性格に悪影響を残さない


■ 子供の性格に影響を残さない育て方 ■ 

~ここでは、ママが実際に参考にしている本をチョット抜粋して、みなさんに紹介します。~

★性格はこうしてつくられる★
 子供の性格は一般的に、「遺伝子的資質」「さまざまな環境的要因」の2つが相互に影響してつくられていく、と考えられています。前者の遺伝的資質とは、たとえば「この子の神経質なところは、お父さん(お母さん)にそっくりだ」といったことで、持って生まれた先天的気質が子供の性格に影響することは確かです。
 しかし、遺伝だけで子供の性格が決まってしまうわけではありません。
子供の性格に遺伝以上に大きな影響を与えるのが、環境的要因です。これには1・両親の育て方をはじめ、2・TV・マンガ本などのマスメディア、3・TVゲームなどの子供の”遊びの質”、4・友達との関係、5・受験戦争といった社会の風潮などが含まれます。その中でも、最も大きな影響を与えるのが1の両親の養育態度です。”子供その後の人生に及ぼす影響”という点から考えると、よい意味でも、悪い意味でも、これが最も大きな要因と言っていいでしょう。


★どんな行為が悪影響?★
 たとえば夫婦の不仲などのために親が子に愛情を感じなくなり、赤ちゃんが親から愛を与えられない場合、その子には人生そのものに対する信頼感がはぐくまれず、後に深刻な精神疾患や凶悪犯罪につながりやすいと言われています。
 また、逆に親が子を溺愛し、子供と心理的に癒着してしまうと、子供の自立心を損なって、後の引きこもりや登校拒否の遠因となることが多いようです。
 さらにまた、一見受験戦争や友達といった”まわりの環境”が子供に与えた悪影響のように思えても、実は、それらに関する親の態度が子供に強く影響しているということがよくあります。たとえば、行きすぎた受験勉強から精神疾患になった子供と会ってみると、実は勉強そのものというより、よい成績を求める親の愛情を失いたくなかったり、あるいは、勉強していないと怒る親に対する恐怖心から、精神的においつめられていたりするのです。

【Point1】あふれんばかりの愛情をそそいで!
 最初に、最も基本的なことを2つとりあげます。
 「子供は可愛いし、愛しているのだけど、甘やかしてはいけないように思うのですが、どうすればいいでしょう?」
 そんなお母さんに申し上げたいのは、”愛情を注ぐ”のと”甘やかし”は違う、ということです。あらゆる人間にとってお母さんからの愛情を受けることは、”生きる原動力”を与えられることになります。この力を与えられないと、将来辛いとき、くじけそうな時にふんばりのきかない人間になってしまいます。まずは、思いきり愛し、抱きしめ、一緒に遊んでください。
 共働きで忙しいお母さんもいるでしょう。そんな方は、週に1回1~2時間でいいので、兄弟や他の子と一緒ではなく”お母さんと2人きり”で思いきり遊ぶ時間をつくってください。

【Point2】お母さん自身が自身をもち、安定した気持ちで毎日を送る!
 お母さん自身が自身を取り戻し、心理的に安定してくると、お子さんも心理的に安定してきて、いつの間にか問題が解消されていく、ということです。別の言い方をすれば、お母さんが自身をなくしたり、夫婦ゲンカとか、仕事がうまくいかなくなった理由で心理的に不安定になってくると、お子さんは心の問題を起こしやすくなるのです。
 もちろん、子供の生命にかかわるような問題に関しては細心の注意を払う必要があります。けれど、それ以外のささいな問題に関しては、気にしすぎず、”なんとかなるさ”くらいの気持ちでいたほうが、お子さんは心理的に安定し育つことができます。
 もちろん子育ては大変な仕事ですから、お父さんに愚痴の聞き相手になってもらうなど、協力を得ることも大切です。子育ての基本は夫婦関係です。

【Point3】早期教育そのものは悪くありません。問題なのは”母子の早期教育的雰囲気”です!
 早期教育そのものに問題はありません。子供の知的発達が促されるのですから、確かにメリットはあります。むしろ、カウンセリングの場で感じるのは、お母さんが熱心になるすぎるあまり、お子さんが心理的に追い詰められてしまうことです。
 子供にとって母親は大切な存在ですから、子供は母親が”何をしてもらいたがっているか”その気持ちを敏感に察し、期待を先取りします。そしてそれに応えようと頑張り続けるのですが、そんな親の期待どおりに育った”良い子””優等生”が思春期に入り、中学生になる頃から家庭内暴力や登校拒否などをして”問題児”に転じるケースがよくあります。

【Point4】手のかからない”良い子”にはご用心!反抗には大きな意味があります。
 つまり問題は、早期教育をするかどうか、塾やおけいこごとに行かせるかどうか、ではありません。塾に行かせないと遅れを取るようで心配でならず、そうすることでお母さんが安定した気持ちでいられるならば、塾に通わせた方がいいのです。
 問題なのは、勉強面でも性格やしつけの面でも、親の方が必死になりすぎ、子供の気持ちを無視して”親の期待どおり”に育てようとすることです。
 ”親の期待どおり”に育った子は、確かに”良い子”ですし、手もかかりません。しかし、人生を生きていく上で必要な”自分”が育ちません。”自分がない”人間になるのです。
 最近は、思春期になっても親に”反抗しない子”が増えていますが、後に大きな問題を起こすのは、きまってそんな子です。親への適度な反抗は、子供にとって”自分づくり”をする上で大きな意味があるのです。

【Point5】子供に”自分の気持ち”を表現させ、それに応えてあげる!
 ではどうすればいいかと言うと、子供を親の気持ちにしたがわせるのではなく、子供自身の気持ちを表現させてあげるのです。
 これは簡単なようで意外と忍耐がいります。たとえば、パン屋さんに行って、親の方から「これにしようか」と言うのではなく、たとえ時間がかかっても、子供が自分で「これにする」と選ぶのを待ってあげるのです。そんな小さなことの積み重ねが、子供の”自分づくり”の役に立ちます。
 またこれは、決して”わがまま”に育てることではありません。たとえば、友達とおもちゃの取り合いでケンカをしても、頭ごなしで叱りつけるのではなく、「どうすれば、ちゃんと仲よくできるかな?」と問いかけて、子供自身に考えさせ、それができたら「よく頑張ったね。ありがとう。」と認めてあげるのです。
 細かなことでも、子供の頑張りを認めてあげるのが大切です。

【Point6】TVやテレビゲーム、マンガ本などは内容のチェックが必要!
 ある調査によれば、マンガ本を読む子供は字や言葉を覚えるのが速いそうです。同様にテレビゲームも知的発達に役に立つようですし、頻繁すぎなければ悪い影響は与えないはずです。つまり、マンガ本もテレビゲームも内容次第では悪影響はないと思われます。
 ただ、気になるのは、欧米と違い日本では、かなり劣悪な内容のものが容易に子供の目に触れてしまうことです。7年前の神戸の事件を持ち出すまでもなく、残酷なホラー映画などが悪影響を及ぼすのは当然です。
 また、バラエティー番組で、いわゆる”ボケ役”のタレント叩いたりからかったりしている場面がありますが、これを親子で一緒に楽しんでいると、”弱いものいじめは楽しい”という感情を育む恐れがあります。そんな場面は親として、きちんと批判する必要があります。


【Point7】友達との関係は”人間関係の力”のトレーニング場です!
 ”悪いお友達とはつきあわせない”というお母さんがいます。確かに特別なケースではそれが必要なこともあるでしょう。
 しかし、テレビゲームの普及や塾やおけいこごとなどで、外で友達と遊ぶ時間が少なくなってきた今、友達との関係は、子供にとって”人間関係の力”を育む貴重な機会です。
 人との関係の中で、自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちをわかってあげたりする力は、お子さんがこれから生きていく上で最も必要になる”生きる力”です。この力を身につける機会を親が奪ってしまってはいけません。友達とのチョットしたケンカやトラブルでは、手出し口出ししすぎないことです。
 ただし、何かあったら子供の方から言える雰囲気をつくってあげておいて、どうすればいいのかを一緒に考えてあげるのが必要です。
いい子育ての基本は、 親の”忍耐”と”見守る姿勢” です。




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