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2007.02.19
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カテゴリ: 感想


 光り輝く青春ロードノベル。とにかく西へ西へと国道を1号線、2号線そして3号線へとひたすら突き進むわけですが、彰二が自分よりも年上の杏子ちゃんをキャデラックに乗せたことにより、長旅はおもしろくなります。
 ポイントとしては、とにかく彰二が子どもっぽいことですね。一人前のような口は利くけれど、実際には世の中のことなんて何もわかっていない。でも年齢を偽っているから、兄が言っていたようなことを真似して言ってみる。背伸びの連続なんです。だから年上の杏子ちゃんには常に主導権を握られ、簡単にいなされたり軽くあしらわれたりしています。杏子ちゃんが彰二を引っ張り上げる役目になっているようで、この辺の設定がラストで生きていて、彰二の成長を読み取ることができます。
 終盤近くまでは彰二と杏子ちゃんの2人にヒッチハイカーが入れ替わり加わって行く道中です。常に偉大な兄彰一の背中を追いかけ続けていた彰二としては少なからず劣等感を抱えていたのだけれど、特に石崎さんとの絡みではその博識ぶりに舌を巻き、劣等感が露わになっている気もします。勉強ができるということと、世の中で役に立つ知識を持っているということは全く異なるのです。

 こんなに情けなく頼りない優等生の彰二だけれど、ラストではこの長旅での体験もあって明日に向けて力強い一歩を踏み出します。兄の人生と自分がすすむべき人生は違うのです。自分で切り開かないといけないのです。彰二ならできるのです。だって、ちょっと挑発的でわがままだけどあんなにキュートでやさしい杏子ちゃんがついているんだから。
 今まで落ち着いたあるいは静かな印象の作品が多かっただけに、こういう明るめのタッチの作品が橋本さんのイメージとは合わない予感もしていたのですが、全くそんなことはなく十分に楽しませてもらいました。
2007年2月16日読了





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Last updated  2007.02.19 13:28:53
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