おもいつくまま きのむくまま(経済指標グラフからみえるもの)

おもいつくまま きのむくまま(経済指標グラフからみえるもの)

2010年02月05日
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 ちなみにフリート販売とは、一定期間後に買戻す特約を付けてレンタカー業者等へ売る販売方法。当然、買戻し価格は中古車市場価格を上回るので、買戻し時に損失が発生する。もし、フリート販売が継続して拡大できるならば、損失を先送りすることが可能になる。実際は原価割れ販売でもフリート販売なら赤字か確定するの半年~1年先。この時、買取台数より多くの台数をフリート販売で捌ければ決算書上は黒字となり、実際は赤字なのに黒字企業を装うことができる。経営不振時にこれに手を出すとなかなか抜けることが出来なくなる麻薬のような販売方法。

フォードと現代のホントの利益は決算表よりは少ないのかもしれない。
UPDATE2: 1月の米自動車販売、フォードとGMがトヨタ<7203.T>抜く (2010年 02月 3日 11:44 JST ロイター)

 米新車販売台数の推移をグラフ化すると下図のようになる。
20100205_米新車販売.jpg

 総販売台数は減少局面、直近減少。対前年同月比は上昇基調、直近下降。自動車販売は今後も緩やかな拡大が予想される。雇用環境がなかなか好転せず個人信用力の改善が遅れているため販売台数の急増は期待できないが、人口増と買替え需要で底堅い販売が予想される。

 トヨタのリコール問題で米国車メーカに有利な状況が今後は継続すると思われる。しかし、市場からトヨタHVを排除されたなら、GMが後を埋めることができるかと言うと相当に難しそう。今年発売される予定のGM『ボルト』
では価格から考えて『プリウス』の変わりは出来ない。個人的には、EV・PHV市場を担う普及車種をトヨタ以外のメーカが投入出来るとはとうてい思えず、米国議会のトヨタリコール問題への対応は新たに掘り起こしたHV需要を摘み取りことになりかねない。下手をすれば自動車市場自身を縮小させかねない。

 販売実績の12ヵ月移動平均すると87.2万台。年間販売台数は1,047.1万台。対前年同期比6.3%増から年間販売台数を換算すると前年が1,043.0万台だから年間販売台数は1,108.8万台。今年の米国自動車販売台数は1080万-1180万台程度になりそうである

 2007年末の米国自動車保有台数は25,121.0万台、2009年間販売台数は1,049.5万台。買換平均年数は24.1年で耐用年数オーバ。米国自動車保有台数は減少していると思われ、ガソリン需要に下押し圧力が発生している。

 買換平均年数が15年で年間販売台数が1,108.6万台なら適正な米国自動車保有台数は16,629.9万台、在庫過剰で中古車販売価格が現状を維持出来る状況にはない。フリート販売に頼る米ビック3は近い将来、再破たんの危機に陥るかもしれない。






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最終更新日  2010年02月05日 20時51分25秒
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