ほぼ日刊三浦タカヒロ。

「種をとろう。」



毎日なにかしら口にしている野菜。
知っているようで、実は野菜の一生がどんなものか、花や種子の姿を意外に知らないことに気づきました。
今日市場で出回っている野菜の95%以上が、F1種、あるいは遺伝子組み換え種であるといわれていることはご存知ですか?親の容姿をそのまま子供に受け継ぐことができない野菜です。このような野菜からは、永年先達たちが行ってきた従来の採種方法では、良質なタネを容易に採ることができません。
昔の野菜が次々と知らない間に店先から姿を消すのは、毎年多くの伝統野菜の品種が消滅しているからであり、それは、その野菜を受け継ぐつくり手がいなくなってしまっているからに他ありません。
作物達にそれぞれのいのちを全うしてもらえるような、つまり彼らが健全に育つための土壌づくり・作物管理と、未来への思いを分かちあうことに価値をもつ消費者に提供し続けることが、自分の身の丈でできること。
気候変動も横目に見ながらあらためて、どんな作物が生態圏に適しているのか。また、消費者はどんな作物に恋してくれるのか。
「昔の味がする野菜に出逢いたい。」
「食べ伝えたい野菜を育ててみたい。」
「野菜のタネ採り、やってみたい。」
あなたにそんな想いがあるなら、ぜひ、この春。
自家採種できる固定種の野菜を自分の菜園・プランタで実際つくって、食べてみる。
お気に入りの野菜に出逢えたら、そのタネを採り、また翌年蒔いて育ててみることをオススメします。野菜の新たな一面と向き合うことができますよ。


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