■ダイエットについて

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ダイエットについて考える

肥満とは

　肥満の定義には諸説ありますが、標準体重を２０％超えた状態といわれています。肥満は脂肪が蓄積する部位によって皮下脂肪型肥満と内蔵脂肪型肥満とに分けられます。皮下脂肪型肥満の人の体型は洋梨型の下半身肥満になり、内臓脂肪型肥満の人の体型は腹部肥満またはリンゴ型の上半身肥満になります。皮下脂肪型よりも内臓脂肪型の肥満のほうが高脂血症や糖尿病の危険性が高いとされています。

肥満と病気

　肥満の人の体では脂肪組織が増加していて、脂肪細胞には大量の中性脂肪が蓄えられています。中性脂肪はホルモン感受性リパーゼ（メディアでは脂肪燃焼リパーゼと呼ばれています）によって分解され遊離脂肪酸としてどんどん血中に放出されます。このとき運動をして筋肉を動かさなければ遊離脂肪酸は再び中性脂肪に戻ってしまいます。
　さらに高カロリーの食事や運動不足が続くと、ますます脂肪細胞内の中性脂肪が増え、血中に放出される遊離脂肪酸も多くなってしまいます。増加した遊離脂肪酸や、脂肪細胞から放出されるＴＮＦ－αという物質はインスリンの効果を低下させてしまいます。インスリンが効かなくなると細胞が糖を利用できなくなるため高血糖を引き起こしたり、血中の中性脂肪を分解するＬＰＬ（リポ蛋白リパーゼ）が働かなくなるので高脂血症を引き起こしたりすることになります。

　効果的なダイエット法とは

　サプリメントを飲んだだけでやせるということはありません。、ダイエットの中心はやはり運動、特に有酸素運動であり、その補助としてさまざまなサプリメントを利用するのが良いと考えられます。

　アミノ酸ダイエット

脂肪燃焼アミノ酸について

最近流行のアミノ酸ダイエット。これはリジン・プロリン・アラニン・アルギニンの4種類のアミノ酸が脂肪分解酵素であるリパーゼを活性化して、脂肪が分解されてできた遊離脂肪酸を有酸素運動によって消費してしまおうというダイエット法である、とテレビ・雑誌・インターネット等では説明されています。
　しかしどの情報をみても、この４種類のアミノ酸が本当にリパーゼ活性化能力を持っているのか、いまいち確証が得られません。自分でも医学書を読んで調べたのですが全くそのような記述はないんですよね。「脂肪組織のリパーゼは、ホルモンであるエピネフリン、ノルエピネフリン、グルカゴン、副腎皮質刺激ホルモンで細胞を刺激酢すると活性化される」とは書いてあるんですが・・・。おそらく、4種類のアミノ酸のリパーゼ活性化効果に関してはまだ正式に認められた理論ではないと思います。ただ、いま挙げたアドレナリンのリパーゼ活性化効果を利用するのは大いに有効だと思います。

アミノ酸ダイエットの本当の目的

　ではアミノ酸ダイエットは効果がないのかというとそういうわけではありません。アミノ酸ダイエットの本当の目的は、有酸素運動＋アミノ酸摂取でしっかりとした筋肉を付けることで基礎代謝量を上げ、太りにくい体を作ることにあると思います。実際に一流のアスリート達はアミノ酸を適切に摂取することで非常に機能性の高い筋肉を作り上げているのです。

　有酸素運動→筋肉崩壊→再生　

　脂肪燃焼には有酸素運動が最適です。有酸素運動を続けてはじめの２５分くらいは筋肉のエネルギー源として糖が使われますが、それ以降は脂肪もつかわれ始めるのです。しかし同時に筋肉自身も分解され、分解されてできるアミノ酸はさまざまな経路を経て肝で糖に変えられます。筋肉を分解してエネルギー源である糖を作りだすのです。結果的に、筋肉を付けようとしているのに筋肉が分解されてしまうのですが、これでは運動しても筋肉がつくはずがないと思われるかもしれません。実は運動をして筋肉が育つしくみには成長ホルモンが関わっているのです。
　成長ホルモンは壊れた筋肉を修復してより強い筋肉をつくる働きがあります。このホルモンは運動後30分ほどで分泌量が最大になります。この成長ホルモンが分泌されているタイミングに合わせて、筋肉まで修理の材料であるアミノ酸を送り込むことが大切なのです。ただ、口から普通にアミノ酸をとっても血中に入るまでに数時間はかかってしまうので、成長ホルモン分泌に合わせて血中にアミノ酸を送り込むためには吸収の非常に早いサプリメントを選ぶ必要があります。

どのようなサプリメントがいいか

　・吸収が速いもの・・・大豆ペプチド
　　ペプチドとはアミノ酸が数個結合したものです。最近の研究ではアミノ酸はそのまま摂取するよりも数個結合したペプチドの形で摂取したほうが吸収がよいことが明らかになっています。

　・ BCAA（分枝鎖アミノ酸）が含まれているもの。
　　アミノ酸には２０種類あり、そのうち１１種類は体内で作ることができ「非必須アミノ酸」とよばれています。一方、残りの９種類は必須アミノ酸と呼ばれ、体内では合成することができないので食事によって摂取しなければなりません。ですから運動で壊れた筋肉を修復するためには必ず必須アミノ酸を摂らなければなりません。さらに、運動で筋タンパクが分解される際にはBCAAと呼ばれるバリン、ロイシン、イソロイシンが優先的に利用されていきます。そのため運動後には非必須アミノ酸のなかでも特にBCAAを多く摂取する必要があるのです。


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