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※少し、追記しました(2023.8.4)このところ、腹膜偽粘液腫の患者さんのお話を書くことが増えてきています。先日のnaonaoさんの訃報や、あやちゃんママの現状を知った同じ病の患者さんの中には、不安を抱えておられる方もおられるのではないでしょうか。米村先生とお話する機会がある都度、腹膜偽粘液腫の話をしています。その時の話を、少し書きますね。米村先生ご自身が持つデータでは、腹膜偽粘液腫の患者症例は2000例を超えています。その中で、治ったとおぼしき患者さんはざくっとですが、500例。完治と言い切れないのは、この基準が現状、無いこともありますが、稀とは言え、術後18年という時間を経て、再発、瘻孔の出現という症例もあるからだそうです。癌は無再発で5年生存を成すと完治と一般的には言われていますが、この病気は、術後5年、10年、15年~の間に、再発を繰り返すこともあり、単純に線が引けないという現実もあるようです。瘻孔 に苦しむ患者さんは、決して多くはなくて、現時点では5~6人という人数のようですが、この瘻孔の出現は、術後5年以上経ってから起こることが多いので、長らくの経過観察が必要となります。この 瘻孔 が出現するという現象は、その昔は、わかりませんでした。逆に言うと、長らくこの病に携わることができた医療関係者でしか、わからなかった現象です。長らく携わるというのは、治療が上手くいったということでもあります。海外では、粘液を溶かす薬も存在していて、もうじき、ヨーロッパでは治験が開始されるようです。オーストラリアの医師が開発した薬だそうで、日本でも使えないかと、開発した医師に直接、米村先生は打診したようですが、これには条件があって、国の了承を得ること。これが難航しています。また、ヨーロッパでは移植治療が行われた例もあるそうです。中には5臓器の移植例もあるとか。5つもの臓器の移植なんて、想像もつきません。ただ、移植してもなお、再発してしまうことも珍しくないようですが。海外では、現状の日本では行えていない治療も行われているようです。術後、再発せずに普通に元気にされている患者さん、沢山いますから、気に病むことなく、日常をお過ごしくださいね。これは私が直接、知る限りではありますが、術後、元気に過ごしておられる患者さんには、共通している点があります。それはですね、病気発覚後や手術の前後、術後しばらくの間、大騒ぎする方です私、しつこいくらい、疲れるくらい、大丈夫、安心してを繰り返しました。私的に、手こずった方は、皆さん、今、元気、元気なんですよねこれ、不思議です相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください癌 の診断がおりた方からの相談に応じさせて頂いております沢山の方とメールの交流がございます必ず、HN等ではなくお名前の明記をお願い致します目が難儀しております、恐れ入りますが、電話番号の明記もお願いしますこちらから、電話させて頂きます尚、患者さんのブログのご紹介はしておりませんのであしからずですお返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2023年08月02日
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最近、米村先生とよく話題に出るのがストマのパウチ代の話です。ストマって通常は、イレ(回腸)、コロ(結腸)、ウロ(尿路)の3種類です。ストマが造設されると、即、必要になるのがパウチと呼ばれる便や尿を溜める袋です。これ、物により値段が違いますけど、600円~というところでしょうか。障碍者手帳が交付されると、給付券という名の補助が出ますが、申請して交付されるまで、1~2か月かかり、その間は実費負担です。入院中は、病院が患者さんの同意を得て注文となります。10枚単位での注文になり、更に、皮膚の保護剤、剥離剤、皮膚の洗浄剤等なども必要となりますので、看護師さんに 注文して良いですか?って聞かれる都度、万札が飛びます。嫌ですとか、ダメですって言う訳にもいきませんからね。お願いしますって言うしかないんですけど。母が膀胱がんでウロストマになった時、入院中は、夜間用の尿バックは、健康保険の中に含まれましたが、退院後は、自宅で必要になるので夜間用バックも注文。20枚1セットになっていて、12000円だったと記憶しています。これも、実費です。ストマになると、早々に、健康保険が効かない消耗品の数々が必要になります。障碍者手帳が交付されると、給付券という名の補助金が出ます。人工肛門の場合、月8800円母のように、尿路ストマの場合は月11000円。 ※2021年時の話です半年分、まとめて給付となります。お金が給付される訳でなく、こういった品々を扱う会社が市町村に請求して、患者の頭を飛び越えて支払いがなされます。この給付金額を超えると、実費負担です。通常であれば、少し足が出る・・くらいでしょうか。十分賄える額ではありませんが、かなり助かる額ではあります。うちの母の場合、結局短期間だったので費用で困った事はありませんでしたが、長期続いたとしたら、市町村から出る、1年で3万円の補助金制度がありましたので、これでかなり楽だったと思います。障碍者手帳が交付された人が自宅で過ごす場合、この額が支給されました。ですが、偽粘液種の患者さんのように、本来のストマの他に、ろう孔 が空いて、そこにもパウチが必要となると、到底、この額では足りません。大足が出まくります。癌保険に入っていたとしても、癌の診断時にまとまった金額が出ることもありますが、心底必要になった頃には、医療保険もこの助けにはなりません。パウチの本来の必要性から逸脱した使用方法なので、想定外。健康保険も、医療保険も障碍者手帳も、どこもこの費用の手助けにはならないんです。毎月、相当額が必要なので米村先生がよく言われるんです。 あれ、なんとかならんのかなぁ ・・って。切実なんですよ。。。 相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください癌 の診断がおりた方からの相談に応じさせて頂いております沢山の方とメールの交流がございます必ず、HN等ではなくお名前の明記をお願い致します目が難儀しております、恐れ入りますが、電話番号の明記もお願いしますこちらから、電話させて頂きます尚、患者さんのブログのご紹介はしておりませんのであしからずですお返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2023年04月16日
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何年か前、ここでBRAF遺伝子陽性の癌は手強い、強敵の癌だと書いたことがあります。ですが現在は違っています。新しい抗癌剤が出来たからで、これが、実に良く効くようです。この薬が出てくる前の治療成績は正直言って、惨憺たるものでした。米村先生も、頭を抱えるほど。何をしても、結果が出ない。実際、何年か前に、BRSF遺伝子陽性の女性の大腸癌の患者さんが、米村先生のセカンドオピニオンを受けに来ましたが、この患者さんに米村先生は、当時、治験を行っている病院を紹介するに留まりました。 この患者さん、その治験を行っている病院に出向いたのですが、治験って幾つも条件をクリアせねばならず、残念ながら、この患者さん、条件をクリアできず対象外になってしまいました。手がない状況になり、その後、しばらくして亡くなりました。その後も、BRAF陽性の男性の大腸癌の患者さんが来られました。腸閉塞を起こしていたこの患者さん、どこに行っても治療をしてくれないと泣きつかれ、治療を引き受けてはみたのですが、この頃は、まだ新薬がなく、残念な結果に。ほんの一時、食べることができたのが、せめてもの救いでしたけど。あれから時は流れ。。。今は、BRAF遺伝子陽性の患者さんに対して、 アービタックス ビラクトビ メクトビこの組み合わせで、治療を行ったところ、実に良い結果が出ています。先だっても、この治療を受ける前までは腫瘍マーカーが100の単位で上昇を続けていたのに、治療を開始したら下がり始め、100をきるようになった患者さんがいます。ビラクトビ これ、BRSF阻害薬なんですけど、これが、凄いと米村先生が言うとりました。 でも、この薬の単剤だけでは、逆に腫瘍が大きくなることもあるようで、併用する薬剤が必要のようです。 まだ保険適用となってから、2年なので、手探り状態ではありますが、かなりイイ感じになってます。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください癌 の診断がおりた方からの相談に応じさせて頂いております沢山の方とメールの交流がございます必ず、HN等ではなくお名前の明記をお願い致します目が難儀しております、恐れ入りますが、電話番号の明記もお願いしますこちらから、電話させて頂きます尚、患者さんのブログのご紹介はしておりませんのであしからずですお返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2022年10月28日
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先日、手術の傷口がぱっくり開いてしまうというアクシデントを書きました。これってどーゆーこと想像すると恐ろしいって方がいるかもなので、ちょっと補足しておきます。以前にも書いたような気もしますが。。。私の母の実話をもとにね。母は膀胱がんで、膀胱全摘の手術を受けました。80歳で、糖尿病の持病ありです。手術の傷は、おへその少し上からおへそを外れて、下へ15cm前後というところでした。術後2週間で退院の話がでた途端、傷口がぱっくりです。まぁ、ぱっくり という言葉が見事に一致する感じでした。深さは、3~4mm ぐらいだったかな。キズの真ん中、1cm程度を残し、剥がれちゃいました。皮膚と、筋肉、脂肪層なので、お腹の中が見えてしまう訳ではなく、また、血管もない箇所なので、出血もありません。更に、これが痛みも全くない。見た目は、痛々しいんですけどね。本人、ケロッとしてます。こういう場合、直ぐに縫た方がって私などは思ってしまいますが、これがですね、そうもいかないようです。と言うのも、剥がれた筋肉層や脂肪層のあたりから、新たな肉芽ができてきてくっつこうとするのが人間の体の仕組み。だから、皮膚を縫い合わせてもその下が膨らんできちゃうんですね。なので、傷口をぴったり塞ぎ、肉芽がでてきて、くっつくのを待つ。この時、浸出液というのがじわじわと出てくるのですが、これが、くっつくのを邪魔したりするので、母の場合、皮膚科の先生がお出ましになって下さり、「パック療法」を試みてくれました。傷口をサランラップみたいなもので、しっかり塞ぎ、中から出てくる浸出液を吸い取る機械を付けたんです。健康保険が適用されますが、保険適用期間は2週間だったかな。期間限定の治療です。機械は充電池池が内臓されているので、重いバッテリーを肩にかつげば、出歩くことも可能です。糖尿病の持病があったり、栄養状態が不良だったりすると、術後、こんなアクシデントが起こることもあるんですねぇ。でも、案ずるなかれ闘病尿の持病がある80歳のお祖母ちゃんでも、このキズ、すっかり綺麗に塞がりましたから。ちなみに、母は高齢でもあり、持病もありで、パック療法で治しましたけど、「ひろりんさん、かみぃ~」 の患者さんは、まだお若いし持病もないし、パック療法などせず、治りました持病って、いざって時に大きなリスクになってしまいます。あと、太りすぎ、痩せすぎもダメですよ。つい先日、米村先生が言ってました。 BMI値が高い患者の手術は、 ハイリスクなんや。 麻酔で死ぬこともある。 術後合併症の確率も、グンと上がる。 BMI値は、30以下にせんといかん。 かと言って痩せすぎでも、 手術できなかった例もある。常日頃の体調管理の大切さを感じました。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、HN等ではなくお名前の明記をお願い致します目が難儀しております、恐れ入りますが、電話番号の明記もお願いしますこちらから、電話させて頂きます尚、患者さんのブログのご紹介はしておりませんのであしからずです お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2022年03月09日
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先日、米村先生とは無縁のある胃癌患者さんのご家族から聞いた話を、まんま、米村先生に話した時のこと。 HIPEC は効くんですって、頭から湯気を出しているんじゃないかって思うような勢いで言われましたので、この言葉を題目にしてみました。どんな話をしたのかと言うとですね。。。このある患者さんが、これまた知り合いの患者さんから、 私の主治医がね、 温熱療法(HIPEC)は やってみたけど、 あんまり効かなかったって 言ってたよそう聞いたんだそうです。この話を鵜呑みにしたので、温熱療法の選択は頭の片隅から完全に消えたようです。はぁ、そんな話をされているのね、あの病院の先生って。で、この話をまんまご本人、米村先生にお話したら、頭から湯気・・・となったんです。温熱療法と言っても米村先生がなされるものは、ハイパーサーミアとは別物ですが、ハイパーサーミア学会というものが存在していて、これに米村先生も参加されています。https://jstm37.g-series.jp/event/今はリモートでの学会ですが、ここで、つい先日 播種に対するCRSとHIPECの効果と言う題目で米村先生は発表をされています。1000例を超える症例の中で、胃癌・腹膜播種の5年生存率は7%とこれまでの実績を公表されています。効かない と言われた医師がどれくらいの症例結果でお話しされたのかはわかりませんが、そう結論付けて良いほどの症例数とはどうしても思えないんですよね。誰にも彼にも効く治療法は残念ながら癌治療には存在しません。なおかつ、胃癌・腹膜播種となれば、どれを見ても、目を覆いたくなるほどのデータばかりが溢れかえっていいる実情。そんな中で、腹膜切除の手術 + HIPEC この効果は、相当、頑張っている部類に入ると思うんだけどなぁ。※会員登録をしないと学会で発表した論文の内容は見えません医学の学会というのは、どの学会もそうですけど、一般の方も見ることはできますが、全て有料となっています相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2020年09月25日
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ご心配をおかけしておりましたが、母の術後は、驚くほど順調です。80歳の年齢に加え、糖尿病の持病もありながら、翌日には病棟に戻り、今は毎日、歩くリハビリの日々です。感染症やら、合併症、傷の治りの遅れ等々、何かしらのトラブルは起きるだろうと半ば覚悟し、心配していましたけど、な~んもおきてなく。。。正直、驚いてます。なもので、日々、メールに電話に、活動はしっかり通常モードになっておりますご迷惑をおかけしました。今は、私もしっかり1癌患者家族です。父の時と、今は2度目ですけどね。このところ、コロナウィルスの影響なのか3月あたりから、体調に異変を感じる方が増えてきたように感じています。外出を控え、自粛生活が呼びかけられ、県をまたぐ移動の事実上の禁止。皆さん、まじめに取り組んでこられ、その結果、治療の中断を選択する方、家にこもりっきりになる方、少しずつ増えてきていました。かくいう私の母も、2か月に1度の血液検査、尿検査の数値が3月の終わり頃から急激におかしくなってました。感染を恐れるあまり、他人様に迷惑をかけないようにするあまり、精神的な負担は、ご自身で感じるより大きいような気がしています。その負担が、病においうちをかけてしまうことも。今は仕方ない・・そう言ってしまえば、それまでですけど、実際、治療を中断して間もなく、再発が判明した患者さんもいますし、化学療法に通院する頻度を減らさねばならない病院事情もあって、思うように効果が出ていない患者さんもいます。家に引きこもる生活が、精神衛生上、良い訳はなく、なんとなしに体調不良を訴える患者さんもいますし、入院を余儀なくされている患者さんは、家族との面会もままならず、孤軍奮闘せねばならなくて、本当につらい思いをされています。不急の手術は延期されていますし、病院は支出は増え、収入は激減の大赤字。はっきりと悪循環が出てきました。そうそう、また日程が近くなりましたら、改めて告知しますけど、米村先生のテレビご出演の日程がほぼ、決まりました。7月の予定でしたがコロナの影響で撮影が遅れたようで、8月2日(日)フジテレビ20時~22時3人の医師が紹介される医療特番です相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2020年07月10日
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このところ、どこを見てもどこを向いても、コロナの話題ばかりですね。癌治療がここの本題なのですけども、今は、やはりコロナの話題は避けられず・・・しばらくはコロナの影響の話も含めてのぉ、 「スキルス胃癌サポートブログ」になりそうですが、お付き合い下さいませ。ついこの間、米村先生が 僕らはプロやから、 コロナに感染するわけにはいかんのですと、恰好イイ台詞を言うておられましたが、私からすれば、 あのねぇ・・・ アタシは2月の下旬には 言うてましたよね、くどくどと・・・ この感染症の怖さとか、 危機感とか・・・と言いたいところでしたが、そこはそれ、ぐっと堪え・・・・・はせず、まんま言いましたそして、命に関わる患者さんが沢山いるのですから、くれぐれも注意して下さいと、改めて申しました。怖いのは、感染していても気づかないことで、慶応大病院や、神戸市民病院ではランダムに検査したら、発熱外来以外の患者の3~6%がコロナウィルス陽性だったとの報告が。骨折で運ばれてきた患者さんが、実はコロナウィルスに感染していたとか交通事故で運ばれてきた患者さんがコロナウィルスに感染していたとか、こんな実話が幾つも出てくると、人を見たらコロナと思え!みたいな構えが必要になってしまいます。なので、手術前にはすべての患者さんに胸部CTを撮っています。肺炎の症状しか確認できませんけど、ガラス影と呼ばれる、特殊な影ができると言われていますから、判断材料の一つとして。今は、患者さん側も、医療従事者側も防衛策をとりながらの癌治療です。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2020年05月09日
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更新がつい滞りがちですみません。このところ、何度にもわけて書くことが多く、何日もかかってしまって・・・時間が経つと、書き直さねばならない個所もでてきてしまい、更に、時間を要してしまう・・・そんな感じです。おいそれと病院に行けないってこともあってか、交流のある患者さんや、そのご家族からはいつも通りにメールは届いていて、ちゃんと、活動はやってますよしかし。。。予想していたとは言え、やっぱり緊急事態宣言の期間が延長となりましたね。そうですよね、5月6日で終わる要素なんてありませんもんね。私も2月から自粛生活をしています。生活用品の買い物くらいで、どっこも行ってません。まだ続くのか・・・って思うと気が滅入いりますが、今、まさに戦っている医療現場の方々を思えば、そんなこと言っていられません。まさに戦場ですもんね、感染症の医療現場は。数日前、テレビで虎ノ門病院で癌治療をしている医師がコメントしていました。 「癌治療は延期できる人は延期して・・・」・・と。更に、昨日もNHKで癌治療にあたる医師が、癌治療による免疫力の低下を心配しての治療の中断は、自己判断をせず医師と相談してと言ってました。どちらもコロナウィルスに感染することを考慮しての言葉です。これは米村先生も同様のことを言ってました。ですが、米村先生のもとに通ってくる患者さんは、癌患者さんの中でも、ほぼほぼ皆さんがステージ4です。ステージ4の癌治療に、どこまで余裕があるのか、実のところ、わかららないんです。治療を休んでも大丈夫なんてデータ、存在していませんからね。だから、「自己判断はせず医師と相談して」って言っていた医師だって、実のところ、相談されたところで明確な答えはないはずです。抗癌剤治療には、骨髄抑制という機能が備わっているものが多いです。癌は血液中の糖分を栄養にしていますから、その栄養を減らせば、癌はやせ衰えていく。。いわば、兵糧攻め 的な機能です。骨髄抑制 が入れば、血液の成分全てが、減少傾向になり、免疫の要である白血球まで減少してしまいます。ばい菌や、ウィルスやらの外敵がたっくさんいるのに、これらと戦うこちらの武器はあれ、たったこれだけってなってしまうんです。癌治療にあたる医師達はこれを心配しているんです。心配だから、治療はお休みにしましょ・・・ってなればなったで、これまた癌患者さんにとってはリスクなので、この兼ね合いがすごく難しい。今は癌治療に当たっている医師はすべからく、皆さん、悩んでいると思います。患者さんご本人も、今ほど、治療の選択が難しい時期もないと思います。ちなみに。。。現時点での米村先生の治療体制ですが、 何も変わってませんよ 外来も、キャンセルもあるけど、 ごく僅かです 殆どの患者さんがこんな時期やのに 遠くから来てますわ それだけ、コロナより癌の方怖いんやろなぁ って言うておられました。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2020年05月04日
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このところ、毎日、テレビではコロナのニュースですね。3月に入って早々、医療崩壊 は目前だな・・って私は思っていて、手術日が早期に決まる患者さんで、迷う方には、 今後、医療の現場はどうなるかわかりません 癌の手術なんて、できなくなったり、 後回しになったりする時は、 目前に迫っていると私は思っていて、 だから、手術できるなら今、やった方が・・・って言ってたんですけど、医療の現場ではリアルになってきているように思います。癌だって、命に関わる大変な病気ですが、今は、コロナウィルスの方が重要視されているのは事実だと思うんです。現時点では、大阪の病院の体制に変わりはなくて、できていますけどね。今は本当に医師も看護師さんも大変で、どの現場にいても、命がけ。家に帰れば、真っ先にお風呂場に行って服は全部脱いで、即、洗濯機へ。体も髪も洗ってからじゃないと、子供に接することができないって聞きました。こんな若い女性の医療関係者は、もし、感染してしまっても、効果が評価されつつあるアビガンは副作用の為、使えません。本当に大変です。緊急事態宣言も、全国に出されるようなので、今後は、大阪の病院の患者だから ってこと、減ってくれるんじゃないかと期待していますが、今は、どこの医療機関も患者の数を減らしたいのが本当のところでしょう。くれぐれも、他県から来られる患者さん方、地元の病院での受け入れ体制の確認、お願いします。ストマで地元病院にお世話になる方、尿管ステントの交換でお世話になる方、術後、ならびに術前化学療法でお世話になる方、急な体調変化の際、お世話になる方、定期的な栄養の点滴でお世話になる方、いろんなケースがありますからね。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。きんk
2020年04月18日
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緊急事態宣言が出たので、米村先生に電話を入れ、 「何か体制に変わりはありますか」と質問したところ、 何も変わってないです これまで通りですとの返答。(これも現時点での状況で、今後、変わることがあるかもしれません)私のもとには、色々の県の患者さんからそれぞれの地元情報が届いているので、この県ではこう、あの県ではこう。。。と、現状をお耳に入れたところどうも、ピンときておられないご様子。相当、驚かれてましたよ。大阪もここ神奈川も緊急事態宣言の土地ですが、実際、中にいるとですね、他県の方から聞く話と、現地の感覚のズレを感じます。どうも、米村先生もそんな感じ。患者さん方は、いくつものリスクを天秤にかけねばならない状況となってしまいました。 相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2020年04月10日
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私が住む、ここ神奈川県も緊急事態宣言がでました。ついにというより、私的には、やっと。。。です。以前から、自粛は心がけていましたけど、これからはさらにって感じでしょうか。日用品の買い物には、これまで通り行けますし、散歩の外出も許されています。なんせ、初めてのことですし、どれだけの規制がかかるのか、現状、把握しきれていませんが、米村先生の本拠地である大阪も緊急事態宣言となりまして、他県からの患者さんが大多数を占めることもあり、何人かの患者さんからご相談、並びにご報告を頂いています。現時点で私のもとに届いている状況をお知らせしておきます。ある県の患者さんからは、大阪へ出向くことにより、職場に事前に報告が必要だそうで、帰ってから2週間、自宅待機だそうです。ですので、2週間家でこもる準備をしてから外来に出向くことになりました。また、ある県の患者さんは、地元の病院でもフォローを受けているのですが、先日の大阪外来を終えて出向くと、前回来院した時と、ガラリと変わっていたそうで、玄関で体温測定があったり、味覚障害や嗅覚障害の確認がなされたり、2週間以内に他県に出向いた患者さんは、別の場所で看護師さんの問診を受け、それをバスしないと、地元のフォローしてくれている医師の診察を受けられないのだとか。そんな報告を頂いています。ですので、地元の病院でフォローを受けている患者さんは、地元病院での対応を確認してください。ご質問があれば、メールにてお願いします。また情報が入りましたら、お知らせします。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2020年04月08日
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米村先生がよくいう言葉に もっと早い段階で来てくれればなぁ。。。というのがあります。ホント、このセリフ、耳にタコですよ。よく仰いますからねぇ。。。腹膜播種 って診断を受けると、手術不能って言われます。原発巣だけは切除するけど、腹膜の癌はそのままで、あとは抗癌剤治療って流れもあります。昨今の抗癌剤治療の治療成績は目覚ましいものがあって、腫瘍が劇的に縮小したり、画像上、消えてしまったり、更に、副作用でダウンする日があっても、復活し、日常生活を問題なく過ごせれば、もう満足って患者さん、多いです。でも、それもつかの間。。。癌細胞は、抗癌剤に対する抵抗を強め、また目覚めてしまう、暴れだしてしまう。それから米村先生のもとへやってくる患者さんのなんと多いことか。。。そして米村先生はつぶやくんです。 もっと早い段階で来てくれればなぁ。。。癌は早期発見、早期治療がカギだと言われて久しいです。早い段階で来てくれれば、可能性はさらに上がります。下がってから来ても、できることは限られてしまうし、期待値も低くなってしまいます。抗癌剤治療で効果がでたら、手術のチャンスだと思って、新たな可能性と向き合い、熟考し、検討してみてください。あの時、行っていたら・・・なんて思わないように。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2020年03月13日
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先日、テレビドラマ アライブ13日放送分の感想を少しばかり書きました。腫瘍内科の医師の 腹膜播種だと手術する意味はあまりありませんよね のセリフはどうにも納得がいきませんが、これが、今の医療の現実なのは事実です。そりゃね、もしかしたらね、将来的にはね、薬で癌が治る時代がくるかもしれません。本当にくるかも。でも治るための薬なら、個々に合わせた、遺伝子レベルでのオーダーが必要になるでしょう。実際、白血病の3千万円の薬、キメイラは個々のオーダーです。だから、高い。どんな癌でも対応、更に個々に合わせたオーダーとくれば、これまでの薬価の流れからすれば、1億円はくだらないんじゃないでしょうか。いや、もっとかな。時代はどんなに変われど、そんな金額を簡単に出せる人が沢山いるとは思えません。健康保険は毎年、800億円とか900億円とかの赤字を出しているから、健康保険には頼れないでしょう。薬はできても、自分の手には届かない、絵にかいた餅でしかない。せっかく、薬は存在するのに、これでは無い方が諦めが付く。。。そんな患者さんが沢山、出てしまうんじゃないでしょうか。ならば、外科的手技を広める、多くの外科医師が技術を磨く。。こっちの方がよっぽど現実的だし、多くの人が救われるんじゃないかなぁ。そのために、米村先生、頑張ってます。そういえば、昔、米村先生がこんなことを言ってましたっけ。 昔は誰も見向きもしなかったけど、 信じて、ずっと続けていれば、 僕みたいに何とかなることもあるからぁたしかに。。。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2020年02月19日
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急にPCが立ち上がらなくなってしまいましたメールはスマホで見ることはできるのですが、とってもじゃないですが、スマホからお返事のすべてをするのは無理。。なので、ノートPCを使ってます。ノートPCって打ちにくいので、いつものキーボードを繋いてもらって、ここ数日、対応しています。壊れたPCは修理依頼をしていますけども、何時なおることやら・・なんせ、うちの博士の自作PCなのでなおすのも博士の気分次第。マザボが壊れたとか言うとります。早くなおしっててばある方から 「アライブ見ましたか? 腹膜播種でインオペの話やってましたよ」ってメールが届きました。このドラマは初回だけは見ましたけど、それきり見てなくて、慌てててティーバーで見ました。腹膜播種でインオペって普通ですし、腹膜播種が疑われるだけで、カンファなんて開かないって話もよく聞きます。そんな患者さん方が、たっくさん米村先生の元へきていて、実際には、手術を受けてますけどね。ドラマの中では再発の大腸癌・腹膜播種でインオペでしたが、そんな患者さんでも、手術して5年、10年生存している方はおられます。 腹膜播種なら、 手術してもあまり意味ありませんよねってな発言もドラマではありましたが、すごく意味がある患者さんいるのになぁ。ドラマでは怪しげな治療も出てましたね~癌が治る水が5千円って。これ、実際にあったんですよ。昔、ある患者さんの娘さんから 「××先生の治療、どう思いますか?」って聞かれたので、正直に 「すみません、××先生という方を存じ上げません」って答えたら、えらく驚かれました。あんなに有名な先生なのに?本も出してますし、講演も開いてますよ!!。。って。調べてみたら、2Lの水を5千円で売っていたというより、そういう業者とつるんでいる医師でした。医師免許はちゃんともっている正真正銘の 医師 でしたけど、医師 がこんなことして良いのかって思いましたよ。ドラマでは、抗癌剤治療は毒だからと、この怪しげな治療のクリニックに行ってしまう患者さんがいましたね。これも、実際にありました。米村先生の患者さんで、術前化学療法が辛かったのでしょう。若い男性患者さんでしたが、ある免疫療法に変えたいと行って、米村先生の元を去っていきました。こちらはドラマと違って、怪しい治療というわけではなかったけれど15年くらい前で、治療費は800万円でした。若い患者さんにこんな大金はなく、親御さんが工面したようです。あの時は、800万円って聞いて思わず声がでましたけど、世の中には、1回3千万円する抗癌剤だってあるし、6千万円するものもあります。オプジーポだって、半額になって1回40万円。これ月2回ですからね。ずっと続くんですからね。保険適用になったのは、最近のこと。思えば、癌治療に800万円って驚くほどの額じゃないのですが。。。800万覚悟して出ていかれましたが、結局、癌はさらに進行してしまい、米村先生のもとへ、戻って来ました。800円の治療の途中で、悪化となったので、実際に支払ったのは500万円だったとか。すぐに戻ることは、躊躇われたようで、他の病院、医師にお願いに行ったようですけど、断られたようです。さすがに、もうどうあがいても手術は無理な状態まで進攻してしまいましたが米村先生 僕が断ったら、いよいよ行くところがないって思ったようで、治療、請け負ってましたっけ。 相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2020年02月15日
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このブログでは、折にふれ、人工肛門の話を書いています。と言うのも、腹膜に癌があると、腸はすぐ側にあるでしょう。腸に転移していることが少なくないのです。原発によっては腸に先に癌、腹膜への癌は後ってこともあり、順番は違えど、腸に癌がある可能性、結構、高いです。腸は長いです。十二指腸から始まって、小腸、大腸と繋がります。大腸と一言で言っても、虫垂も大腸の分類だし、横行結腸やS字結腸、直腸と場所により名称も違う。腸に癌と言っても、その場所次第なので、必ずしも、人工肛門が必要なのではないですが、手術となれば人工肛門になる可能性は否定できません。これは私が直接知る限りのデータに過ぎませんが、人工肛門にした方が絶対良いのに、患者さんご本人の希望で、人工肛門を避けてしまうと、その後の経過が芳しくありません。早々に腸閉塞を起してしまったり、遠からず、再発してしまったり・・・ですから、私が直接交流している患者さんには、嫌がらないでくださいってお伝えしています。避けたいお気持ちはわかるのですけども、作る側にすれば、人工肛門を作る作業って、すごく面倒で結構大変な仕事なんですって。作りたくて作る訳ではなくて、患者さんの命を考えて作っているのに嫌がられてしまう。なんか、立つ瀬ないですね、作る方の医師も。それでも、患者さんの意思は尊重せねばなりません。価値観は人それぞれですから。どうしても受け入れられない人だっているでしょう。それは、もう仕方ないです。その意思は、私だって尊重します。それでもそれでも、私はやっぱり嫌がらないでとこれからも伝えるだろうなぁ。米村先生が、何時だったか言ってました。半年も食べられない状態の患者さんが来たことがあって、治療そのものは、もう難しい感じだったようですが、人工肛門を作ったのだと。半年ぶりに食事が摂れるようになって、患者さん、大喜びしたと。それでも、そんな処置をしても、生きられるのは数ヶ月。わかっていたけど、作ったらしいです。 人間、1度しか生きられないんだから、 たとえ数ヶ月でも生きることには、意味があるそう、力強く言うてました。これが米村節です人工肛門を作ることで、食事が摂れるようになります。そうなれば、生きる力も沸いてきます。口から食事が摂れる人ほど、抗癌剤の副作用が軽いというデータもありますから。だから、嫌がらないで欲しいと切に思う私です。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2019年07月11日
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こちら関東では、2006年に放送していたフジテレビのドラマ・Dr.コトー診療所が再放送されています。数日前に放送されていた内容が、胃癌・腹膜播種の患者さんの話でした。本放送した2006年にも私、このブログでこの内容を書いてました。簡単に内容を書くと、島の診療所で胃に癌が見つかった若い女性が、手術に臨むのだけれど、開腹したら腹膜播種だったので、そのまま閉腹となります。何もしなければ、余命3ヶ月との宣告です。幼い子供がいる彼女は、少しでも1日でも長く生きたいからと、辛い副作用に耐えながら、抗癌剤治療を受けます。すると、驚くほど腫瘍マーカーのCEAが激減します。ここでコトー先生は、都会の大学病院に勤務する同僚に相談します。すると、同僚は 「抗癌剤治療による、単なる小康状態だろう よくあることだ、患者に伝えて、下手に期待させない方が良い」と答えます。ですが、さらに腫瘍マーカーは下がります。それで、胃の内視鏡検査をしてみると、癌がかなり縮小していました。そこで、コトー先生は、再度、開腹してみて腹膜播種がなければ、手術をするという選択肢を提案します。でも、まだ播種があれば、そのまま閉じるので体の負担を考えると、癌を進行させてしまいかねないと言います。彼女が選択したのは、1日でも確実に長く生きる抗癌剤治療よりも、希望を得る手術でした。 人間って欲張りですね 1日でも長く生きられれば良いって思ってたけど、 希望が欲しくなりましたそう言うのです。これは、実際の患者さんも同じではないかと思います。そして、開腹手術に臨み、播種が消えていたので手術を施行。癌が治るという筋書きでした。実際は、この頃だったと思いますが、大学病院や癌専門病院では幾つもの治験や、比較検討試験が行われていました。これらの試験は、特に患者さんに告知されぬまま行われています。こういった試験は医療の発展の為には、なくてはならないものです。絶対に必要なことです。ですが、これは明日の患者さんの為のもので、今日の患者さんの為のものではありません。今日の患者さんも、過去の患者さんの恩恵を受けて今の治療を受けているのですから、考えようによっては、恩返しとも言えます。あの頃の試験・抗癌剤治療による癌の縮小は延命にどれだけ寄与するかに対しては、縮小しても、縮小しなくても延命日数にさほど変わりはなかったという結論がでました。癌は大きくさえならなければ良いということです。癌が縮小すれば手術・・・という言葉をよく耳にしますがここで手術してしまうと比較検討試験にはならないので、大学病院や、癌専門病院では手術はしません。コトー先生のようにはいきません。時々、米村先生の手術を受けると、大学病院や、癌専門病院では診てもらえないという話を耳にしますけど、これはこれらの病院では予定外の治療を受けたので、データにならないからであり、米村先生云々という問題とは別です。更に ・転移の癌は切除できなくても、 原発巣だけでも切除することに意味はあるのか?こういった試験も行われていました。原発だけでも切除することに、大きな意義を得た患者さんは多かったように思います。ただ、稀とは言え、術後早々にどうにも難しい箇所、例えば骨とかに転移してしまった方もおられ、一気に癌の末期に陥った方もおられますので、やはり、癌は完全切除が何より望ましいことはわかりました。このドラマの本放送から13年が経ち、私はこの13年間、胃癌・腹膜播種にどっぷり漬かって参りましたが、未だに、腹膜播種=手術不能であり、一般的には、一度でも腹膜に癌が認められると、どんなに抗癌剤治療が奏功しても、手術の選択肢を出す医師はいません。ドラマのようにはいかないのが現実です。ドラマでも、コトー先生は外科医だから、こんな提案をしたのでしょう。今回、再放送を見て思ったのは、ドラマとは言え、この患者さんが、死んでしまったら、腹が立つけど、こんな風に、播種が消えて癌が治ったと、その日に言い切るコトー先生にも腹が立ちました。そんな簡単なものならば、私はもう、とっくにこのブログは閉鎖しているし、こんなに苦しまないし、泣いたりしない。でも・・・13年経っても、諦めずにもがいている医師がいるから、実際に術後10年生存者がいます。スキルス胃癌・腹膜播種でも術後10年、元気に生存されている方はちゃんといます。その中の1人、やよいさん、今も、元気ですもん。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2019年06月22日
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このところ、新患さんからのメールが相次いでいます。どしたんと思うくらい。米村先生、益々忙しくなるなぁ。これまで、色々なご質問を頂いたり、見解を求められるのが、世の中に存在する、癌に関するありとあらゆる治療法です。へぇ~、こんなにあるのねと驚きます。過去には、○○先生が行っているナントカ治療、どう思いますか?というのがあったので、○○先生という医師を知りませんと答えると、凄く驚かれました。有名な先生ですよ、ご存知ないんですかって。そう言われても、知らないものは知らない訳で・・・その医師の病院のHPを覗いてみたら、2Lの水を5千円で売っていて、呆れたことがありました。また、ある時は、やはり××病院のこの治療、どう思いますかと聞かれたので、その病院のHPを覗いてみたら、HPの片隅に某医師の名が連ねてありました。あれこの先生、確か、論文偽装で事実上、医学会追放になった人だよね。。。こんなとこにいたんだ、と新たな発見があったり・・・まぁ、本当に色々です。で、私はね、たった1人であってもね、これ効いたと思える治療法を直接知っていれば、それ、言いますよ。民間療法でも何でもね。でもね、そういうの今のところ、無いんです。私はね、癌患者さんが、どんな治療を選択しても、構わないって思っているんです。薬になってくれれば良いけど、毒にさえならなきゃね。昔・・・2002年の話です。親友のヒゲさんが、スキルス胃癌の奥様の末期の時に、1L 8千円もする、高濃度の乳酸菌を購入したことがありました。奥さん、末期で何も治療できなくて、奥さんのお兄さんが見つけてきたからって。まとめ買いするとお得だからって、5本だったか6本買ってね。静岡の病院に米村先生がおられた頃で、奥さん、入院中だったから、ヒゲさん米村先生にお願いしたんです。 これ、ストマの交換の時に直接、腸に入れてほしいって。あの時、ヒゲさん、こう言ってました。 普通さぁ、こんなの効かないとか言って鼻で笑うじゃん、 医者って でもさぁ、米村先生はさぁ、手に取って、 これは良いかもしれんなぁって言ってさぁ、 看護師さんに頼んで、入れてくれたんだよって。本当のところ、米村先生、こんなもの効かないって 思ったと思います。だって、当のヒゲさんだって、効くなんて思ってなかったから。ヒゲさん、私にも1本くれたんです、これ。こんな高い物、貰えないよ、奥さんに使ってよって言ったんだけど、 こういうのはさぁ、本当はさぁ、元気な時に飲むのが良いんだよ 悪いものじゃないから、飲んでみてよ 俺も飲んでるからさぁ、試しだよ、試しそう言ってました。ヒゲさんは、ただ奥さんに希望をあげたかっただけなんだとこの時、思いました。米村先生も、それを察したから、そう言ったんでしょう。内容から考えると、これバカ高です。でも、これくらいの値段付けないと効くような気がしない。ウン十万円しないだけ、まだ良いのかもしれないけど・・・世の中には、体に負担がないとか、副作用がないとか、体に優しいとか、癌患者さんには魅力的過ぎる言葉でひきつける治療法が沢山あります。でも中身を見ると、原価は一体いくらって疑問がわくものもあります。原価を考えれば、これだけ支払えば、ゾウにでも使えるな・・・って思うようなね。それでも、こういう所に行き着く方々は、金銭感覚が麻痺しています。ウン千万円なら手が出せないし、ウン百万円なら、躊躇するけど、ウン万円とか、数十万円くらいなら飛びついてしまう。そういう、手頃な値段設定が実に営業上手いなぁと思う。体に優しいを看板にあげるなら、原価考えれば、もっと財布にも優しくできるんじゃないのって思うのは、私だけでしょうか。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2019年06月19日
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今日も癌ゲノム検査の話です。5月29日、読売新聞夕刊の記事によると、今回、保険適用となる 癌ゲノム検査は、100種類以上の遺伝子の変異を調べるもので、価格は56万円。これが保険適用となり、患者さんの負担は最大でこの3割。検査結果が出るまでに1ヶ月~1ヶ月半という時間が必要。これまでのデータによると、効果が期待できる薬が見つかったのは、この検査を受けた1~2割程度とあります。逆に言うと、殆どの人が 「合う薬、ありませんでした」って結果です。で、うちの博士からの情報では、検査結果から、適応すると思われる薬が複数見つかった場合、その中での優先順位は付けられないとのこと。ガイドラインの治療で言うと、奏功率で、ファーストライン、セカンドライン、サードラインって順番が決まっているけど、そうではないということのようです。オプジーポが出てきてから、同様の薬剤でキイトルーダという薬も使われ始めました。このキイトルーダの適応条件は、やはり、採取した癌細胞を MSI という検査をして陽性反応がでた場合なのだけれど、この陽性反応がでる患者さん、今のところ、20人に1人くらい。1割に満たない計算です。奏功はまた別の話で、あくまでも適応率です。オプジーポが保険適用になってから、1年半くらい経ちますが、こちらの奏功率は、米村先生の患者さんで言うと、胃癌・腹膜播種になりますが、ゼロではないけれど・・・というところ。どれもこれも、良い数値はこれから出てくれるかも?なので、しばらく長い目で見守るしかなさそうです。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。がん
2019年06月01日
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この6月からゲノム医療が保険適用となるようです。米村先生の大阪の病院でも、始まるみたい。これって何?って思う方、多いと思います。簡単に言うと、患者さんから癌細胞を採取して、その細胞を遺伝子レベルで調べて、効果が期待できる抗癌剤を、探そうというもの。※この遺伝子云々の話、更に、検査の具体的な内容、そして、検査機器の話から技師の話に至るまで、うちの博士、詳しく、話してくれたんですけど、これ、理解するの大変というか、私には無理。なので、そうとう、はしょった説明ですみません。このブログでも、結構前に紹介していますけど、この検査、これまで数十万円~かかる検査です。もちろん、自費。高額な出費をしても、「マッチする薬はありませんでした」で終わることもあります。保険が適用するにあたり、やはり条件はあるようで・・・ ・治療が確立していない ・通常の治療をやり終えているこれが条件みたいですね。通常の治療、すなわち、ガイドラインの治療ってことでしょう。これが効かなくなってからという事となると、仮に、この検査でマッチする薬が見つかったとしても、それは、保険適用外の薬になる可能性が大というより、確実にそうなるでしょう。そうなるとですよ、「あった、あった」って手放しで喜べる患者さん、少ないような気がします。これからの話なので、どういう流れになっていくのか、今は、見守るしかないですけどね。実際、どれくらいの割合の方がマッチする薬が見つかるのか?また、どれくらいの割合の方が、マッチする薬が見つからないのか?気になります。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。これh
2019年05月31日
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久しぶりの更新で~す先日、米村先生との雑談の中で、米村先生が ビタミンB12 の欠乏って、ほんま怖いもんやわ~って言うんですよ。胃を全摘した患者さんであれば、ビタミンB12 の注射を定期的に打つというのは、言わば、当たり前の常識だと思います。何故ならば、ビタミン12 という栄養素は、動物性のタンパク質からでないと取れない栄養素ですが、これを体が吸収する為には、胃の粘膜から分泌される物質が必要不可欠だからです。胃が無いと肉を食べても、魚を食べても、ビタミンB12 は吸収できずにそのまま排泄されてしまう。ビタミンB12 が吸収されないとどうなるのかと言うと、貧血が進みます。シャレにならない状態になります。貧血が酷くなると、体のあらゆる箇所に影響を及ぼし、大変な事になるのです。胃の部分切除の方は、粘膜からでる必要な物質の量が少なくなるから、吸収量も減ってしまう。また、胃があってもビタミンB12は回腸の末端で回収されて働くので、腸を切除した患者さんも、吸収率は下がる計算になります。こういった患者さんは、特に、注射までは不要で、食事の内容に気を配るとか、サプリメントで補うとかで問題な状態になることは考えにくいですけどね。マルチビタミンのサプリには、大抵、B12も入ってます。でも、胃の全摘患者さんはそうはいきません。ビタミンB12 の注射、絶対に不可欠です。定期的な注射といっても、半年とか1年に1回とかです。で、米村先生が今回、 怖いもんやわ~って言ったのは、ビタミンB12欠乏症により、腸閉塞を起して、担ぎこまれた患者さんがいたそうで・・・聞くと、もうずっとビタミンB12 の注射を何年もずっとやっていなかったらしいです。こんな話を聞いたので、これはここでも警告しておかねば!!と思いました。ビタミンB12 欠乏症 これ、皆さん1度調べてみてください。今、原因不明の体調不良を感じている方、ビタミンB12不足 かもしれません。これが欠乏すると、神経障害も起こります。貧血の原因にもなります。病気でなくても、加齢によっても吸収率はどうしても下がります。動物性タンパク質、どれだけ摂取してますか~お肉とか、お魚とか、ちゃんと食べてますか~ 相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。びた
2019年01月18日
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久しぶりの更新となりました。オプジーポの生みの親である、京大の本庶先生がノーベル賞を受賞したことで、この薬、今になって凄い脚光を浴びていますけど、このブログでは、2017年9月26日に、更に、この薬の仕組みに関しては、2015年6月22日にも書いています。3年前には、もう歩き出していた薬です。良い機会なので、これまでの免疫療法の歴史をざっくばらんに、あくまでも私個人の感想を交えて書いてみようと思います。私が癌治療に首を突っ込み始めた2001年頃、免疫療法と言えば、リンパ球移入療法が主流でした。これは、簡単に言うと、免疫細胞の中のNK細胞に着目した治療法。癌細胞を退治するのは、どうやら免疫細胞の中でもNK細胞らしい。ならば、この味方を増やせば良いんじゃないかという発想。患者さんから採取したNK細胞を、人工的に培養して増やし、体に戻してみました。確かに。。。大きなスズメバチだって、大量のミツバチから攻撃を受ければ死んでしまうのだから、この発想、わかる気がします。大きさの比較で言うと、実際、こんな感じ。癌細胞って結構、大きい。ですが、思うほど成果が出ない。成果が出ないから、声高に批判する医師も多々いました。人工的に培養した細胞は、ちゃんと働いているのか長持ちするのか数が足りてないんじゃないか何もわからない素人でも疑問は出てきます。そのうちに、もしかしたら肝心の敵を見分けられないんじゃないかという疑問が出始めます。元々、癌細胞も免疫細胞も自分の中で生まれた細胞です。言うならば、癌細胞も免疫細胞も、生まれた時から、体という家の中で暮らす家族です。そんな家族を敵だと思うはずもない。癌細胞を免疫細胞に見つけさせる術はないものか・・・これを研究者達は、「フラッグを立てる」と表現していましたが、先ずは、癌細胞を見つけられる術を考え始めます。見つけられないなら、免疫細胞に敵の特徴を教えてやろうそこで着目したのが、樹状細胞。この細胞は、体の中のパトロール隊みたいな細胞です。癌患者から癌を採取し、この癌(敵)の特徴を樹状細胞に覚えさせます。そして、これを体内に。癌細胞の手配書を持った、樹状細胞が体内のパトロールを開始します。敵の正体がわかったのだから、これ、いけそうです。ですが・・・外から進入した敵なら、直ぐにわかるけれど、元々の仲間から敵を見つけるのは、容易くはない。癌細胞も裏をかくようになり、特徴を変えていく。そうなると、もう敵がわからない。そのうちに、癌細胞が作り出す異常なタンパク質に着目する研究者が出てきました。癌タンパク質にターゲットを絞り、ワクチンを作ってはどうだろうってな発想が生まれました。これは、癌タンパク質の種類させ合えば、上手くいきました。いいじゃん、いいじゃん・・・と万歳したいところだけれど、癌が作り出す、タンパク質の種類って莫大。1000種類くらいあって、幾つもの種類を作りだしている。だから、上手く合えば良いんだろうけれど、この確率を考えると・・・宝くじ 買おうかしらみたいな・・・とまぁ、まだまだ免疫療法というのは、発展途上なのです。そんな現実の中で、本庶先生の研究成果は、これまでの常識を根本から覆すものでした。癌細胞の特技は、ナント、免疫細胞を働かなくさせる事これ、誰もが考え付かなかった事実でした。前から、どんなに免疫細胞に頑張らせても、勉強させても、増やしても、思うような効果に繋がらなかったのは、こういうコトだったのか・・・ってなもんです。癌細胞は、鍵を持っています。その鍵を、免疫細胞の鍵穴に差し込んで、免疫細胞のスイッチを切ってしまうのです。ならば、その鍵穴、埋めてしまえそうすれば、スイッチを切ることができなくなる。これがオプジーポ。理論は納得いくし、発想は画期的だと思います。胃癌では、1年前に健康保険が適用されるようになりました。条件はありますけどね。2種類以上の抗癌剤治療の経験があること。手術不能な状態であること。自由診療で受けようと思ったら、1回の薬代40万円、1ヶ月80万円。年間1千万かかってしまいます。保険適用になってから、米村先生の患者さんの中でも、使われるようになりました。ですが・・・1年で判断できるものではありませんけども、今のところ、まだ、これと言った手ごたえを感じていないのです。これから出るかもしれませんけどね。4~5ヶ月、元気な時間を過ごした患者さんはいました。術後抗癌剤治療は行っていましたが3年経つ頃、腎機能に問題が出た事から、再発が判明したんです。それで、オプジーポをトライ。数値こそは問題がでたけれど、元が元気だったからなぁ・・・正直、区別つきません。これがオプジーポのお陰だとすれば、効果が出たのは、今のところ、この患者さんだけ。鍵穴は一つじゃないみたいだ・・・とか、癌転移のメカニズムは、免疫細胞の中のマクロファージがどうやら絡んでいるらしいとか、色んな説も出ています。今回のノーベル賞の研究は、新たな大発見であることは確かなんですけどね。凄いことですよ。でも、少なくても、現時点では、癌は切るこれが一番、最善であると思います。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。おぷ
2018年10月16日
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しばらくぶりの更新となってしまいました。このところ、緊急や超お急ぎの新患さんが相次ぎまして・・・こういうケースは、連続してのやり取りが続きます。で、通常の方々からのメールや電話も舞い込む訳で、ちょっとばかり多忙しておりました。近畿地方の大型台風の時は、大阪の病院も一時停電になり自家発電に切り替わったとかで、(たまたま大阪の病院に入院中の患者さんから電話あり)ドタバタしていた模様。ニュースの映像も凄かったですからねぇ。関空がまさか、まさかの状態ですし・・・米村先生は大丈夫かいなと心配しましたが、当のご本人 映像で流れるほど酷くはないですと言うとられました。被害に合われた方々、お見舞い申し上げます。更に、北海道の大地震でしょう。北海道は6月に叔父の不幸で行ったばかりです。札幌と石狩に親戚がいるので、電話をしたのですが繋がらず。翌日の夜、やっと繋がりました。ようやく停電が解消したそうで、停電だけで被害はないと知り安堵。こちらも被害に合われた方々、お見舞い申し上げます。今日は温熱療法と腹膜切除に関する論文の話を。ある患者さんが、こんなサイトをご存知ですか?ととあるサイトを教えてくれました。数名の内科の医師が海外の論文を紹介するサイトのようです。その中で、アメリカ国内での手術不能、並びに再発大腸癌に対する温熱療法並びに、腹膜切除の比較検討試験の内容が書かれていました。原文が載っていた訳ではなく、また、原文は英語ですから、私など読みきれるものではないですが・・・この論文の紹介内容がですね、実に否定的なんです。温熱療法も、腹膜切除も意味がなかった・・・みたいな締めくくりでね。で、この内容を米村先生に話してみたら・・・米村先生、この論文を原文で読まれていました。これがねぇ、なんと解釈が真逆なんです。 あれはぁ、これまで5年生存率が一桁の数値だったのがぁ、 温熱とぉ、腹膜切除でぇ、35%まで延びたという内容なんです。 だからぁ、僕らはあの論文が出てぇ、喜んだんですと仰います。あの・・・真逆の解釈なんですけど。他の論文と間違ってやしないかとも思ったですけど、私、ざっくりアメリカの学会で、こんな論文が・・・としか言ってないのに、「手術不能大腸癌、並びに再発の大腸癌」という言葉が米村先生から出たので、間違ってはいないと思われます。ただ、米村先生ご自身は、このサイトの事も紹介している医師のことも いや、全く知らないですと仰る。なんでこう解釈が真逆なんだで、これはうちの博士にも話してみた。うちの博士、 温熱療法は効くと言います。何でも、随分と前に癌細胞が作り出す新生血管の染色体を調べた事があって、その時に、異常を見つけたらしい。正常な血管は、熱が加わると血液量を増やしたりして熱を下げる作用が働く。でも、癌細胞が作る新生血管には、その作用が劣る。つまり、血管に欠陥がある。熱を下げることができない。だから、癌細胞は熱で死滅してしまう。大人しい癌には温熱の効果は期待薄だけど、活発化した癌細胞、新生血管をばんばん作るような癌には温熱療法は効くと言う。(全く別のサイトで読んだのだけど、生まれつき染色体異常があるダウン症の人は、癌になることが滅多にないらしい)で、博士の主張を簡単に書いてメールで米村先生に送ったら、さすがに直ぐに食いついてこられましてね。 温熱が効くってと言われるので、私が博士から聞きかじった内容をそのまま話すと(詳しい内容は博士同士で話してくれ、あたしゃわからん) ふ~んやっぱりなぁ、僕の理論通りやって私もこんな活動を15年くらいやってますけど、確かに腹膜播種の生存率、伸びたと感じてます。だって、5年以上お付き合いが出来ている患者さんが間違いなく、増えてますもん。理論とか治験とか数字じゃないけど、これ、間違いないです。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。とっ
2018年09月13日
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ここ最近、新聞やテレビでやたらと「癌ゲノム医療」を見かけるようになりました。このブログでも、過去に何度か触れています。1年以上前に 「抗癌剤治療に新たな手法・遺伝子検査」と題して書きました。現在の癌治療は、原発ごとに使える抗癌剤の種類が決まっています。これは、時間をかけた臨床試験を経て確立されたもの。ですがその数は、片手程度しかありません。この数少ない手札を使い切ってしまうと、「もう治療法はありません」 となってしまいます。ですから、この少ない手札を如何に長く使えるようにするか、効率よく使えるようにするかの工夫が、色々となされてきました。例えば、ある医師は昼間に投与するより夜間に投与した方が効果がみられたと言いましたし、休薬期間をアレンジすることによって、薬剤耐性ができ辛くなると研究した医師もいましたし、使用する抗癌剤の量を減らすことで、長く使える、QOLが保てると言う医師もいましたし・・・研究にお金をかけられない現実の中で、更に、健康保険の枠の中で、如何に患者さんの延命につなげるか・・医師も苦労を重ねてきたのです。時は流れ。。。ここに来て、スパコンの登場となりました。スパコンを使って・・・というか、スパコンを使わないと出来ない遺伝子解析が行われるようになったのです。このお陰で、今まで闇雲に行われてきた抗癌剤治療ですが、効く、効かないが判別できるようになりました。でも、この検査費用は現状、50~100万円かかります。この検査を受ければ、効かない抗癌剤治療が省かれ、効く抗癌剤治療を受けることが可能なのですが・・現実には、この恩恵を受けている患者さんは本当に僅かしかいません。何故なのかそれは、費用の問題があるから。50~100万円の検査費用は、確かに高いですが、無理をすれば受けられる患者さんは多いでしょう。ですが、問題はその先なのです。5月21日の読売新聞の記事によれば、慶応大学病院で行われたゲノム試験では7割の人に有用なデータが得られたようですが、そのデータを生かせた人は1割しかいないとあります。何日か前のテレビ東京で放送された内容では、この高額の検査費用が年内に保険適用が検討されているとありました。ですが、検査が保険適用になっても、やはり恩恵を受けるひとが増えるとは思えません。一番の問題は、自由診療だと思うのです。「貴方に効く抗癌剤、ありましたよ」って言われても、保険適応外の薬だったらどうします?毎月100万前後のお金がかかるとなったら・・・高額医療還付の対象にはなりません。薬はあっても、そんなお金はない、とっても払い続けられない・・そんな患者さんが、殆どではないかと。だから、1割の人しかデータを生かせないんじゃないかと。まだ効く薬があるこれは確かに希望なんですけど。。。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2018年05月23日
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先日、元サッカー選手の藤川孝幸さんが余命3ヶ月~半年の胃癌と診断されたという記事をネットで読みました。サッカーのことは本当に疎くて、お名前を拝見しても、写真を拝見しても???で申し訳ないくらい存じ上げていません。さらに、胃癌に関する内容を読んでも、これまたさっぱり???胃癌には疎くないつもりなんですけど。癌発覚の際の症状が背中の痛みと書かれていました。これはよく聞く話です。腰の痛みを訴える人もいます。考えられることは2つあると思います。一つは痛みの神経の暴走。人間の痛みの感覚というのは、案外いい加減で、必ずしも痛みの箇所に問題があるとは限りません。肩が痛い・・・調べてみたら心臓が悪かった!とかね。もう一つは背中の痛み、それも酷い痛みという点から、膵炎を起こしている可能性。膵臓から漏れ出た膵液には消化酵素が含まれているので、自分で自分の臓器を溶かしてしまい、この場合激痛が起こります。進行した胃癌ということから、膵臓との酷い癒着が考えられます。膵臓は胃のすぐ裏側にあるので、胃癌が進行するとべったり癒着してしまうことがあります。次に気になったキーワードは、「ステージ4より進行している状態」という点。腹膜播種であることは確かなのだと思われますが、これだけではステージ4より更に進行しているとは言わないです。通常、本当に余命3ヶ月~半年というような場合は、腹水が顕著に溜まっているとか、肝臓に多発性の転移が見られ、既に黄疸が出ているとか・・幾つか考えられますけども、お写真を拝見する限りではそうではなさそうです。余命3ヶ月~半年と告知されても、治療が上手くいけば1年やそこらはゆうに生きられるデータがわんさかあることが普通です。医師は常に最悪のケースを告知しますからね。滅多にありませんけども、余命3ヶ月ってこともありますよという意味でね。実際、私も長らくこのような活動をしておりますが、余命3ヶ月って言われましたって胃癌患者さん、数え切れないほど知ってますが、実際に3ヶ月で亡くなった方って、いたかなぁ?まずいません。ちなみに、うちの父も余命3~6ヶ月って言われました。腹膜播種以外には、転移はなかったんですけどね。次に、これが一番不可解だったんですが、「癌が半分に減った」という表現。何?この半分って?さっぱりわかりません。画像上、腫瘍が半分に縮小したってこと?それとも、腫瘍マーカーが半分に減ったってこと?何をもって半分に減ったというのかが実に不可解。そもそも、半分になっても意味ないと思うんですが・・・癌は、大きくならなければ良い、進行さえしなければ良い。ただ、手術を考えるなら小さくなった方が絶対に良いです。抗癌剤治療で減らせるのは、癌幹細胞が作り出した娘細胞だけ。娘の方は薬で叩けるけど、親である癌幹細胞は抗癌剤ではどうにもならない。切除するしか今のところ対策はありませんからね。手術の可能性を模索しないのであれば、小さくならなくても良いし、減らなくても良い。現状が維持できれば、ただそれで良い。抗癌剤治療だけでの延命治療なら、腫瘍が小さくなっても、小さくならなくても生きられる時間はかわらないというデータが大昔に出てますから。抗癌剤治療の最大の目的は、癌の増殖を抑えること。進行を抑えること。腫瘍が小さくなるメリットは手術に繋げられるか、もしくは、腫瘍の大きさによる神経の圧迫で起こる不快な症状が和らぐというものだと認識しています。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2018年04月22日
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ここ最近、同じような質問が続けざまに届きました。その質問は何かというと。。。「米村先生の手術を受けると、受け入れてくれる病院がないと聞きますが本当ですか?」というもの。こういった内容が、実しやかにどこかに書かれているようで・・・こういった内容には、誤解が多分に含まれています。先ず、大学病院や癌専門病院の患者さん。これらの病院の患者さんは、確かにその通りです。何故ならば・・・大学病院や癌専門病院というのは、病院という名前は付いてますけど、病院というよりも、医療研究機関なんです。それぞれの医師が医療研究の為に、常に治験や比較検討試験を行っています。米村先生の治療(手術)に限らず、予定外の治療、健康食品や自由診療、民間療法等々・・・を受けてしまうと、正確なデータが取れません。ですのでNGです。私は、こういった医療研究機関を非難している訳じゃないんですよ。今、当たり前に誰もが受けられる治療、薬は全て、こういった医療研究機関が確立してくれたお陰ですからね。医療の発展の為には、絶対に必要なんです。そういう 「病院」 も必要なことは間違いないです。ただ、ちょっとこれはなぁ?と思うのは、そういった大学病院の近隣に存在する、系列病院です。癌専門病院は癌患者さん専用なので、さほど問題にはなりませんけど、大学病院は違います。近隣の病院は殆ど全てが、その大学病院の系列病院です。その大学病院とトラブった患者さんは敬遠しがちです。「米村先生の治療」 を受けたからというよりも、大学病院の機嫌を損ねたくないのです。病院の規模によっては、「うちではちょっと・・」とケアが大変そうな患者さんを断ることもあります。どこの病院も、常に医療スタッフを募集していることでも証明されていますけど、人手不足なんです。機嫌を損ねたくないというのは、私自身が経験しました。私の父は、元は大学病院の癌患者でした。主治医はその病院の教授で、消化器外科の世界では有名な人でした。私の経験談を読んだ方はご存知でしょうけど、私、この、超ゆーめーな先生と大喧嘩しましてねぇ。。。私というよりも、うちの博士が・・・かな。米村先生のセカンドオピニオンを希望したら、猛反対されました。この教授に「私を誰だと思ってるんです?私と米村先生のどちらが偉いか、この辺りの医師に聞いてきたらいい」そう言われましたねぇ。その猛反対を振り切って受診。帰ってきたら、治療拒否というハメに。。。で、この大学病院を飛び出しまして、近隣の癌専門病院に転院しました。余談ですけど、当時、米村先生はご自身でHPを運営してました。腹膜播種には、こういう治療がありますとご自分でネット上で紹介していたんです。でも、この1件があってから(だと思う)このHPは閉鎖となりました。私のせいで、米村先生にはご迷惑をおかけしてしまいました。「うちのせいですみません」 って謝ったら いやいや、違いますよ、なんかぁ、コマーシャルはいかんって言われてぇって笑ってましたけど、私のせいだと思ってます。話は戻って、治療が上手くいっているうちは良かったんです。車で2時間の距離も、どうってことありません。でも、病気が進行して末期となり治療対象外となると、ありがちな話ですが、転院を促されました。地元での病院探しをすると、どこもかしこもNG。NG を出したある病院の方がそっと教えてくれました。「ここらの病院は、皆、あの大学病院の息がかかっているからどこも難しいでしょうけど、○○市あたりまで行けば、何とかなりますよ」って。大学病院っていうのは、江戸時代の大名みたいなもので、傘下の病院はその紋所には、反旗を翻すことなんてできません。こういった事情もあるのに、なんだか全てにおいて原因が「米村先生の治療」 と一人歩きしているように思え・・・全部が全部、「米村先生の治療」 が原因って訳ではないんですよ。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2018年03月23日
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本題に入る前に、先日、コメントを頂いた「腹膜播種版光治療」についてをば。この新たな試みにつきましては、数年前に、米村先生からお話を聞いていました。正式なネーミングが付く前の事で、ご質問を頂いた時には何のことやら・・??でわからなかったんですけどね。例え中間発表であっても、正式にネットや本等で、米村先生の発表が確認できないと、私としてはここで書く訳にはいかないもので・・・数年前、癌を光らせるという試みは、他の医師も行っていました。癌の早期発見が目的でしたね。ただ、未だに実用化の話は聞こえてきません。当時、この手の研究はうちの博士も米村先生とは別のところで少しばかりやっておりまして、米村先生とは意見交換もしてました。確かに癌は光ったんですが、全ての癌が光った訳ではなく、大きな癌は光らない。当時、光ったのは微細な癌ばかりで、この光った癌は、何故か放っておいても消えたので、・吸収した薬剤により消えた・光るレベルの癌であれば、免疫が掃除してくれるどちらなのか?そんな話をしてました。この手法に関しましては、腹膜播種の治癒をめざす包括的治療 2017こちらの本の119ページから書かれています。この手法の話を私が聞いたのは、少なくても数年は前の話で、こういった新たな治療が確立されてどの患者さんにも施行できるようになるまでには、年単位での時間がかかります。癌も免疫も、まだまだ不明瞭がことが多過ぎということもありますが、どの新薬も、新治療も、治験やら、倫理委員会やら・・・越えねばならないハードルって、色々あるんですよねぇ。。。※コメントにはお返事は遠慮させて頂いておりまして、私の代わりにお返事して下さる方は、歓迎です内容によっては削除させて頂くこともございますので、ご了承ください相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2017年12月11日
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既に、米村豊医師のFBでは紹介されていますが、米村先生、新しい本を出版されました 腹膜播種の治癒をめざす包括的治療 2017かなり以前から、「送りますわ」 って仰っていたんですけど、なかなか届かず。。昨日、ようやく私の手元に届きました。アマゾンで購入できます。多分、米村先生が勤務されている病院の売店でも販売されていると思います。胃癌、大腸癌、腹膜偽粘液腫、腹膜中皮腫、卵巣癌、その他の稀な疾患からの腹膜播種に関する症例が書かれています。温熱化学療法や、腹膜切除術の詳細、これまでの手術の実績や、合併症等のリスク、完全切除しても、再発してしまう症例等々・・・そして、腹膜播種は全身化学療法だけでは、治癒には至らない理由等、米村先生のこれまでの研究の集大成となっています。単に良い話に食いつくのではなく、リスクや現実をちゃんと見つめて、理解し、受け止めて自身の癌、自身の家族の癌はどれに該当するのかも見極めた上で、癌の治療は選択すべきだと思います。癌 と一言で言っても、細胞の種類によっても、かなり違いますし、転移の有無、その転移の箇所や状態によっても、治療の成績は変わってきますからね。治療を探る、求める前に、自身の癌(自身のご家族の癌)の状態、状況をしっかり把握することが肝要です。求める前に、先ず振り返れ、それから前に進む!です。アメリカではガイドラインの治療となり、腹膜切除や温熱化学療法に光が当たり始めました。日本では、細々と研究が続いている現状ですが、この手技を求める患者さんが、今、物凄く増えてきています。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください。尚、通常のお返事は4~5日程度お待ち頂いております。
2017年10月22日
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来月10月から、オプジーポが胃癌にも保険適用となります。※この薬の話は、ずっと前、2015年6月22日に「プレーキに蓋」と題して書いています既に2年前に、この薬はここでも紹介しておりましたけど、ようやく、胃癌に保険適用になります。これは未確認ですが、この薬、めちゃくちゃ高価な薬ですから、保険適用となっても、どの病院でも使える代物ではないのではそもそも、この薬は体の大きさに合わせて量が調整されるのですが、一般男性であれば、1回分の薬代が80万円これが、政府の意向で製薬会社は半額としてくれましたけど、それでも40万円薬というのは、消費期限がありますし、病院も1人分仕入れるという訳にはいきませんから、ある程度の量を仕入れなければならない。となれば、これ、かなりの額ですよ。対象患者さんがそれなりにいれば、そりゃ、保険が適用となるのですし仕入れもするでしょうけど。対象患者さんが少なければ、これ無理でしょう。更に、新薬となれば、病院に課せられる条件もあるでしょう。な・の・で・どこの病院でも・・・という風にはいかないってもの。で、米村先生の大阪の病院でも、10月から胃癌にオプジーポが開始です。適応の胃癌患者さんは。。。・ステージ4であること※米村先生の元に来る患者さんは、皆さん腹膜播種なのだから、これはクリア※未確認情報がありましたので、条件につきましては訂正削除しておきます、お詫び申し上げます。(2017年10月4日更新)そもそも、オプジーポとは何ぞやここから疑問の方の為に簡単に説明しますと・・・簡単に言うと、これって免疫療法なんです。これまでの免疫療法って、イマイチ、効かなかった。NK細胞療法や、樹状細胞療法、さらにワクチン療法等々・・・これは何故かと言えば、免疫細胞には、オン・オフのスイッチがあって、癌細胞は免疫細胞のスイッチをオフにしてしまう事がわかったんですよね。それで、オフにさせない為の薬がオプジーポ。※詳しくは、2015年6月22日の日記を参照方薬の名前は、ニボルマブとなっていますけど、これ、オプジーポのことです。製薬会社が付けた名前が、オプジーポ。薬には、一般名と製薬会社が付ける名前と2つあるんです。肝心のオプジーポの奏功率は、専門家によって数字に幅があり、3割程度と言う人もいるし、もっと効くという人もいます。そもそも、高価な薬なだけに十分なデータ量が揃っているとは思えないので、本当の意味での数字はこれからでしょう。さてさて・・・このオプジーポによって、免疫細胞に常に働いて貰って、尚且つ、抗癌剤治療で癌細胞を減らして貰って、手術で完全切除ができれば・・・施す順番はどうであっても、今後は治療の効果に期待が膨らみます。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください
2017年09月26日
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久しぶりの更新となりました。このところですね、私的にはですね、メールのお返事をすんごぉく頑張っているんですってばこの間、米村先生と電話でお話していたら、米村先生が、 喜んで欲しいんやけどぉ、 今年に入ってからぁ、4月やったかなぁ・・・ アメリカでは、腹膜切除と温熱療法が ガイドラインになったんですと、それはそれは嬉しそうに仰る。(実はこの話、その前も聞いたんですけど、 ご本人が、凄く嬉しそうに仰るので初耳という風に聞きました アタシだってね、これくらいの配慮はします)先進国では、殆どの国が腹膜播種に対する腹膜切除は「普通」 の位置付けなのに・・・とぼやいてましたけどね。日本は、違いますから。既にアメリカでは、腹膜切除ができる病院が200くらいあるとか。それで、米村先生に質問してみました。米村先生がなさる腹膜切除術は、米村先生が自分の師匠と仰ぐ、ワシントンがんセンターのアメリカ人医師との共同開発の手法なのですが、 腹膜切除って、茶道や華道みたいに流派って あるんですかすると、 いや、特にないんです 皆、考える事は同じなんやねぇ ただ、僕らの場合は慣れているから 肝臓周りまで切除できるけどね、 なかなか、ここまで切れる医師は少ないんですと、ちょっと自慢入ってましたそして更なる質問。日本みたいに国民皆保険制度のないアメリカでは、一体、いくらかかるの ん~大体、日本円で2000万円くらいかな 胃癌の手術と、腹膜切除と、温熱療法と 入院費用と、食事の費用とみ~んな合わせてそう、日本人は生まれた時から健康保険制度があるから、ピンとこないけれど、他の国では医療費はバカ高い。米村先生の元には海外からも患者さんが来られます。海外からの方々は、当然、自由診療となりますが、日本で受けると、大体500~600万円程度。この金額でも、凄く安いと海外の方は捉えるんです。(日本の方は健康保険がありますから、こんなにかかりません)この他に渡航費や、滞在費、中には通訳を伴ってくる方もおられますから、医療費以外も相当の金額となりますが、倍の費用がかかっても、1000万程度でしょう。やはり、安いんですねぇ。これが日本人との相場感覚の違いでもありますね。例えば、新車を購入しようと考える場合、200万~の出費は、当たり前として捉えます。家を購入しようと思えば、1000万円~の出費は当然。だけど、こと医療費となると、この金額は二の足を踏んでしまう。何より大切な 「命」 なんですけどね。医療費は安いものだと思い込んでますからねぇ。だって、風邪薬だって湿布薬だって、ドラッグストアで買うよりも、病院に行った方が安いですもの。これが海外の人との感覚の違い。話が逸れちゃいましたけど、日本では、スタンダードになるのは程遠くても、この手法で、長期生存者が出てきているのは確かなんです。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します通常、新規の方には3日以内にお返事していますが、3日以上、経ってもお返事が届かない場合はお手数ですが、再度、メールをお送りください
2017年09月15日
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我が家の家庭菜園で収穫した ナス ですこんな ナス が出来ちゃいました。ハート型 に見えなくも・・・ない毎年の事ですが、お盆前は仏壇の大掃除。提灯を出したり、蓮華灯を出したり。汗だくでした。ゆっくり帰って貰うことにして、お片づけは昨日しました。お片づけは涼しいこと。。。ちょっと物悲しくなりますね。父がスキルス胃癌で他界してから、来月で15年経ちます。父がこの病気になったからこその出会いが沢山生まれました。病気そのものは不幸ではあるけれど、不幸の中からも、生まれる「幸せ」もあります。きっと、この季節になると私を思い出してくれるご遺族もいてくれると思えるのも、「幸せ」 なのかも。お盆のお供えに、アップルマンゴーを頂いたのですけども、父が帰ってから家族で頂いたら、まぁ、すんごぉく甘くて感動モノでしたあっ、これも「幸せ」 かな8月12日の読売新聞(うちはジャイアンツファンなので、新聞はこれ)に 血液1滴 がん早期発見という記事があったので、うちの博士に見せたら「なんだ、ジャンクRNAの話か」という反応。研究者の間では、この癌RNAをジャンクRNAと呼ぶらしい。研究費が80億円という数字に私が驚くと、「あのな、研究者に1人リーダーがいるとして、他に2人助手がいる程度でも、この80億円なんて、屁にもならない額なんだぞ」とうちの博士。えっそうなのこのジャンクRNAを探す為にはスパコンを使わねばならず、このスパコンを1時間も使うと、新幹線を走らせるくらいの電力なんだそうで、メッチャ、電気代がかかるのだそうな。つまり、多額のお金がかかる。幾つ存在するかわからない、何種類存在するかわからないジャンクRNAを、膨大なRNAの中から見つけるのがスパコンの仕事。うちの博士、RNA の話から始まり、スパコンの能力の話となり、数十万行にわたるプログラムの話となり・・・(この数十万行にわたるプログラムを記憶していると言うのだから、この人の頭、どうなっているの?と妻ながら思う家では、ただのおまぬけさんなのに・・・)かなり、噛み砕いて話してはくれるのだけれど、さすがに理系脳に付いていくのは私には無理まだまだ研究途上で、新聞の記事に書かれている内容しか書けないけれど、癌は早期発見が肝要であることは確か。こちらを訪れる方々は、既にステージ4 の方ばかりで意味のない内容かもしれませんけれど、今は、こんな研究もなされていること、書いておきますね。相談受付アドレス yukibasiri1188@yahoo.co.jp「 癌の相談」である事がわかるように件名にご明記ください 沢山の方とメールの交流がございます 必ず、お名前の明記をお願い致します お返事は別の未公開の交流アドレスから致します
2017年08月18日
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この間の日曜日に、BSで癌治療の番組が放送されていたので、見てみました。新聞に載っていた番組紹介で、患者さんは現役の医師であること、病名は進行胃癌であること、治療は全て受けることを基本にしていること、手術、抗癌剤治療、並びに放射線治療、そして免疫療法を受けていると、書かれていたので気になったんです。今、期待値最大レベルの免疫療法は何と言ってもオプジーポ。オプジーポを使用している胃癌患者さんだけは知りません。単純に、純粋に胃癌に対するオプジーポ症例の効果を知りたいと思ったんです。ですが、この患者さんが受けている免疫療法は他の治療でした。治療選択は個人の自由です。免疫療法は何と言ってもお金がかかります。来月から半額になるそうですが、オプジーポなんてやったら、年間3千万円かかります。これが半額になっても1500万。。。半額になったからと言っても、そうやすやすとトライできる金額じゃないです。 (この金額がネックになり、ご自身が選ぶ事ができた免疫療法がNK細胞療法だったんじゃないかしら?と、勝手に思いました。)で、この患者さんが選択したのが、手術に、抗癌剤治療に、放射線治療に、免疫療法(NK細胞療法)。この手法、実は13年くらい前に、米村先生もやってました。当時、「第三世代の治療」と名付けてね。スキルス胃癌・腹膜播種の患者さんに、術後、抗癌剤治療と併用して免疫療法も取り入れてみたんです。スキルス胃癌の患者さんは、基本、放射線治療は向きません。癌細胞が、微細に散らばるのが特徴というよりも、狙い撃ちできるほど、大きくなってくれないから、放射線で焼くって、事実上、無理なんです。だから、放射線治療は取り入れてはいません。術前の全身化学療法に加えて、腹腔内投与、その後、胃癌の定型手術に加え腹膜切除、術中温熱療法、術後も化学療法。そして当時、目新しく出てきた免疫療法である、樹状細胞療法も取り入れてみました。免疫療法はお金がかかりますから、あくまでも、患者さんの希望と患者さんの懐具合と相談です。樹状細胞と言うのは、簡単に言うと、免疫細胞の中でも、敵と味方の区別をする役割を担う細胞です。でも、この樹状細胞というヤツは、結構、見落としをすることが後にわかりました。そして、癌細胞自体も樹状細胞に覚えさせても形状を変えてしまうこともわかったんです。つまり、やっても良いけれど、決して悪くはないけれど、長らくできる治療法とは言えない・・・これは、私個人の結論です。期待ほどの効果が出たとは言えなかったように、私は思います。スキルス胃癌の腹膜播種だから、当時は、2年も存命してくれれば、何がどう効いたのかわからずとも、相乗効果だったのかもしれないけど、効果ありって言えますから、そういう意味では、効果はありましたけどね。お金で命の長さは計れませんけど、実際、出した金額に見合う成果を人は求めるものでしょう。湯水のようにお金を使える人は別として、子供の事、生活の事、将来の事、家のローンの事等・・・全く無視できない現実の中、どうしても、見合う成果と金額を天秤にかけて考えてしまうものじゃないでしょうか。今は、腹腔内投与と腹膜切除と、温熱療法だけでもスキルス胃癌・腹膜播種でも3年以上の存命者が普通に出てきているから、当時の免疫療法との組み合わせはどれだけ意味を成したのか、これは何とも言えません。症例数も数えるだけでしたしね。でね、13年前はね、癌治療の最前線にいる医師や、癌専門病院の名だたる医師は、免疫療法を毛嫌いしていた風潮がありました。実際、当時、国立がんセンターの講演を聞きに行った時、その医師は、「免疫療法は効かない」と断言していました。当時主流の免疫療法は、NK細胞療法です。今よりも、もっと解明されていない頃の話です。「解明はされていないけど、人工的に作ったリンパ球や、人工的に強化させたリンパ球は、癌細胞に味方してしまう輩が出来てくる」そんな意味合いの事を言ってました。さすがに、これは極論ですけどね。ただ当時、免疫学の世界的大家が、免疫療法が効く癌は、メラノーマだけだと事実上の白旗を揚げた時期でもありました。でも、あの頃はわからなかったけど、今思うと、PD-1 や PDL-1 の発現でこれはスジが通ってくる。あながち、全くの嘘じゃなかったって事になります。免疫療法も、スパコンが入ってきてからは画期的に変化を遂げてますからね。当時は、わからないことだらけだったこともあり、それだけ偏った考えの医師が多かったけど、その頃から、米村先生の頭は軟らかかった。温熱療法だって、米村先生は「なんかわからんけど、効くんです」ってところから始まって、今は、ヒートショックプロテインが解明されていますし。治る為なら、より長い延命のためなら、まだ未知の世界であっても、何でもやってみれば良いって言ってました。側にいた私は、「ただの新しいもの好き」 にも見えましたけど^^;新しい手法、何でも取り入れてました。色々やって、成果を出しても「この患者さんは、たまたま進行が遅いタイプ」とか言われちゃうこともありますけどね。それでも良いじゃないって思う私です。
2017年01月17日
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久しぶりの更新です風邪がようやく下火になりました。発熱は38度程度でしたけど、とにかく頭痛が酷かったです。カキ氷を食べると、頭がキーンとすることがあるでしょう。あんな痛みなんで、きつかった久しぶりに熱を出したから、これで、少しはヒートショックプロテイン現象が起きたかしらんたまに熱を出すことは、免疫の活性化に良いと言われています。ところで。。。今日は、新たな癌治療の試みの話です。これは、あくまでも個人的な偏見と受け取って頂いて良いですが、術後、採取した癌細胞を使って、抗癌剤の 「感受性試験」 なるものをしますけど、これ、以前からずっと、どれだけアテになるのって疑問に思っていたんです。とどのつまり、試験管の中での話でしょう。体とは違います。実際、ある癌患者さんが、タキサン系の抗癌剤の効果は80%と出ました。この数字、一般的に見て相当高いです。なのに、実際に投与すると、全然、効果が出ませんでした。全くもって効果なし・・・だったんです。これ以来、私はずっと疑問に感じていたんです。あれから時は流れ。。。今、採取した癌細胞から実際にどの抗癌剤が効果が出るのか、遺伝子レベルで検査する手法があるってご存知でしょうか?今現在、日本で使える抗癌剤、並びに、日本にはないけど海外には存在する抗癌剤等、健康保険診療の垣根を越えて、調べる手法です。抗癌剤って今、実際にどれだけの種類が存在するのかわかりませんけど、健康保険診療では、原発巣ごとに区分けされていて、使用できる抗癌剤が決まっています。例えば、古くからあるタキサン系の抗癌剤は、胃癌では当たり前に使えますけど、大腸癌では使えないとか。。。ある抗癌剤は単剤では、保険適応外だとか。こういった区分けがあるので、効果がある抗癌剤、並びに手法が今の世の中に存在しているかもしれないのに、実際には使えないんです。使えるようになる為には、治験を経て、エビデンスを確立して・・・って流れがありますから、手を伸ばせば届く所にあっても、届かないんですねぇ。今、何が誰の癌に効くのか、遺伝子レベルで調べる手法があるのです。この検査が出来る病院は限られていて、国立がんセンターや、北海道大学病院、岡山大学病院、京都大学病院等々・・・検査費用は、詳細版と簡易版があって、安い方で40~50万円。高い方は100万円くらい。この検査で、垣根を越えた抗癌剤の効果を調べることができます。でも、実際にご自分にマッチした抗癌剤を何種類が見つけられても、保険外診療、つまり、自由診療になる可能性が大なので、費用は・・・先日、この手法で治療を受けている、ある癌患者さんがテレビに出ていましたけど、費用は月90万円だと言ってました。でも、これでどんなに効果が出て、癌が縮小しても、最終的に癌の最善治療はやはり手術です。手術不能患者さんが、手術に持ち込む為のより確実な手法じゃないかと・・・でも、この検査で逆に、合う抗癌剤が健康保険診療の垣根を越えてさえも見つからなかった・・・って事もあります。そうなると。。。ん~・・・どうしたら良いものやら。。。
2017年01月13日
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つい先日、しばらく体調不良を訴えていた友人が自律神経失調症と診断を受けました。彼女、このところずっと不眠が続いて導眠剤を処方されていたんです。落ち込む出来事が続いて、食欲も減退。この半年で体重もガクンと落ちていました。背中の痛みも続いていたので、病院に行って、何度か検査を受けるのだけれど、どこも異常なし。そのうちに、微熱が出るようになりました。朝方に微熱、でも夕方には下がっている。。。 どこが悪いんだろ。。。日々、悩むようになりました。そこで、微熱が続くようなら、それは何らかの炎症が疑われるから、CRP を計って貰ったら?とアドバイスしました。検査の都度、血液検査の結果を見せて貰ったけど、CRPは検査データにはありませんでしたから。それで彼女、自らCRP をオーダー。かかりつけの医師も、計ってみようかってなり、その結果が出たんだけど、まぁ、低い、低い。どっこも炎症を起こしてはいませんでした。ここまで低いと、この発熱は風邪ですらない。そこで出た診断が、自律神経失調症です。私なりに少し調べてみました。この病気に良く似ている病気に鬱病がありました。明らかな体調不良なのに、検査上、どこも悪くない。でも実際は、とんでもない病気が隠れているという可能性もゼロではないですが、ここではそれは無いとします。自律神経失調症と、鬱病の大きな違いは、睡眠障害と食欲減退。睡眠障害と食欲減退が2週間以上、続いた場合は鬱病の可能性あり。これがない場合は、自律神経失調症。でも、自律神経失調症に明確な定義があるものではありません。彼女の場合、鬱病の定義にも若干ながら当てはまるのですが、食欲が回復していることから、自律神経失調症となったようです。昨年、10年以上飼っていたペットが2匹死んだり、今年はお姑さんが突然、亡くなったりで心労が重なりましたから、無理も無い話かもしれません。処方されたのは、精神安定剤。何故、今回、癌サポートのブログにこんな話を書いたのかと言うとですね、患者さんはもちろんの事ながら、ご家族にも、上記のような症状が出る方がおられるからです。医療関係者の間には、癌患者さんの家族に限りませんけど、「家族は第二の患者」 と言う言葉があることをご存知でしょうか。ご家族の方が精神的に参ってしまい、時に、心が、体が病んでしまうことがあるのです。そのはけ口は、大抵は医療現場の人間に向けられます。患者さんの処置やケアだけでも手が足らない医療現場において、更に、事実上、患者が増えることになってしまいます。「第二の患者」 の存在は実際、相当の負担でもあります。医療現場では患者さんだけでなく家族への配慮も求められます。理想は確かにそうですが、人手も経費も有り余っている訳じゃありません。やれる事には限界もあります。癌という病は待ったなしです。せめて、ご家族は患者さんの負担、患者さんに携わる医療関係者の負担を減らす為に、ご自身の精神状態を見つめる時間も作ってみてください。特に女性です。これはもちろん、私自身も含めての話です。女性は男性よりもホルモンの影響を受けやすい体質となっています。ホルモンバランスが崩れると、自律神経のバランスも崩れます。決して、精神力が弱いからではないんです。
2016年11月29日
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今月はお誕生月なので、デニーズのバースデークーポンで頂いてきました昨年に続き、2回目です。噂通りの立派なデザートです。これが無料って・・・これを食べたいが故に、注文したオムライスは半分、博士行きです全部食べたら、とっても食べられないんですもん。気が付けば、かなり更新をサボってしまいまして、誠にすみません。メールや、電話対応は通常ペースでやってましたよ手術不能と言われるような癌の病状でも、実際は、手術できることがあります。この 「手術できる」 は完治に通じる道であることもありますが、実際のところ、「完治」 って何が条件で、何を満たしていれば 「完治」 って呼ぶのかは私にはわかりません。癌は5年生存率で表現される病気だけれど、実際に5年経っても再発する方はいるわけですし、「完治」 って言われた途端、再発が見つかった方もいます。ならば、「完治」 なんて言葉に惑わされることなく、1日、1日の積み重ねで、それが1年になり2年になり・・・それで良いじゃない・・って思うんです。長年、手術不能、ステージ4の癌患者さんばかりと触れ合っている中で、何よりもこれが大事、って思うことがあります。それは、手術のタイミングです。抗癌剤治療をやって、癌が小さくなったら手術しましょう。手術できるようになるかもしれません。こんな言葉から、抗癌剤治療を始める患者さんが殆どですが、この抗癌剤治療、多くの患者さんが誤解しているように思います。大抵は、3クールくらいやって効果判定となるのですが、その時、癌が小さくなっている場合、3クールやってこれだけ小さくなったのなら、もっと頑張れば、もっと小さくなるに違いない、手術をするなら、もっともっと小さくなってからの方が良いはず。こう思う方がとっても多い。でも、長年、癌に携わる中で感じたこと。それは、抗癌剤治療の効果は3~4クールが頭打ちということ。この時、小さくなったのなら、その後はその状態をどれだけ維持できるかで、それ以上に、小さくなることは殆どないということ。癌は多くならなければ良いのだから、現状維持ができるなら、それは十分、効果ありです。だから、手術を目指すなら、さらに小さくするのではなくこの最初の判定時が一番望ましいと、私は思います。抗癌剤治療の期間を、悪戯に延ばしてしまうと、手術のリスクは高まるばかり。常々私は言っていますけど、米村先生は最後の砦なんかじゃないです。ステージ4の癌患者さんの、最初の砦です。この抜群のタイミングで手術してこそ、良い結果をもたらす可能性が高くなります。だから、是非、良いタイミングで来て頂きたいです。
2016年10月14日
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ここ2日ほど、体調を崩しておりまして。。。ブログに質問のコメントも頂いておりながら、お返事もできずの時に、お返事のお助けをありがとうございます。メールのお返事、これから頑張ります本当に、色んな方にお助け頂いているんだなぁと身にしみています。今日は朝からドタバタと出歩いていていましたが、朝、早々にブログのチェックだけはしました。まぁ、朝から物凄いアクセス数でびっくり恐らく、夕べのテレビ番組の影響だろうと思います。林修先生の番組で、スキルス胃癌を扱っていましたからね。私もこのテレビ番組を拝見しました。「スキルス胃癌」 の括りは同じですが、昨夜のテレビ番組で紹介していたスキルス胃癌の病状と、ここで紹介しているスキルス胃癌の病状は根本的に違っていますので、お間違いなくです。昨夜のテレビで紹介していた治療法、並びにスキルス胃癌と、こちらで紹介しているスキルス胃癌、並びに治療法の違いはざっとこんな風です。まずは、病状。胃癌の進行度は、医療用語では 「T1~T4」で表します。テレビで紹介しいた病状は、どうやら、この表現で言うところの 「T2」の状態のようです。T2 と言うのは、胃癌が胃壁に向かって浸潤していく様の中で、胃壁内に留まっている状態を言います。私のブログで紹介している患者さんの症例は、全てにおいてその先の病状で、T3、もしくは T4 です。T3 と言うのは、胃壁を付きぬけて胃の裏側の表面に癌が出ている状態で、この場合、腹膜播種に限りなくクロの状態です。洗浄細胞診が陰性であったとしても、陽性として治療を進めるのがベストだと言える状態です。T4 と言うのは、更にその先の状態で、腹壁を突き抜けた癌が腹膜に零れ落ちて、腹膜に種のように癌が撒かれている状態、すなわち、「腹膜播種」 です。このブログでご紹介しているスキルス胃癌の患者さんは、大多数において T4 の腹膜播種で、病理の検査により確定診断が出ている患者さんの症例です。また治療法ですけど、ここでは腹膜の癌に対する治療に焦点を置いてご紹介しています。術前に、全身化学療法と併用して、腹膜へ直接抗癌剤を投与する手法を用いて腹膜をも切除する手術を施行。並びに、癌は熱に弱い特性を考慮して、術中、温熱療法を組み入れています。これは、腹膜播種が種を撒くように腹膜に癌が散らばることから、手術では取り切れない癌、残してしまう癌の可能性を考え、切る + 熱 で癌に対抗するものです。この手法で、先だってもご紹介しましたが、術後10年を越えてお元気なスキルス胃癌の患者さんが少しずつ、本当に少しずつですけど誕生しています。まだまだ手強い相手ではあるけれど、治療成績は、伸びているんです。テレビの中の医師も言われていましたが、スキルス胃癌の治療成績は、そりゃ目を覆いたくなるようなもの。スキルス胃癌というだけでも、匙を投げてしまう医師が多い中、更に、腹膜播種なんて事になると、もうお手上げが普通です。それでも、めげずに諦めずにもう何十年も腹膜播種に向かい合っているいるのが米村豊医師です。テレビで紹介されていた患者さんのように、癌が腹壁で留まっているうちに癌が発見できて、退治できれば、それが一番良いんですけどね。
2016年10月05日
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昨日の続きです。もう1人は、中学時代の友人(50代)です。今年の春に突然、十数年ぶりに彼女からメールが届きました。彼女は、20年以上前からオーストラリアに移住しています。子育て、海外での起業とアクティブな生活を送る人で、音沙汰もないままでした。それが突然の相談というか、お願いメール。常に前しか見ずに人生を謳歌してきた彼女が、一時帰国するから、その時に同窓会を開いて欲しいと言うのです。どういう風の吹き回しぜんぜん、らしくない・・・そう思いながら、久しぶりのメール交流が始まりました。それで知ったのは、彼女も前述の彼女同様、2011年に乳癌を患っていました。決して初期とは言えない状態だったようです。癌告知、そして手術、化学療法、そして死への覚悟・・・そんな中で彼女の中の何かがはじけとんだようです。嫌なことはやらないやりたいことをやる人生、やり残したことは何?と自問自答。自分が作った会社ですけど、一旦、人任せにしてご主人と子供も巻き込み、趣味のピアノに没頭三昧。こんな時でもある意味、彼女らしらが感じられます。そして今は、趣味もライフワークに取り入れ、仕事にも復帰。昔など振り返ることなどしない人だったけど、この年齢になったせいか癌という病気を経験したせいか旧友が懐かしくなったらしい。それで私ともう一人の地元の友人が、四苦八苦して、ドタバタして、こじんまりした同窓会を開催しました。彼女、乳癌の手術から5年が経ち、再発もせずに元気でした。食事も人並みに食べてましたし、体力も問題ない、何より、変わらずのパワフルぶり。それでも、やはり「癌」という概念は頭の片隅に居座っているらしく、「10年経っても再発した人を知ってる」とぽつり。今後、ずっと再発しなくても、きっと頭の片隅には「再発」の不安は消えないでしょう。でも、彼女ほど、病気をオープンにして人生を開き直れたら何があっても大丈夫って気がしてます。オーストラリアでは、癌になると一生、検診が義務付けられているのだそうで、今後もずっと、検診は欠かせないそうです。「癌」という病気は、その人の人生観を変えます。家族も同じです。それまで気づかなかった、足元にある幸せや、今まで振り返らずにいた過去に、宝物があったことに気づいたりします。考え方を変えれば、癌は「幸せ」を増やしてくれる病気かもしれません。今、市川海老蔵さんが奥さんの小林麻央さんの乳癌を公表したことで、きっと、雑音が沢山耳に入っていると思います。化学療法を受けていることも明かしてましたからね。世間には私を含め 「癌オタク」 が沢山います。これが、医療関係者となると、厄介なことに、「専門医」 ってフレーズが付きます。こういった方々が言う言葉には、無視できない感があります。耳を傾けるのも一考でしょう。でもね、でもね、癌細胞は未だ解明できていないのです。誰もが、今判明している事実に元付いて、持論を展開しているに過ぎません。その事実も、個人差がありすぎてますけど。医療の世界は、昨日の常識は明日の非常識ということが多々あります。それに、今や医療は医者だけの世界でもなくなってきています。これからは、セカンドオピニオンは医者だけに求めるのではなく、農学、工学etc.の研究者の方々のお話も聞くべきかもしれません。そんな現状の中、患者さんは待ったなしで「選択」をせねばなりません。何が正解かなんて事は、患者さんの数だけ存在するのだから、雑音に惑わされることなく、ご自身が 「命」 というリスクを負って選択したことなんですから、それが何であれ、それは正しいのだと私は思っています。
2016年06月14日
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(ちょっと訂正です) 「癌」 という病気と関わって、15年になります。必要に迫られて、今、必死に「癌」を調べている方々にとっては「15年も」 ってなると思いますけど、長年、癌に携わっている方々にとっては、「15年しか」 というところでしょうか。でも、私が関わったこの時間で癌の常識は根底から覆るほどに変わっています。例えば、先日の日記に書いた 「オプジーポ」 という薬の出現。最初、オプジーポって聞いた時は、何それ?って思いました。なんだ、PD-1 の話か・・・ならそう言ってよ、ってなくらい癌治療というのは、名前が幾つもあってややこしい。 これは癌細胞が持つ、PD-L1 という武器を使わせないようにするもの。免疫細胞には、PD-1 と言うブレーキが備わっています。これを押してしまう武器が、癌細胞が持つ PD-L1 です。ブレーキを押されると、免疫細胞は働かなくなり、癌の思う壺になるという仕組みです。 そもそも、癌細胞は誰の体内でも毎日生まれています。なのに、発病しないのは免疫細胞のお蔭。でも、誰の体の中にも免疫細胞は存在するのに、上手く退治してくれる免疫細胞と、そうではない免疫細胞の違いは免疫細胞が、癌細胞を見分けられないからだと言われていました。ならば、免疫細胞に癌細胞を覚えさせれば良い、もしくは、人工的に大量に免疫細胞を作り出して送り込めば良いと考えられてきました。この推理も間違いは無さそうです。でも、思うほど上手くはいかないのは何故?それはまだ、癌細胞の特性を理解しきれていなかったからです。今もまだまだ不完全ですけどね。癌細胞を完全に解明するには100年かかると言われていますから、まだまだ癌解明までには程遠い。。。 新たにわかった癌細胞の特性、それは癌細胞には、免疫細胞を働かなくさせる能力が備わっているというものです。癌細胞は、PD-L1 という武器をもっていてこれが、免疫細胞が仕事をしないように、ブレーキであるPD-1 を押し捲ります。これじゃ、いくら大量に免疫細胞を送り込んでも、敵を見分けるように教え込んでもねぇ。。。。当の免疫細胞が仕事をしなくなってしまうんじゃ、意味ないです。 だから、PD-L1 という武器が使えないようする薬が出来たという訳です。ブレーキが押されないように、ブレーキに蓋をしてしまうというもの。この薬が1回あたり80万円~って薬価になっています。これだけの高額な薬ですから、おいそれと治験もできません。データという観点からはまだ十分とは言えませんが、癌医療という観点からすると、これは今までの常識にはありませんでした。これはもう驚きの常識発現と言えます。 私の過去のブログでも、今や、それ違いましたって訂正せねばいけない内容もでてきました。それくらい、この15年という時間は 「も」 でも 「しか」 でもない凄い変化がおきています。 今回は長々と免疫療法について書いてしまいましたけど、私は、あくまでも個人的にはですけど、敢えてここは、好き嫌いで表現させて頂きますが、免疫療法は好きになれません。選択肢が増えるという意味では、好きですけどね。 でもでも。。。多くの方が望む、新薬の登場は確実に経済的に患者さんを辛くしています。存在すれば希望、だけど、現実的には、存在しても絶望。。。この2つに分かれてしまうのが、「今」 という気がします。
2016年06月09日
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先日、あるスキルス胃癌患者さん(60代・女性)の娘さんから、こんな質問を受けました。術後の抗癌剤治療に、サイラムザ + パクリタキセル(タキソール)を受けていたのですが、米村先生から、サイラムザ は6回で終了宣言を受けたというのです。何故何故薬が効かなくなったから癌が再発してしまったからこの質問を受けた時は、治験だからかなって単純に思ったんですけど、米村先生に聞いたら、ガイドラインの指針なのだそう。まだ昨年の6月に発売されたばかりの新薬だし、臨床試験は終わっているとは言え、副作用や、長期使用のリスク等々・・・実際にはわからない部分も多い筈。6回というのは、一先ず、安全性が確認された数ってとこなのでしょう。ですがですが、理由は別にもありそうな気がします。私は薬価にあるんじゃないかって思うんですよね。サイラムザの薬価を調べてみると、 100ml アンプル が75265円 500ml アンプル が355450円使用量は 8ml/kgと、なっていますから、割安の方のアンプルを使用したとしても、体重40kg の患者さんの場合、薬代だけで、1回、約23万円の計算になります。これを6回使用すると、138万円也です。(質問を受けた患者さんが、この体重に近いので40kgで計算してみました)効果判定をしつつ、保険適用をお願いできる回数となると。。。ねっ、薬価が無視できない感じがあるでしょう。新薬って実際、物凄く高い。高いなぁ・・・って思っていたら、たまたま目に付いた新聞記事がありました。5月16日付けの読売新聞です。月単位、もしくは、せいぜいが1年の延命に、これだけのお金をかける意味があるのだろうか?また、高齢者に対して使用はいかがなものか?こんな、これまでは思っていても口にだせなかった疑問が、声となって出てきそうな気配だと書かれています。健康保険は今や、毎年800億~の赤字ですからね。赤字は、税金で賄っています。日本は大赤字国家であることは、周知の事実。新聞の記事によると、今後、海外から日本に入ってくるであろう癌治療薬は沢山あるけれど、その中には薬価だけで、月100万~1900万円の薬が23種類あるようです。高額な薬の代表格とも言える薬にオプジーポがあります。免疫療法の中では、最も、期待値が高い薬剤です。この薬のことは、過去のブログで書いています。PD-1 のくだりの日記です。(2015年6月22日の日記参照)癌細胞は、免疫細胞のやる気スイッチを消してしまう特性があり、それをさせない役目をする薬です。つまり、免疫細胞を働かせ続ける薬。保険適用に向けて、肺癌、皮膚がんで検証が行われるようですが、他の癌にも期待値が高いと言われています。ですが1回あたり、60kg の人で薬代は80万円。これは続けなければ意味をなさないと言われてもいて、恐ろしい足し算が続くわけです。癌を治す治療、癌でも命を永らえる新薬の登場を、多くの癌患者さんが求めてやみません。その実現の為に、現実には、こんなにお金もかかってしまうんですよねぇ。。。
2016年06月03日
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もう終わってしまったけど、ハマって必ず見ていたテレビドラマ 「フラジャイル」。TOKIO の長瀬君が演じた病理医の岸先生は良かった。100%の診断を出す為に、一切の妥協をしない。医者って言うと、誰もが実際に診て貰う臨床医ばかりを思い浮かべるけど、実際には長瀬君が演じた病理医や画像診断の専門医もいて、その縁の下の力に支えられて臨床医がいるんですよね。米村先生にも、信頼のおける病理医がいて、 僕ね、ここの病理医、すっごく信頼しているんですって言葉、良く口にされます。確かに過去に、某癌専門病院で虫垂癌・腹膜播種と診断を受けて、米村先生の元に来た患者さんがいましたけど、この患者さんを手術して細胞を病理医が調べたら、実は、悪性リンパ腫だったってことがありました。患者さんのご主人から報告が届いた時は、私も目が点でした。あれ以来、米村先生この病理医への信頼度がグンと増したんですよね。悪性リンパ腫である事が判明してからは、転院されました。この患者さんのご主人からは、その後もメールが届いていますが、予定通りの悪性リンパ腫の治療が終了して、現在は、在宅で日常を送っています。腹膜に癌があったことも確かで、米村先生がこれを切除したことはやはり正解だったみたいです。話はドラマに戻って、このドラマの中での岸先生のセリフ「治験は治療じゃないよ」がズキンと心に刺さりました。そう、治験は治療ではなくてデータを取るためのもの。ドラマの中では、進行した膵臓癌患者に治験薬を投与する話です。たった1例ではあるけれど、劇的に改善がみられた治験薬があり、その臨床データを更に取る為に、製薬会社のMRが岸先生に接近し、患者にも近づく。ドラマの中でも言ってたけど、いまや新薬を作る為には莫大なお金がかかります。ドラマの中では、2000億って言ってたかな。走り出した巨額のプロジェクト、数例の死亡例が出たからと言って、簡単には止められない。だから、悪いデータをひた隠して臨床を続けようとする製薬会社。そんな話でした。ドラマの中のMRは製薬会社の陰謀に気づき、患者に真実を告げます。重篤な副作用の症例が出たから、その原因がつかめるまで治験を中止して欲しいと。生きる希望が欲しかったドラマの中の癌患者は、重篤な副作用を承知の上で、治験に参加します。原因が判明するまでの時間は、自分にはないからと。死亡症例はある、でも、劇的な改善症例もある。ならば、自分は2例目になろう・・・なれるかもしれないと、賭けたんです。この気持ちは、本当によくわかります。そんな気持ちの患者さんを沢山知ってますから。希望のない時間を過ごすより、希望をもっていたい・・・希望のない時間はあまりにもつらい。そんな心の叫びを沢山、沢山、聞いてきました。ですが。。。ドラマの中では、残念ながらこの患者にも重篤な副作用が出てしまい、帰らぬ人に。現実でも、こんな経過を辿ることはあります。それが治験であり、最新医療であり、医療最前線ってヤツですから。遺族となってしまった方が大切な家族を失うと癌が治る薬が出来ること、治る治療が確立することを願ってやまないと、よく言われます。その為に必要なのが治験であり、臨床実験です。治験は治療じゃなくても、これは否定も批判もできません。今、当たり前に普及した抗癌剤や治療法は、過去の癌患者さんが、命を賭けて築きあげたものなのだから。それでも、命は一つしかないのだからと、自ら治験を外れ、他の道を選び直す患者さんもいます。これもまた、人情なり。。です。
2016年04月01日
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たまたま目に付いた新聞記事をご紹介します。米村先生の患者さんには、人工肛門を避けられない患者さんが少なからずおられます。永久ストマの方あり、暫定的なストマの方あり。今日、ご紹介する新聞の記事は読売新聞の、医療ルネッサンスです。2月25日から土日を抜いた本日3月2日までの5回 「ストーマと生きる」 という題目で、5人のオストメイトの方をご紹介しています。紹介されている方々は、癌患者さんばかりではありませんけどね。柔道の試合に出場されている方がいたり、マラソンを趣味にしている方がいたり、オストメイトになってから、ご結婚された女性がいたりと、ご紹介されている方々は、普通以上の生活をされています。中には、敢えて人工肛門の閉鎖を拒んだ方もいました。腸を沢山切除してしまうと、便が固まらずに、言うならば、便が固まるヒマがなく常に下痢の状態になることが一般的です。こういった状態の患者さんが、ストマを閉鎖すると常にトイレ、トイレで、日常生活に支障をきたしてしまう。食事も旅行も、仕事もトイレが気になって集中できない。ならば、閉鎖しない方が生活の質が保てると判断されたようです。また、閉鎖を目指していたけれど、どうにも腸の具合が良くない。便の圧に耐えられそうもないと、閉鎖の夢が途絶えた方もおられました。ダメなら、オストメイトでも出来ることをと考え、生活の向上を図り、尚且つ、自ら、カイングアウトして同じ悩みを持つ方への希望になろうとされている方もいました。良かったらこれらの記事、読んでみてください。2015年2月25日、26日、29日3月1日、2日の読売新聞朝刊です。
2016年03月02日
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この間、米村先生が PET CT で光ったから再発だと思って手術したら 膿瘍だったんですわと言うので、色々と調べてみました。PET という検査機械が流通し始めて10年を超えたというところでしょうか。出始めた頃の事は、よく覚えています。癌の早期発見に役立つと、テレビや新聞に一気に出ましたからね。それから少しして、PET CT が出ました。癌細胞は、体内の血液中の糖分を多く取り込むことで増殖を図る細胞です。通常の細胞よりも、より多くの糖分を必要としています。この特徴に目をつけて、敢えて体内に点滴で糖分を流し、糖分を多く取り込んでいる箇所を見つけようというのが、PET CTです。元々糖分を大量に必要とする脳なんて、思い切り光りますけどね。で、膿瘍が光ったのは何故と思い、調べたところ。。。膿瘍のように 「活動性炎症」 を起こしている箇所も、実は糖分を多く取り込んでいるので光るらしいです。他にも、ステント等の金属を入れている箇所とか、手術経験者では、臓器の縫合箇所も糖分を取り込んでいるので光るらしい。また、胃癌においては印環細胞癌や、スキルス胃癌の細胞は、多くの糖を取り込んでいるにも関わらず、その特徴として希釈してしまう為、画像上ではハッキリとは映らないらしいです。そう言えば、PET CT が出始めた頃、どんな風に写るのかの実験で、スキルス胃癌・腹膜播種が確認されている患者さんにPET CT を受けて貰った事があったけれど、米村先生、 なんかボヤ~ってして、ハッキリ写らんのですわ って言ってたなぁ。。。癌ではない、活動性炎症でも光る。でも、その炎症の原因が癌である可能性は多分にある。この区別は画像では出来ないってことらしい。つい先日のことですけど、ある70代の胃癌の男性患者さんのご家族から米村先生のセカンドオピニオンの依頼がきました。急いで日程調整して、予約を入れたのですが、間に合わずに他界されました。胃癌が判明したのは昨年の8月で、開腹手術の際に、腹膜播種が判明してバイパス手術で終わったと言います。その後、TS-1 + シスプラチンの治療を受けておられ、数ヶ月の間は、効果が見られたのですが、腹水が溜まり始め、あれよあれよと言う間の出来事でした。今年のお正月には、元気でお持ちを食べていたようですが、あまりの急展開でした。この患者さんの場合、胃癌判明の半年前に大腸癌の手術を受けておられました。腹腔鏡手術だったと言いますから、大腸癌でも早期だったと思われます。この時、転移の有無を調べる為、PET CTを撮ったそうで、その時、胃が光ったのだとか。それこそ活動性炎症でも光るから、この時は単なる胃炎だと思われたのかもしれません。ただその胃炎の下にボールマン分類で言う3型の胃癌、スキルスタイプと呼ばれる胃癌が潜んでいたのかもしれません。そう考えないと、急展開の経過のつじつまが合わないように思います。まだまだどうにも判断しきれない現象というのは存在していて、何と申しましょうか。。。ただ、残念でなりません。
2016年01月30日
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年明けから、頂いたメールや年賀状を元に、患者さん方の元気な近況をお知らせして参りました。まだまだ、ご紹介したい患者さんはいるんですけど、ここらで一区切りとさせて頂きますね。今回、ここでご紹介できなかった患者さん方、ごめんなさいまたの機会に、ご紹介させて頂きますね私、この15年、「腹膜播種」 ばかりを見て参りまして思うこと。やっぱり。。。手強いです 特に、胃癌・スキルスの腹膜播種。これは格別に手強い相手です。それでも、スキルス胃癌・腹膜播種で、腹腔内化学療法を経て、尚且つ、腹膜切除術を受けた際に温熱療法を組み入れた患者さんで、術後10年お元気に生存されている方もおられます。この患者さんとはそれこそ10年前にご本人にお会いしてますが、まさか、10年後もお元気でいるとは、正直、あの時は思えませんでした。これは当然の事ながら、10年という時間がなければ証明できない訳で、ようやくそれが出来始めました。そもそも、私がこの病気に足を踏み入れた15年前は、特にスキルス胃癌・腹膜播種なんていう病気になると、手術をしても、1年以内に再発してしまう方が本当に多かったんです。2年生きるのは、至難の業って感じでしたね。それが、今では少しずつですが、治療成績ってヤツが上がってきています。これは、抗癌剤治療の技が増えたという事もありますけど、それだけじゃ、なかなか上手くはいきません。抗癌剤治療の効果と、切るというてっとりばやくわかりやすい技と、温熱療法のヒートショックプロテインという生理現象。これらの複合技で、伸ばしてきた成果じゃないかなぁ。。。副作用もあれば、合併症というリスクもありますし、全ての皆さんに効果が出るって訳じゃないけど、色々と匙加減しつつ・・・で、うまくいく人が増えて来ていることは確かですね。
2016年01月26日
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うちの博士が録画していた、NHK の番組 「サイエンスゼロ」 を見ました。内容は新しい免疫療法 「ニボルマブ」 の紹介です。もうかれこれ十数年前、ある癌専門病院に、講演を聴きに行った時、その医師から、「人工的に免疫細胞を増やしても、強化させても癌には無意味」って話を聞きました。この時は、癌専門医にありがちな、単なる「免疫療法否定」かなって思いました。そう、何故か癌専門医達は、免疫療法を否定する人が多いです。毛嫌いしていると言っても良いかもしれません。ですが、月日が経つにつれ、これが科学的に証明されたのです。癌細胞ってヤツは、実にずる賢いヤツで、免疫細胞を騙したり、自分の仲間にしてしまう術を心得ています。だから、いくら免疫細胞を人工的に増やしても、強化させても、癌細胞と結託してしまうから、意味がない。逆に仲間にしてしまうと、癌は悪化してしまう。癌細胞を攻撃する免疫細胞は、T細胞です。このT細胞が、癌を攻撃して退治して、癌が発病しないようにしています。だから、T細胞を増やしたり、強化したり、癌を覚えさせれば、癌退治が出来るとこれまでは考えられてきました。ですが、免疫細胞の本来の機能として、攻撃ばかりを繰り返さないというのがあります。敵もいないのに攻撃ばかりしていると、自分で自分を傷つけてしまう、アレルギーが起こります。だから、ブレーキ機能が備わっているんです。このブレーキが PD-1 と呼ばれるもの。癌細胞はこのブレーキの存在を見つけ、ブレーキスイッチを押す、PD-L1 という武器を持ち始めます。次から次へと、ブレーキのスイッチを押し捲るようになり、T細胞を働かないようにしてしまうんです。癌細胞って、嫌なヤツです。だから、いくらT細胞を増やしても、強化させても無意味。そこで今回紹介されていたのが、新たな手法でブレーキのスイッチである PD-1 が押されないように蓋をしてしまおうというもの。既に薬 ニボルマブ として世に出ています。今のところ、皮膚癌の中のメラノーマで一番、効果が実証されているようです。(十数年前に免疫学の世界的大家と呼ばれる医師が免疫療法は癌には効果が無かったと、白旗を揚げたことがありますが、メラノーマだけは効果ありと言っていました)一番効果ありと言っても、確率としては2~3割の奏功です。他にも海外では肺癌にも効果が出た人もいるようですが、臨床実験数が少ないこともあり、数値としては1人とか2人とか数えるほどのようですけどね。また、乳癌では国内で臨床試験が過去に行われた経緯があります。その結果、半数は逆に悪化してしまったもの、効果が認められた人も僅かではありますが、いたようです。逆に悪化してしまったのは、臨床試験であることから抗癌剤治療を止めた事が要因として考えられます。今のところ、奏功率としてみると寂しい数字ではありますが、手立てが無い方にとっては、ゼロ以外の数字なら希望そのものでしょう。心配な点もありますけどね。例えば、今のところ副作用もなく、長期にわたり耐性が見られないのだそうですが、・T細胞を働かせ続けて、本当にアレルギーは起こらないのだろうか?・T細胞が、疲れ果ててしまって働かなくなるのではないだろうか? また、働き過ぎて弱ってしまって、役に立たなくなるのではないだろうか?・2~3割の奏功率ということは、 ブレーキのスイッチは他にもあるのではないだろうか? もしくは、PD-L] 以外にも癌細胞は武器を持っているのではないだろうか? 研究者も同じ疑問や可能性を考慮しているハズです。胃癌や大腸癌に対する、明確なデータはまだないようですが、新たな試みが生まれることは、素晴らしいことだと思います。問題は、やはり「費用」でしょう。現時点、保健適用外ですから1回の投与は、体の大きさによって使用量が違うので、差はありますが、薬代だけで80~120万円というところ。保険適用になれば、3割負担ですから30万前後というところでしょうか。これでも十分、高いですが・・・1回や2回ならできる人も出てくるでしょうけど、それだけじゃ、効果も期待できないでしょうし、長期使用可 がウリでもある薬は良いけれど。。。現状、この治療を受ける為には、年間1500万円程度の費用らしいです。自由診療ですからね。ちなみに、自由診療と保険診療の混合診療は不可ですから、抗癌剤治療も同時にやりたいとなれば、双方が自由診療に化けますから、ぷらす何百万ってとこ?この額、正直、現実離れし過ぎでしょう。これが何年もいけるとなると、正直、いいんだか、悪いんだか・・・体には嬉しくても、経済的には・・・保健適用になる為には、お金に余裕のある方に沢山試して頂いて、奏功率を上げて頂くしかないのが現実でしょうか。。。それでも、1回30万程度となると。。。やはり、ため息ですかねぇ。。。
2015年06月22日
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今日は先ず、今、辛い状況下におられる患者さん方にエールを送ります。患者さんご本人及び、ご家族からの連絡が相次いでますのでね。特に意味はないけど、レディースデーという事で今回は、女性患者さんに特別です皆さん、私より年下なので妹よろしく、呼び捨てで失礼します。では、いきますよ~ 負けるな~ シ・ズ・エ 負けるな~ ヒ・ロ・コ 負けるな~ ユ・カ・リ 負けるな~ ユ・キそれと、今日の外来でちょっと凹み気味のト・モ・コも気合入れて踏ん張ってや~皆さん、今を乗り越えて、また笑顔を取り戻してください。うちの博士、今、テレビで流れているダイハツの軽自動車 WAKE のCM がお気に入りです。玉山鉄二さん演じる、マッサンじゃなかった「あんちゃん」 のあの、単純というかあんちょこ発想に 好きだな~、このあんちゃん まるで米村先生みたいって大笑いしていますうちの博士と米村先生って、ハッキリ言って変わり者。気が合うんですよねぇ、仲が良い。題目の温熱療法も、このあんちょこ発想からきています。「温熱療法」 って言っても、それこそ民間療法から、自由診療、米村先生が施行しているお腹を開いて42度に温めた抗癌剤を還流させる手法等・・・・色々あります。米村先生が施行している温熱療法、これは、「癌は熱に弱い」 事に由来しています。42度の熱で、癌細胞は死滅する・・・な・ら・ば、癌を42度の熱で死滅させてしまえという実にあんちょこな発想です。体内に巣食っている癌に42度の熱を与えることは容易ではありません。例えば、放射線治療やラジオ波で、ピンポイントで狙える癌なら、それは良いんだけど、腹膜播種のように、腹膜に無数に散らばる癌が相手だと、そうはいかない。何十万、何百万という癌の数ですからね。ピンポイントで狙い撃ちが出来ません。そこで考えたのが腹腔内に直接、42度の熱を与えること。腹腔内に42度に温めた液体を、還流させています。以前は、整理食塩水で行っていましたけど、これを抗癌剤に変えて今は施行しています。これが結構、功を奏しています。ただ、癌の進行や以前受けた手術による癒着で、薬剤が行き渡らない箇所があったり、癌が深く浸潤していたりすると、42度の熱が届かないケースもあります。癌は熱に弱いのだから、これは理にかなった手法と言えるのですが、加えて、ヒートショックプロテイン 現象が起きていた事がわかったのは数年前の事でした。理論の方が後から付いてきたって感じです。だから、何十年も前から民間や自由診療等で「温熱療法」 なる手法が現存しているんですねぇ。。。このヒートショックプロテイン現象と言うのは、簡単に言うと、人間の体は、たまに熱い熱を与えるのは免疫力が活性化する働きがあるんです。かなり以前に、このブログで書いた記憶があります。風邪やインフルエンザで高熱を出すことは、悪い事ばかりじゃなくて、ある種、癌の発病をリセットしてくれる・・・みたいな内容だったと思います。あの時は、ヒートショックプロテインなんて言葉は無かったけど。持病のある方、ご高齢の方等、発熱そのものが、命に関わる方もおられますし、菌やウィルスが、脳にでも行ったら大変です。だから、風邪をひくことや、インフルエンザにかかることを薦めている訳じゃないですよ。昔から、風邪は万病の元なんて言いますしね。それに、高血圧の方にはこのヒートショックは危険が伴うし、あくまでも、一般論であり例外の方もおられますからね。連日、高熱を与えると、逆にこの現象は起きなくなりますので、たっま~に、が良いようです。
2015年02月05日
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しばらく、更新もせずにすみません。このところメールの対応に追われておりまして。。。今も、お返事をお待たせしている方々、本当にすみません。腸閉塞を含め、食事に苦労されている方が多いので、ちょっとばかり、経験を踏まえて今回は、栄養摂取のお話を。先ず、端的に言うと、食事が摂れない栄養不良の患者さんには、栄養の点滴で補う処置が取られます。この栄養の点滴ですけども、静脈から入れる透明の液体、まぁ、ブドウ糖ですね。これ500キロカロリー程度の栄養素です。ですけど体内に入り、カロリーとして現実的に起動してくれる分となると、500キロカロリーを下回ってしまいます。また、中心静脈から入れる黄色の高カロリー輸液は1000カロリーとか1200カロリーとかあります。遮光の袋がかけられているのは、中のビタミンが痛まないようにです。カロリーから言えば、これだけあれば食事が全く無くても大丈夫です。食べられない方にとっては、これ、強い味方。ですからあくまでも、食事の補助としてお薦めしてます。問題点と言えば、栄養の点滴血管に直接糖分が入る血糖値が上昇空腹を感じなくなる食欲がわかないって事でしょうか。以前からよく患者さんから耳にしていたんです。栄養の点滴をすると、お腹が空かない、食欲がわかないって。で、私自身の実体験ですけども、人は血糖値が高い状態だとお腹が空かないんですねぇ。我が家には糖尿病の母がいるので、血糖値コントロールの為に、血糖値の測定器があります。それで私も時々、測定しているんです。母の場合、両親も兄弟も皆、糖尿病なんで私も遺伝子的にありうる・・・と思いまして。ですが私の場合、何時計っても空腹時の血糖値は90未満。60~80台前半といったところ。ところが、たまに消化が悪くてカロリーが高いものを食べると、食事の時間になってもお腹が空きません。こんな時に血糖値を測定すると、90以上あります。個人差はあるのでしょうけど、私で言えば90以上あると敢えて食べたくない状態です。逆に80前後だと、「腹減った~」って感じです。余談ですけど、コレ、以前、米村先生にお話した事があるんですが、 アナタ、糖尿病は大丈夫やわ~って言われたんです。なんで、なんでわかるん検査もしてないのにって思ったんですが、計る都度、そうかもしんない、さいすが名医。。。とか思ったりしてですから、栄養の点滴をお薦めしながらナンですが、点滴すると更に、食べたくなくなるんですよねぇ。でも、でも、でもですよ。実際、食事が摂れない、おまけに抗癌剤治療で吐いてしまう、下痢が続く~では、脱水症状も心配です。栄養不良に加えて、抗癌剤治療による骨髄抑制で造血作用も低下している訳で、常に貧血状態と言っても過言じゃないです。それで、この間書いた患者さんのように低血糖で痙攣がおきたり、脱水症状で意識が飛んだり、貧血で倒れて打ちどころが悪かったり・・なんて実例報告が、私にはこれまで幾つも届いてますから。点滴なんてイヤって拒絶される方もいますが、変な意地張らずに今を乗り越える為にうま~く使って付き合ってくださいませ。
2015年01月31日
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一昨日の晩、テレビのニュース番組で癌の遺伝子検査を取り上げていました。ご覧になった方も多いと思います。ある一般の女性が出ていました。彼女の実の姉が、婦人科系の癌で40代で他界した事を機に自分も、遺伝子検査を受ける気持ちが生まれたそうです。調べてみると、父親からの変異遺伝子を自分も受け継いでいることが判明。それとほぼ同時に、乳癌が見つかったとありました。早期に対処できたようです。乳癌の遺伝子と言えば、女優のアンジェリーナ・ジョリーが予防切除したのが有名です。実は、つい先だって、遺伝と思われるスキルス胃癌になった方の奥さんから相談メールが届いておりました。患者さんは30代。残念ながら、短い交流で終わってしまいました。今後は、ご主人のご兄弟、そして忘れ形見である小さなお子さん達の遺伝子検査をしようと思いますとありました。あまりにも若い年齢での旅立ちで、後悔の念は大きく、早期に見つかっていれば、米村先生の手術を受けていれば・・・の思いが大きいようで、その為には、遺伝子の存在を知っていれば・・・という思いに繋がっているご様子でした。ですが。。。これは慎重であるべきだと思っています。ですから、くれぐれも慎重にご検討をと返しました。先ず、遺伝子検査に関する、法の整備が整っていません。例えば、この患者さんの血筋に、胃癌になる可能性が高い遺伝子が見つかった場合でも、予防切除は今の日本では認められていません。つまり、わかったとしても、常に定期検査をして早期発見に努めるしかできません。癌細胞が見つからなければ、発病しなければ、何もできないのが今の医療です。だからと言って、検査検査で、X線をやたらと浴びるのもどうか?と思います。これも被爆の一種ですからね。そして、下世話な話になりますが、容易に想像できるのが医療保険の改定です。契約前に、遺伝子検査を受けている事が判明した場合、支払いに応じない場合があります・・・等の覚書が追加されるでしょう。保険に入れなくなるかもしれません。困った時の為の、万が一の為の「保険」 ですが、本当に困った時に助けて貰えなくなる恐れが十分に考えられます。そして。。。ある程度の年齢であれば、40代とか50代なら、早期発見や自由診療の予防的処置で、己の人生を変えることに意味を成す場合もあるでしょう。ですが、10代や20代であれば、癌遺伝子を持つと知った場合、将来をどう捉えるのでしょう。結婚しない、子供を設けないという選択肢も真剣に考えるのではないでしょうか。就職にも影響を及ぼすかもしれません。必ずしも受け継ぐとは限らない遺伝子に振り回されるのではないかと危惧します。知る事により、出会わなくて済む不幸もあるでしょう。ですが、知る事によって、得られなくなる幸せも生まれる気がします。せめて法の整備が整うまでは、下世話な心配も含め、予防切除が認められていない今は慎重に対処すべきことだじゃないかと。。。
2014年10月31日
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10月24日放送のテレビ朝日のドラマ 「ドクターX」 を見逃してしまった方、地域により、放送内容が違うので当てはまらない地域もあると思いますが、10月31日の午後2時59分~15時57分に、再放送があるようです。既に、ネット上では見ることは出来るようですけどね。あのドラマの中で、外科医と内科医との掛け合いは、実に、りあるぅ~って思ってしまいましたねぇ。ドラマの中の話ですよ。腹膜播種が判明した時点で、内科医がFOLFOX療法を提案するのですが、この時の内科医と外科医のセリフ・・・ 内 「これまでの治療法の1年生存を、この治療法が2年に延ばしています」 外 「そうやって内科は、根治を目指そうとしないじゃないか」これが、内科医と外科医の大きな違いです。これ、事実ですわな。内科にすれば、外科はやたらと切りたがる、切れば良いというものでもない。切っても、切らなくても生きる時間は同じじゃないか。それならば、抗癌剤治療で良い言う。外科にすれば、このまま内科的治療を続けていても、先は見えている。ならば、可能性に賭けて切るべきだと言う。根治を目指して治療に当たる外科医も、治らない事を大前提に、より良いQOLを維持しつつ、残り時間を過ごさせようとする内科医も、どちらも正解でしょう。どちらを選ぶかは、患者さん次第です。物は考えようです。生まれた時から、何時の日か死ぬことは避けられません。だから、たった今生まれたばかりの赤ん坊さえ、余命を生き始めたと言えます。そう思えば、極力リスクを避けて、内科的治療で騙し騙し余命を過ごすのもアリです。そうではなく、自分自身で運命を切り開き、後悔するくらいならと、手術に賭けるのもアリ。手術したからこそ、今、元気に生き永がらえている方を知っています。手術したことで、大きなリスクを背負いながらも、何とか生き永らえている方も知っています。そして、手術はしたけれど、大した延命にならず亡くなった方も知っています。内科的治療だけで、何とか騙し騙し何年かやってきたけれど、いよいよ厳しくなった時、何故か望むのは手術という患者さんがあまりにも多い。こういう患者さんに出会うと、何故、もっと早くに・・・と何時も思う。この後悔は、あまりにも切ない。ところで。。。あのドラマの話を米村先生にしてみました。米倉涼子さん演じる、ドクターX が腹膜切除と、温熱療法をした話です。先生、ご覧になっていなかったので、内容をお話すると、 へぇ~そりゃ凄いなと言うておられました。そりゃそうですよねぇ、腹膜切除やCHPPがドラマに使われるなんてねぇ。何年もの間、 「温熱療法? んなもの効くか」 「腹膜切除? んなことしても意味ない」とお偉い先生方に、鼻で笑われていた手法ですからねぇ。さぞや、陽の目を浴びて感激するかと思いきや・・・米村先生の感想って、何だと思います? よねむら と よねくら って似ているのかな(えっ感想はそっち)何時ものことながら、ちょっとズレてる・・・・
2013年10月27日
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昨晩はテレビ朝日の 「ドクターX」に釘付けになってしまいました。ご覧になった方も多いと思いますが、夕べの米倉涼子さんが演じる、ドクターX・大門医師が行った手術は米村先生の手法そのものでしたねぇ上行結腸癌の再発で、腹膜播種の患者の手術を施行する内容です。以下は、ドラマの内容ですよ。有名大学病院の教授による執刀で、上行結腸癌の手術を受けるも(礼金500万を渡す)早々に、腹膜播種で再発。PET CT で腹膜播種が確認された時点で、内科からは手術は不能だから、FOLFOX の提示が出ます。(この場合、内科からの提案であれば、アバスチンも加えるべきでは? とテレビを見ながら、突っ込みを入れる私)でも、この患者は大金持ちでこの病院にも、主治医にも多額の寄付をする人物。外科の教授は手放したくない、でも、手術は難しい・・・そこで後に引けず、手術を強行する。開腹してみると、横隔膜、腸間膜、広範囲の腹膜に癌が存在しています。さすがの外科教授も再発した原発だけ切除して、閉じようとします。そこで、ドクターXの登場。完全切除を試みようとしますが、見学に来ていた内科の女性教授から手術の成功率は5パーセント、術中死亡の可能性もあるから、 止めなさいと怒鳴られる。それでも、止めないドクターX。横隔膜、腸間膜、腹膜切除を施行、そして、その後にCHPP施行。CHPPとは、術中温熱療法です。42度に抗癌剤を温め、これを腹腔内に循環させる手法です。癌は熱に弱いという特性があります。腹膜播種は、完全切除できたと見えても、他にも散らばっている可能性が否定できません。ですから、取り残したかもしれない癌を叩くため、温熱療法を施行するのです。ですがこの場合、癌の浸潤している深さによっては、効果が出ないケースもあります。ドラマの中の、横隔膜、腸間膜、腹膜全摘・・・って、米村先生は通常施行する施術内容なので、特に、難易度が高い手術・・・という感覚がなかったけど、このドラマでは、相当難易度の高い手術なのだと言うてましたねぇ。。。(へ~ぇ、そうなんだぁ、凄いじゃん、米村先生)と、普通に感心していまいました。米村先生というお人は、褒めると絶対、 いやいやいや、大したことないです、でへへへへと照れるんですよねぇ。医療関係者からは、それこそ色んな批判がバンバン届くもんだから、褒められ慣れていないと言いましょうかねぇ。。。このドラマのように、「無謀な手術」 という位置づけですからねぇ、米村先生の手術は。それでも、命を繋ぐ患者さんは、ちゃんといるのです。ドラマのようにね。
2013年10月25日
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今日は暑いですねぇ。。。さすがに参ります。父が帰ってくるから、お盆前は色々とおうちを綺麗にしておかないとねまたブログの更新が遅くなりまして、すみません。先日は、菩提寺にご不幸があって母と一緒に参列して参りました。ご住職の奥さまが、88歳で他界されたのです。要介護となって5年4ヶ月だったそうです。お寺には、お寺だけの組合みたいのがあるようで、特別な受付が設けられ、そこには親族ならぬ、「寺族」 とありました。 市内の同じ宗派のご住職が大勢来られ、壮大で厳かなお式でした。ところで中断していた、温熱療法の話題に戻ります。ちょっと、はしょります。恐らく、早ければ数年後、もう少し先になるかもしれませんけど、癌治療は大きな岐路に立つだろうと予測しています。今、固く信じられている治療が、完全否定されるような事態になるかもしれません。癌幹細胞の解明が進めば、大きく流れが変わると読んでいます。同時に、大幅な医療費削減もなされるだろうとも思ってます。だから、今、解明される前にできることを確立しようと動きが活発化しているように、私個人は感じています。やはり癌は 「切る」 こと。新たな真実、この後に、また更に新たな真実が生まれるかもしれませんが、今は、癌幹細胞の解明が、これからの癌治療の大きな鍵を握っていることだけは確かです。そして、解明される前の今、やはり癌は切る。そして、腹膜播種で言うならば、見えない、散らばった癌細胞を熱で叩く。これが最善であり、最良であることを立証しようとする動きが活発化している・・・と私はみています。ですが、「先進医療に認定」 なんてことは、私は望んではいませんけどね。先進医療認定って、もう懲りましたよ。今回話題に取り上げた、癌幹細胞に関しては、数ヶ月前に、BS放送で取り上げています。作家で、ご自身も癌患者である、立花隆氏が研究者にインタビューしている内容です。この番組を見ておられない方、この話題に興味がある方は、文芸春秋の8月号をご覧ください。
2013年08月07日
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今日は少しは、本題に近づくゾ前々回の日記に、癌幹細胞が冬眠に入るという表現を使いましたが、正しくは、「休眠」です。そもそも、「癌と共存」 なんて言葉があるくらいなのに、なんで、わざわざ寝ている子を起こしてまで、癌を叩こうなんて発想があるのと疑問に思った方もおられると思います。実は、この癌幹細胞、休眠中にただ寝ているだけじゃないようです。色々と学習してしまう。つまり、耐性を作ってしまうんです。だから、何らかのきっかけで目覚めた時、本来ならば効く筈の治療が効かないってことが多々あるんです。目覚めた時は、癌が凶暴化しているというか・・・テレビゲームで言うなら、レベル1の敵なら容易くやっつけられるけど、レベル99の敵をやっつけるのは、どえりゃ~時間がかかるし大変でしょ。だから、癌のレベルが上がる前にわざと起こして、叩いちゃおうという発想なんです。えっなら、わざわざ起こさなくたって、術後に抗癌剤治療をやれば良いんじゃないの再発予防の抗癌剤治療なら、もう確立されているじゃんってところがどっこい、抗癌剤は活動期、増殖期に入った癌に対しては、有効性が認められていますが、休眠中の癌幹細胞に対しては効きません。これはもう、はっきりしている事実なんです。癌幹細胞に対して、抗癌剤は残念ながら無力。寝ている癌幹細胞には、抗癌剤は効かない、免疫療法も効かない、放射線も効かないらしく・・・こやつを叩くには、わざと起こして増殖期に入らせて、抗癌剤で叩くか、もしくは、幹細胞事態を切り取るしかないんです。でも、どこに存在するのか、幾つ存在するのかわからない。だから、幹細胞を狙っての切除は不可能。また、故意に休眠細胞を起こした場合は、別の癌を作り出してしまうというリスクがあります。このリスクを減らす、失くす為の研究がなされていますが、今のところ、確立には至っていない模様です。だからこその、拡大手術の必要性が見えてきます。ただ拡大手術が、必ずしも、全ての癌幹細胞を切除できるのかと言うと、これはそうとも言い切れない。だって、まだわからないんだもの。でも、その可能性はあるよ・・・ってところかな。つづく
2013年07月26日
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