
るろうに剣心小説『夏の終わりに』をFreepage List(フリーページ)るろうに剣心小説短編7へアップしました。
75000キリ番リクエスト小説&「るろうに剣心明神弥彦生誕祝い企画」作品です。
~予告編~ ※予告より本編を先に読みたい方は こちら
から。
『夏の終わりに』
罪と孤独をかかえ、たった十歳の少年は、東京をあとにした――
たどりついたのは、とある田舎町
わらぶき屋根。広がる田畑。セミの声。
初めて出来た、弟のような存在
罪の重さは
大きな夕陽と
満天の星空と
懐かしい郷愁の中で
それでも少年は
遠くを見つめ
待っていた
ここはとても、あたたかいのに
おいていかないで
夏。田舎の夏。
本当の家族って?
おいていかれるのは辛い
帰る場所なんか、もうないんだ
もうあの時のように、独りになるのはいやだ
あの日、赤ん坊の泣き声を聞いたんだ
恐怖と、嫌悪の目で――
頬に触れようとした手は、力無くおろされ
汚れた手――
おいていかないで
去っていくほうだって辛いんだ
幼くして、この手を汚した
ただ、生きるために
だがその罪はとても重く
このまま死んでしまおうか
親ってぇのは、子供にはまず生きていてほしいんだ
涼しい風。赤とんぼ。
もうすぐ、夏が終わる
ほんとはずっと待っていたんだ――
少年の、たった一度きりの、十歳の夏の物語
イラストは挿絵です。
タイトル『縁側と弥彦~みかん色夕焼けバージョン~』
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弥彦『あのとき、夕立がやんだ後の虹みたいだったんだ』
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るろうに剣心短編小説『夏の終わりに』
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