★No002004 真鯛編(拘りのコマセワーク釣法)



《トンボ流 磯真鯛編》


2015.06.08 南房場磯釣果(真鯛49cm)-01-01.jpg

籠釣りの歴史は西日本エリアから始まり、東日本エリアは近年漸く広まりました。
近年と言ってもトンボの記憶では南房磯では既に40年は経ってますが・・・。
自分が伊佐木狙いで始めた籠釣り元年は1974年の夏でした。
場所は南房最西端磯で初籠釣りをして、翌週からHG某港からHG某磯にステージ変わりし今日に至ります。籠釣り歴は50年になります。


その籠釣りの外道魚として 一シーズンか二シーズンに一枚 釣れるのが釣り人の誰しもが喜ぶ真鯛です。
その磯真鯛を 一シーズンで数枚 釣りたいと思い始め、 昨年自適生活 に入ったのを機に釣行の度に釣りタイムの前半は真鯛を、後半はお土産魚(伊佐木等)を狙う様になりました。
(一発籠を使い出してから伊佐木ばかり持ち帰る様になり、飽きられだしたのもある)

そこで今日は籠釣りの話を少し掘り下げてみたいと思います。



基本的ノウハウは 《静岡真鯛籠釣り師匠の基本釣法》 がベースとなっていて、自分なりに南房磯ステージverに変更して望んでいます。

①コマセ、付け餌ともにオキアミを使用。しっかり急冷凍されたものを仕入れること。間違っても解凍・冷凍を繰り返した物は仕入れないこと(コマセ;Lサイズ、付け餌;2Lサイズ)
②バッカンに海水を汲み、コマセは半分1.5kgを投入。残り半分1.5kgは簡易クーラーボックスに保存。(空気に触れるとオキアミは変色鮮度が落ちるため)
③前打ちは最低限1時間は行うこと。但しコマセ投入後は直ぐに煽りコマセを出して餌盗りをコマセ投入地点に定着させる。
④付け餌1.5kgも半分だけを解凍し、残り半分は簡易クーラーボックスに保存。(前・後半で分けて使うが、前半の残り付け餌は後半時に入る時コマセにまわす。付け餌は新鮮なものが良い)
⑤コマセは少しづつバッカンから小型網で掬い笊に取りあげ、箸で丁寧に潰さない様にして一発籠に入れる。間違ってもスプーン等使い上からギュッと押して詰めないこと(アミコマセ勿論、特に配合餌は絶対に混ぜないこと)
⑥餌は出来る限り丁寧に付ける。特に針につける最初の餌は丁寧に真っ直ぐにつけること。針先はオキアミの腹から出し、針先にはオキアミを数匹房掛けする。(マル秘テク;房掛けは投入後、暫くして煽ると針から外れこれが本命魚の目に留まると効果あり)
⑦後は潮の流れを読みながら数分おきに根気よくコマセを入れ、コマセの筋を作り本命魚が流れ来るコマセ筋に気ずいてくれれば帰りのクーラボックスは間違いなく重くなる。


・・・以上の箇条書きがベースとなっている。鯵や伊佐木釣りとは違い真鯛を本命魚として狙う場合、それなりの心構え思考で取り組む必要がある。
とは言え、南房地磯から真鯛を狙うには伊豆、紀伊方面とは違い”情報データ・実績”が数が少ない上に自分の釣果実績も少ないので確固たる確信は得られてませんので、その辺は独りよがりの他愛ごとと読み流して下さい。


真鯛-01.jpg


真鯛釣りは、一に場所、二に仕掛け、三にコマセ とも言われます。
一と二はさておき、ここではコマセについて書き留めます。




1.生オキアミとボイルオキアミ
真鯛を専門に狙いだして、まず最初に思ったのは撒き餌(コマセ)でした。
鯛と言えばエビ、オキアミは手軽に手に入る万能撒き餌です。
資料によれば真鯛の籠釣りはオキアミボイルは絶対的な撒き餌だそうです。
しかし、ボイルの撒き餌ブロックは東日本エリアの釣り餌屋には置かれてませんし、もし置かれていたとしても全ボイル使用では高額となる撒き餌代となります。

確証のない高級魚狙いだからそれなりの投資も必要ですが、毎週釣行となると流石に小遣いに響きます。
そこでステージが深場の西日本エリアと違い、浅場・潮速なので比重が重い生オキアミで十分と考え、ボイルは自製で作りました。


2.撒き餌とサシエ
オキアミは生とボイルをハーフハーフで作ります。粒の大きさLLサイズを使いますで、コマセブロックは自然解凍とし、間違ってもガリガリでまだ氷ったものを撒かないこと。
それでなくとも浅場で潮流の速い南房磯ですから、折角撒いてもコマセが表面を拡散して流れてしまい、自分が思うところのpointが作れません。
付け餌は生オキアミとボイルオキアミ、他ではハード加工オキアミを持参してます。
(餌盗り具合を見ながら付け餌を使い分けます)

2014.09.23 南房磯真鯛-01.jpg

3.前半戦を重視したコマセ撒き
釣り場での釣り人の数にも寄りますが、コマセが効き出すとどうしても餌取りが集まります。
こちらは真鯛狙い…等と勝手に決めて撒き餌を入れますが、魚達はそんなことお構いなしです。
潮流の流れる速度や方向性にもよりますが、時間が経てばどうしても餌取り魚が集まります。
だから真鯛を狙うのは前半戦(付け餌を付けだしてから二時間以内)と決めてます。

また付け餌が残って返って来る時はそのまま続行して狙いますが付け餌が無くなる様になると二時間を目安に狙いは諦めます。

そのためにはコマセは事前に空打ち(針未装着の状態で撒き餌だけを一発籠詰めてコマセる)します。
最低30分~40分(巻き餌量にして1kg)は入れる様に心掛けてます。

2015.06.08 リベンジ真鯛-02.jpg

これまで意外とザックリ感で作ってきた撒き餌の配合分量です。
正直最初から真鯛を狙っていた訳ではないので、当然 生アミエビを主体に撒き餌は作ってました。偶々、乗っ込み期に浅場に回遊して来た真鯛を釣ったにすぎませんでしたから・・・所謂ところの出会い頭って言う奴で、ハリスもそれほど太いものを繋いでませんでしたから良型は殆どバラシで獲れたものは1kg級のものばかりです。

4.撒き餌の分量
<丸のまま生オキアミL 1.5キロ、ボイルオキアミL 1.5キロ>

これが四時間(前半戦2時間+後半戦2時間)で消化する撒き餌割合です。

以前は撒き餌用生オキアミはⅯサイズを使ってましたが、現在は馴染みの餌屋では在庫なしのためⅬサイズに切り替えてます。手に入れば小さめで量のあるⅯサイズが絶対に良いと思います。

餌盗りが居る場合は、生オキアミ(2/3)→付け餌→半潰し撒き餌(1/2) とします。
()内数値は籠に撒き餌を詰める割合目安です。

ここで半潰し生オキアミのみより重量があり遠投性も高く、餌盗り魚を着水点に寄せ留める役目もし、籠内に残った生オキアミと付け餌は思うpointまで流してから竿を煽り籠の蓋を開け放出させます。






2015.11.30 南房磯夜釣り真鯛-01.jpg

5.仕掛けについて少し・・・
真鯛狙いで二番目に重要なのが仕掛けです。
絶対的な仕掛けと言うものは有りませんが、歴代先輩達が工夫を重ねて今日に至ったのが一発籠です。
種類は色々ありますが着水時に撒き餌が出ず自分の狙うpointまで流してから、自分の意志で出せる籠の方が遠浅で速潮の南房磯向きだと思います。

次に天秤です。天秤は誘導式が餌を咥えた時の抵抗感がなく良いと考えますが、直結式式でも良いと思います。
そしてハリスです。長ければ長いほど良いとされてますが、船釣りではないので長さには限度があります。
最低3mはとりたいものです。ハリスは長い分、撒き餌を詰める際に「九十九折り」のひと手間が要りますが慣れれば苦になりません。


2015.12.01 真鯛61cm/3kg-01.JPG

参考データとして2015年4~8月上旬までに真鯛の当たりは四度。獲れたのは二枚だけです。殆どが油断をしていて主導権をとられてしまい、海草や瀬ずれ等によるハリス切れと細ハリス(3.5号)を使用での過信が原因でした。

南房夜磯での本格的に真鯛釣りをしている釣り人は、ほんの一部です。石鯛狙いに匹敵するような何とも確率の低い狙い魚のため乗っ込みシーズンだけが出会える確率があります。それ以外の時期はどうしても出会い頭になりますので、南房の浅場磯での真鯛狙いではそれなりに丈夫な仕掛け(ハリス5号~)で臨んだ方が安心だと思います。

あくまでも能書き的なノウハウでしかありませんが、色々考えながら釣りをするのも磯から狙う高級魚思考として楽しいものです。
同じ釣り趣向の方に参考になればと思いupしました。

因みに2015年は八枚喰わせて捕れたのは四枚だけでした。
= 2015.12.03 up =
















★近年の釣果状況・・・








*2018年は真鯛専門に狙いだして初めての大当たり年でした。 年間10枚 (他バラシ3枚)仕留めました。
 出だしは4月から仕舞いが12月まで(8月除く)までの八ヶ月間。状況にも恵まれたこともありコンスタントに月いち出ました。
*その内、2018.07.16の物はこれまでにもない至難磯で苦労して上げた 71cm 個人レコード記録更新の大物でした。

= 2018.12.31 up =













71 cm 5.2 kg
*2024年春(2024年6日20日(木)には 魚長自己レコードタイ記録71cm、 魚重自己レーコード記録5.2kg を出した
丸六年振りの大物だけにその喜びはひとしおのものだった。

= 2024.06.30 up =







★★番外編・・・
長年に亘り釣りを通して親交を深めてる千葉茂原在住の釣り友F氏が房総半島某釣り場で「岡っぱりワールドレコードクラス祝魚(個人申請しておけばの話だが・・・)」を釣りあげた。



「岡っぱりワールドレコードクラス」

信じられないだろうが、沖釣りでなくても岡っぱりテリトリー内からにもこうした巨魚が深夜に回遊しているのだ。
大物UMA魚狙いの釣り師の方々、努々油断なされるな。




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