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2005.12.11

隣人13号・・・ネオ・サイコ・サスペンス

(4)

テーマ： DVD映画鑑賞(14666)

カテゴリ：～2006年　映画・サスペンス・ミステリー

寒いです。だんだん冷え込んできました。山沿いは雪でしょうね。

娘が録画しておいた「ロボコン」見ました。
これは小栗旬が出ているんですよね。
この「ロボコン」はまさに青春ムービーで、いいね、いいね青春って感じでした。
さわやかなドラマですよね。

で、小栗旬の出ているこちらの映画。
ネオ・サイコ・サスペンス・ムービーというコピー付です。
「SAW」や「オールド・ボーイ」のような復讐劇ともいえます。

井上靖雄監督

小栗旬・・・・・・・・・村崎十三
中村獅童・・・・・・・・13号
新井浩文・・・・・・・・赤井トール
吉村由美・・・・・・・・赤井のぞみ
松本実・・・・・・・・・死神
劇団ひとり

　エンディングテーマは平川地一丁目「はがれた夜」です。

　13号のフィギア

　コミック「隣人13号」

ストーリー
かつていじめられっ子だった村崎十三は、一見穏やかな青年に成長して、建築現場の仕事に就き、とあるボロアパートに引っ越してくる。だが、彼のカラダには凶暴な別人格”13号”が巣食っており、怒りの沸騰と共に顔を出す。そして少年時代の自分をいじめた赤井トールへ、10年越しの壮絶な復讐を仕掛けるのだった。しかし、その凶暴性は徐々に増していき、ようやく事の重大性に気づいた十三は、なんとか”13号”を抑えようとするが、もはや自分の力ではコントロールすることはできなくなっていた・・・。

～～～～～～～～～

ひとりの人格を二人の俳優が表現する。
これは面白い。

小栗旬ふんする十三は、ごく普通の大人しそうな青年だ。
そして、その影の姿は13号の中村獅童だ。
影ではなく、どんどん十三が13号に乗っ取られていく。

草原にぽつんと建つ真四角の建物。
その中に十三と13号が相対している。
この建物は、もちろん十三の心の中だ。
こんな風な表現は初めてだけど、わかりやすいよね。
十三と13号の力関係がわかる。

～～～～～～～～

子供時代のいじめのすごさは、映画館で見たら目をそむけたくなるだろうな。
DVDなので、画面も小さく何とか見ることができるのだけど。
この傷をそのまんま、持っているのが13号。
表面上は傷がいえているのが十三。

面白いなと思うのは、最初からこの十三は二重人格であるということだろうか。
どんな過程で13号が出て来たのかではなく、すでに13号との力関係が変わりつつある時点から物語が始まる。
もちろん、赤井に対する復讐を考えた時点から、13号は力をつけてきたのだろう。
しかし、13号の行動は十三のコントロールから離れてしまう。
もともと、多重人格の場合、元の人格は他の人格の時の記憶がない事が多いみたいなので、コントロールが出来ないのも無理はないと思う。

だが、「復讐」とは全く関係ない人間にまで及ぶのは精神的破壊という事なんだろう。

～～～～～～～～～～

学校での13号の暴れぶりは、中村獅童がかなり見せてくれる。
ちょっと、「オールド・ボーイ」のチェ・ミンシクも思い出す。

しかし、長まわしだったような。
なにかの意図があるのかもしれないが、見ている方にはただ、無駄に長いだけのように見えた。
もっとスピーディにしてもいいのじゃないかな。

そして、ラストがわかりずらいね。
どんな風に解釈すればいいのか、ちょっと悩んだ。

しかし、わかるのは赤井のラストの言葉がポイントなんだという事。
「悪かった」
いじめって、いじめた方はすっかり忘れてしまうが、いじめられた方は忘れることはできない。
被害者が加害者に何を求めるのかといったら、上「かっこ」のあの言葉だろうと思う。

その言葉が十三に変化を与える。
でも、これはどんなオチなのか。

「夢オチ」？
中学生に戻って、いじめっ子赤井と友達関係になった。
そして、復讐の為に住み始めたアパートの取り壊しを見る。
その彼の部屋には13号がこちらを見ている。
13号はあのアパートと共に十三から消えていくのだろうか。
中学生にタイムスリップしたのか、それとも中学生が現在のほんとの十三なのか？
そこのところがよくわからなかったな～。

～～～～～～～～～～～

先日荻原浩の 「コールドゲーム」 を読んだ。