2or3?

2or3?

転送!!



ベッドの中だ。
さっきまでのは夢だったらしい。

だよな、ありえないよな。


AM3:00だ。もう一度、寝直すか。

・・・・
・・・ 

全然眠れなかった。

完全に頭が冴え渡ってしまっていた。




不意にカーテンを開けてみた。
真っ暗だ。まぁ夜だからな。


でも、何だかおかしい。

完全に明かり一つ無いのだ。
どこかで電気が少しぐらいついてないとおかしいだろ。

それに月も見えない。

空がポスターカラーで塗りつぶされたように一面灰色だった。


俺が頭を抱えていると、

ポンッ
と背中を何かに叩かれた。

ビビリながら後ろを見ると・・


ビーダル様が立っておられた。

「どうだい?今までと違った世界は。気に入ってくれたかな?
誰もいない自分一人だけの最高に自由な世界。何でも出来るんだよ。」


自分ひとりだけ・・
とんでもなく自由なんだろうが、それはそれで逆につまらないだろう。

「そんな世界は嫌だ!!」
らしくないね。叫んじまったよ。


「だって、君はさっきまであの普通の世界を抜け出したいと思ってたんだよ?」
問いかけてきた。

今までの世界は退屈だったから嫌いなんだ。自分がとてもちっぽけに見えて、
それなのにさらに退屈な世界に行ったって・・・

「俺が望んでいるのはこんな退屈な世界じゃない!!
もっとワクワク出来るような、そんな世界を望んでいたんだ!!」

また叫んだよ。



「そうかい、じゃあそんな世界に移してあげるよ。楽しんでね」
ビーダル様はそう言われた。


またしても強烈な立ちくらみに襲われ、俺は意識を失った。

ちょっとは準備する時間が欲しいよ。







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