.:*・゜snow dew゚・*:.

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ゆきちゃん物語。



あたしはラピスの第一世界で毎日のように
『未使用アイウ、完アイウ募集』というオクチャを頭上にかかげ
未完のアイウールを手に、店みせの間を練り歩いていた。

時はさかのぼり、dukaがクロノス大陸に降りたって間もない頃、
ローリンの前で紅い丸いお花がついたような片手杖を持っている方を
見かけた。
まだ成長武器の名前も知らない、本当に最初の頃。
それ・・・なにですか?話しかけたあたしにたまみさんが
アイウールですと教えてくれた。

いつかあたしも、あの紅く輝くアイウールを手にしたい。
それが目標になった。
その頃のあたしには、どうすれば手にはいるかなど想像もつかない
代物だった。でも・・・・いつか・・・・

時は過ぎ、クロノス大陸に降りたって約半年が過ぎ、
ラピス第一世界で売り買いをするのが趣味・・・いあ習慣になっていた。

当時(いまもだけれど)アイウールは本当に数がなく
クロノストレードで出たとしてもオークションで成長中一番の高値が
ついていた。

一度完全体合成に失敗し、泉に沈めていたあたしは出来ることなら
完全体を購入したい・・・と思っていた。
無理を承知・・・でももしかしたら、と思い、オクチャに
『完アイウ』という文字を入れていたのだ。


それは6月の初め、いつものように仲良しの蒼さんと蘭ちゃんと
遊んでいた。第一世界のクロノス城の倉庫東側で、三人が連なり
でゅー:未完アイウ、蒼さん:完レイ、蘭ちゃん:完カーラを
持って徒歩で練り歩いていたのだ。
ぐるぐるぐるぐる・・・・・・楽しかったなぁ(* ^ー゚)ノ゚・*:.。. .。.:*・゜

そうして遊んでいたとき、内緒がはいった。
「もしかしてアイウール買いますとオクチャ出されていた方ですか?」
即座に返事を返し、話は続いた。
「失礼ですが、duka様は完アイウをお持ちですか?」
もちろん持っていない・・・そう答えると、
完全体アイウールを売ってくださると言うではないか。

良かったら見てみませんか?との申し出により、トレード画面で
アイウールLv46 エリートマスター STR クラススキル 未命名のものを確認。
これが・・・完全体。
胸は高鳴った。
当時完全体のアイウールが20G以上の時代。もちろんエリマスだと
もっと高値。

「INT、ベーシックスキルではないのですが、初めての成長としては
なかなかの補正だと思います。
ここ何日かこれを手放そうか手放すまいか考えていたのです。
そのとき、duka様が1さばでアイウ募集されていて。
今日、手放そうと決めたときにたまたま成長を持った3人が練り歩いて
いて、目立っていたので・・・・よく見るとduka様がいたのでこれも
運命だと思い内緒してみました。」

本当に泣きそうになりました。これ・・・夢じゃないよね?
「アイウールを何本も持っている廃人には売りたくないのです。
大切にしてくれるひとに・・
そうはいっても、ある程度のお値段はいりますが、duka様ができる
範囲で結構です」
と言ってくれて。
「20Gが最大でお支払いできる金額です」
そう答えました。

倉庫にあった魂コレクション、手に持っているアイウール、
精錬したての+10葡萄腕・・・・これらを売ればなんとか20Gは
用意できそうだと思いました。
全財産をかけても手に入れたい。必死でした。
金策期間は多めでも良いですし、無理だったら途中で延長しますよと
言ってくださったのだけれど、絶対に集めてみせる、そう思っていた。

それから一週間・・・
必死に金策をした。最後に売れ残ったのはジャドの魂。
ジャドの魂が供給過多のため値下がりしていたし、人気が低迷していて
なかなか売れなかった。ギリギリで売れたとき、本当に嬉しかった。

必死にかき集めた20コのインゴットを手に、いよいよ取引のときを
迎えた。
2006年6月25日。
めぼしいものを全て売ったあたしに担保などあるはずもなく
ありがたくも、担保なしの信用取引をさせて頂くこととなった。
しかも、一回目のときにアイウールを渡してくれて(´Д⊂グスン

最後のトレードのとき、確認ボタンを押そうとしたあたしに
彼が「一週間にこれだけ集めるのは大変だったでしょう。
このインゴット一つ一つに思い出がつまっているのでしょうね。
終わりはきれいにいきましょう。大切にしてくださいね」

そう言うと、確認ボタンを押して、またいつか会う日まで・・・と
言い残し、大陸をあとにされた。
アイウールの名前は、snow_dewと命名した。
絶都のギルドマスター:ゼンガーZさんに頂いた呼称、氷の結晶、
同じくゼンさんから頂いた呼び名、でゅー。
このふたつからイメージして付けた。
どちらもあたしにとって、本当にほんとうに大切な名前だからだ。


最後に。
ゆきちゃんを手にしたときからもうすぐ5ヶ月が経とうとしています。
この短い期間に一杯大切な思い出ができました。
そしてこれからも・・・・
めひさん。本当にありがとう。
この素敵な運命に・・・・

ゆきちゃんを大切にします。

2006年11月15日。duka。




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