『未熟なボクら ―もう一つのNARUTO-ナルト物語― 』
※小説・注意事項については こちら
をご覧ください。
※予告は こちら
から。
※初めから読んでくださる方は こちら
から。
第50話「最後の任務」
シカマルは、呆れた顔でナルトの肩をポンと叩く。
「勝手に夢之助を殺すなっての」
「……へ?」
「だから生きてるっつーの。昨日は少しぐったりしてたが、今日はピンピンしてやがらぁ」
「は……ははっ……。そ……っかぁ……!!」
ナルトが泣きそうな顔をしたのでシカマルはドキリとしたが、そのままナルトは口元をゆるませて、笑った。
さらに朗報が一つ。昨日の戦いで命の危険が生じたリーは、どうせ命懸けの手術をするのならと綱手に勧められ、例の手術も一緒に受けたのだ。その時、残念なことにガイはいなかったが、リーにはネジとテンテンという頼もしい仲間がついていた。だから決断することも出来たし、そして手術は成功した。シカマルが持ってきた薬剤調合マニュアルは、思わぬところで役に立った。もちろんテンテンは手放しで喜んだが、ネジはリーの前で我慢に我慢を重ね、後で独りうれし涙を流したことは誰も知らない。
キバは驚くほどの勢いで回復した。もう、誰かの肩を借りれば歩けるほどだ。あれだけまわりに心配をかけたにも関わらず、当の本人はあっけらかんとしている。シノとヒナタに、今度遊園地に行こうとくったくなく笑う。その無邪気な元気さが、ヒナタをこれでもかというほど泣かせ、そしてシノを、初めて泣かせた。赤丸は、キバのそばを離れない。
「なにもその傷で帰ることねーのによ」
満身創痍で帰り支度を済ませた我愛羅、テマリ、カンクロウは、シカマルに里の門まで送られる。
「ハッ、私らは我愛羅も含めて、ルーキー扱いはされてないんだよ」
「すぐに次の任務も入っている」
「オレらは木ノ葉の忍ほど甘くないじゃん」
砂姉弟から、次々と言葉の矢を受け、シカマルは苦笑する。
「まぁ……なんだ。困ったことがあったら、いつでも言いな」
テマリの言葉に、シカマルはドキンとした。あまりに意外だったからだろうか。
「女に助けられるのはもうゴメンだ。めんどくせぇが、今度はオレが助けてやるよ」
「フン。いっぱしの口をきくんだったらもっと強くなりな」
勝ち気なテマリらしい一言を残し、三人は去っていく。
「あ、おい」
「なんだ……」
我愛羅は振り向く。テマリとカンクロウも。
「あ、いや……今回は助かったぜ。それと、いろいろ悪かったな」
「かまわない……」
我愛羅はボソリと言う。無表情でも、前とは明らかに違う我愛羅を感じる。テマリとカンクロウはニシッと笑い。再び三人は帰っていった。
その日の午後、包帯だらけ傷だらけの新米忍十二人は、キバの病室へ集った。そこに、主役となる夢之助もいる。この子から一部始終の事情を聞き出して霞の里との決着を完全につけることが、最後の任務となるからだ。
よかったらケータイからお好きなときにご覧になってください^^
ケータイにこのブログのURLを送信!
ハロウィンイラスト るろうに剣心 October 29, 2012
700000HIT御礼 ナルト絵 July 3, 2010
500000HIT御礼フリーイラスト配布終了 March 4, 2009
PR
Freepage List