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紅蓮’s日記
第四十八話
レジストグリマーズ有然町襲撃事件から一ヶ月。
有然町は修復工事を急ピッチで進めていた。
目立った被害を受けたのは有然中学校のみで、
町自体にそれほど被害が出ていなかったので、
有然町はわずか一ヶ月でほぼ元通りののどかな町に戻りつつあった。
一方被害の大きかった有然中学校は一ヶ月という短い間に
修復することができず、校庭にプレハブの仮校舎が建設され、
校舎の修復作業が終わるまで、
生徒たちはしばらくこの仮校舎に通うことになった。
「う~、寒い………」
十一月になり、寒さが強まり朝の空気は痛いほど冷え切っていた。
その中を舞火は震えながら歩いていた。
「わたし寒いのダメ………」
「なにが『寒いのダメ………』だよ。
夏には『暑いの苦手………』とか言ってたくせに。」
舞火の隣を歩く龍太は呆れたように頭を抱えていた。
先日のデートの一件以来晴れてカップルとなった二人は
仲良く住宅地を進んでいた。
住んでいる家が一緒なのでいつも登校は二人だが、
いつもよりも少しだけ………ほんの少しだけ二人の距離は縮まっていた。
舞火はそれを嬉しく感じ、小さな笑みを綻ばせ、
また龍太は戸惑いながらも
この初々しい不思議な気持ちを心地よく思っていた。
「そんなこと言ったって………ん、三剣くんと翼ちゃんだ。」
舞火は前方に二人の人影を発見すると走り出した。
「おっはよ~!」
舞火は並んで歩く斬と翼の間に割って入るように
背後から元気よく挨拶を投げかけた。
「ん、炎道か。よう。」
斬は振り返ると簡単な挨拶を舞火に返した。だが、
「っ!?」
一方翼のほうは舞火の声に驚き、斬の影に隠れてしまった。
「………炎道さん………お、おはよう………」
斬の影から顔を覗かせ、舞火の姿を確認すると翼は小さく返事を返した。
翼は過去の事情により、他人と接するのが極端に苦手だった。
有然町襲撃事件以来、龍太たちグリマーとは何とか打ち解けることできたが、
その他の人たちとはなかなか打ち解けないでいた。
ゆえに翼は他人に話し掛けられると反射的に物陰に隠れてしまうのだった。
どういうわけか、斬だけは極自然に打ち解けていて、
斬は翼が唯一まともに接している人なのだ。
「朝っぱらからそろって登校とは、仲のいいことで。」
斬は半分冷やかし混じりに笑って見せた。
「な、仲がいいというか………ほら、家が一緒だから………
自然と一緒になっちゃうんだよ………ほ、ほっといてよ。
毎度毎度しつこいな………もう。」
舞火は少々頬を赤く染めながら慌てて反論した。
「………」
斬は違和感を感じた。
いつもと舞火の反応が違うからだ。
斬はここ最近、何度か舞火をからかっていた。
舞火はその度にいつも動揺しながら必死にその場を取り繕っていた。
斬からしてみれば、舞火の好意が龍太に向けられているのは一目瞭然であり、
そのことを悟られまいと必死に隠そうとする舞火の姿があまりにわかりやすく
面白かったからだ。
今日もいつものように斬の言葉を真に受け動揺する舞火。
ここまではいつもと何ら変わりはない。
だが、言い訳の内容がいつもと違うのだ。
いつもならば、
「み、三剣くん何言い出すのよ。
別に龍太とわたしは仲がいいってわけじゃ………」
とまず龍太との関係を否定し始める。
一方今日の舞火の言い訳は自分の龍太の関係にあまり触れようとしていない。
しかも「ほっといてよ」などと少々強気な言葉まで斬に向かって放っている。
「これは………」
斬の中にある仮定が生まれた。
斬はそのことを確かめるべく、ふと龍太のほうへ目を向けた。
龍太は普段と何ら変わりなく、いつものようにこの会話をスルーしている。
龍太は斬がからかっているだけだとわかっているので、
あまり斬の言葉を気にしていないからだ。だが………
「め、目が………」
斬の背筋に悪寒が走った。
会話をスルーしていることに関してはこちらもいつもと何ら変わりはないが、こちらもいつもと様子が違う。
龍太の二つの眼が斬をしっかりと捕らえている。
まるで「これ以上よけいな探索はするな!」とでも言いたげな鋭い目だ。
龍太はこれとして意識はしていないだろうが、自然とそうしていた。
龍太はコレとして意識はしていないだろうが、自然とそうしていた。龍太が真に女性と付き合うことになったのは今回が初めてだが、過去偽に女性と付き合ったとこ、つまり火も煙もないただの噂ならば多数あった。
龍太はその都度に多様な冷やかしを受けてきたので
このような事態には慣れていた。
慣れているのだが・・・今日に限っては何故か勘に障ったのだ。
「あ………あぁ………そういえばさ………」
斬は慌てて話題を変えた。このままでは龍太に殺されかねない。
斬は瞬時にそう悟ったのだ。
同時に、斬は龍太と舞火の仲が進展したことを確信した。
始業チャイム十分前、
龍太は斬と共に簡単な造りの軽い引き戸を開け自分の教室に入った。
「うっす!龍峰!」
「龍峰くん、おはよう。」
龍太が自分の席に向かうまでの間に
数人の生徒たちが龍太に朝の挨拶を投げかけてきた。
「おう!」
龍太は笑顔で返事を返し、自分の席に着いた。
有然町襲撃事件以来、
龍太に話し掛けてくるようになった人が格段に増えていた。
有然町を襲った集団、レジストグリマーズと
命がけで戦う龍太の姿を見た生徒たちは龍太の誠意を感じ取り、
龍太を「化け物」でなく、
ただ特殊な特技を持つ「一人の人間」と認めてくれたのだ。
「ふぅ………」
龍太は鞄の中の物を整頓しながら一息吐くと龍太は軽く教室内を見渡した。
あの大事件の後というのに、皆特に変わりはなく、
いつもと違うことといえば、簡易な赤銅色の鉄骨に張られた
白い壁の隙間から隙間風が吹き込み、少々教室内が肌寒いことぐらいだった。しかしちょっと注意して見れば小さな変化に気が付く。
龍太の二つ前の机で話している斬の取り巻きがいつもよりも少ない。
斬だけではない。
廊下を走り回る大地や、
仲のいい女子と話し込む舞火などの取り巻きもいつもよりも気持ち少ない。
やはり龍太たちのグリマーとしての力を見て、
それを受け入れられなかった者もいるのだ。
ただし、彼らは龍太たちを悪く思うことはなかった。
仮にも龍太たちは命がけで自分たちを守ってくれた恩人である。
誰がグリマーであるなどと公会する者がいなかったのも
龍太たちを受け入れられなかった者たちの龍太たちに対する
最低限の感謝だった。
なので、グリマーとしての力を実際に目の当たりにした者しか
龍太たちがグリマーであることを知らない。
例えば校舎のほうに避難していた大森姉妹は
実際に目にした大地や風牙がグリマーであることは知っているが、
校庭や体育館で戦っていた龍太や舞火、
二刃の者たちがグリマーであることは知らない。
今龍太たちに接している人たちの誰が龍太たちの力を知っていて、
誰が知らないかはわからない。
ただわかることは、この事件をきっかけに
龍太たちを認めた人々が格段に増えたのは間違いないということだった。
そう、少しずつ………少しずつ人々は変わってきているのだ。
「以上で今日の学級委員会を終了します。
あ、委員長は話があるのでもう少し残っていてくださいね。では解散。」
「ん~っ!やっと終わった!!」
教師の号令と共に光は大きな伸びをした。
その他の生徒たちも身の回りの持ち物を整理し、帰り支度を始めていた。
「確かに今日は長かったですね。」
そんな光を横目に引きつったで童顔を歪めるのは成人だった。
その笑みからは消耗の色が覗える。
人の良い成人と面倒見の良い光は面倒事であるC組の学級委員という仕事を請け負っていた。ゆえに授業の終わった三時半から今にいたる五時半までみっちりと学級委員会という堅苦しい会議に束縛されていたのだ。
「それじゃね、獣合くん。」
光は目にも止まらないスピードで目の前に散乱していたプリントと筆記用具を鞄に詰め込むと、机の脇に立てかけてあった臙脂色の布に包まれた長槍、召雷槍(しょうらいそう)を担ぎ教室を出て行った。
「一足先に失礼する。」
後から光と成人にしか聞こえない声が廊下から響いた。
光の召雷槍(しょうらいそう)に宿る迅雷の声だ。
「元気ですね………」
そんな光の姿を成人は長時間座っていた為痛む腰をさすりながら、
童顔に苦笑の色を浮かばせ見送るしかできなかった。
成人が身支度を終え、学校を出るときにはもう六時をまわっていた。
律儀に教室内の戸締りといった学級委員の面倒事をこなしていたからだろう。
十一月ともなれば日が落ちるのも早く、辺りはもう暗くなり、
街灯には明かりが灯っていた。
そんなとき、成人の目に一人の少年の姿が映った。
歳は小学校低学年、いや、中学年か。
気弱そうな雰囲気を感じさせる大人しそうな顔で
大きな丸い目が特徴的だった。
校門にもたれながら器用にサッカーボールをリフティングしている。
誰かを待っているのだろうか。
少年は時折校舎のほうに目をやっていた。
そしてその少年の肩には………
「精霊………」
成人は思わず呟いた。
少年の肩には見間違いようもない、半透明で浮遊する生物が存在したのだ。
同時に成人は少年の存在が怪しいと疑い始めた。
なんせあの襲撃事件からそう間も経っていないのだから。
「きみ、こんなところでどうしたんだい?」
成人は穏やかに、そして優しい声で少年に尋ねた。
しかし穏やかなのは仮面であり、
その奥では殺気に満ちた霊力をわざと燃やしていた。
「………ッ!」
少年はリフティングに夢中だったのか、あるいは演技なのか、
一瞬肩をビクッとさせると成人のほうへ振り返った。
こうなればこの少年は何らかのカードを切ってこざるを得ない。
「………」
少年が口を開く。そして肩に手が伸ばされる。
成人は少年の背後に控えさせた獅子の精霊レオに
いつでも襲えさせる準備をする。
「………お姉ちゃんを待ってる。
単身赴任だったお父さんが戻ってくるから一緒に迎えに行く約束してたから。」
少年は肩に背負うランドセルを背負いなおし
、小さな声でそう言うと再び視線を足元に下ろし
そしてサッカーボールを蹴り上げた。
「え、えっとそうなんだ。」
成人は少し戸惑った。
これだけ殺気だった霊力を放っているのに
なんのカードも切ってこない少年はやはり白なのか。
しかしそうするとこの肩にいる精霊は………
野良精霊ってわけでもなさそうだ。
そんなことを必死に考えている成人の顔を少年は
いつの間にかまじまじと眺めていた。
「も、もしかして………ボクの肩の………ボクの肩のキュウ見えるの!?」
ほっそりとした体系と最初の一声から成人は
この少年を内気な者と踏んでいたが、
どうやらそれは間違えだったようだ。
キュウとは少年の精霊の名前だろうか。
少年は黒く大きな目を輝かせながら今にも飛びつきそうな見幕で
成人に詰め寄ってきた。
この少年は白ということが確定した。
少年の目は嘘をついていない。
なんといっても輝く大きな目からは悪意が感じられないからだ。
「え、ええ。ほらボクも。」
少年の見幕に圧倒されながらも成人は自分の精霊、
山羊のゴートに獅子のレオ、蝙蝠のバッツ、
蠍のシザーを自分の背後に半実体化させた。
「うわぁ、四体もいる!!」
少年は興味津々で成人の四体の精霊を目で追っていた。
普通ならば自分の精霊を他人に見せびらかすようなことはしないのだが、
少年を疑ってしまったことに対してのせめてものお詫びだった。
「ほらキュウ、お前も出ておいで。って、こら!お兄さんに失礼でしょ。
怯えてないででて来い!!」
少年は肩越しに語りかけた。
少年の精霊は成人が近づくと少年の影に隠れてしまったため、
その姿を成人は確認することができなかった。
少年の言葉に反応したキュウはゆっくりと成人の前に姿を現した。
小さな鼠のような頭に小さな手足、
そしてさらに小さな尻尾を体のほとんどを占めるほどの
大きな甲羅から覗かせている。
甲羅といっても亀のようなものではなく、
進化の過程上皮膚が硬い鱗となり、甲羅のように丸くなったものだ。
「これがボクのキュウだよ。お兄ちゃんのを見せてくれたお礼に紹介するよ。
お姉ちゃんに聞いたら、こいつはキユウヨって言うんだって。だからキュウ。」
少年は嬉しそうにそう言うと肩のキュウを成人に紹介した。
少年は自分の精霊を紹介できたのが嬉しかったのか、
呼吸を大きくするほどに興奮しているようだ。
その証拠に少年の口からは白い息が何度も吐き出されていた。
成人には今の少年の気持ちが痛いほどわかった。
こういったことは大抵他人に話してしまうと恐れられる要因となってしまう。
なので自然とこういったことは自分だけの秘密という形で
自分の奥底へ隠してしまうのだ。
その秘密を他人と共有できるというのだから嬉しくないはずがない。
成人は思わず自分と連鎖との出会いの瞬間を思い出してしまった。
「そういえばきみ、お姉ちゃん待ってるんだってね。
名前は?ボクがきみのお姉ちゃんを探してきてあげるよ。」
成人はゴートたちを追いかけている少年に尋ねた。
少年の無邪気さ、そして少年の姿を押さないころの自分と重ねてしまった
成人は少年に好意を抱いてしまっていた。
「球種 蹴也(たまぐさ しゅくや)!!」
少年は一度足を止めそう言うと、再び成人の精霊たちを追いかけ始めた。
成人は少年の姉の名前を聞いたつもりだったのだが、
少年はおそらく自分の名前を成人に教えてしまった。
成人は思わず笑ってしまった。
しかし、球種とは珍しい名前なので、探すのには充分だ。
「ん!?球種………」
そんなことを考えながら校舎のほうへ向かおうとした成人はふと足を止めた。
球種………聞き覚えのある名前だ。
しかも記憶は新しい。球種………球種………球種………
「蹴也、ごめんね。遅くなって。」
成人の頭に球種という人物が思い浮かんだのと、
成人と蹴也の背後から声を掛けられたのはほぼ同時だった。
色の薄い、角度によっては茶色に見えるセミロングの髪をなびかせ、
一人の少女が駆けてきた。
背は女子としては大きめで、服装も見るからに優等生と思えるほど
しっかりしている。
セーラー服にシワ一つない
。蹴也の姉というのは球種 鞠(たまぐさ まり)、
この学校の学級委員を束ねる学級委員長だ。
「お姉ちゃん!!」
声を聞いた蹴也は鞠のほうへと駆けていき、そして思いっきり抱きついた。
「あなた、弟の世話をしてくれてどうもありがとう。」
鞠は笑顔で蹴也を受け止めると成人に向かってお礼を言った。
そのとき、成人は一瞬返事を変えそうか迷っていた。
自分は彼女には話しかけないほうがいいはずなのだが………
返事を返さないのも悪い………
「い、いえ。」
成人は鞠のほうへは振り向くことはなく、声だけ返事を返した。
「ッ!!………獣合………くん………」
鞠は声だけで成人だとわかったらしい。
鞠は成人の名前を口にした瞬間、その顔から笑みを消し、
そして大きく表情を歪ませたのだった。
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