これを材料として富士フイルムHDが上がる、と思う人は「計算」ができていないと思う。チャートやテクニカル指標でモメンタム投資する人はいいけれど、ファンダから考えたらこの銘柄はもうコロナ銘柄としては材料出尽くしで終わっていると思う。
先日出た四季報の春号によれば同社の2021年3月期予想売上は2.5兆円。これに137億円売上が乗っかることでの増益幅を考えると、「薬にもならない」ことは容易にわかる。むしろ大企業がゆえに、ほかの事業ポートフォリオの減益を考えると、利益に対するインパクトはあまりない。
むしろデンカ(4061)のほうが時価総額2000億円台と、中型株としてそこそこいいサイズの会社なので、アビガン相場をいじるのなら、こちらのほうが現実的だと思う。
思い出されるのは、ゴールドラッシュの時に一番値上がりしたのは金鉱株ではなく、その鉱山を掘るために従事する人たちの作業着を作るリーバイスだったということ。その連想で私は2011年3月の震災後に復興関連の建設株ではなく、ワークマンを買った。結局20倍以上でいったん売却した(今は買い戻してポジションはある)。
そのセオリーで考えれば、コロナ=感染症=新薬というのは、まさにゴールドラッシュの金鉱株であり、311の建設株ということになる。これを買うのは賢明ではないのだ。今回の富士フイルムHDは、相場の中で特に思惑で動く「バイオ銘柄」の範疇に入るので、無視するに限る。むしろ、いま買うのは、リーバイスやワークマンに該当する企業なのでは、と考えている。
人間は思い込みが過ぎたり、ある1点のものに囚われすぎると現実を見失う。恐怖に駆られればなおさら冷静な判断ができない。
私はコロナウイルスよりコロナ騒動の自粛圧力で経済が落ち込むことのほうが、損失がでかいし、どの人たちの生活にも深刻な影響を与えると思っている。自粛が長引けば、深刻な影響はもっと長くなると想像している。
健康は大切にするが、過度に防御はせず、免疫獲得のほうを志向するし、いちおう個人投資家のはしくれなので、お金を大切にすることも考えたい。
というわけで「自」らは「粛」々と相場に向き合って、まずは損失を少しずつ小さくすることを心掛けたい。やるならこっちの「自粛」ですね。
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