を見てもわかるように、日本では少子化が加速しています。子どものない方はもちろんですが、子どもがいたとしても、遠く離れた場所の先祖代々の墓を守らせるのは、あまりにも荷が重いといえます。その解決策として多くの方が選んでいるのが、この墓じまいなのです。墓じまいといっても、お墓には先祖代々のお骨が入っています。これを放置してお墓を閉じることはできませんし、墓じまいをしたからといって、無造作にお骨をその辺に放置したりすれば罪に問われてしまいます。したがって、法律に従ってお骨の処理を考える必要があります。その方法のひとつが永代供養墓であり、散骨です。永代供養にする場合も、散骨する場合も、基本的に墓地の管理者や散骨業者から改葬許可証の提示を求められます。そのため、現在のお墓がある市区町村で、改葬許可証を発行してもらうことになりますが、あわせて受け入れ先となる墓地との調整もおこなう必要があります。菩提寺のお墓を閉じる際には「離檀料」が必要だが…以上は墓じまいのおおまかな手続きですが、いままで先祖代々が入っていたお墓を閉じるには、そのお墓がある寺院や公共霊園に、墓じまいする旨を伝え、しかるべき手続きを踏む必要があります。その際に問題になるのが「離檀料」です。先祖代々のお骨を納めてきた菩提寺のお墓をしまうため、そのお墓の檀家をやめることになりますが、これを「離檀」といいます。離檀する際、菩提寺から離檀料を請求されることがあるのです。確かに墓じまいをするためには、墓石の撤去や、お墓の中から遺骨を出すなどしなければなりません。その手間にかかる経費と考えればある意味当然ですし、長年にわたり菩提寺にお世話になったことを考えれば、多少の「お布施」を包むのは最低限のマナーだといえます。ところが、なかには数百万円もの金額を請求されるケースもあり、問題となっています。離檀料には法的根拠がないため、法外に高い離檀料を請求された場合は断わることもできますが、支払いを拒否した人が遺骨の出骨を拒まれるなどのトラブル事例もあります。こうなってしまうと、当事者同士で話し合っても埒があきませんから、弁護士や行政書士など法律を取り扱う第三者を間に挟み、話し合いをする必要があります。お墓を地元から移すことで、親族とトラブルになるケースもまた、墓じまいが親戚間のトラブルに発展する恐れもあります。最近は親戚の数も少なくなってきているとはいえ、それでも「墓じまいをされると、気軽にお墓参りに行けなくなる」といった苦情が来る場合もあります。よくあるのが、お墓を継ぐ祭祀承継者が東京に住んでおり、地方にある先祖代々の墓を墓じまいして、都内の永代供養墓や納骨堂に移すなどしたときです。高齢の親戚が遠く離れた東京の永代供養墓までお墓参りに来るのは、たしかに現実的ではないでしょう。しかし、お墓をどう管理していくかは、祭祀承継者の権限ですので、判断に基づいて墓じまいをしても法的な問題があるわけではありません。ですが、地方に多数の親戚がいる場合は、その方々の気持ちも踏まえたうえで、墓じまいのタイミング等を検討したほうが、余計なストレスを抱えないためにもいいでしょう。場合によっては、祭祀承継者の権利をほかの親戚に譲るという手もあります。これらについては、親族間で話し合い、納得できる着地を探るしか方法がないでしょう。せっかく先祖代々のお墓を引き継いでも、維持管理コストの問題、自分の子どもにかけてしまう負担の問題、あるいは独身で継承者がいないといった問題があるのであれば、やはり親戚一同で話し合いの機会を持ち、墓じまいを検討する必要があるかもしれません。
2024年03月25日
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2024年03月25日
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安さが魅力の「夜行バス」守るべき独自のマナーやルールがある!?やってはいけないNG行動とは?寝て起きたら目的地に到着できる「夜行バス」年末年始やゴールデンウィーク、お盆などの長期連休は、旅行や帰省する人が増える時期です。日本国内を長距離移動するとき、クルマや電車、飛行機などさまざまな手段がありますが、安価で移動できるとあって人気なのが「長距離バス(夜行バス)」です。「夜行バス」の正しい呼び方は「長距離バス」です。夜行バスという用語は法律上は存在しないのですが、夜に出発して朝に目的地に到着することから夜行バスと呼ばれることが一般化しました。 この夜行バスは長距離を長時間かけて移動することから、シートはリクライニング機構付き、車両によっては3列独立シート仕様や、カプセルタイプでコンセントやTVモニターが備わる仕様のほか、無線LANなども利用できることがあります。 そんな夜行バス最大の魅力はコストパフォーマンスの良さです。たとえば、東京~大阪間の往復を新幹線で行くと約3万円、飛行機でもLCC(格安航空)なら約1万円ですが、空港までの交通費が必要となります。 一方で、リクライニングシートの夜行バスなら往復8000円ほど。出発は、東京都内では新宿駅や東京駅など主要な駅の周辺なので、アクセスも良好です。 夜行バスは公共交通機関なので、ほかの乗客に迷惑をかけないことが大切です。バスの車内は一人分のスペースが狭く、長時間を見知らぬ乗客とともにするには注意すべきことがいくつかあるようです。どのようなことに気を付けたら良いのでしょうか。 まずは飲食に関してです。車内での飲食は可能ですが、最近はカーテンやパーテーションなどで座席を区切る車両も増えたものの、リクライニングのみの観光バスもまだ多く、食べ物の匂いには注意が必要です。 食事は匂いの強いものを避け、車内で飲食可であっても出発前に手早く済ませるのが良いでしょう。噛むと音が出るようなスナック菓子なども、周りの人が就寝している状況では控えるべきかもしれません。 また、車内で飲酒が禁止されていることもあり、乗車前に確認しておきましょう。 夜行バスに乗車中は、夜間ということでほとんどの乗客は就寝するでしょう。リラックスして寝るためにリクライニングシートの背もたれを倒すことになりますが、黙って倒すのではなく後ろに座る人に一言断ってから倒すほうが良いでしょう。 サービスエリアでの休憩でバスを降りる際などは、シートポジションを元に戻しておき、後ろに座る人が乗り降りしやすいように配慮したいものです。 そしてバスの車内では、走行中の会話はNGとされています。携帯電話やスマートフォンでの通話も控えましょう。 スマートフォンの操作はNGではありませんが、暗い車内で画面からの光が漏れるようならば遮る工夫が必要です。 また、イヤホンで音楽を聴いているときの音漏れや、携帯ゲーム機などの操作音など、音を立てないように配慮しましょう。 夜行バスで気を付けることといえば「時間」もそのひとつです。 休憩するためにサービスエリアに立ち寄りますが、トイレや飲食、喫煙などで長居しすぎて、出発時間に遅れるとほかの人に迷惑がかかります。 夜行バスは定刻に発車するので、出発時間までにバスに戻らないとサービスエリアに取り残されることも。公共の交通機関であることを忘れずに、マナーとルールを守って夜行バスを利用しましょう。
2024年03月24日
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ある特殊な施設で育てられ、8歳のときに脱走したジャユン(キム・ダミ)は、記憶をなくし、酪農家の夫婦と暮らし始める。十数年後、平凡な高校生として暮らしていた彼女は、頭の手術が必要になってしまう。ジャユンは、裕福ではない養父母に手術費用を工面してもらうわけにはいかないと、賞金を得るために歌のオーディションを受ける。だが、あるテレビ番組に出演しマジックを披露したために、謎の集団に追われることになる。
2024年03月24日
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年金は「ねんきん定期便」の額面通りには支払われない!?手取りで「月15万円」欲しい場合いくら必要なの?額面から引かれるものについても解説ねんきん定期便では年金の支給額がわかるようになっています。しかし、額面通りに年金が支払われるわけではありません。税金や保険料が引かれてしまうので実際の手取り金額は少なくなってしまいます。それでは、年金の手取り額が月15万円ほど必要だと思っている場合、額面の年金額はいくら必要なのでしょうか?そこで本記事では、年金の手取り額を「月15万円」にするために額面の年金額がいくら必要なのかについて解説していきます。公的年金から引かれるもの公的年金から引かれるものとしては国民健康保険料、介護保険料、所得税、個人住民税が挙げられます。国民健康保険については基礎控除があるので、基礎控除を引いた金額から計算します。国民健康保険料は基礎賦課分、後期高齢者支援金等賦課分に分かれているのでそれぞれ計算しなければいけません。 最後に介護保険料は65歳以上になると第1号被保険者になり、住民税の課税状況によって決まります。所得税や個人住民税は所得金額をもとに計算します。所得金額は公的年金額から控除額を引いたものです。額面の年金額が月15万円の場合の手取り額は?額面の年金額が月15万円だった場合を想定して計算していきます。66歳の独身で収入は公的年金のみ、扶養家族なし、東京都新宿区在住だと仮定し、国民健康保険料、介護保険料、所得税、個人住民税の順に計算しましょう。 ■国民健康保険料 年金額が月15万円の場合、年間の収入は180万円です。公的年金等控除が110万円なので、雑所得は70万円になります。さらに国民健康保険料の基礎控除は43万円なので、27万円が国民健康保険の所得金額になります。国民健康保険料の基礎賦課分は新宿区の場合、均等割4万5000円、所得割が7.17%です。合計額は6万4359円になります。 そして、後期高齢者支援金等賦課分は均等割が1万5100円、所得割が2.42%なので、合計額は2万1634円です。国民健康保険料は年額で8万5993円となります。 ■介護保険料 介護保険料は市区町村によって決められています。本事例では、雑所得が70万円なので、新宿区の場合は年額8万4480円です。 ■所得税 所得税は基礎控除と社会保険料を引いた金額が所得金額となり、計算していきます。基礎控除は48万円、社会保険料は国民健康保険が8万5993円、介護保険が8万4480円なので、所得金額は4万9527円です。所得税は年額で2476円になります。 ■個人住民税 住民税は均等割と所得割があります。新宿区の均等割は5000円です。所得割は10%の税率で基礎控除が43万円なので、9952円になります。合計額は年額で1万4952円です。年金から引かれてしまう金額は18万7901円となり、180万円からこの金額を引くと、年額で161万2099円になります。月額13万4341円が手取り額です。額面で必要な金額は月額17万円月額17万円だと手取り額が月額15万円になります。 公的年金等の年間収入額は204万円です。国民健康保険料が10万9009円(後期高齢者支援金等賦課分含む)、介護保険料は変わらず8万4480円、所得税が1万3325円、個人住民税が3万1651円なので、年金から引かれる金額は年間で23万8465円になります。年額180万1535円が手取り額となるので、月額は15万130円です。手取り額が月額で15万円を超えてきます。自身の年金額の手取りを確認してみましょう額面通りの年金額が受け取れず、生活費に困ってしまうことも考えられます。そこで、ご自身の年金額がいくらなのかに加えて、手取り額がいくらになるのかも確認しておきましょう。計算ができる人は、ねんきん定期便から自身の手取り額を計算してみてください。難しい場合はお近くの年金事務所で相談するのもおすすめです。
2024年03月23日
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1976年、インドで動物園を経営するパイ(スラージ・シャルマ)の一家はカナダへ移住するため太平洋上を航行中に、嵐に襲われ船が難破してしまう。家族の中で唯一生き残ったパイが命からがら乗り込んだ小さな救命ボートには、シマウマ、ハイエナ、オランウータン、ベンガルトラが乗っていた。ほどなくシマウマたちが死んでいき、ボートにはパイとベンガルトラだけが残る。残り少ない非常食、肉親を失った絶望的な状況に加え、空腹のトラがパイの命を狙っていて……。
2024年03月23日
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東京に住む上田孝夫と美智子の夫婦。孝夫は売れない小説家、美智子は大学病院の有能な医師だった。ある日、美智子は流産をきっかけにパニック障害という心の病にかかってしまう。都会の生活にも仕事にも疲れきっていた2人は、孝夫の故郷である信州へ移住することを決心した。2人は移り住んだある村で、村の死者がまつられた阿弥陀堂で暮らしているおうめ婆さんを始め、様々な人々と出会った。喋ることが出来ない難病を抱える少女・小百合は、おうめが日々思ったことを書きとめ、村の広報誌に“阿弥陀堂だより”として連載していた。
2024年03月22日
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60歳で退職します。年金支給開始の65歳までのつなぎ方はどうしたらいいですか?公的年金の支給開始年齢は原則満65歳までですが、60歳で定年退職あるいは役職定年を迎えるケースが多く、収入のエアポケットとなる60~65歳をどうやりくりするかで迷われるケースが散見されます。今回は、この期間の乗り切り方について考えてみたいと思います。老齢年金は支給開始されれば「生存している限り」入ってくる改めて、老齢(基礎・厚生・共済)年金は老齢という理由により支給されますので、生存している限り入ってくる収入であることを確認したいと思います。 もちろん、その支給額が不十分であり、何らかの補足をしなければならない場合も多々ありますが、緊急性という点では、収入のエアポケット時期の乗り切り方のめどをつけることをまず考えるべきです。繰上げ受給は慎重に先日、「60歳以降の就労の可能性があまりない」ということを主訴としてご相談に来られた方がいらっしゃいました。再就職については、健康上の不安があるため勤める自信がないものの、65歳までの支給開始までの収入のエアポケット期間を乗り切るにはどうすれば良いかということでした。 繰上げ受給(本来の支給開始年齢よりも前に年金を受給すること)も検討しようかというお話でしたが、いったん選択してしまって、見劣りする額でのやりくりはなかなか難しいでしょう。 また、これまで金利はほぼゼロの状態が長く続いていましたが、ここへ来て上昇トレンドに転換しています。放っておけば、目減りしてしまいますので、極力避けたほうがよいとお伝えしました。忘れていた満期を迎える個人年金上記のご相談者さまについて家計資産の洗い出しをした結果、幸いなことに、満期を迎える個人年金があったことがわかりました。ほどなく保険会社から届いた、個人年金の受け取り方法の確認の知らせによれば、保険金の受け取り方法を、一時金か毎年定額か選択するように案内されていました。 ご相談者さまの場合、取りあえずまとまった資金を手元に置いておきたいというご要望から、一時金で受け取ることを選択され無事解決しました。 この方のように、民間の生命保険会社での個人年金保険の契約を忘れていた、ということはよく見受けられます。保険商品は通常の銀行預金などと違い、頻繁に出し入れするということがありませんので、「契約時は明確に覚えているけれど、それっきり」などということが起こります。年に1回ではなく、もっと頻度を上げて確認するこのご相談者さまのように、ポジティブサプライズが起こることはあります。このような「ハッピーエンドで終わるケース」は実は思った以上にあると筆者は感じています。ただし、その時に気をつけたいのは、焦って年金の繰上げ請求などの解決策に走らないことです。 年金はいったん繰上げ請求をしてしまうと取り消しはできませんから、低額の受給額に甘んじなければならなくなります。年金受給年齢に近づいてきたら、従来よりも頻度を上げて定期的に自分の持っている資産の洗い出し、確認をしておくことが大切です。
2024年03月22日
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定年後の仕事選び、何か注意点ってあるの?近年は、定年後も仕事を続けている人は多くいらっしゃいます。定年後の仕事選びではどんなことに留意しておくべきなのか、FPが解説します。ライフステージごとに働き方を変える自由度を持つ「何のために働くのか?」その答えは、その人の置かれた状況によってもさまざまです。時間軸で考えればライフステージによっても変化していくものです。例えば、一般的な会社員の方のライフステージを60歳から5年単位で区切ってみます。その時期によって働く目的が以下のように変化することに違和感を覚えることは少ないかもしれません。【60歳から65歳まで】(例)65歳の老齢年金受給までは無収入になってしまうので、一定 の収入を安定して得ておきたい。【65歳から70歳まで】(例)人生100年時代、長い老後に備えて年金の受給開始を70歳ま で待って(「年金の繰下げ受給(※)」)老齢年金を42%割増 で受給できるようにしておきたい。 そのために70歳までは月々の生活費プラスαの収入は確保したい。【70歳から】(例)老齢年金の割増受給により年金額が増えることで、老後の収支 バランスは改善されるため、無理をして稼ぐ必要はなくなった。 収入よりも、社会とかかわり続けることを優先したい。このように、ライフステージに応じて就業の目的は変わるものです。変化に対応できるように自由度を失わず柔軟に考えられるようにしましょう。(※)年金の繰下げ受給 老齢基礎(厚生)年金は、65歳で受け取らず に66歳以後75歳までの間で繰下げて年金を受け取ることができ ます。その場合には、繰下げた期間に応じて年金額が増額されます。老齢基礎年金と老齢厚生年金は、別々に繰下げもできます。割増率は0.7%×繰下げた月数で計算します。そして、一生この割増率で支給されます。(例)受給開始を70歳まで5年繰下げた場合 0.7%×12ヶ月×5年=42% (出典:日本年金機構 年金の繰下げ受給/繰下げ加算額)自分のことをよく知るここで質問です。以下の3つの質問に答えられますか? Q1 得意なことは何ですか?その中で人の役に立てることは何ですか? Q2 やっていても苦にならないこと(=楽しんでできること)はな んですか?それはなぜですか? Q3 ストレスに感じることはなんですか?それはなぜですか? いかがでしょうか。Q1は、しっかりと自己分析をしていないと回答しにくい質問だったのではないでしょうか。 なぜこのような質問をしたかというと、正しく自分のことを知ることができれば、仕事を選択する上でのミスマッチを防ぐことができるかもしれません。得意分野で、人に感謝され、楽しんで仕事をすることができれば最高ですね。肩書や過去の実績にとらわれず、1人の人間として自分は誰かのために何ができて、何に喜びを感じるのか、本当の自分を知っておきましょう。心の持ち方心の持ち方として、人の役に立とうとする利他の心を持つことは重要だと筆者は考えます。また、腰を低く、相手を尊重して、相手の環境に歩み寄ることができれば、周囲との良い関係性が生まれ、素晴らしいセカンドステージを送ることができるかもしれませんよ。健康についてすべては健康であることから始まります。今のうちから運動、睡眠、食事に気を配り、身体活動レベルの維持のための活動を習慣づけておきましょう。まとめ社会とかかわり続けることは、健康で長生きの秘訣ともいわれています。人生100年時代、リタイア後も仕事と上手に付き合いながら、長いシニアライフを楽しんで行きましょう。
2024年03月21日
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2024年03月21日
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実は60代からが最も「自由に働ける」理由。定年を過ぎてまで嫌な仕事をしないために“必要な能力”「死ぬまで働く」が現実的になった現在。流されるように再雇用に頼るのではなく、もっと貪欲に稼ぎ方を探ったほうがいい。そして、実は60代からが最も“自由に”働ける年でもあるのだ。定年後を充実させる働き方を伝授しよう!年金収入があるからこそ、“攻めの働き方”ができる!現在、多くの会社では60歳以降も働ける制度を設けているが、再雇用された人はたいてい給料が減る。にもかかわらず、つまらない仕事にしがみつく先輩の背中を見て、「俺もああなるのかな」とボヤく50代も多い。 「現役時代は社畜として働き、60歳以降は会社に捨てられるのを 恐れて、減った給料に我慢しながら、やりたくもない仕事を黙々 と続ける。 これでは社畜以下の奴隷状態です」 そう表現するのは、作家の橘玲氏だ。手厳しい意見を述べる半面、「子供が独立し、年金がもらえる60代こそ好きな仕事にチャレンジできる」と背中を押す。 「年を重ねると安定を優先しがちですが、年金は最低限の生活を保 障してくれる『ベーシックインカム』。 仕事を失っても暮らしていける収入があるからこそ、“攻め”の働 き方をするべきなのです」会社組織から離れて働き続けるために欠かせない“能力”ただ、会社組織から離れて働き続けるためには、欠かせない能力があるという。 「それは交渉力です。 会社員生活が長くても、会社と給与交渉をした経験がある人は少 ない。 でも冷静に考えれば、働き手不足の現在は会社にとっても、内部 の事情や業務に精通したシニアは貴重な人材です。 だから、提示された条件をただ受け入れるのではなく、現役並み の報酬を要求しつつ、個人事業主として単年契約を結んだっていい。 会社としても雇用リスクを負わないので、お互いにウィン・ウィ ンの関係になれます」 会社に残るにしても、奴隷根性のままでは使い倒されるだけ。嫌な仕事や理不尽な扱いは拒否して、さっさと辞められる存在にならなくてはいけない。橘氏はこの状態を“経済的独立”と表現する。 「会社に対して強い立場に立つには、現役時代から準備を進める必 要があります。 副業をしたりスキルを高めたり、個人で稼ぐ方法を模索すること も大切。 50歳からの会社員ラスト10年は、会社組織から独立するための 準備期間と言えます」仕事の「やりがい」とは稼ぐことにほかならない今後の日本は、定年後も働き続ける人と年金だけで生きる人との間で、「格差が広がっていく」と予見している。 「定年後に月10万円の収入があれば、70歳までの10年で1200万円、 80歳まで20年働けば2400万円。 これで『老後2000万円問題』も解決します」 60代以降にはボランティアなどで「やりがい」を求める人も多い。 しかし、そうした曖昧な価値観には懐疑的だ。 「私は、男性は仕事で社会と繫がるしかないと思っています。 やりがいとは評判を獲得し自己肯定感が高まることですが、その ための最も確実な方法は市場から評価されること、すなわち取引 先や顧客から感謝されながらお金を稼ぐことでしょう」 四の五の言わずに、稼ぐことを目指すべきなのだ。
2024年03月20日
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2024年03月20日
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テレビではカットされる「元気すぎる高齢タレント」の「衝撃的な真実」老いればさまざまな面で、肉体的および機能的な劣化が進みます。目が見えにくくなり、耳が遠くなり、もの忘れがひどくなり、人の名前が出てこなくなり、指示代名詞ばかり口にするようになり、動きがノロくなって、鈍くさくなり、力がなくなり、ヨタヨタするようになります。 世の中にはそれを肯定する言説や情報があふれていますが、果たしてそのような絵空事で安心していてよいのでしょうか。 医師として多くの高齢者に接してきた著者が、上手に楽に老いている人、下手に苦しく老いている人を見てきた経験から、初体験の「老い」を失敗しない方法について語ります。*本記事は、久坂部羊『人はどう老いるのか』(講談社現代新書) を抜粋、編集したものです。スーパー元気高齢者の罠欲望肯定主義の世の中はまったく油断がならず、不幸と不満を増大させる勘ちがいを引き起こす「罠」に満ちています。 その最たるものが、スーパー元気高齢者の活躍です。 もう亡くなられましたが、スーパー元気高齢者の代表といえば、元聖路加国際病院名誉院長の日野原重明氏でしょう。百歳を超えても現役の医師であり、晩年にもベストセラーの著作を発表し、テレビ出演もされていました。 かつて日野原氏はあるテレビ番組で、次のように発言していました。 「六十五歳で助走がはじまり、七十五歳で飛躍するんです」 なんと希望に満ちあふれた言葉でしょう。しかし、現実的ではありません。むしろ、弊害が多いです。たとえば、せっかく引退する気になっている高齢の社長や会長が、またやる気になってしまったりとか。 「老害」という言葉はあまり使いたくありませんが、現実にはそこここでささやかれています。職場で頑張る地位の高い高齢者は、たいてい周囲には有害であって、当人はそれに気づいていません。中には、「若い者がどうしてもやめさせてくれない」などと言う人もいますが、そんな人にかぎって、裏では若者たちがリタイアを熱望しています。 さらに日野原氏は番組で、「わたしはエレベーターは使いません。 階段も二段飛ばしで上がります」と発言していました。そんな言葉を聞けば、「よし、ワシも負けておれん」とばかり、突然、階段を二段飛ばしにして転倒、骨折して寝たきりになったり、あるいは途中で心臓発作を起こして永眠ということになったりしかねません。 日野原氏の著書には、階段飛ばしについて、「急激な無理は禁物」と書いてありますが、テレビではそこは省略されます。視聴者の盛り上がりに水を差すからです。TVで見かける有名シニア女優も、裏では…昨今は高齢の女性俳優がテレビに出演して、その若さと美貌、元気はつらつなようすを、ごく控えめを装いながら堂々と披露しています。自然な人間の姿とはとても思えませんが、おそらく並外れた努力と巨額の投資が裏にあるのでしょう。もちろんそんな秘訣が明かされることはなく、明かされるとしてもごく当たり障りのないもので、ほんとうに効果のあるものは秘されてしまいます。 そんな元気な高齢女性俳優も、カメラがオフになれば「フーッ」と息を吐き、シャンと伸びていた背中もくにゃっと曲がるのではないでしょうか。家に帰ればさらに緊張は緩み、年齢相応の老化現象が露出するはずです。 しかし、視聴者はそこまで想像しません。ふだんの生活も若々しく美しいのだろうと思います。それで困るのは、未だ老いの手前にいる中年世代の人たちが、老いの厳しさに対する心の準備をおろそかにしてしまうことです。八十歳をすぎてもあんなふうにいられるのか、九十歳に近づいてもあんなに元気でいられるんだと、楽観的になって安心してしまいます。 スーパー元気高齢者が元気でいられるのは、投資もあるでしょうが、基本的には持って生まれた体質のおかげでしょう。もともと長寿の体質でなければ、何をやっても効果は得られません。もともとの体質(すなわち遺伝子)は変えられませんから、快適な老いを実現するには、自分の体質の中で満足を得ていく以外にありません。 ところが、スーパー元気高齢者の活躍を見せられると、自分もそうなりたい、なれればいいな、なれるのではないか、きっとなれるだろうと思う人が増え、そうなれない場合、不満と失望を抱え込んでしまうのです。 私が老人デイケアのクリニックにいたとき、身体が弱って不自由になったことを嘆く人は多かったですが、あまり不愉快そうでもない人もいました。そういう人は、「年いったらこんなもん」と、現状を受け入れていました。老いの現実を正しく認識し、高望みをせず、身の丈に合った状況で満足するすべを、身につけている人なのでしょう。それはある種の智恵にほかなりません。 さらに連載記事<「上手に楽に老いている人」と「下手に苦しく老いている人」の意外な違い>では、症状が軽いのに老いに苦しむ人と、そうでない人の実例を紹介しています。
2024年03月19日
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2024年03月19日
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義両親が老後のお金に困っています。うちの家族も余裕がないのですが、なにか手段はないでしょうか?生鮮食品や日用品、ガソリンなど生活に必要なさまざまな商品やサービスの値上げが続いています。一方で給与など収入の増加率は値上げのペースに追いついておらず、家計は苦しい状況に置かれているといえるでしょう。 こうした苦しい家計状況は現役世代だけでなく、年金を主な収入源とする高齢者の世帯でも同様です。 苦しい家計状況にあるのが義両親など、近しい人や親しい人である場合、なんとか支援したいと思うものです。しかし自身の世帯の家計も苦しい場合は、実質的に支援するのは難しいでしょう。本記事では、こうした場合に利用できる制度を紹介します。高齢者世帯も子育て世帯も半数は苦しい家計状況に実際の高齢者世帯の暮らしぶりは、どのような状況にあるのでしょうか。厚生労働省は国民生活基礎調査の中で、世帯ごとの意識調査を行っています。 調査によると、高齢者世帯の30.2%がやや苦しい、18.1%が大変苦しいと答えており、合わせると約半数の世帯が「生活が苦しい」という意識を持っているようです。 義両親の世帯が経済的に苦しい状況にあるなら、何らかの支援を行いたいものですが、実は現役世帯の方が苦しい経済状況に置かれているかもしれません。 同調査では、児童のいる世帯の54.7%が「生活が苦しい」と回答しており、高齢者世帯と同じくらい、またはそれ以上に苦しい家計の状態が想像できます。直接支援以外に義実家を支援する方法義両親の世帯が経済的に苦しい状況にあり、自身の世帯も支援するほどの余裕がない場合は国や地方自治体が運用する制度を利用することをおすすめします。例えば、以下のような制度を利用できる可能性があります。・生活福祉資金貸付制度・求職者支援制度・年金生活者支援給付金 ・介護保険における住宅改修 ◆生活福祉資金貸付制度 生活福祉資金貸付制度は、低所得者・高齢者・障がい者の生活を経済的に支えることを目的にする制度です世帯の年収が一定以下であることなどの要件を満たすことで、生活支援費として2人以上の世帯で最大20万円を借り入れられます。 ほかにも住宅入居費や一時生活再建費など、さまざまな種類の貸し付け制度があるので困った場合は制度を確認してみましょう。 ◆求職者支援制度 求職者支援制度とは、雇用保険を受給できないなど、一定の要件に合致する人を対象として、給付金を受給しながら職業訓練を受けて再就職や転職を支援する制度です。月々10万円の職業訓練受講給付金の支給に加えて、通所手当や寄宿手当を受給しながら、新たな就職先を探すことができます。 ◆年金生活者支援給付金 年金生活者支援給付金は、65歳以上の老齢基礎年金受給者であることや、前年の年金、その他所得の合計額が87万8900円以下であることなどの条件に合致する人を対象に、定められた計算式で算定された金額が支給される制度です。厚生労働省のホームページでは、月額5140円が支給される例が示されています。 ◆介護保険における住宅改修 介護保険では、要介護者が自宅に手すりを取り付けるなどのリフォームを行う場合に、改修費の9割相当額、18万円を限度に改修費用が補助されます。家計が苦しくても、高齢にともなう身体能力の低下に対応する住居のリフォームは必要です。こうしたケースでも、補助金を利用できることを認識しておきましょう。まとめ自身の家計が苦しい場合でも、義両親の家計が苦しい状況を見ると支援の手を差し伸べたくなるものです。 しかし無理をして支援を行っても、双方の家計が破綻(はたん)することになりかねません。国や自治体が行う制度を利用して、自身の家計に負担をかけることなく義両親の家計をサポートしましょう。
2024年03月18日
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2024年03月18日
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「キレる老人」は他人事ではない…中高年が気を付けるべき「高次脳機能障害」、ヤバい4つの症状とは“怒りっぽくなる”一因は脳の障害目をつり上げて、「オイ、早くツリをよこせ!」と、コンビニエンスストアの店員に声を荒らげる初老の男性。あるいは電車の乗降中、「モタモタするなよ!」と大声を出す会社員風の中年男性。近年、別に怒る必要がない場面でのこうした諍いが増えつつある。昔はよく「かんしゃくを起こす」という言葉が使われたり、俗に「すぐにキレる人」や「短気な性格な人」に分類されたりしてきた。だが要因として、本人も気がつかない隠された脳の病気が進行しているケースも少なくない。とくに中高年層に目立つ「感情コントロールの急変」を、医療と老年心理の両面からみてみよう。 サラリーマンが抱える多種の病気に詳しく、脳関係の著書も持つ「弘邦医院」(東京・江戸川区)の林雅之院長は、“怒りっぽくなる”一因として脳の障害を指摘する。 「普段は物静かな人が、短期間で表情がガラリと急変することがあり ます。 これは、単なる“短気な性格”ではすまされません。 医学的にみると、『高次脳機能障害』という脳の障害が潜んでいる 心配があります」 この耳慣れない「高次脳機能障害」とは、いったいどのような病気なのか。 「交通事故などで頭を強く打ったときや、脳に障害を起こすような病 気を経験したとき、多岐に及ぶ障害が後遺症として起こる脳の病気 を高次脳機能障害と言います」 高次脳機能障害の症状は主に以下の4つだ。 1.新しいことが覚えられない記憶障害 2.物事に集中できなくて、ミスを重ねる注意障害 3.スケジュール通り物事が進められない遂行機能障害 4.場違いの場面で怒ったり、笑ったりする社会的行動障害 この病気に罹患していても、外見上は見分けがつかずごく普通である。本人にも、怒りっぽくなった原因が病気という自覚はない。周囲の人たちからも、単に「短気な性格」や「キレやすい人」とみられてしまう。結果、怒鳴ったり突っかかったりした相手がもし本当に短気な人なら、場合によっては取り返しのつかないトラブルを招きかねない。高次脳機能障害だけではない“怒りっぽくなる原因”前述したように高次脳機能障害は、自転車やバイク、車による交通事故、または、不注意で柱などに頭を強打した際の脳障害の後遺症である。とはいえ、中高年層にとって決して他人事ではない病気だと、林院長は警鐘を鳴らす。 「高齢の人は『運転をほとんどしなくなったから、頭を打つような事 故とは無縁』と、安心するかもしれません。 でも、それは間違いです。 高次脳機能障害は交通事故のほかに、要因として中高年層が多く罹 患する脳卒中、脳腫瘍などの脳血管障害でも多く発症します。 比較的に軽い脳梗塞でも脳血管障害と診断されますよ。 また、治療を受けた数カ月後に、高次脳機能障害を発症することも あります」 実際、こんなデータがある。「東京都高次脳機能障害実態調査検討委員会」が発表した概要版(2008年3月)によると、高次脳機能障害者のうち脳血管障害者は81.6%。交通事故などの脳外傷が原因の患者は約10% に過ぎなかった。加えて年齢別では、30歳以上に脳血管障害が圧倒的に多いというデータも示されている。 林院長によると、怒りっぽくなる原因はほかにもある。 「高次脳機能障害のほかに、甲状腺機能亢進症(甲状腺が活発に活動し、 血中の甲状腺ホルモンが多く分泌される病気。バセドウ病とも)や うつ病、低血糖、不眠症などがあります。 ほか、肝硬変によって肝臓の解毒能力が低下した結果、脳に毒素が回 って怒りっぽくなる症状が出ます」前頭葉の萎縮で起こる性格の「先鋭化」加えて、認知症の中でも「ピック病」と呼ばれるものに罹患すると怒りっぽくなるという。 「初老期に発症しやすいピック病は、前頭側頭型認知症の1つです。 脳の前頭葉と側頭葉を中心とした萎縮によって発症し、やはり感情の コントロールができずに怒りっぽくなります。 認知症は全般的に、露出などの性的逸脱や物忘れが起こりますよね。 厄介なのは、怒りっぽくなることも含めてそれらは総じて本人の自覚 がない、“隠された病気”ということです」 若い頃は出来ていた感情のコントロールが、加齢やピック病などによる前頭葉の萎縮で出来なくなってしまう。老年精神医学では、前頭葉の萎縮で起こる性格の変化を「先鋭化」と呼ぶ。いったいどういう状態なのか。 具体例として、家族間でよく起こる出来事をあげてみよう。たとえば突然、「私のお金がなくなった!」と、事実でないことを口走ること。家族や周囲の人たちが「どこかに置き忘れたのでは?」となだめると、「私の勘違いだった」と修正し、態度を改めることもある。 ところが「先鋭化」が徐々に進行すると、「何か買ったのかもしれない」「保管場所を忘れたかもしれない」「そもそもなかったのかもしれない」など自分であれこれと想像して、事実を追究するようになる。「先鋭化」がさらに進行すると想像も出来なくなり、ついには「子どもが盗んだ!」「お前が盗った!」と、怒りまくる“感情の爆発”が生じるのだ。 中高年は誰しも、高次脳機能障害および加齢による「先鋭化」について注意が必要だ。とはいえ、本人に自覚がないものをどのように注意すればよいのだろうか。 「家族や周囲の人たちから、『最近、怒りっぽくなったね』『感情が激 しくなった』といった指摘を受けたら、何らかの病気を疑ってみるこ とです」 指摘された事実に怒ってしまうという悪循環もありえる。やはり重要なのは、信頼できる周囲との密なコミュニケーションだろう。
2024年03月17日
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朝鮮戦争が激化する中、韓国軍は北朝鮮の猛攻で敗走を余儀なくされ、マッカーサー将軍は、クロマイト作戦と呼ばれる大規模な上陸作戦を計画する。この作戦を成功に導くために長沙里に上陸する陽動作戦が進められ、イ・ミョンジュン大尉(キム・ミョンミン)と平均年齢が17歳の学生兵772人が実行することになる。訓練期間が2週間しかなく、使い古された武器と少ない弾薬、わずかな食料のみを支給された彼らは、捨て駒になることを自覚しながら作戦に挑む。
2024年03月17日
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60歳を過ぎたら「住民税」に3度泣かされる!会社員の人が、60歳を過ぎて自分の家計に起きる残酷な現実に直面し、驚愕する――。ファイナンシャルプランナー(FP)として、そんな場面に何度も遭遇してきた。そんな悲劇の要因の一つである「住民税」について、事前に知っておきたい重要な情報をまとめたので、ぜひ心とお金の準備の参考にしてほしい。● 再雇用後の月収25万円 実際の振込額は17万円!? 前回の当コラムは『「新入社員の給料か!?」会社員が60歳以降に初めて知って驚愕する“お金の残酷な現実”』と題して、事前に知っておきたい「60歳、65歳で起こること」をお伝えした。 タイトルにある「新入社員の給料か!?」というのは、定年後に再雇用で働き、最初の給与の振込額を見た人の言葉である。再雇用で「収入ダウンの崖」に落ちる上、前年の高かった収入にかかる住民税の負担が重く、手取り収入の金額は予想以上に少ないことを知る。 例えば、定年前の年収が800万円の人が、再雇用で年収300万円になったケースでは、額面月収25万円(ボーナスなし)の手取り額はなんと約17万円。給与明細を見て驚愕するだろう。 年収300万円にかかる住民税は月約6400円であるが、当面は年収800万円にかかる住民税である月約3万4000円の給与天引きが続くのである。 前回の記事を読んだ定年直前の友人・知人から「住民税で手取りが大幅に少なくなるとは!もっと住民税の仕組みについて解説してほしい」とリクエストが多数あった。というわけで、今回は「60歳定年直後の住民税」と「65歳で退職した後の住民税」について深掘りする。 そのタイミングで多くの人が住民税に2度泣かされてしまうことになる。場合によっては「3度」泣かされることまである。しかし、自分の収入や家計に何が起きるのかを事前に知っておけば、心とお金の準備ができ、「こんなことになるなんて知らなかった」と泣き寝入りせずに済む。そのために必要な知識をお伝えしたい。まず「住民税の課税タイミング」をおさらいしよう。税金は、1~12月の所得を基に税額を算出するのが基本。所得税は、給与所得者である会社員・公務員の場合、毎月の給与から少しずつ多めに源泉徴収されており、年末調整か確定申告で税額が決定する。 一方、住民税は1~12月の所得にかかる税額が翌年の5月に決定し、納税が始まる。給与がある人は、納税額を12で割った金額が6月の給与から天引きされる。これを「特別徴収」という。退職した人は、住んでいる自治体から住民税の納付書が送られてくるので、一括または4分割して納税する。こちらは「普通徴収」という。 ● 定年前の年収にかかる住民税を試算 年収800万~1500万円の12パターン では「60歳定年直後の住民税」から見ていこう。 59歳までの高い給与にかかる住民税はどのくらいなのか、イメージしやすいように試算し、下表にまとめてみた。年収800万円から100万円刻みで1500万円まで、年収8通り・全12パターンの試算をしている。 また、上表内の「扶養あり」は、配偶者控除を受けている人で、「扶養なし」は税務上の扶養家族がいない人の場合だ。この2パターンでもケース分けして試算した。上段が住民税を12で割ったもので、60歳以降も給与収入があると、この金額が毎月の給料から天引きされる。下段は年額だ。誰もが名前を知る大企業に勤めていても、再雇用後の年収は300万~400万円という人が多いのが現状だ。もちろん、企業や職種によってもっと高いケースもあるが、そういう人は残念ながらそれほど多くはいない。 59歳までの収入が高く、60歳で直面する「収入ダウンの崖」が深い(=収入低下率が高い)と、大幅に減った月収から高い住民税が天引きされることなる。これは、結構つらい。再雇用後の1~2年は、住民税に泣かされることを覚悟しなくてはならない。 ● 再雇用でボーナスがあると それが「落とし穴」になる! さらに、もう一つ落とし穴がある。それは「ボーナスの有無」だ。 例えば、定年直前の年収が1000万円だった人が、再雇用で年収300万円になったとする。 ◆ボーナス無し 「額面月収25万円(300万円÷12)」→手取り額は約16万円 ◆ボーナスあり(月給1カ月分のボーナスが年2回) 「額面月収21万5000円(300万円÷14)」→手取り額は約13万円 それぞれの手取り月収は、ボーナス無しが約16万円、ボーナスありだと約13万円となる。 手取り額が13万円になってしまうとなると、暮らしていけるのかと不安に駆られるだろう。手取り額が大きく目減りするカラクリは、住民税がボーナスから天引きされない仕組みにある。ボーナスがあると、同じ年収なら月収が少なくなり、そこから住民税が引かれるので月の手取り額は大きく減ることになるのだ。 月収の手取り額が少なくてもボーナスがあるのだから、1年で見ると同じことという理屈もある。確かにその通りなのだが、給料で暮らしている人は、長年の習慣から毎月の支出は毎月の振込額の範囲内で賄いたいという意識がある。先日、私のもとに相談に来た人は「ボーナスがある」ケースだった。定年後の給与が大幅にダウンすると「高齢者雇用継続給付金」が雇用保険から出るが、前年の収入ベースの住民税の負担が重く、給付金と合わせても月の手取り額は約16万円という計算になった。相談者のご夫婦は試算結果を見て「これは大変だ!」と危機感を持ち、私と一緒に真剣に支出の見直しに取り組むことに。 保険の見直しはもちろんのこと、携帯電話料金の見直し、食費・日用品の予算決めなど、その場で支出の見直しに着手する。あと2万~3万円の支出減が必要となったところで、なんと奥さんが「私のパート収入をもう少し増やす」と宣言した。素晴らしい!結果、毎月赤字を出さずに生活していく見通しが立ち、ホッとした様子で帰っていった。 このご夫婦が持った「危機感」はとても大事である。再雇用後の収入が大幅にダウンしたときは、速やかに家計の見直しに着手しないと、あっという間に退職金やせっかく貯めた老後資金が目減りしていくのだ。 ● 65歳で退職すると 住民税の天引きはなくなる 定年前の収入ベースの住民税を毎月の給与から天引きされると手取り額が大幅に少なくなるから、退職金等で一括納付したいと考える人もいる。調べてみると、給与収入がある場合は原則として「特別徴収(給与天引き)」の方法を取らないといけないようだ。 税金を徴収する側にとってみると、勤務先が「給与天引き」してまとめて納税する方が、各人から徴収するより取りはぐれがないし、低コストで済むからであろう。やれやれである。 59歳までの高かった年収にかかる住民税は、翌年の6月から翌々年の5月まで続くことを忘れないでおこう。 では、65歳で退職し、年金生活に入ると住民税はどうなるのか。退職する月によって、納付方法が異なる。◆1~5月に退職:その年の5月まで給与天引きの予定だった前々年の所得にかかる住民税の残額を、最後の給与または退職金から一括納税 ◆6~12月に退職:前年の所得にかかる住民税の納付について、下記のいずれかを選択できる ・最後の給与または退職金から残りの住民税(翌年5月までの分)を 一括納税 ・勤務先に「特別徴収」から「普通徴収」への切り替えを依頼し、後 日住んでいる自治体から送られてくる納付書により、自分で一括ま たは2~4回(退職時期により異なる)に分けて納税 年金生活になってもう一段階「収入ダウンの崖」に落ちるのに、まとまった金額の住民税を納付するのは、結構つらいことだ。ここでも再び住民税に泣かされることになる。 さらに注意が必要なのは、1~5月に退職をした人だ。このケースは、6月から納税しなくてはならない「前年分(丸1年分)」の住民税の納付書が退職後に自宅に届く。辞めた時に給与や退職金から納税した住民税の残額は「前々年分」であり、在職中に「前年分」の決定はまだされていなかったため、退職後に納税する。このケースは、3回泣くことになる。 再雇用終了時には通常、退職金はないので、貯蓄等から捻出することになるだろう。再雇用で働いた場合の年収帯で住民税の年額を試算したので参考にしてほしい。 また、実は10年くらい前から公的年金からの住民税天引き(特別徴収)が始まっている。「まさか、年金から給与にかかる住民税も天引きするの? そんなことしたら、年金の手取りが大幅に減っちゃう」と心配になり、今回調べてみたら、「年金からは年金にかかる住民税しか天引きしない」こととなっていた。良かった。 前回のコラムで書いたように、会社員は自分のお金のことで60歳、65歳になって初めて知ること、驚くことが多い。事前に知り、心づもりやお金の準備をしてほしいと切に願っている。
2024年03月16日
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西暦2084年、地球の植民地となっていた火星では、エネルギー鉱山の採掘を仕切るコーヘイゲンとそれに対抗する反乱分子の小競り合いが続いていた。一方、地球に暮らす肉体労働者のダニエル・クエイドは、毎晩行ったこともない火星の夢を見てうなされていた。夢が気になるクエイドは「火星旅行の記憶を売る」というリコール社のサービスを受けることに。しかし、それをきっかけに今の自分の記憶が植えつけられた偽物であり、本当の自分はコーヘイゲンの片腕の諜報員ハウザーだったと知る。クエイドは真相を知るため火星に旅立つが、真実を隠匿するコーヘイゲンに命を狙われ……。
2024年03月16日
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墓じまいをトラブルなく進めるには? 費用相場、手続きから費用を払えないときの対処法も紹介「お墓が遠方にある」「墓守をする跡取りがいない」。そんな理由から、墓じまいをする人が少なくありません。人生に一度あるかないかの墓じまい。費用がどれくらいかかるのか、どのような流れで進めていけばいいのか分からないものです。墓じまいの費用や手順について、仏壇墓石店に勤め、葬祭ディレクターの資格を持つライターが現場の経験をもとに解説します。1. 墓じまいとはまずは墓じまいの基本のキについて、墓じまいではそもそも何をするのか、いつまでに、誰がすべきなのかなど押さえておきましょう。1-1. 墓じまいとは、遺骨の改葬+墓石の解体 墓じまいですべきことは、一度埋葬された遺骨を他のお墓や納骨堂に移す「遺骨の改葬」と、「墓石の解体」です。墓石を解体処分するだけでなく、お墓の中に眠る家族やご先祖さまの遺骨を新たな場所に移してきちんと供養するまでがセットです。 1-2. 墓じまいはいつまでにすべき?墓じまいのタイミングは人それぞれで、これといった決まりはありません。自身の状況を考えて、あきらかにお墓の承継が途絶えてしまうことが分かっているのであれば、早めに検討しておくことをおすすめします。 一方で、早々といまあるお墓を処分するのも注意が必要です。お墓参りは故人さまやご先祖さまとのつながりを感じられる場所ですし、自分以外の家族や親戚たちがお墓参りをしてくれていることもあるでしょう。また、いまあるお墓を活用し続けることで、新たにお墓を設けるための費用負担が不要となります。 1-3. 墓じまいは誰がすべき? 費用は誰が負担する? 墓じまいは祭祀承継者(ご先祖さまの供養や墓守を主体的に行っている人)が行うのが基本です。 祭祀承継者は法律で明確に定義されているわけではなく、家族間の合意のもとで決められます。お墓の管理という点においては、墓地の使用名義人が祭祀承継者に該当すると言ってよいでしょう。 そのため、墓じまいの費用も祭祀承継者が負担するのが基本ですが、中には周囲の家族や親戚が金銭的にサポートするケースも見られます。2. 墓じまいの方法・手順墓じまいをスムーズに、またトラブルなく進めるための方法や手順について解説します。 2-1. 家族や親族の同意を得る まずは、家族や親族間でしっかりと話し合いをして、みんなに納得してもらうことが大切です。 お墓をどのように守っていくかの方針は、最終的には祭祀承継者が決めるべきものですが、一方でお墓は、家族や親戚など、周囲の人たちもおのおののタイミングで自由にお参りできる場所でもあります。 こうした人たちへの配慮を怠ってしまうことで、「お墓参りに行ったらお墓がなくなっていた」「どうして教えてくれなかったの」などと苦言を呈され、トラブルにつながる恐れがあります。 墓じまいの必要を感じたら、ひとりで判断するのではなく、まずは家族や親戚たちに相談して、意見を求める、同意を得るなどのステップを踏みましょう。 2-2. 墓じまい後の供養方法を決める 墓じまいでもっとも大切なことは、その後の供養です。お墓の中の遺骨を取り出したあと、その遺骨をどこに移すのかをしっかりと検討しましょう。 選択肢として挙げられるのは「新たに墓石を建立する」「納骨堂」「樹木葬」「散骨」「永代供養」などです。これらの違いについてはのちほど詳しく解説いたします。 2-3. 墓地の返還手続きをする 墓じまいの方針が決まったら、墓地の管理人に、いまあるお墓を解体撤去する旨を伝えます。 管理人とは、公営霊園や民営霊園の場合は霊園管理事務所、寺院墓地の場合はお寺の住職、地域の墓地の場合は自治会長などです。 2-4. 役所に改葬許可を申請する 改葬先のお寺や霊園に遺骨を納めるには「改葬許可証」が必要です。 改葬許可は、改葬元の役所に申請をします。窓口やウェブサイトから書類を入手し、必要事項を記入します。 加えて、改葬元の墓地管理者から埋葬の事実を証明するための署名や捺印を、改葬先の墓地管理者からお骨の受け入れを証明するものを入手し、これらをまとめて役所に提出します。 必要書類や申請方法は、自治体によって対応が異なりますので、直接確認してみて下さい。 2-5. お性根抜きをしてもらう 墓石の解体撤去工事に入る前に、僧侶にお性根抜きの供養をしてもらいます。 墓石には仏さまやご先祖さまの魂だけでなく、長年家族たちが手を合わせてきた「想い」や「念」も込められています。お性根抜きとは、こうしたものに対する感謝と敬意を示す儀式だと考えられます。 中にはお性根抜きを不要と考える人も少なくありませんが、石材店によってはお性根抜きのされていないお墓だと、解体撤去に応じてくれないところも少なくありません。 2-6. 解体撤去工事をする石材店を決める 石材店を決める際は、複数の石材店を比較することをおすすめします。 費用の比較はもちろんですが、その他にも ・墓じまいの実績があるか ・流れや手順を分かりやすく教えてくれるか ・改葬先のお墓探しへのサポートがあるか ・霊園や役所とのやりとりに対してアドバイスがあるか など、総合的に信頼できる石材店かどうかを見極めましょう。3. 墓じまいにかかる費用|総額30万円~200万円墓じまいの費用相場は全体で30万円~200万円くらいだと言われています。遺骨をどこに移すかなど個々の状況によって費用が大きく変動します。特に新しいお墓の取得と、いまあるお墓の解体撤去工事にかかる費用が多くを占めます。 それぞれの行程にかかる費用を詳しく解説していきます。 3-1. 新しいお墓(改葬先)の費用|3万円~200万円 改葬先には、いくつかの選択肢が挙げられます。それぞれの特徴と費用相場を解説します。 ●新しい墓石の建立|50万円~200万円 墓石は根強く人気があります。故郷のお墓を処分して、住まいの近くに新たに墓石を構える人も少なくありません。ただ最近では従来型の墓石に加えて、モダンなものやプレート状のものなど、コンパクトでリーズナブルな墓石も好評です。将来の墓じまいや永代供養がセットされた期限付きの墓石も選ばれています。 ●納骨堂|30万円~100万円 納骨堂とは、屋内に設けられた納骨施設です。天候などに左右されずに納骨できるという利点があります。「納骨壇」と呼ばれる棚状または仏壇状のものを並べるのが主流ですが、都市部などでは、お参りの人が来ると遺骨が自動搬送されるハイテクな納骨堂も見られます。 ●樹木葬|30万円~100万円 樹木葬とは、石ではなく、樹木を墓標としたお墓のことです。豊かな緑や、色鮮やかな草花に囲まれた景観が人気の理由です。また、多くの樹木葬は個人用、夫婦用のものが多く、承継者がいない人たちからも注目を集めています。 ●散骨|10万円~50万円 散骨とは、海、川、山などの自然環境に、粉末状にした遺骨を撒く葬法です。地権者や地域住民とのトラブルを防ぐために、多くの散骨は海で行われているのが実情です。 ●合祀墓|3万円~20万円 個別にお墓を持たずに遺骨を合祀墓に埋葬することもできます。遺骨の埋葬だけなので、費用を安く抑えられます。しかし、他の方と同じ場所に埋葬されてしまうため、一度埋葬するとお骨を還してもらえなくなります。実施の際はしっかりと検討しましょう。 3-2. 墓地返還手続きにかかる費用|離檀料が必要なことも 墓地返還の手続きそのものに費用がかかることは基本的にはありません。 ただし墓じまいをすることで、お寺との檀家関係が解消される場合、「離檀料」を納めなければならないこともあります。 離檀料は、これまでご先祖さまを継続的に供養してくれたことへの感謝を示し、今後のお寺の維持のために納められるものです。あくまで「お布施=お気持ち」なので、するしない、する場合にはどれくらいの金額を包むかは施主が決めるべきものとされています。 中には離檀料を不要とするお寺も少なくありませんので、心配な方はお寺に相談してみましょう。 3-3. 改葬許可申請にかかる費用|必要書類の発行に数百円 改葬許可申請にかかる費用は、役所で書類を発行する際の手数料(数百円や数千円)くらいです。 もしも手続きの代行を行政書士に依頼するのであれば、その報酬が必要です。5万円~10万円が相場ですが、遺骨の数によって報酬金額は変わるでしょう。 3-4. お性根抜きにかかる費用|1万円~5万円 現地まで僧侶に来てもらい、お性根抜きの法要をしていただきます。法要に対するお布施も「お気持ち」に委ねられますが、1万円~5万円程度が相場だと思われます。 3-5. 解体撤去工事にかかる費用|1㎡あたり15万円~20万円程度 解体撤去工事の費用は墓地の状況を石材店に見てもらい、見積もりをしてみないと分からないというのが実情です。1㎡あたり15万円~20万円程度と言われていますが、あくまで目安です。 墓じまいでは、墓石やその他もろもろの石材に加えて、基礎も解体し、最終的には区域内を更地化をします。また、解体された石材、鉄筋、コンクリートガラ、残土などは、それぞれ分別した上で処分しなければなりません。 そのため、解体する墓石の基数、墓地の面積、残土の量、さらには墓地の状況によって作業量が大きく変動し、これらが全体の費用に反映されます。4. 墓じまいの費用を払えない時の対処法墓じまいをしたくても費用を捻出できない場合、どのような方法があるのでしょうか。 4-1. 家族や親族に費用負担を依頼する 墓じまいは祭祀承継者がすべきことですが、お墓はそこにお参りする人たちみんなのものでもあります。もしも自分ひとりでの費用負担が難しいようであれば、家族や親族など、周りの人たちに力を借りることも選択肢のうちの一つです。 4-2. 安価な供養や業者を探す 改葬先に合祀墓を選ぶことで、数万円程度で遺骨の供養をしてもらえます。最近では日本全国から遺骨を受け入れるお寺もあり、インターネットで検索すると、より安く供養をしてくれるお寺が見つけられるかもしれません。 また、墓じまい工事も複数の業者を比較検討することで、少しでも安く請け負ってくれる業者が見つかるでしょう。 もちろん、安さだけで業者を決めるのは危険です。墓じまいの実績に加えて、手順を分かりやすく説明してくれるか、墓地の管理者としっかりとやりとりしてくれるかなど、信頼できる石材店かどうかを全体的に見極めることが大切です。 4-3. 墓じまいへの補助制度の利用を検討する 霊園によっては、墓じまいを促すために利用者の負担を軽減してくれる補助制度を導入しているところもあります。 東京都は都立霊園の再生事業として「墓所返還特例制度」を実施。墓所返還時の原状回復義務(墓石の撤去処分や区域内の整地化)を免除して、希望者に対しては立体式墓地への受け入れを行っています。青山霊園や谷中霊園での適用は終了しましたが、染井霊園や雑司が谷霊園では継続して制度を適用した墓じまいが進められています。 愛媛県新居浜市では、市営墓地の使用者が墓じまいをして区画を返還し、市の合葬式墓地を使用する場合の施設使用料を一部免除してくれます。 千葉県市川市の市川市霊園では、墓じまいと区画の返還を行うことで、墓地使用料の4分の1を墓地使用者に返金や原状回復の費用助成をしているようです。 こうした公営霊園による特例や補助制度の導入は、全国的にもまだまだ始まったばかりで、一部の地方自治体に限られているのが実情ですが、まずはお住まいの自治体に問い合わせてみて、同様の制度があるかどうかを確認してみましょう。5. 墓じまい よくあるQ&A最後に、墓じまいに関するよくある質問にお答えします。 Q. 墓じまいをしないとどうなりますか? 継承者のいない「無縁墓」として扱われます。そのまま放置されるか、場合によっては管理者の判断で解体撤去されます。墓地が荒れ放題となる原因になっています。 Q. 墓じまいと永代供養の違いは? 墓じまいとは、遺骨を改葬し、墓石を解体撤去することです。永代供養とは、改葬された遺骨の供養を永代にわたってお寺に委ねることです。 Q. 相続放棄をしたら、墓じまいも不要ですか? お墓は祭祀財産に分類され、相続財産とは異なります。そのため相続放棄をしたからと言って、お墓の承継を拒否できるとは限りません。 Q. 墓じまいをしたあと、仏壇はどうすればいいですか? 仏壇は日常生活における祈りの空間です。お墓がなくなるからこそ仏壇を大切にしてほしいと思います。諸事情でどうしても仏壇を守れないのであれば、小さいものに買い替えるか、処分をしてもらいましょう。供養に関してはお寺に、買い替えや処分に関しては仏壇店に相談します。6. まとめ墓じまいとは、遺骨を別の場所に移し、墓石を解体処分することです。お骨やお墓は大事に取り扱わなければならないからこそ、それぞれにそれなりの費用がかかります。 墓じまいの費用で多くを占めるのは、改葬先となる新たなお墓、そして墓じまい工事です。まずはこれらを検討しながら、全体でどれくらいの費用がかかるかを知ることから始めましょう。 そして、「ご先祖さま」や「供養」という、目に見えないものが対象だからこそ、費用だけで判断するのではなく、周囲の家族や親戚、さらには亡き人やご先祖さまも納得してくれるかどうかという視点に立ってみることが大切です。
2024年03月15日
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東京の下町で捨て鉢な生活を送る矢吹丈(山下智久)は、元ボクサーの丹下段平(香川照之)にボクサーとしてのセンスを見いだされるも、問題を起こして少年院へ入ることに。丈はそこでプロボクサーの力石(伊勢谷友介)と運命の出会いを果たし、やがて少年院を出た彼らは良きライバルとしてボクサーとしての実力を磨いていく。
2024年03月15日
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60歳専業主婦、離婚を検討しています。年金も生活費にと考えていますが、年金分割制度とはどういうものですか?専業主婦で中高年になって離婚しようと考えているものの、いざ離婚後の生活資金がネックとなり、ためらう人も多いでしょう。年金分割制度は、専業主婦が離婚した場合の老後の生活費の保障として役立つ制度です。本記事では離婚時の年金分割制度の概要や利用条件、分割後の年金の計算方法、注意点などを分かりやすくまとめました。ぜひ参考にして、制度の利用を検討しましょう。離婚時の年金分割とはどのような制度なのか離婚時の年金分割制度とは、婚姻期間中の厚生年金を分割して自分の年金として受給できる制度です。婚姻期間中における厚生年金の納付記録(標準報酬月額・標準賞与額)を分割し、年金受給時には分割後の記録にもとづいて算出された年金額がそれぞれ支給されます。 年金分割制度の対象となるのは厚生年金の報酬比例部分のみで、基礎年金には影響しません。年金分割を希望する場合は、事前に(離婚前も可)日本年金機構から「年金分割のための情報通知書」を取り寄せ、その内容にもとづいて手続きを進める必要があります。年金分割には「合意分割」と「3号分割」がある離婚時の年金分割には、離婚の当事者同士の合意や裁判手続きで厚生年金の按分割合を決める「合意分割」と、第3号被保険者であった側が一方的に相手方の厚生年金の2分の1を請求できる「3号分割制度」の2種類の制度があります。それぞれどのような制度なのか、適用条件や手続きの内容、利用時の留意点を詳しく見てみましょう。 【合意分割とは】 合意分割とは、当事者同士の合意または裁判によって定めた按分割合に従って、婚姻中の保険料納付記録を分割する制度です。次の条件に当てはまる場合に、合意分割制度を利用できます。 ・婚姻期間中の厚生年金記録がある ・双方の合意または裁判手続き(※)で按分割合を定めた ※按分割合が合意に至らない場合は、当事者の一方の請求で裁 判所が按分割合を定められます。 合意分割の請求をしたい場合は、標準報酬改定請求書を記入して、マイナンバー、婚姻期間、当事者の生存、按分割合を証明する書類を添えて年金事務所に提出しましょう。 【3号分割とは】 3号分割とは、専業主婦など国民年金の第3号被保険者であった方の請求により、相手方の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)を当事者間で2等分できる制度です。次の条件に当てはまる場合に、3号分割制度を利用できます。 ・婚姻期間中に平成20年4月1日以後の第3号被保険者期間中の厚 生年金記録がある ・分割される方が請求対象期間を年金額の基礎とする障害厚生年 金の受給権者ではない 合意分割の請求をしたい場合は、標準報酬改定請求書に記入して、マイナンバー、婚姻期間、当事者の生存を証明する書類を添えて年金事務所に提出しましょう。 なお、合意分割を請求した人が3号分割の条件にも当てはまる場合は、同時に請求があったと見なされるため、別途手続きする必要はありません。年金分割をすると年金額はどうなる?年金分割をすると、分割後の年金は以下の方法で計算されます。 ■分割により年金記録を分けた人 相手に分割した標準報酬月額・標準賞与額を差し引き、残りの標準報酬月額・標準賞与額にもとづいて計算されます。 ■分割を受けた人 自身の標準報酬月額・標準賞与額に相手方から分割を受け、厚生年金記録を加えた標準報酬にもとづいて計算されます。 すでに年金を受給中の場合は、年金分割を請求した月の翌月分から、計算し直した年金額が支給されます。50歳以上で年金の受給資格期間を満たしている人や障害厚生年金を受給している人は「年金分割のための情報通知書」の請求時に見込額の試算が可能です。年金分割を利用するときの注意点離婚時の年金分割請求をするときには、特に次の3点に注意が必要です。 ・請求の期限は原則2年以内 ・配偶者が自営業だと請求できない ・自身の受給資格期間が不足していると分割した年金も受け取れない 「相手の年金ももらえるはずだったのにアテが外れた」とならないよう、ルールを確認しておきましょう。以下で、それぞれ説明します。 【請求の期限は原則2年以内】 年金分割の請求期限は、原則として以下を行った日の翌日から起算した2年以内です。 ・離婚をしたとき ・婚姻を取り消したとき ・事実婚関係を解消したとき ただし、按分割合を決める裁判や調停が長引き2年が経過してしまう場合などは、さらに6ヶ月以内に結果が確定すれば請求が認められます。また、当事者の片方が裁判などによる按分割合決定後、分割手続き前に亡くなった場合は、死亡日から1ヶ月を期限として分割請求が可能です。 【配偶者が自営業だと請求できない】 年金分割は、厚生年金を対象とする制度です。そのため、配偶者が自営業者などで厚生年金の加入期間が全くない場合は分割の請求ができません。 また、配偶者が国民年金基金に加入していた場合も年金分割の対象にはならないため、財産分与の対象として権利を主張する必要があります。 【自身の受給資格期間が不足していると分割した年金も受け取れない】 年金分割後の標準報酬額にもとづいた老齢年金を受給するには、自身の厚生年金加入期間や国民年金の保険料納付期間などが、定められた受給資格期間を満たしている必要があります。受給資格期間が不足していると、分割しても年金を受け取れないため注意が必要です。年金分割制度は期限内に請求しよう離婚時の年金分割は、離婚後の生活保障として大きな意味をもつ制度です。分割制度の利用によって、専業主婦のように働く配偶者のサポートに回っていた人も、公平に年金を受け取る権利が得られます。制度を利用できる期限は原則として2年間と決められているため、離婚が成立したら早めに手続きをし、しっかり分割を受けましょう。
2024年03月14日
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2024年03月14日
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「お前は中国人だろ」と警官が浴衣を着た女性コスプレーヤーを連行中国で日本の浴衣を着ていた女性を、警察官が「お前は中国人だろ」などと怒鳴りつけ、連行した。警察官の行為を称賛する声が盛り上がる一方で、著名な保守の論客が、「和服を禁ずるべきではない」などと、理不尽な反日感情をたしなめた。中国で、歪んだ愛国主義の高まりを示唆する出来事が相次ぐ中で、“世論”の暴走を警戒し始めたのか。中国人なら和服を着るな?「もしお前が漢服(中国の伝統的衣装)を着て来たら、絶対こんなこ とは言わない。 でもお前は和服を着ている。 お前は中国人だろ」警察官の制服を着た男が、大声を張り上げ、女性を怒鳴りつけている映像が中国のネットに流れた。女性が着ているのは日本風の浴衣。撮影者は、女性のすぐ脇にいたのだろう、白地に赤い花の柄がついた袖の部分が大写しになっている。浴衣の女性は、警察官の大声とは対照的なか細い声で抵抗を試みた。「そんな風に大声で怒鳴っていいのですか…」警察官は、「(怒鳴って)構わない」とやはり大声で答え、続けた。「もし従わないなら…」「何の理由ですか?」「騒動挑発罪だ」女性は、説明を試みようとするが無駄だった。警察官は、女性の言葉を遮るかのように、「じゃあ一緒に来い、いいな?」と、女性の浴衣の肩のあたりに手をかけ、乱暴に引っ張った。その時、鈍い音が聞こえ、浴衣の袖と背の縫い目が裂けたように見えた。日本文化を中国に浸透させるな?中国メディアが報じた女性のSNSなどによれば、事件が起きたのは、8月10日、江蘇省蘇州の淮海街。蘇州は日本企業も多く、淮海街は日本料理店などが並び日本情緒のある一画だという。女性は、日本のアニメの登場人物を模したコスプレをして、その日本風の通りで撮影を楽しんでいた。女性は、現場から連行された後、警察で5時間ほど調書をとられたり携帯電話を調べられたりした。携帯にあった写真は削除、浴衣は没収されたそうだ。女性は、SNSで上記のような経緯を説明した。その上で「民衆の気持ちを考えず、日本風の服装で街を歩くべきではありませんでした」などとして「民族感情を傷つけたことはとても申し訳なく思っています」と謝罪した。浴衣の女性とそれを譴責し連行する警察官の映像がネット上で注目されたのは、8月15日、日本の終戦記念日だったという。その“敏感な日”に当たったこともあってか、ネット上では、警察官の横暴ぶりを非難するのではなく、むしろその行為を称え、女性の行為を非難する声が勢いづいた。「日本文化を国内に浸透させるべきではない」などという書き込みまであった。和服を禁じる法律はないそうした中で、本来は愛国主義的な論調で知られる大物の論客が「和服は軍服ではないし、法律上着てはいけない理由などない」などと論評した。国際紙「環球時報」の特約評論員、胡錫進氏だ。同紙は中国共産党の機関紙「人民日報」系で、愛国主義的な論調が特徴。中でも胡氏はオピニオンリーダー的な存在で、影響力も大きい。その胡氏が、蘇州のような「開放的な都市で、和服を許さないなどあってはならない」と断じたのだ。同氏は、現状のような日中関係が緊張状態にある中で、反日感情が起きることに一定の理解を示しながらも、「皆も知っているように、法律上、(和服を禁じるような)規定はない」などと、反日の気勢に乗じる理不尽な声をたしなめた。また、警察官の行為についても疑問を呈した。和服を着ているだけの女性を、強制的に連行し、騒動挑発罪として処理するやり方に、法的根拠はない、と。「我々の社会は和服を着るのを禁じるべきではないし、実際にそのよ うな禁止規定はない」同氏は、再三そう指摘しながらも、最後に次のようにアドバイスするのを忘れなかった。「和服を着ようとする時は、周囲の状況に注意して、周りの人に不愉 快な思いをさせないように、更には、自身が不必要な議論の中心に ならないように」中国では、最近、独善的な愛国主義とそれに引きずられるような理不尽な反日主張の高まりを感じさせる出来事が相次いでいる。それらはしばらく野放図にされてきたようにも見えたが、国際社会では厳しい立場に置かれ、国内でもコロナ対策や景気減速など不安定要素が多い中で、中国でも一部の行き過ぎた“世論”に警戒心を抱き始めたのかもしれない。
2024年03月13日
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2024年03月13日
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60代からの「終活」、まず何から始めればいい?◆終活はいつから始めたらいいの?みなさんは「終活は早いうちから始めましょう」という話は聞きませんか? よく分からないし、そのうちにと思っていると思います。しかし、終活は早すぎることはありません。思い立ったその日から始めることをおすすめします。「いつかは始めたい」では、いつまでも終活を始めることはできません。◆終活を始める時は、身構えない「終活」と聞くと、遺言書を書かなければならないのか、それとも相続の準備?とハードルが高いと感じるかもしれませんが、そんなに身構えることはありません。例えば、子どもが帰省するタイミングで今後のことを話題にするだけでもいいのです。かしこまって家族会議をする必要はありません。大事なことは、文章にして書面で残すことです。「書面=遺言書」とは限らず他にもあります。遺言書は法的な効力があり、自分で書く「自筆証書遺言」(書き方は一定の決まりがあります)、公証人に依頼する「公正証書遺言」があります。遺言書が有効となるには一定の条件があり、自筆証書遺言は書き方を誤ってしまうと無効になります。遺言書ではなく、気軽に書き込めるので、おすすめしたいのがエンディングノートなのです。◆エンディングノートの活用方法とは終活の第一歩として、自分のことを、身近な人・大切な人に伝えるために作っておきたいエンディングノート。書店に行くと、いろいろなエンディングノートを目にすることと思います。目移りしてしまいますが、自分が使いやすいもので構いません。購入しなくても手持ちのノートでもいいのです。現在は、NPO法人や葬儀会社で終活無料セミナーも開催されており、参加するとエンディングノートがもらえることも。エンディングノートは、記入方法や記入例、記入項目が記載されているため書きやすいかもしれませんね。エンディングノートが用意できたら実際に書いてみましょう。大切なことは、読みやすく正確に書くことです。書く順番はありません。書きやすいことから書き始めましょう。例えば、自分の身近なことから記入してみるといいでしょう。◆まずは自分のことを書いておこうエンディングノートでまず書いておきたいのは、自分のことです。【1】自分が生まれたところ(本籍)【2】危篤になった場合や亡くなった時に連絡してほしい親友や友達・ 仲間の名前、連絡先【3】自分が患っている病気や、通院している(通院していた)病院 やなじみのお医者さん【4】介護が必要になった時のこと(自宅にいたい、介護施設に入居 したい)ここまで書いていくと、エンディングノートを作成することの必要性を実感してくることと思います。過去に旅行した時のお気に入りの写真を貼り付けてみるのもいいと思います。懐かしい思いを抱きながら作成することができることでしょう。◆資産について書き残すこと自分の持っているお金についても記入しておくことが大事です。【5】取引している金融機関(インターネットの取引も)60代くらいの人は、複数の銀行や証券会社と取引している場合も多く、現在は使用していない休眠口座がでてくるかもしれません。書き出していくと意外なところに預金があったということがあるかもしれません。気づいていなかった自分の保有資産を把握することになります。使わない口座は解約して、必要な口座だけ残すようにシンプルにしておくといいでしょう。自分にとっても家族にとっても手続きが分かりやすくなることと思います。【6】加入している保険多くの人はなんらかの保険に加入しています。生命保険・医療保険・火災保険・自動車保険等。証券番号や契約内容を記入するのは面倒かもしれませんが、保険会社から送られてくる契約概要を一緒にしておくと分かりやすいと思います。そういった書類がないのであれば、最低でも保険会社・保険種類を記入しておきましょう。【7】自宅や不動産のこと持ち家がある人は、自宅について家族と話し合いをすることが大切です。親は子どもの好きなようにしてほしいと思い、子どもは親の大切な自宅(不動産)を親の想いを大切にしなければとさまざまな迷いが生じ、結果空き家となることが多いのです。家族と話し合うことが難しいのであれば、自分が自宅について考えていることを記しておくことが大切です。法的な効力はありませんが、残された家族の負担を少なくすることができることと思います。家族が知らない自宅以外の不動産がある場合は、土地か建物か、所在地、所有名義も記入しておきましょう。【8】葬儀やお墓のこと残された家族は故人を安らかに見送りたいと思うものの、病院での手続き、葬儀会社・葬儀プランを決めるなど、慌ただしいことになります。葬儀会社や費用について記載しておくと家族が落ち着いて手続きを進められます。◆エンディングノートを書く時の注意点とポイント個人情報を詳細に書き過ぎないことも重要です。特に銀行口座等を書く際に注意が必要です。暗証番号やパスワード等、すぐにでも他人が引き出しできるようなことは書いてはいけません。万が一紛失した場合、知らないところで大切なお金を引き出されてしまう恐れがあります。印鑑の保管場所は、信頼できる人にだけそっとお伝えしておくのもいいかもしれません。最後のポイントは、エンディングノートを伝えたい人が見つけることができるところに保管しておくことです。寝室やタンスの中とかもいいかもしれません。あとは、万が一のことがあったら、ここを探してねとお話ししておくのもいいかもしれません。エンディングノートを書くと人生を振り返ることができます。今までの生活に感謝の想いを感じることにもなるでしょう。これからの過ごし方、考え方の道しるべとなり、心豊かにセカンドステージを過ごすことができることと思います。
2024年03月12日
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2024年03月12日
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65歳以上の4人に1人が「賃貸入居お断り」の衝撃!“高齢住宅難民”はどうしたらいい?● 収入はあるのに家を借りられない… 高齢者の“住宅難民”急増 夫婦でハウスクリーニング業を営んでいた70代の女性Aさん。夫の死後、自ら社長になり事業を受け継いできた。当然ながら十分な収入を得ていたが、ある日、大家から自宅(賃貸物件)の立ち退きを告げられてしまう。老朽化が理由だった。 仕方なく不動産屋に行ってみたところ、70代と年齢を告げた瞬間、「うちでは無理」と追い返されてしまった。Aさんは不動産屋を何軒か回ってみるが、どの店も年齢を理由に断られてしまう。住む家が見つからない…。 このような高齢者が、今急増しているのをご存じだろうか。 65歳以上の日本人(国籍保有者)は、2010年時点で約2900万人。それが2020年には約3600万人に増加。単身高齢者は、2010年には479万人だったが、2020年には671万人。2030年には795万人まで増加すると予想されている(内閣府発行の令和5年版高齢社会白書より)。 世界でも類を見ない高齢化社会の日本で、住む家が見つからない。安心して暮らせない。なぜこのような状況になっているのだろうか。● 高齢者の住まい探しの一因は 「自宅の老朽化」にある その理由を聞くため、R65不動産に取材を行った。 同社は、不動産会社に勤務していた若手社員が、高齢者の住まい探しが困難なことを知り、2016年に独立して開業した、65歳以上対象の不動産会社である。 「高齢の方が賃貸物件を探す理由はさまざまです。 例えば、家族が亡くなり、小さな住まいに引っ越したい。 持ち家に住んでいたが、修繕費がかかるため賃貸に住み替えたい。 病院の近くに住みたいといった理由が多いです」(R65不動産・代表取締役社長・山本遼さん、以下同) 他にも、子どもの近所に引っ越したい。体が不自由になったので、1階に住みたい、という理由が多い。中でも目立つのが、老朽化のため自宅が取り壊しになってしまうケースだ。 「総務省平成25年住宅・土地統計調査によれば、現在、築40年以 上の住宅が、全国に280万棟あります。 高度成長期に大量に建てられた物件が、軒並み老朽化しているこ とも、高齢者の物件探しが増えている理由の一つです」● 高齢者の入居を断る主な理由は 「孤独死」「家賃滞納」「認知症」 R65不動産が、2023年6月に行った高齢者の住宅に関する実態調査では、「住宅難民」の実態が明らかになった(インターネットによる調査、対象は賃貸物件探しの経験を持つ高齢者500人)。 ・賃貸住宅の部屋探し経験のある高齢者(65歳以上)は、3人に1人 以上(全体の35.7%)。 最も多い住み替え理由は、家賃の低い物件に住み替えるため(36.6%)。 ・高齢者の4人に1人以上(26.8%)が、年齢を理由とした賃貸住宅 への入居拒否を経験。 そのうち、5回以上断られた経験がある人は11.9%で、収入による 差はない。 ・賃貸住宅へ入居するまでに不満を感じた点は、 1位:そもそも候補となる物件情報が少なかった(20.2%) 2位:通常よりも経済的負担(初期費用など)が大きかった(10.2%) 3位:条件に合わない物件を紹介された(7.0%) (調査結果から一部抜粋) 高齢者の4人に1人が、年齢を理由に賃貸住宅への入居を断られる現実。それが如実に数字に表れている。 「入居を断られる理由はいろいろありますが、まず、高齢の方の孤独 死です。 特に一人暮らしの場合、死後何日もたってから見つかるケースが少 なくありません。 そうなると事故物件になりますが、それを家主は恐れているのです」 加えて家賃滞納や認知症の可能性も、大きな拒否理由になっている。● 入居者の遺品も トラブルのもと さらに面倒なのが、入居者の遺品の片付けだ。いわゆる「残置物の処理」である。入居者に身寄りがない場合、遺品は家主が片付けることになるが、実は相当な費用がかかってしまうのだ。 また、残置物と賃貸借契約は相続の対象になるため、勝手に処分すると、トラブルになる可能性もある。これも家主が高齢者の入居に難色を示す一因になっている。 2021年、この問題を解決するため、国土交通省と法務省がある条項を公開した。それは、入居者が亡くなった場合、残置物の処分と賃貸借契約の解除をスムーズに行えるようにするための「モデル契約条項」である。 さらに、今年7月には厚生労働省、国土交通省、法務省が合同で高齢者の住宅確保要配慮者への支援を拡充するための検討会をようやく立ち上げた。遅気に失したといえるが、高齢者の住宅確保に政府も動き出している。 この施策に対し、さまざまな高齢者の住宅探しを経験してきたR65不動産の山本さんは、こうコメントする。 「『残置物の処理等に関するモデル契約条項』は、残念ながら普及 が進んでいません。 その原因の一つに、残置物の処理を実行する『受任者』に、不動 産会社を指定しにくい点があるのです」 不動産会社は、賃貸物件の契約により、収益を上げている。しかし残置物の処理を行うには、手間と費用がかかり、多大な損失を生んでしまうからだ。ちなみに受任者とは、入居者の死後事務委任を受任する人全般を指し、残置物の処理、残置物の換価や指定先への送付、賃貸借契約の解除を担う人を指す。● 家主の負担が減るように契約者との契約体系は解決策の一つになる この問題に対して、山本さんは、ある解決策を実践している。 その解決策とは、入居者との契約方法に工夫を加えて家主の負担を減らすことだ。 「万が一、入居者が亡くなった際は、残地物の処理と残置物の換価 や指定先への送付、賃貸借契約の解除を行うことをあらかじめ契 約書に盛り込んでいるのです。 この契約方法により、家主の負担が軽減し、高齢者の方が入居し やすくなると考えています。 実際に弊社ではこの方法を採用していて、自社が仲介した高齢者 の残地物の処理等を行う受任者となるパートナーの不動産会社が 全国にあります」 さらに同社は「居住支援法人」の指定も受けている。これは、住宅セーフティネット法に基づき自治体が指定した団体のことで、高齢者の賃貸住宅入居に関する情報の提供や、入居後の見守りなどの生活支援を行う団体を指す。以前はNPO法人などに限定されていたが、民間の企業も指定を受けられるよう制度が変わったのである。 また、2023年12月から大手電力会社が出資する会社と共同で「単身高齢者向けの見守りサービス」の実証実験を始める予定だ。 「政府が動き出し、高齢者の住宅難民問題は少しずつ改善されてい ると感じています。 とはいえ、まだ十分ではありません。 ですからできるだけ情報を集め、知識を身に付けて準備を整えて おくことが、解決への一歩だと考えています」 同社は、他の不動産会社とパートナー制度という形で連携を取っており、全国各地へと支援の輪が広がっている。 「これからも高齢の方が入居可能な賃貸物件を増やし、いくつにな っても、好きな場所に住める社会を実現したいと考えています」 ところで、冒頭で紹介したA子さん、その後どうなったかというと――R65不動産の仲介で無事に住まいを見つけ、今は新居で暮らしている。退去期限まで1カ月という切羽詰まった状態ではあったが……。
2024年03月11日
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2024年03月11日
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1986年、インドのスラム街で暮らす5歳の少年サルーは、兄と仕事を探しにでかけた先で停車中の電車で眠り込んでしまい、家から遠く離れた大都市カルカッタ(コルカタ)まで来てしまう。そのまま迷子になったサルーは、やがて養子に出されオーストラリアで成長。25年後、友人のひとりから、Google Earthなら地球上のどこへでも行くことができると教えられたサルーは、おぼろげな記憶とGoogle Earthを頼りに、本当の母や兄が暮らす故郷を探しはじめる。
2024年03月10日
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超高齢社会の現実! 「介護送迎」で事故・トラブルが絶えない根本的理由とは介護業界の課題介護業界の送迎事故が後を絶たない。2023年9月、埼玉県で介護施設利用者ふたりが死亡する事故があった。ドライバーは75歳のアルバイトだったが、送迎専任職員だった。2022年、福岡市の65歳女性の介護施設責任者が送迎を担当し、高校生と衝突した。普段の介護業務による疲労も事故の要因になったという。また、介護・福祉施設までの送迎は「普通自動車免許」で可能なため、介護職員が担当することが多いことも報道された。三菱UFJリサーチ&コンサルティングによる2022年の報告書(厚生労働省委託事業)では、介護送迎の問題点として次の点が指摘されている。・ドライバー採用が困難・送迎業務が負担であり、介護専門職が担うことが多い・駐車スペースがない、道路が狭いなどの道路事情上記の課題を解決するため、国土交通省と厚生労働省は共同で「公共交通機関を活用した、福祉・介護事業所の利用者送迎」「介護や福祉施設の輸送車両を共有し、空き時間を活用して地域の輸 送力を高める」を検討中だ。プロドライバーは上記の問題を解決できる可能性が高いし、福祉車両を共有できれば効率も向上するだろう。この問題の真相を検証するため、筆者(伊波幸人、自動車ライター)は143件の独自ウェブ調査や関連資料を調べた。その結果、介護施設の利用者送迎には多くの課題があることがわかった。本稿では、介護分野における送迎の実態をリポートする。入浴介助の厳しさ介護業界における送迎問題を理解するために、1日利用型の通所介護の流れを簡単に説明する。朝、介護士が自宅を訪問し、利用者をピックアップして施設まで送る。日中は居場所や人との交流を促し、入浴や食事、各種ケアや機能訓練を行い、夕方には自宅に送り届けるというのが大まかな流れだ。次に記すのは、独自ウェブ調査に寄せられたコメントである。「介護疲れ」は深刻だ。「介護職で雇われているので、日中の支援が身体的に疲れる。 送迎中、眠くなることもあり、非常に体力を消耗した状態での送迎 はしんどい。 特に、入浴介助が続いた場合、夏場には気を使う」厚生労働省が指摘する「送迎業務の負担」からは、介護専門職が送迎業務を担当するジレンマが垣間見える。入浴介助は熱気が漂うなかで行われ、夏場は汗をかくので水分補給が必要。着替えも別に用意しなければならない。浴室は転倒の危険性も高く、常に注意が必要だ。夕方の送迎が疲れるのも無理はない。そのため、各介護事業所によっては送迎専任職員を雇い、仕事の効率化と負担軽減を図っている。冒頭のケースもそのひとつと推測される。専任職員採用の困難専任職員の採用には、次のような課題がある。・求人を募集しても、応募がこない・応募者が高齢者の場合が多い三菱UFJリサーチ&コンサルティングが実施した調査(厚生労働省委託事業)によると、回答者1193人のうち21.3%が「送迎専任職員の採用が困難」と回答している。その理由は、常勤の専任職員は「朝」と「夕方」の時間帯のみの勤務であり、パートタイムでの雇用が中心となる。そのため、定年退職者など高齢者の応募が多いと思われる。独自ウェブ調査のコメントでも、送迎専任職員は高齢者が多いというものがあったが、統計資料は探せず、数ある意見のひとつであることは留意してもらいたい。人手不足については本稿では論じないが、空いた時間を有効活用した「新たな輸送力」として送迎専任職員を有効活用することは、公共交通が不足している地域での新たな取り組みとして理解できる。特に、福祉有償運送の範囲内で、近隣の障害者や高齢者の通院送迎に活用するのはよい発想だが、高齢の送迎専任職員が「他の送迎業務に疲れて事故を起こす」では本末転倒なため、運用には慎重を期する必要がある。公共交通の介護課題では次に、介護の送迎を公共交通が担う提案も検証する。公共交通が介護送迎を担当することについては、「送迎は専任に任せたい」という意見が多数を占め、現場からは歓迎されている。特に「狭い道」での運転はプロドライバーに任せたいという意見が多い。一方、公共交通の利用者送迎では、次のようなケースに対応する必要がある。「認知症の利用者様で頻繁に立ち上がる方がおり、運転中普段は寝て いてもあるタイミングで立ち上がり、シートベルトを無理に外そう としたり立とうとして転倒しそうになるケースがありました」公共交通のドライバーは運転のプロであって「介護のプロ」ではない。逆もまたしかりである。他の福祉施設と共同で、介護専門職と公共交通のドライバーとで介護送迎を実施する案もあるが、責任の所在や各施設の利用者特性、家族との会話などから検討が必要だ。また、介護送迎は「停車時間が長い」のも課題とされる。三菱UFJリサーチ&コンサルティングのリポートによると、介護送迎車の停車時間は「平均で7.6分、最長では15.9分」コメントでは、介護・福祉車両を優先車両とする案や、自治体に駐車スペースの確保を求める要望があった。また、送迎業務の効率化も課題となっており、「朝の事前準備と事前連絡」が重要とのコメントが多く、ICTの活用による送迎業務の短縮が期待されている。地域実証実験の成果ダイハツ工業は、送迎業務の効率化を図るため、2022年4月から福祉介護・共同送迎サービス「ゴイッショ」を提供している。主に自治体を対象としたサービスで、通所介護施設での送迎業務を共同化することで、送迎業務の効率化を目指す。2020年に香川県三豊市で実施した実証実験では、地域の複数の介護事業所から送迎業務の請負を受注し、送迎車両台数の2割削減が報告された。また、2018年からは送迎の順番が近づくと利用者宅に自動で電話がかかるなど、業務効率化のためのサービスを提供する「送迎支援システム らくぴた送迎」も展開されている。導入コストなどの課題はあるだろうが、介護送迎の負担軽減や地域の輸送力強化につながるサービスとして注目されている。一方、私たちにできるのは、介護・福祉車両に道を譲り、停車スペースに配慮した運転をすることだろう。介護送迎の問題を解決するために、ICTや送迎システムの活用など新たな取り組みが進んでいる。同時に、余裕があるときは福祉車両に道を譲るなど、ソフト面も組み合わせるとより効果的かもしれない。
2024年03月10日
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アイオワ州マディソン群の片田舎。農場主の妻フランチェスカは、夫と二人の子供に囲まれ平凡な主婦として穏やかな毎日を送っていた。そんなある日、一人で家の留守をしていた彼女の所へある男が道を尋ねてくる。男の名はロバート・キンケイド。旅のカメラマンで、この近くの屋根のある橋ローズマン・ブリッジを撮影に来たが道に迷ったという。橋までの道案内に車に同乗したフランチェスカ。それは二人にとって、永遠に心に残る4日間の始まりであった……。
2024年03月09日
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「死ぬ間際」にほとんどの人が後悔する「たった一つ」のこといつかは誰しも最期の日を迎えます。そのとき後悔しないために、「死に方」について考えておいて損はありません。医師である著者が「理想の死」と語るのは、意外な死に方でした――。*本記事は、久坂部羊『人はどう老いるのか』(講談社現代新書)を 抜粋、編集したものです。上手に死ぬ準備近い将来、だれでも必ず死ぬのですから、そのための準備をすることは、いつ来るともしれない地震や津波に備えるよりも大事ではないでしょうか。 常々私はそう発言し、そのための情報提供もしてきましたが、まだまだ目を背けたまま何の準備もしていない人が多いようです。最後は病院に行けばいい、医者に任せればなんとかしてくれる、そんな不吉なことは考えたくないなどと思っている人です。 上手に死ぬためには、まず死を受け入れることが大事だと前著に書きましたが、その死を受け入れるというのがむずかしいのだというご意見をたくさんいただきました。何も今すぐ受け入れろと言っているのではなく、死に瀕したらということですが、それもやはりむずかしいのでしょう。 理由は簡単。人間は本能的に死を拒むようにできているからです。むかしはそれでも特段、問題はありませんでした。あまり苦しむ前に、自然が死をもたらしてくれていましたから。ところが医療が発達したせいで、いつまでも死を拒んでいたらたいへんなことになる時代になっているのです。 死が世間の目から隠されてしまったことも問題です。家で亡くなる人が多かったころは、死は日常の一部で、深い悲しみはあるものの、自然なものとして受け入れられていました。しかし、今、死は非日常で、あり得べからざるもののように拒絶されています。メディアでも、死は絶対悪で全否定すべきものという論調がもてはやされます。そこに理性は感じられません。 死を受け入れるためには、長生きの苦しみや、終末期医療の悲惨を見るのがいちばんですが、ふつうの人にはその機会はまれでしょう。高齢者施設の職員で、過剰な長生きを肯定し、自分もそうありたいと思っている人はまずいないでしょうし、医療者も最後の最後まで病院で医療を受けたいと思っている人は少ないはずです。両者とも適当なところで死ぬことの大事さ、快適さ、効率のよさを実感しているからです。自分が死ぬときは、医療の手を離れ、自宅や施設で自然な最期を迎えたいと思っている人が大半だと思います。あのとき死んでいれば…私も自分のこととして、上手に死ぬための準備をしているつもりですが、実際はどうなるかわかりません。あれだけ延命治療は無駄、無意味、有害と言いながら、気づいたらチューブだらけで機械で生かされている状態になっているかもしれません(そうなったら大いに嗤ってやってください)。 上手に死ぬための準備は、もっぱら病死を含む自然死を前提にしていますが、そううまく死ねるともかぎりません。 たとえば、先日、私は自転車で走行中、出会い頭の事故であわや死ぬかもという状況になりました。大阪市内の信号のない四つ辻で、スピードを落としつつ右を見て、左を見ようとした瞬間、左から来たワゴン車と衝突したのです。 あっと思った直後、一瞬、意識がなくなり、気がつくとアスファルトに自転車ごと倒れていました。どれほどの怪我かわからないので、まず手を動かし、肘を曲げて、腕の骨折がないことを確かめ、大きく息を吸って肋骨の骨折もないことを確かめ、次いで太ももと足首を曲げ伸ばしして、骨折のないことと、脊髄損傷のないことを確認して、ほっと一息つきました。どこか痛いところはないかとさがすと、ズボンの膝頭が破れていて、血が滲んでいました。しかし、膝蓋骨は無事のようだったので、手を突いて身体を起こすと、立ち上がることもできました。自転車も前輪の一部が歪んでいましたが、さほどの変形はないようでした。 ワゴン車を運転していた女性が車を止め、青い顔で駆け寄って来ましたが、たいした事故ではなかったので、「大丈夫です」と言うと、「申し訳ございませんでした」といきなり土下座したので驚きました。「警察を呼びます」と言うので、「いや、けっこうです」と断りました。私も次の予定があって急いでいたからですが、このままその場を離れると女性はひき逃げになるので、警察を呼ぶべきだったとあとで知人に叱られました。 それからふと思ったのですが、もしもあのとき、即死していたらどうだったのか。あそこで私の意識が途絶え、その後は何もない。であれば、これほど楽な死に方はないのではないか。 周囲の人間は、まだ若すぎるとか、やり残したことがあるだろうにとか、あまりに運が悪いとか、中にはざまあみろとか、いろいろ言うでしょうが、死んだ私本人は何もわかりません。悔しがることも、未練を感じることも、家族や友人との別れを惜しむことも、ましてや相手の運転手を憎むこともないでしょう。 死とはそういうもので、あれこれ思うのは周囲の人間だけ。本人には何もわからない。つまり、よく言われる通り一人称の死はないということです。 さらに連載記事<「上手に楽に老いている人」と「下手に苦しく老いている人」の意外な違い>では、症状が軽いのに老いに苦しむ人と、そうでない人の実例を紹介しています。
2024年03月09日
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高齢者の「長い話」の根底にあるのは?「老害」とそうでない行為は見極めが大事「老害」という言葉は、正しく使われているのか?高齢者の自分勝手で傲慢なふるまいを揶揄する言葉として、昨今よく使われるようになった「老害」。もし筆者が10代、20代であったら、胸のすくこの言葉の普及を心から喜んでいたでしょう。 しかし、言うより言われる側の年齢に近づいてきた今は、たとえ自分以外の人に向けられていたとしても、老害という言葉を見聞きするたびに少し心が痛むようになりました。 というのも、最近の使われ方を見ていると、高齢者の言動をひとくくりに老害と言っているように見え、正論や含蓄のある提言が押し殺されている気がするからです。 では、老害とそうではない言動との境目はどこにあるのか? それを判断するヒントをくれるのが、礼法家・一条真也さんの著書『年長者の作法 「老害」の時代を生きる50のヒント』です。何かと老害と見なされがちな高齢者が、幸福な日々を送るためのふるまい方を解説した本書。今回はその中から、老害とそうでない行動との違いや、老害の人になるのを避ける行動パターンについて書かれた部分を抜粋いたします!“偏見”の老害と、“正義”の老害。じつは、2種類の「老害」があった高齢者の多くは、「自分は“老害の人”ではない」と思っているでしょう。 迷惑行為をしているほかのお年寄りの姿を目にして、「あんな人にはなりたくない」と考えている人も多いと思います。その一方で、「いずれ、自分も“老害の人”と後ろ指をさされるかもしれない」と、謙虚に考える人も少なくないでしょう。 お年寄りというだけで、老害のレッテルを貼る風潮が根強くあります。“偏見”によって決めつけられる、いわれなき「老害」も、残念ながら確実にあるのです。 たとえば、運転免許証の自主返納をめぐる「老害」の議論は、その代表的な例です。息子さんや娘さんから「もう歳だから」と返納を勧められても、運転に自信があれば、首を縦に振らないでしょう。それでよいと思います。 交通網の発達している大都市圏と違い、地方は公共交通機関が未整備で、車がなければ、買い物にも病院にも行けません。免許を取り上げられたら、死活問題です。警察庁が作成した2022年の「交通事故発生状況」という統計によると、高齢者の起こした事故は人口10万人あたりで65~69歳が約300件、70~74歳と75~79歳がともに300件台で、ようやく80歳以上になって400件を上回るようになります。 一方、16~19歳は1000件を超え、20~24歳は600件台と若者のほうが多く、お年寄りの事故が突出して多いわけではありません。 ですが、あくまであなた自身が危険な状況におちいらないために、息子さんや娘さんが心配して、免許証の返納を提案していることだけは忘れないでください。
2024年03月08日
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朗らかな母親の房子(松坂慶子)と3人の息子、死んだ父親の弟を名乗る叔父が共に暮らす久保家。年上の彼女に「わたしのお父ちゃんになって」と言われて戸惑う長男、次男はシェイクスピアの「ハムレット」のような家庭環境に悩み、女の子になりたい小学生の三男……。それぞれに深刻な悩みを抱えた三兄弟は、不器用ながらも前向きに生きていく。
2024年03月08日
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2024年03月07日
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【58歳から元気になる方法】やっぱり相性が合わない妻との関係「老後を考え我慢すべきか」「新たな生活に踏み出すべきか」『80歳の壁』など数々のベストセラーを生み出す和田秀樹医師が、「58歳から元気になる方法」をテーマに、現役世代の悩みに答える。長年連れ添った夫婦が、子育て中や現役時代には「見て見ぬふり」で済ませてきた“夫婦の相性”の問題に直面するのが、定年前後に2人きりの生活が始まるタイミングだろう。夫婦の危機が訪れる前にできること、その対処法などを和田医師が語る。「1人」の楽しみを知るコロナ禍の「外出自粛」で日本中の家庭が経験したと思いますが、狭い我が家で一緒に過ごす時間が増えると、どうしても相手の嫌だと感じる部分(話し方や態度を含めて)が目につくようになります。それは仕方のないことだとも言えます。 現在58歳の人であれば、現在の平均寿命から言って残り30年近く夫婦関係を続けなければなりません。私は、その期間は我慢するには長すぎる、と思います。そうした逃げ場のない関係を変えるには、一緒に住むとしても「ほどよい距離感」をつくるのがまず大事なことです。 その実践の一つとして、「日常の食事・家事は全て別々にする」というルールを決めてみるのはどうでしょうか。ただし、まったく食事をともにしないと本当に「家庭内別居」になってしまうので、「月に数度は一緒に食事をする」というルールも合わせて設定するのがお勧めです。 昔と違い、今は家事代行サービスで食事を作ってもらうこともできますし、コンビニエンスストアの弁当や惣菜の種類も豊富。味もかなり美味しく進化しています。スーパーには、1~2人前の惣菜や刺身のパックなどが売られており、物価は上昇中であるとはいえ、1日1000円程度の食費でも、ある程度の満足は得られるでしょう。 都市部の駅前に出れば安く食事できる店がそこらじゅうにあり、1人での外食に不便はありません。男性のなかにはスーパーで1人で買い物したり、飲食店で1人で食事するのが寂しく感じたり人目が気になる人がいるかもしれませんが、慣れてしまえばどうってことはありません。飲食店の「常連」になる効果気に入った居酒屋などを見つけて、行きつけにしてもいいでしょう。週に1回でも1人の食事で訪れれば、「常連」になれます。この常連効果は大きいものがあり、そこでのお馴染み同士で仲良くなって、男女問わず友達ができるかもしれません。お互いにお勧めの店を教えあったり、世間話に花を咲かせたりと、そこで発生するコミュニケーションは、妻と2人で家にいては得られない貴重なものです。 そうした時間を重ねていくと、昔ながらの近所付き合いに似た関係ができあがるかもしれません。ゆくゆくは困った時に助け合えるような、セーフティネットに育つ可能性もあります。 食事ができる居酒屋でそうした店探しをするなら、チェーン店より個人経営、広々とした店よりカウンター数席で話しやすい店主がいるようなところのほうが、コミュニケーションのきっかけはできやすいでしょう。 私も先日、家の近所で新規開拓してみたら、ある出会いがありました。ちょっといかつい顔をした店主が経営する居酒屋で、話の流れで店主に名刺がわりに著書を渡してみたところ、「和田先生ですか。僕は先生のおかげで大学に入ったんですよ」と言うんです。大学受験に際して、私が書いた受験勉強の本を読んでくれたとのことでした。 その店主は地方の国立大学を出て、エンジニアを数年やった後、20代後半で脱サラ。「自分には飲食業が向いている」と一念発起して、3軒くらいの店で10年ほどの修行を積んだそうです。ソムリエや利酒師の資格を取り、鮮魚店にも勤めた後に満を持して開業し、以来10年近く営業しており、お店は盛況でした。 そう考えると、文化として長い歴史を持ち、バリエーションも豊富な居酒屋をはじめとする日本の飲食店は、58歳を過ぎて定年後を見据えた時に、「1人の居場所」として有力な候補と言えそうです。 日本の、特に真面目な男性ほど、結婚後は浮気どころか、キャバクラやクラブなど女性が接待するお店にはいっさい行かないという人が多い印象です。すると、何をするにもプライベートは「妻頼み」になってしまう。 しかし、年月を経てその妻と“相性”が合わないと感じてしまったら、特に定年後はストレスを感じる場面が増える一方です。妻に固執し過ぎないためにも、行きつけの居酒屋で店主やその店の常連同士、年齢も性別もこだわらずに友達をつくって楽しむことは、日々のストレスから逃げるためにも有効な手段なのです。別れて新しいパートナーを探す選択もそれでもやっぱり夫婦でいることが気詰まりだったり、お互いのストレスになるというなら、極端な話、別れて新しいパートナーを探すほうが幸せになる確率が高まる場合があります。1人になったとしても家事を助けてくれるサービスがありますし、趣味や行きつけの店などを持てば、人間関係を広げる機会はいくらでもあるからです。 1人の老後がどうしても心配なら、今のご時世はマッチングアプリで新しいパートナーと出会うチャンスもあります。最近は離婚歴のある人や中高年層が登録しているケースも多く、そこで老後を一緒に過ごすパートナーを見つけたという話も実際に聞いています。 私が最近耳にしたのは、定年退職後の60代後半の男性が、マッチングアプリで40代後半の女性と知り合い、パートナーになったというケース。男性は初婚だったのですが、お互い子供をつくる年齢でもない。ということは、男性からすれば老後を一緒に楽しく暮らせる相手を見つけられたというわけです。 自分より若い女性に老後の面倒を見てもらえるという意味ではなく、これからの老後の生活にパートナーがいてくれるだけで心強いし、心理的に安心できることは健康上もメリットが大きいでしょう。マッチングアプリは、今後中高年の恋愛ツールとして有力になるのではないかと思います。 もし、現在の妻と別れたり、死別したりした後、次のパートナーを探す場合は収入やルックスを基準にするのではなく、「気が合うかどうか」で選ぶことが何よりも重要です。「1人の老後」は心配しなくていい一般的に、多くの夫婦が離婚をためらう理由として、持ち家や貯金といった財産や、年金の分割など経済的な問題が大きいことがあります。しかし、それと「幸せ」を引き換えにするのかどうかを自らに問う必要があるのではないでしょうか。 もし、月々の生活費など金銭面だけが離婚をためらう理由なら、不動産価格が上がっている現在はチャンスかもしれません。昭和・平成のバブルが弾けて30年以上が経ち、ローンも終わっている人なら、買った時の値段よりも高く売れるようなケースも増えてきました。自宅を売却して、その利益を半分に分けて新たなスタートを切る、という選択肢をとりやすい経済状況があるのです。もし、夫の側に妻以外の意中の人がいて、妻に離婚を切り出そうとする場合でも、受け入れられるケースは多い気がします。女性が世間体などを気にして離婚を受け入れないことはなくはないでしょうが、金銭面で考えると、自宅を売却するなどして財産を分けることができれば、2人がそれぞれ有料老人ホームなどに入るだけの予算は捻出できるかもしれない。昔と比べても、夫婦が「性格が合わないから離婚する」と決断しやすい条件は揃っていると考えます。 こうして見てくると、男であろうが女であろうが、離婚や死別で老後に「1人になることの心配」は杞憂に終わることが多いと言えそうです。
2024年03月07日
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