華麗の空~本を楽しく読むブログ

レゾン・デートル




⇔⇔⇔   あとがき―筆者と影武者   ⇔⇔⇔

―― Je pense, donc je suis. ――






僕は、筆者の影武者だった。

いつから僕は、筆者になったのだろう。
どのくらい、筆者でいたことだろう。

今日で、終わりです。

もう、筆者のフリをする必要なんかない。

みんな、知っているのだから。
彼がいないコトを、知っているのだから。


僕は、自由になった。

さあ!手始めに何をしようか?



さあ、ナニヲシヨウカ…





気がつくと、ペンを握っていた。

僕は、筆者に手紙を書いた。

自分の心に、手紙を出した。



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上記"あとがき"は、原作では 祇園精舎の鐘 の詩の前に挿入したモノです。

「笑心旅行」の作者は筆者ではなく影武者であるコトを明かす。

執筆の過程で心敗れ、また立ち上がってゆく様。

それを詩にして結びとする。

そういう構成でした。

最終回を公開するにあたり、 華麗の空 としての"あとがき"も書きたかった。

それゆえ、今回はあとがきと詩を分けました。


華麗の空 的あとがき■
元々、筆者というのは ワンダーランド の作者です。
高校の友人らで作るメーリングリストに配信した「ワンダーランド」。
嬉しいコトに、好評でした。ファンと言ってくれる人もいました(^^

そちらが一区切りつき、今度は会社同期のメーリングリストに挑戦しました。

それが「笑心旅行」です。
ありがたいコトに、こちらも好評でした。

しかし、反応が無かったんです。

時間をかけて書いた、愛着のある話ばかりなので、どういう感想を持ったのカナ?
それをスゴク知りたかった。

会えば面白いと言ってくれるが、しかし配信後の返信は来ない。

おそらく、求め過ぎていたんでしょうね。

配信するのが苦痛になりました。

虚しさを感じるようになった。

自分で勝手に配信して、返信を期待し、そして凹んで…

このままじゃダメだと判断し、連載を終了しました。

その時の正直な気持ちが、「祇園精舎の鐘」です。

筆者とは、「常に明るく、どんな時にも周りに笑いをもたらす」存在。

究極の存在かもしれません。

そんな筆者に憧れ、追いかけた。それが影武者。

結果として、常に明るくとは行かず、落ちこんでしまった。


フト、 山際淳司さん の言葉を思い出しました。

「無いものを数えるより、あるモノを数えよう。」

淳司さんは癌で亡くなりました。

入院して闘病生活を続けるも、死は避けられないと知っていた。

看病する奥様も、別れが確実に近づいている事を感じている。

その悲しみに涙する奥様に、淳司さんが答えた言葉。

「無いものを数えるより、あるモノを数えよう。」

手に入らないモノを数えちゃいけないよ。

今まで家族ミンナで過ごした思い出を大切にし、前を向いて生きて行きなさい。


人生で困った時、いつも山際淳司さんの言葉を思い出す。

あれから数年が経ち、楽天で日記を書くコトになった。

挫折した影武者は、筆者としての歩みを進めることにした。

今度の対象は、大袈裟にいえば世界。

顔も名前も知らないネットの世界。

好きで始める事だから、着実に丁寧にやっていこう。

まず足場を固め、少し落ち着いてから第一陣、「ワンダーランド」。

そして漸く、「笑心旅行」。

幸運なコトに、多くのコメントを頂いています。

少しずつ、交流が広がっています。

本当に嬉しい。

この気持ちを伝えたくて、日記版あとがきを書くことにしました。


「笑心旅行」シリーズ、ご愛読ありがとうございました。

今後とも、 華麗の空 をヨロシクお願いします。


最後に、影武者が筆者に宛てた手紙―「祇園精舎の鐘」。
その返信を掲載して、幕を閉じましょう。






――返事が届いた――




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興味は光である。
さえぎれば見えず。
集めれば、輝く。

      ―筆者


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