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Neko月@ Re:野村美月 『“文学少女”と死にたがりの道化』(06/14) 深い。 面白い。 はまる。 読む。 サ…
shiba_moto @ Re[1]:土橋真二郎 『ツァラトゥストラへの階段3』(09/12) しばたさんへ コメントありがとうござい…
2005.03.20
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カテゴリ: 感想
 昨日今日で本多孝好さんの『真夜中の五分前 side-A』『同 side-B』を読了。

 広告代理店に勤める僕は、学生時代に恋人・水穂を事故で失い、以来まともな恋愛ができなかった。彼女には全ての時計を五分遅らせる習慣があり、彼女の死後も時計を元に戻せないでいた。
 ある日、プールで出会った女性・かすみは双子だった。かすみと双子の妹・ゆかりは入れ替わって遊んでいるうちに、自分がどちらなのかわからなくなってしまったという。かすみは、双子であるがために特有の失恋の悩みを持っていた。やがてかすみはゆかりと旅行に出かけ・・・

 本多さんの小説はこれが初読でした。ミステリ作家として認識していたのでもう少しミステリらしいものを期待していたのですが・・・ガチガチの恋愛小説でした。いや、『side-B』は多少サスペンス調で、こういう展開に持っていくのはミステリ作家ならではなのかもしれません。『side-A』だけだったら普通の恋愛小説で終わってしまったのでしょうが、『side-B』へという展開によってそこからもう一歩先の領域へ踏み込んだ作品です。
 自分がどちらなのかわからなくなってしまったかすみとゆかりを筆頭に、多くの人々が自分というものを失っています。「人を愛する」という行為によって保たれていた自分の存在を。「愛する人」に依存していた自分の存在を。そこからの再生が物語の中心でしょうか。
 物語は十分楽しめたのですが、人とは五分ずれた世界に存在する僕という設定のみが消化不良で、活かしきれていないような気がしました。タイトルになるようなところだったので、それが少し残念です。





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Last updated  2005.03.21 09:45:11
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