お前が行け
田舎の結婚式 は嫁も一緒に参加していた。従弟の選んだ式場は、富山で一番人気のある、一番お高い所で行われた。
東京でもその額を出せば、超一流のところで式が挙げられるほどのお高さだ。
ま、金持ちボンボン長男の結婚ですからね。
特に田舎はそういうの気にしますからね。
キレイなチャペルでの挙式。
有無を言わさず、弟・嫁・ミニモ家族は後ろに行け！と私が指示した。
もちろん、泣いたらすぐにでれるように。
『ンマンマンマーーーーー！！！！アーーーー！！！！ダッダッダーーーー！！！』
案の定、ミニモはぐずりだした。
誰かが出て行く音がして、『ンマンマンマ・・・』は聞こえなくなり、静かに式が進められていった。
私がなんとなく、後ろを見ると・・・。
はっ！？！？
嫁が単独で座っている！！！！！！！
何してんだ、お前。
弟は新郎と１歳違いだ。
私のオカンが田舎好きなので、私たちは年２回くらい富山に帰っていた。
小さい頃から田舎に来ると、従弟の友達に混ざってサッカーをしたり、飲みに行ったり、とても仲がよかった。
一方嫁は、初めての富山で、初めて新郎の従弟と会った。
というか、朝もバタバタしていたので、その挙式で初めて従弟に会った。
なんで、お前がミニモを世話しないんだよ。
お前、見る必要ないだろ？？
空気読めよ！！！
・・・あ、空気とかいって今さら超ムダなこと言っちゃった。
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